kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

M&Aの落とし穴

2010-12-29 08:21:32 | 日記
キリンHGは国内外企業に対する積極的なM&Aで株式市場
からも高い評価を得ていました。しかし今のところ市場が期
待した成果は得られていません。またTDKは2008年にド
イツのエプコスを買収しましたが、リーマンショックの影響
もあり相乗効果は十分に発揮できていません。

またHOYAは2007年にペンタックスと合併しました。狙
いはペンタックスの持つ内視鏡技術を手に入れて収益の柱と
するものでした。ところが今のところ目立った成果は得られ
ていません。反対にデジカメ分野の不振がHOYAの業績の
足を引っ張っている状態です。

企業がM&Aを推し進める背景にあるのは一から事業を立ち
上げて育成するよりもM&Aで技術なりブランドを手早く買
うと言う目的と積極的に海外市場を攻略するために現地の会
社を買収するなどです。

方向としては非常に正しいと思います。また現在の円高局面
では海外の企業を格安に買収するチャンスでもあります。
しかし問題はM&Aのあとにいかに相乗効果を引き出し企業
の成長につなげるかが問題です。

円高だから買収には有利だとか使い道のないキャッシュが膨
れ上がっているからM&Aを考えるのではなく、あくまでも
M&Aにより企業が成長できるかです。もちろんソフトバン
クのようにM&Aで業績を飛躍的に伸ばした企業もあります。
要するに問題は買収することではなく買収後、いかにして
成長路線に乗せるかです。該当企業の投資においては時には
慎重な判断も必要です。
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