中小企業診断士 泉台経営コンサルタント事務所 ブログ

経営のこと、政治のこと、社会のこと、趣味のこと、人生のこと

時事散歩Ⅲ第5回

2014年02月13日 | Weblog
再び靖国から

 昨年暮れの安倍首相の靖国参拝を巡って未だに論議がある。一国の首相が国家のために戦って亡くなった同胞の霊に、年に一回くらいは挨拶に行くのは当然の儀礼であり、安倍さんの思想とか信条の問題ではない。誰が総理であっても行くべきであり、靖国に行かない行きたくない政治家は、この国のトップリーダーになる資格はない。これも私の個人の意見と言うより、この国に生まれた者のごく当然の心情ではないかと思っている。

 外交上、中韓からわが国に対するネガティブキャンペーンに弾みをつけることはしない方がいいという意見は真っ当にも聞こえるが、元々靖国参拝に文句を言う国の方が間違っていることだ。しかも首相が靖国に行こうが行くまいが、彼らは猛るのだ。しかし、国内世論調査の結果も、参拝に異議を唱える者の方が今回多くなっていたようだ。元旦にさえ国旗を掲げる家はほとんど見られなくなったこの国は、侵略を企む勢力や押さえつけておきたい国にとってはまことに都合のいい状態になっている。

 今回の安倍首相の参拝には、米国までが「失望した」とのコメントを出したことが、靖国参拝阻止派を勢いづかせた。報道されていないことだけれど、これはどうもTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)交渉を有利に進めたい米国の安倍政権への圧力と考えられる。米国にとっては、わが国の歴史認識も中韓の思惑も懸念が全くないわけでもないが些細なことだ。要は自国の経済を富ませる国益で動いている。米国に限らない。人道主義や動物愛護、ネイチャーを巧みに織り交ぜながら、いかに自国にお金を引張ってくるかを考えているように映る。世界に騎士道も武士道も淡い。

 すでに何度か引用させて貰ったけれど、A級戦犯合祀については、国会決議*4)でA級戦犯の名誉が回復している以上、これについてとやかく言うこともおかしい。東京裁判自体の正当制に疑問を投げかけている識者も内外に多い。本来後付けの法律*5)で人は裁けないように聞いている。
 
 政教分離に反するという一部の政党からの批判もおかしな話で、素人考えではあるけれど、それなら首相は伊勢神宮参拝もできないということになるのではないか。わが国は個人が信じるか否かは別として、基本的に国民みな平等に神道であり、その下で各自が浄土真宗、日蓮宗や真言宗のような仏教を信仰しようが、クリスチャンであってもいい。すなわちわが国は宗教に関しては、太古より誰が決めたわけでない独自の文化としてダブルスタンダードなのだ。従って首相の靖国参拝がどこかの宗教宗派を利するものにはならず、政教分離に反するものではない。

 また、安倍首相の政権運営を暴走だ、右傾化だ、軍国化だと詰る向きもあるが、これも反日勢力の常套句。隣国の常態化しているわが国への領海侵犯を見る時、かの国のどのような手段による侵略行為にも備える法整備なり、有事の際の同盟国との連携方法、機密保持、そのための軍事力の整備は必要なことであり、止む負えぬ対策でもある。それらの準備の過程への国内からの批判は、当人たちの時代錯誤によるものか、この国が滅んでもいいと考えているかのどちらかである。

 中国は、その経済力でアフリカ諸国を取り込み、ユーロ圏の銀行にも融資し、国際的にその発言権を拡大している。日露戦争時に効力を発揮した日英同盟は、ロシアのシナ侵略に対して英国は、日本の力が必要だったからこそ成立した同盟ではなかったか。すでに香港を手放した英国に、ベトナムから去ったフランスにもいまや中国の軍事的脅威は及ばない。わが国が頼るべきは米国しかないが、その経済力もプライドも衰えが見える。今の韓国は、わが国にとって自由と民主主義を標榜する価値観を共にする国家とはいえない。中国に寄り添い、漁夫の利に対馬くらいは手に入れたいと獲らぬ狸を夢見ているように見える。

 今や国内で、靖国参拝で論を二分している時ではない。



*4)昭和28年8月の国会で、「戦争犯罪による受刑者の放免に関する決議」 by中條高徳、渡部昇一共著、致知出版社平成17年8月刊、「子々孫々に語り継ぎたい日本の歴史」しかも太平洋戦争における敗戦国として関係国への戦後賠償は終了している。
*5)東京裁判の「平和に対する罪、人道に対する罪」は事後法。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 時事散歩Ⅲ第4回 | トップ | 時事散歩Ⅲ第6回 »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Weblog」カテゴリの最新記事