kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

ミクシィと日本通信の明暗

2014-08-13 05:49:37 | 日記
12日の東京市場はゲーム関連が賑わいました。好決算を発表したミクシィが
今日も大量の買い注文を集め11日に続いてストップ高水準で場中に値が付
かず代わってマザーズ市場のガンホーや1部市場のコロプラやKLabが売買
を伴なって上昇しました。一方格安スマホ関連銘柄として7月まで人気を集め
ていた日本通信は大幅な下落になりました。

人気に差が出たのは業績の裏づけでしょうか。ミクシィが8日に発表した4~6月
期の業績は市場予想を8割近く上回わり9月中間期の業績も上方修正しました。
改めてゲーム企業の業績変化率の高さが市場で好感されたようです。先週末
には下落が続き人気離散気味でしたが好業績発表で再び個人投資家の資金
が戻ったようです。

一方日本通信が7月31日に発表した決算は市場予想に届かずこのところ人気
が離散して軟調な展開です。やはりテーマ株といえども業績面の裏づけの乏し
い銘柄の人気は持続しないことを証明しました。ゲーム株の人気の背景には
一度ヒット作が出れば短期間に業績に現れることでしょう。昨年のガンホー
人気からこの流れは続いています。

一方携帯ゲームで一世を風靡したディー・エヌ・エーやグリーはヒット作に恵ま
れず株価低迷は続いています。如何にこの世界の栄枯盛衰が激しいかを物語
っています。投資の世界でもゲーム関連銘柄はハイリスク、ハイリターンです。
もっとも値動きの激しさが個人投資家の人気を集めているのも事実です。投資
家にとって儲かる株は高いリスクがあっても魅力的なのです。

新興市場で今年上期賑わったテーマ銘柄(ゲーム関連、格安スマホ関連、ロボ
ット関連、バイオ関連)の中でもゲーム関連は数字の裏づけがある銘柄が多く
このことが根強い人気に繋がっているのでしょう。地政学リスクや米国の早期
利上げ観測など不透明要因が解消されなければまだまだゲーム関連など新興
市場銘柄人気が続く可能性がありそうです。


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ニコンの凋落

2014-08-12 05:42:11 | 日記
一眼レフカメラ市場の2大メーカーと言えばキャノンとニコンです。圧倒的な
ブランド力を背景にこの2社の優位性は当面揺るぎそうもありません。もっと
も数年前に登場したミラーレス一眼市場はパナソニックやソニーやオリンパ
スが上位を占めています。しかもミラーレス一眼の性能も進化していて一眼
レフの市場を侵食する可能性もあり2大メーカーと言えども安泰ではないか
もしれません。

2011年から進んだ円高で国内生産が主力だったキャノンに逆風が吹きまし
たが一部の高級機種以外の一眼レフカメラを全量タイで生産していたニコン
は円高の影響を受けず優位な立場でシェアを伸ばしました。ところが2012年
の11月から始まった円安トレンドでキャノンとニコンの立場は入れ替わりまし
た。このところキャノンの販売攻勢でニコンのシェアは再び落ちているとの
報道もあるようです。

そして一眼レフ市場の縮小とキャノンの販売攻勢の前に特にニコンは苦戦が
伝えられています。デジカメ以外に事務機という安定した稼ぎ頭を持っている
キャノンに対して液晶や半導体の露光装置で苦戦しているニコンとの業績格
差は昨年から目立つようになりました。

この2年間キャノンの株価は決して市場平均よりも良好な訳ではありません。
それでもニコンに比べれば遥かに堅調です。精密5社(キャノン、ニコン、リコ
ー、オリンパス、コニカミノルタ)を比べてもニコンの株価不振は際立っています。
リコー他2社の株価が大きく上昇しているのに対してニコンのみ現在の株価が
2年前の水準を下回り一人負けの状態です。業績面での不振が大きく影響して
います。

ニコンが今度取り組まなければならない課題はデジカメ部門の建て直しと次の
収益の柱になるような分野の育成です。新しい稼ぎ頭が現れないとニコン株の
本格的な上昇は期待できません。ニコンにとってしばらくは厳しい状況は続き
そうです。

さて週明け11日の東京市場は352円の大幅上昇でした。欧州市場も大幅に反発
しました。やはりNY市場が世界的な株価の下落の歯止め役になったようです。
ほぼ全面高だった東京市場でもつぶさに個別銘柄をみるとトヨタなど自動車株
は寄り値を上回れず余り勢いは感じませんでした。外部環境次第ではまだまだ
下値不安が浮上しそうです。

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米国株は横綱

2014-08-11 08:31:01 | 日記
先週の日米市場は対照的な動きでした。日本株が大幅に下落する一方米国
株は8日の大幅高もあり週間ベースでは3週間ぶりに小幅高で終わりました。
先進国市場の中では今年米国株とともに上昇が目立ったドイツ市場が7月高値
から1割程度下落したままであることを考えれば高値から3.5%程度の下落率で
踏ん張っている米国株の強さは際立っているのかもしれません。

米国とドイツの株価の明暗を分けたものは米国景気が緩やかに上昇を続けてい
る一方ドイツも含めたユーロ圏の景気悪化が目立つことでしょうか。マクロ経済
の善し悪しが株価の差として出ているのかもしれません。このことは日本株にも
当てはまるのかもしれません。

テレビやネットで市場関係者がよく指摘することは米国株に比べてPERが低い
日本株の上昇余地です。しかし4~6月期のGDPは増税の影響が市場予想以
上に大きく大幅な悪化が見込まれます。7~9月期のGDPはプラスに復帰しそ
うですが102円前後で円相場が推移しているにも拘わらず輸出が予想外に伸
びていないことを考えるとどこまで回復できるか不安です。そこに欧州景気に
暗雲が出てきたことは輸出面では不安材料です。

大方の市場コンセンサスのように消費税引き上げを克服して日本経済が成長
できるかどうか正念場はこれからです。しかも来年10月には消費税引き上げ
第2弾が待ち受けています。7~9月の景気動向を見定めて消費税引き上げ時
期を最終的に決めると安倍首相は発言していますから予定通り2015年に引き
上げが出来るのかどうか。日本経済には消費税引き上げ問題という課題が待
ち受けているだけにPERという同じ物差しで日米株価を比較して良いのかどう
か軽はずみに判断できない事です。

とにかく市場関係者が考えている以上に日本株の16000円台は厚い壁です。
先週の東京市場も8日の大幅安に関心が集まっていますが変調は既に5日に
起きていました。5日の東京市場は4日のNY市場が75ドル上昇したことを受け
反発して始まりましたが午後になり下げ幅を広げ終わってみれば154円安と予
想外の下げでした。もうこの時点でマクロ系のヘッジファンドの売りが始まって
いたのかもしれません。

「森を見ずして木を見る」相場の限界だったのかもしれません。日経平均が1万
5000円を超えてきても個人投資家は売り越し基調でした。市場関係者の見立て
よりも個人投資家の投資行動は慎重なのかもしれません。アベノミクス相場で
沸いた昨年のように日本株は米国株をオーバーシュート出来ないのではないか
と思えます。今年相場で勝ち組になるには大幅下落時に買い、市場に明るさが
戻ってきたら売り上がるくらいの気持ちがないと難しいのかもしれません。勿論
その場合でも銘柄選別の善し悪しが大切です。 
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今週745円下げるとは

2014-08-09 05:23:20 | 日記
ウクライナ情勢とイラク情勢の2大地政学リスクが重なったとは言え8日の東京
市場の大幅な下げは尋常ではない出来事でした。今週の初めまで企業業績の
好調が下値を支え欧米市場に比べて東京市場は底堅いと言う市場の声が空し
く聞こえた一日でした。SQ当日これだけのパニック売りになったのは昨年の6月
以来ですかねえ。

8日のミニSQ値は15036円でした。日経平均の引け値は14778円でしたからSQ
値を258円下回って引けたことになり経験則に従えば東京市場は反発しても売り
直されてしばらくは上値の重い展開が避けられないことになりますが…。そして
来週はお盆休みで市場参加者が少なくなることが予想されます。先物主導での
変動の激しい展開も予想されます。

流石に今週の745円の下げは売られ過ぎと言う気もします。週末のNY市場が
大幅に上昇したことから週明けの東京市場は一旦リバウンドでしょう。今後の
見通しも市場関係者は下値の目処を14800円前後とか14500円と考えている
ようです。もっとも海外情勢次第でこの数字も変わってくるでしょうから参考程
度に考えていたほうが良さそうです。

今回の下げの根底にあるのが未曾有の緩和状態からの出口と言う今までに
経験のないことへの不安心理です。NY市場が堅調な時には利上げがあって
もそのペースは緩やかで当面急激な金利の上昇はないというのが市場のコン
センサスでした。いつも間にこのシナリオに狂いが出てきたのでしょうか。潮が
引くようにあっという間に状況は変わるものです。改めてマネーは臆病だと言
うことを痛感しました。

8日の東京市場の大幅な下げは行き過ぎだったのか、それとも「相場は相場に
聞け」と言う格言通りにまだまだ余震は続くと言う信号なのか答えは後になって
みなければ分かりません。個人的には銘柄によっては魅力的な水準まで低下
したと思えないことはないのですが。

明日の更新はお休みします。
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相場一変

2014-08-08 08:28:44 | 日記
今回も本当に相場の難しさを痛感しました。つい1週間前までは決算発表で
市場予想を上回る企業が続出し1万6000円トライもあり得るのかなあと期待
していましたが、今日は1万5000円を維持できるかどうかの状況になりました。
先週の時点では考えられないような様変わりの相場です。

先週までは好業績を発表する企業が多く敢えて空売りを仕掛けるムードでは
ないということで空売り比率も20%半ばで推移していましたが、7日時点では
32.2%と急上昇しました。それだけ市場のムードが一変した証でしょうか。
7日の東京市場は2時過ぎにGPIF改革で日本株への投資配分を20%に引き
上げることで調整するという報道が伝わったことで先物主導で急上昇して6日
ぶりに上昇して引けましたが、あや戻しの域を出ないようです。

日本株の強気ムードが一変したのは欧州景気の失速や米国の利上げ前倒し
懸念で世界的なマネーの流れに変調をきたすという事です。欧州ではドイツ
市場が7月初旬の高値から1ヶ月で1割下落し年初からの上昇分を帳消しに
しました。後を追うように米国株も7月中旬より4%弱値下がりしました。

日本株の買い根拠は米国株に比べて日本株のPERが低く割安だという根拠は
米国株の下落により説得力を失いつつあります。結果論から言うと出遅れ修正
での日本株の上昇は短命でした。マネーは有利な運用先を求めて世界中を駆
け巡っています。欧米市場が下落しているのに日本株だけが上昇できる筈は
ありません。

日本株が1万5000円で踏みとどまれるかどうかはやはり欧米市場次第です。
特にNY市場が軽い調整で済むのかそれとも10%近い本格調整になってしま
うのか海外要因次第です。当面は厳しい相場が続くことも覚悟しておいた方が
良さそうです。勿論下げる過程で7日の様なあや戻しはあるでしょう。しかし一度
下向きになった相場は下げ止まるまで時間がかかります。ここは我慢のしどころ
です。決して高値覚えだけで買うことだけは避けるべきです。

4月以降はSQ値が下値の目処として働き上昇しましたが、外部環境を考えると
今回ばかりは厳しそうです。有るかどうか分かりませんが、バーゲンハントに備
えて余力を残す方針が賢い選択でしょうか。
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