MrKのぼやき

煩悩を解脱した前期高齢者男のぼやき

"Seven Pounds"

2009-03-03 08:28:09 | 映画

映画『おくりびと』は大盛況で、映画館は超満員。

一方、同じシネコンで221から公開中だったこの地味な映画 “Seven Pounds” (7つの贈り物)はガラガラ。確かに共感を持つにはつらい、後味のすこぶる悪い映画であり、ネット上のレビューを読んでも、肯定的な意見は少ないようだ。その理由として、キリスト教的感覚が日本人のそれ異なっているためかもしれないと思ったのだが、存外、米国においても辛辣な評価である。ニューヨーク・タイムズの辛口評論家 A.O.Scott 氏の批評を紹介する。なお、同氏の文章はところどころ難解であり、訳がおかしい箇所もあると思うが、大筋をご理解いただくということでご辛抱いただきたい。

20081219日付 New York Times より Movie Review

An I.R.S. Do-Gooder and Other Strangeness

国税庁の慈善家ぶった人物、その他もろもろの異様さ

Sevenpounds2  Will Smith Gabriele Muccino 監督(同氏は “The Pursuit of Happyness” [幸せのちから] を監督)再びコンビを組んだ作品 “Seven Pounds” は、謎めいた、時間的にバラバラな場面の連続で始まる。いきなり電話で自身の自殺を伝え救急車を要請。場面が変わると、苦情と侮辱の言葉を浴びせて盲目のコール・センターの担当者をしつこく困らせるこの盲目の男 Woody Harrelson が演じていることから、重要な登場人物なのだろうと想像できる。続いて、主人公は素敵な海辺の家で美しい女性を抱き締める。さらには、老人ホームを訪れ、そこの管理者を威嚇し、居住する老人を慰め世話をする。

 しばらくの間、楽しみながらこれら意味不明のできごとを考え話の輪郭をあれこれ想像することができる。つかの間の苦悩や悪意の影に彼の魅力を時々隠すような、いないいないばあ楽しむ Smith 氏を見るのは決してつまらないわけではない。音楽(Angelo Milli の曲のほか何曲かの感動的なポップ・ソング)は Philippe Le Sourd の濃い色彩の映像と融合し、物語からは得られない感情の高まりを呼び起こし、不安からくる戦慄を創り出している。しかし、しばらくして謎の話の断片が噛みあってきた時、それまでの好奇心は信じがたい気持ちにとって代わられるのだ。

 “Seven Pounds” の終盤近くで、注意深くラミネート加工された紙片が現れる。それにはクラゲに触るなと書かれてある。私はそれを夢にも思っていなかった。私は、実際に起こる驚くべきできごとそのすべてが水中生物に関連するわけではないを漏らしてはいけないという警告としてこのメッセージを受け取ることになる。

 しかし、率直に言って、どのような論評をすればこの映画が、これまでの作品の中で、真夜中に友人に電話してもう一度それを修正するようがなりたてたいほどきちがいじみたひどい映画の一つであるかもしれないという事実を実際に覆すことができるのかわからないMrK 註:この文章の訳はおかしいかも)。皆さんには、出かけて行って、自分自身で実際に見ていただきたいのだが、これは私の意見の裏付けの検証をお願いするというよりむしろ推薦と受けとめていただきたい。私は自分で見て理解したと思ったことを果たして実際に理解していたのだろうか?

 私はまさにそれが何だったのかについて、その気になれば詳しく説明できのだが、皆さんは私を信じないだろうし、Sony の人たちは今後試写に私を招待しなくなるだろう。そこで、 “Seven Pounds” で起こることを詳述する -->

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« おくりっぱなしびと | トップ | 死ぬ権利 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

映画」カテゴリの最新記事