中小企業診断士 泉台経営コンサルタント事務所 ブログ

経営のこと、政治のこと、社会のこと、趣味のこと、人生のこと

今の世の中を見てみれば その12

2020年10月04日 | ブログ
自殺

 このところ有名な芸能人の方の自殺報道が続き、心寂しくさせる。7月の俳優三浦春馬さんなど、活躍を期待していただけに哀しい気持ちが私などにさえあった。まだ30歳だった。若い女性ファンも多かったろうに、彼女たちの嘆きを思う。9月には女優の芦名星さん36歳、竹内結子さん40歳と続いたのには驚いた。

 竹内さんなど今年1月に男子を出産したばかりというから、「なぜだ!」と驚かれた方は多かったと思う。美貌と才能に恵まれ、伴侶に子宝にさえ恵まれてと思ってしまう。よそ見だけで人の幸不幸は分からない。

 芸能人は人気商売ゆえに、多くの称賛の陰で誹謗中傷や仕事のプレッシャーも強く、その地位を失う不安も付き纏うものであろう。人一倍感受性の強い方々の集団でもある。薬物で警察のお世話になる方も多い。

 政府の「働き方改革」などの対象は、主に企業労働者に向けられたもので、芸能界までは届かない。芸能プロダクションに所属しておれば、企業労働者ともいえるが、若い歌手など売れると寝る時間もないくらいこ働いた話を以前はよく聞いた。一度手にした栄華を簡単には手放したくない自身の思惑もあろうが、自分で仕事を取捨選択できない状況に追い込まれるものであろう。

 美しいバラには棘があるとは、女性の美しさに対する警句のようで、芸能界などきらびやかに美しく見える世界も、人の心を蝕む毒素を多く持っている世界なのかも知れないなどと思ってしまう。

 厚生労働省統計によれば、コロナ禍にあって今年自殺者が増えたというデータはいまのところない。コロナで感染対策を強めて経済が落ち込むと、自殺者が増えるとの一部識者の予測はこの半年では見られない。8月までの速報値集計からの類推では、令和2年度12か月でも2万人弱となる。昨年と変わらない。自殺者が3万人を超えていたのは平成10年から23年頃までの14年間。その後毎年減り続け、令和元年で20,169人とのこと。

 ただ、一部の人が指摘する、現代日本の住みにくさみたいな雰囲気はどこからくるものか。生活が便利になり過ぎてあらゆることに達成感が乏しくなったという人もいる。日々食べるものがないときは、いかに食べ物にありつけるかを考えて、人生をどう生きるかなど考えない。飽食の時代の負の部分もある。ネット社会の情報過多でそれを消化しきれないこともある。人間関係が希薄に、疎遠になっている社会でもある。

 国家として、経済大国などと呼ばれるようになると、社会保障もある程度充実するが個人の間の経済格差も大きくなる傾向がある。「足るを知る」こと。何かに夢中になれる時間を持てること。良き仲間、パートナーを持つこと。孤独に強くなること。出かけること、本を読むこと、他人とおしゃべりをすること、いかがわしいことには手を出さないこと。幸せの秘訣は言うは易しである。




コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。