2022年 ことしの一冊たち 上半期

1月

DVD「殺人者はライフルを持っている」(アメリカ 1967)

ボグダノヴィッチ監督はことし亡くなられた。ご冥福を。

2月

「殺人保険」(ジェームズ・ケイン 新潮社 1962)
DVD「ウィスキーと2人の花嫁」(イギリス 2016)

「殺人保険」を映画化した「深夜の告白」は、最後、2人の男たちのタバコのやりとりが印象的。
「ウィスキーと2人の花嫁」は島の景色が美しかった。

3月

「悪魔の麦」(ロス・トーマス 立風書房 1980)
DVD「テイラー・オブ・パナマ」(2001 アメリカ)

ロス・トーマスの作品は、読むのは楽しいけれど、ストーリーを要約するのは大変。
「テイラー・オブ・パナマ」で、オズナードに弱みを握られ情報を提供する仕立て屋ハリーの役は、ジェフリー・ラッシュが演じている。ジェフリー・ラッシュは、「鑑定士と顔のない依頼人」(2013 イタリア)では主役を演じているのだけれど、「テイラー・オブ・パナマ」の印象が強く、いつか騙されるんじゃないかと終始疑いながらみてしまった。

4月

「七つの伝説」(ケラー 岩波書店 1950)
「七つの伝説」(承前)

ケラーの作品はほかに、「グライフェン湖の代官」(岩波書店 1954)を読んだ。代官が、昔、縁のあった女性を思いだしていくという短編連作。最後は全員が一堂に会する。

5月

DVD「タイムライン」(2003 アメリカ)
「かくして殺人へ」(カーター・ディクスン 東京創元社 2017)

「タイムライン」は傑作というわけではないけれど、話はこびがスムーズなのに感心した。
「かくして殺人へ」の時期の英国映画界を舞台にした映画が、「人生はシネマティック!」(2016 イギリス)。読みながら、この映画のことを思いだした。

6月

DVD「ハロルドが笑うその日まで」(2014 ノルウェー)
「ジャンピング・ジェニイ」(アントニイ・バークリー 国書刊行会 2001)

うがった見方をすれば、北欧映画はストーリーを盛り上げないところが面白い。
バークリーは「試行錯誤」もそうだけれど、探偵小説を茶化しながらも、ちゃんと探偵小説になっているところがすごい。

それから、4月にはジャック・ヒギンズが亡くなった。
ヒギンズの冒険小説にはずいぶん楽しませてもらった。
自分用にヒギンズ作品リストをつくったし、ヒギンズ作品の全体的な感想は、ヒギンズまとめに記した。
大変お世話になりましたと、感謝をこめて書いておく。


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