年の瀬もいよいよ押し詰まり、明日を残すのみとなった。
2020年は新型コロナウイルスの流行で散々な一年だった。
もちろんテレビドラマ界も大混乱。
感染はまだまだ収束にはほど遠い状況だが、
ドラマの方はウィズ・コロナでなんとか足並みが揃いつつある。
いつもなら2020年秋ドラマについての総括をするところだが、
今一つ頭が整理できていないので、
今回は2021年1月ドラマのチェックのみとさせていただいた。
ご参考いただけたら幸いである。
©フジテレビ
フジ月9 2020/11/2 ~ 放映中(2クール) 『監察医 朝顔2』 上野樹里(主演)、時任三郎、風間俊介、加藤柚凪、志田未来、中尾明慶、森本慎太郎(SixTONES/ジャニーズJr.)、戸次重幸、坂ノ上茜、平岩紙、三宅弘城、板尾創路、柄本明、他
2020年11月2日から始まり月9では異例の2クールにまたがっての放映中。各話で主人公の法医学者・桑原朝顔(上野樹里)が、遺体に関連する事件、事故と向き合う一方、縦軸には東日本大震災で行方不明となった母への思い、刑事の夫・桑原真也(風間俊介)の職務上のトラブル、老いとともに娘の死を受け入れようとする祖父・嶋田浩之(柄本明)の姿などが描かれていく。取り扱う事件一つ一つには大きなドラマはなく付け足しのような内容のため毎話スッキリ感は今一つだが、ドラマの狙いはそこではないのだろう。2クールの長丁場でちょっと退屈になってくるところもあるが、後半の展開に期待したい。
フジ(関西テレビ)火9 1/12 スタート 『青のSP(スクールポリス)~学校内警察・嶋田隆平~』 藤原竜也、真木よう子、明日海りお、山田裕貴、泉澤祐希、たくませいこ、渋谷謙人、智順、兒玉宣勝、金沢雅美 、音尾琢真、石井正則、須賀健太、遠藤雄弥、峯村リエ、升毅、山口紗弥加、高橋克実、他
日本の中学校で初めて導入されるスクールポリスが、SNSトラブルや生徒の薬物疑惑、盗撮事件などに取り組んでいくオリジナルドラマ。学校内に警察官が常駐しトラブル対応や予防活動を行う制度を取り入れた赤嶺中学校に、警視庁捜査一課の敏腕刑事だった嶋田隆平(藤原竜也)が自ら志願し配属される。この中学、表向きは何の変哲もない公立校だが、スクールポリスによって様々な問題があぶり出されていく。SNS、薬物、盗撮、さらにはマタハラやセクハラなど学校に潜む様々な問題に嶋田は想像を絶する方法で対処していく。法に触れれば、教師であれ、生徒であれ容赦なく逮捕。常に冷静で毒舌な嶋田が、学校にはびこる“悪”を痛快に成敗する。嶋田が配属される赤嶺中学校の国語教師・浅村涼子に真木よう子、校長・木島敏文に高橋克実、英語教師・水野楓に山口紗弥加、数学教師・一ノ瀬悟に石井正則、そして所轄の少年係刑事・三枝弘樹に山田裕貴らが配役されている。『この学校の生徒に守る価値があるのか確かめたかった』と意味深な言葉を放つ嶋田がスクールポリスとなった目的と知られざる過去が徐々に明らかになっていく。
TBS 火10 1/12 スタート 『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』 上白石萌音、菜々緒、玉森裕太(Kis-My-Ft2)、間宮祥太朗、山之内すず、橋爪淳、宮﨑美子、高橋ひとみ、倉科カナ、ユースケ・サンタマリア、亜生(ミキ)、高橋メアリージュン、なだぎ武、久保田紗友、秋山ゆずき、他
安定志向の平凡女子が東京の大手出版社のファッション誌編集部で鬼上司などに向き合いながら恋や仕事に悪戦苦闘する。上白石萌音演じる主人公・鈴木奈未は、その名の通り『仕事も恋愛もほどほどに。人並み で普通の幸せを手にしたい』というイマドキの安定志向の持ち主。地方の田舎町で生まれ育った奈未は、夢もやりたいことも特にない平凡女子。東京で暮らす幼馴染で片思いの健也を追いかけるため、東京の大手出版社の備品管理部の求人募集を見つけ、採用されるが、配属されたのは備品管理部ではなくファッション雑誌編集部。そこで出会うのは、菜々緒演じる最年少編集長である宝来麗子。彼女は24時間仕事モードのまさに『バリキャリ』で、『超敏腕』『毒舌・冷徹』な鬼上司だった。麗子は生半可な気持ちで働く奈未に対して冷たく当たる。それを理不尽に感じていた奈未だったが、麗子の仕事に対する姿勢を間近で見ているうちに、奈未の仕事への意識が変わっていく。さらに、運命的に出会った玉森裕太演じる子犬系イケメン御曹司でカメラマンの潤之介から突拍子もない提案を受ける。鬼上司だけでなく子犬系御曹司にも振り回されることになった奈未は夢を見つけ、前に進むべく変わっていく。一方、御曹司の方も、元々超天然でマイペースだったが、奈未の優しさや温かさに触れるうち、自身にとって大きな一歩を踏み出す勇気を持てるようになる。さらに間宮祥太朗演じる出版社の先輩編集者・中沢涼太も奈未の真っ直ぐな心に惹かれていくことに。田舎育ちの女の子が上京して恋愛モードに突入という内容はまさに『恋は続くよどこまでも』の出版社版?
テレ朝水9 2020/10/14 ~ 放映中(2クール) 『相棒 season19』 水谷豊、反町隆史、川原和久、山中崇史、山西惇、石坂浩二、杉本哲太、仲間由紀恵、柄本明、浅利陽介、篠原ゆき子、他
2002年から続く人気シリーズ、19シーズンの後半クール。きわめてマンネリな内容だが、数あるテレ朝刑事ドラマの中ではやはり秀逸。
日テレ水10 1/13 スタート 『ウチの娘は、彼氏が出来ない!!』 菅野美穂、浜辺美波、福原遥、沢村一樹、川上洋平、岡田健史、大地伸永、長見玲亜、有田哲平、中川大輔、東啓介、中村雅俊、他
北川悦吏子・脚本によるオリジナルドラマ。恋愛小説家の母とオタクの娘のトモダチ母娘の二人が、それぞれ恋愛を始める。菅野美穂演じる売れっ子恋愛小説家でシングルマザーの水無瀬碧(みなせ あおい)の悩みの種は、浜辺美波演じる20歳の一人娘・空(そら)が筋金入りのオタクで、漫画やコスプレに夢中で彼氏ができないこと。一方、空の悩みの種はいい歳をして天然、暴走、世間知らずの三拍子が揃った『天然のアラフォー』の母親・碧。人にも男にもすぐ騙されてしまう。そんな天然の母としっかり者のオタク娘が、とある理由から突如「恋をしよう!」と恋活をすることを決意する。碧の幼馴染・ゴンちゃんに沢村一樹、碧の編集担当者・橘漱石に川上洋平、空の通う大学の同級生・入野光に岡田健史、漱石の恋人・伊藤沙織に福原遥らが配役されている。今の状況にはちょっと軽すぎる感じのドラマ。
テレ朝木9 1/21 スタート 『にじいろカルテ 』 高畑充希、北村匠海、井浦新、安達祐実、真島秀和、水野美紀、光石研、西田尚美、泉谷しげる、モト冬樹、半海一晃、池田良、他
岡田惠和・脚本によるオリジナルドラマ。とある病で秘密を抱える女ドクターが、山奥の小さな村の診療所で男2人の外科医・看護師とシェアハウス生活をしながら個性的な村人と暮らしていく。東京の大病院の救命救急の現場で働く医師・紅野真空(高畑充希)は“ある病気”が発覚したため仕事を辞め山奥にぽつんと佇む虹ノ村診療所にやってくる。降り立った村のバス停で迎えを待っていると、まるで座敷童のような少女が真空に手招きをしていた。導かれるように、村唯一の食堂「にじいろ商店」の中へ入ると、そこにはまるで妖怪のように個性豊かな虹ノ村の村人たちが大集合していた。やがて案内された診療所で、『本業は農家だ』と豪語するツナギにサングラスのヘンテコ外科医・浅黄朔(井浦新)、超優秀ながらすぐキレる若き前髪ぱっつん看護師の蒼山太陽(北村匠海)とともに一つ屋根の下で暮らすことになる。真空は医者でありながら患者でもあるという新たな人生と向き合いなら、徐々に虹ノ村にとってなくてはならない愛される存在へと成長していく。スーパードクターとはかけ離れた医師たちが織り成すチーム医療の成長譚が繰り広げられる。テレ朝木9では異色の内容。
フジ木10 1/7 スタート 『知ってるワイフ』 大倉忠義、広瀬アリス、瀧本美織、松下洸平、おかやまはじめ、森田甘路、川栄李奈、片平なぎさ、佐野ひなこ、安藤ニコ、猫背椿、生瀬勝久、他
原作は韓国の有料ケーブルテレビチャンネル・tvNで2018 年8月~9月に放送された同名ドラマ。恐妻家の男がある日突然大学時代にタイムスリップし、幸せな結婚生活を求めて人生を変えようとする。結婚生活5年目、夫も妻も相手への気遣いができなくなっていく頃、唯一の共通の思いは『なんでこの人と結婚してしまったのだろう』。銀行に勤め、結婚5年目で2児の父親である剣崎元春(大倉忠義)は、職場では上司から叱責され、自宅では妻・澪(広瀬アリス)から罵声を浴びせられる、そんな肩身の狭い毎日を過ごしていた。そんな時、大学時代“女神”と呼ばれ男子学生のあこがれの的だった後輩・江川沙也佳(瀧本美織)と偶然再会。沙也佳は巨大企業・西急グループの令嬢。彼女から『実は好きだった』と打ち明けられた元春は『彼女を選んでいたら』と強く後悔する。そんなある日、元春は街中で話しかけられた男からもらった500円硬貨がきっかけで突然大学時代にタイムスリップする。望んでいた人生を手に入れた主人公がどんな思いでやり直していくのか。“自分にとって大切な人とはどんな人なのか?”“誰かと人生を生きていくとはどういうことなのか?”そんな夫婦の普遍的ともいえるテーマを追求する。いかにも韓流ドラマらしいSFタイムスリップもの。
TBS金10 1/22 スタート 『俺の家の話』 長瀬智也(TOKIO)、戸田恵梨香、荒川良々、桐谷健太、平岩紙、永山絢斗、江口のりこ、三宅弘城、羽村仁成(ジャニーズ Jr.)、井之脇海、秋山竜次(ロバート)、他
工藤官九郎・脚本によるオリジナルドラマ。プロレスラーを引退し、能楽の人間国宝である父の介護をすることになった男が名家の遺産相続と介護で激しいバトルをする。主人公はプロレスラー・ブリザード寿こと観山寿一(みやまじゅいち)(長瀬智也)。寿一は幼少時代、二十七世観山流宗家にして重要無形文化財「能楽」の保持者である父の観山寿三郎(西田敏行)から一度も怒られたことがなかった。一緒に悪さをしても、怒られるのは弟子で芸養子となった寿限無(桐谷健太)のみ。しかし寿三郎は、初舞台以降「神童」と讃えられた寿一を褒めることもなく、それが幼い彼の心を傷つけていた。やがて寿三郎には反発した寿一は、母の死後、家を出てプロレスラーの道へ進む。時は流れピークを過ぎたレスラーとなってしまった寿一の元に寿三郎危篤の知らせが飛び込んでくる。急いで病院に駆け込んだ寿一は、久しぶりに会った弟の踊介(永山絢斗)と妹の舞(江口のりこ)から、一昨年に寿三郎が脳梗塞で倒れたことを聞かされる。別れの挨拶は2年前に済ませたと言い遺産や相続の話を始める弟妹に寿一は激昂する。そして寿一は二十八世観山流宗家を継承すべく、プロレスラーを引退することを決めた。しかし引退試合を終えた寿一を待っていたのは、寿三郎が退院したという知らせだった。寿三郎は一門の幹部、そして家族を前に、これまでの威厳はどこへやら、デイケアサービスで寿三郎の担当介護ヘルパーだった志田さくら(戸田恵梨香)と結婚すると言い出す。呆気にとられる寿一ら家族を余所に、自身の余命とすべての遺産をさくらに相続すると告げ混乱の渦へ。観山家を舞台に介護と遺産相続をめぐる壮絶バトルが勃発する。
テレ朝金 11:15(金曜ナイトドラマ) 2020/10/9 ~ 放映中 『24 JAPAN』 唐沢寿明、仲間由紀恵、佐野史郎、木村多江、筒井道隆、でんでん、栗山千明、池内博之、桜田ひより、高橋和也、神尾佑、前川泰之、桜井淳子、朝倉あき、片瀬那奈、他
物語が一話あたり1時間しか進行しないので非常にじれったい。唐沢寿明演じる主人公・獅堂現馬が孤軍奮闘するのだが、テロ対策ユニットの一員として総理候補・朝倉麗(仲間由紀恵)の暗殺計画阻止のために奔走するというよりも、人質に取られた自分の妻と娘を救うことが最優先で、そのために他の誰かが命を落とすことになってしまうという、あまりに自己中心的な振る舞いから主人公に全く共感することができない。テロ実行チームも層が薄く、テレ朝の気合いが入っている割にチープなドラマになってしまった(原作が怒るのでは?)。
日テレ土10 1/23 スタート 『レッドアイズ 監視捜査班』 亀梨和也、松下奈緒、趣里、シシド・カフカ、松村北斗、木村祐一、他
国内に500万台ある監視カメラなど最新の科学情報捜査を行う特別捜査官が、愛する恋人を殺した連続殺人鬼を追うオリジナルドラマ。最新鋭の監視システムを駆使して犯罪捜査に当たるKSBC(神奈川県警捜査分析センター)を舞台に、捜査官たちがリアルタイムで犯罪者を追跡するサイバークライムサスペンス。亀梨和也演じる元神奈川県警捜査一課の刑事だった伏見響介は神奈川県警と協力して捜査を行う民間の捜査機関KSBC(神奈川県警捜査分析センター)の特別捜査官に転身、民間捜査員として過去に犯罪歴がありながら天才的な頭脳を持つ人物たちを招集し、最新の科学情報捜査で難事件に挑みつつ、KSBCの捜査能力を駆使して愛する恋人を殺した連続殺人鬼の行方を追う。KSBCセンター長・島原由梨に松下奈緒、同所属情報分析官・長篠文香に趣里、KSBC 所属の元犯罪者の捜査官には、元大学教授で詐欺師の山崎辰二郎に木村祐一、ハッカーの小牧要に松村北斗(SixTONES)、元自衛官の湊川由美子にシシド・カフカが配役されている。
NHK日8 放映中 大河ドラマ『麒麟がくる』 長谷川博己、染谷将太、佐々木蔵之介、風間俊介、尾野真千子、伊藤英明、川口春奈、他
コロナ禍で調子が狂ってしまったが、なんといっても舞台は戦国時代。物語は徐々に盛り上がりを見せてきた。ただ、大仰で奇妙なセリフ回しをする一部のおっさん(堺○○とか片○○太郎)らのおかげで拍子抜け。最終回は2月7日だそうで、いよいよクライマックスは近い。
TBS 日9 1/17 スタート 『天国と地獄~サイコな2人~』 綾瀬はるか、高橋一生、柄本佑、北村一輝、溝端淳平、中村ゆり、迫田孝也、林泰文、野間口徹、吉見一豊、馬場徹、谷恭輔、岸井ゆきの、木場勝己、他
森下佳子・脚本によるオリジナルドラマ。どん詰まりな女性刑事とサイコパスな男性殺人鬼の2人の魂が入れ替わり、複雑な世界が始まる。綾瀬はるかが演じる警視庁捜査一課の刑事・望月彩子(もちづき・あやこ)は努力家で正義感が強く、気が強く、融通が利かない、それに加えて上昇志向も強いが、慌てん坊で失敗も多い35歳。物事を「〜 すべき」「〜であるべき」と考える“べき論”タイプ。そのためその物言いや性格が上司や周囲の人たちに煙たがられている。とにかく融通が利かず一直線で、頑張りすぎて失敗も多い存在。そんな彩子は自分を馬鹿にする周囲に一矢報いるためには、大手柄をあげるしかないと意気込んでいた。そんなある日、独自の捜査でかき集めた証拠を手に、ある殺人事件の容疑者となる男を、自らの手で逮捕する大チャンスが到来したのだが、そんな矢先に彩子は不運にもその男と魂が入れ替わってしまう。そんな彩子と幸運にも?魂が入れ替わるサイコパスな殺人鬼・日高陽斗(ひだか・はると)を高橋一生が演じる。日高は、表向きは化学畑の研究者であり、若くしてベンチャーを立ち上げた、やり手の経営者。頭の良い人間にありがちな「上から目線」などまったくない超スマートな好人物だ。しかしそんな日高の本当の姿は、その類いまれなる頭脳と知識を駆使したサイコパスな殺人鬼だった…。この二人のほかの登場人物には、まず、彩子の家に居候中の、のんびり屋なフリーター・渡辺陸(わたなべ・りく)に柄本佑。陸は家賃、光熱費、食費などは一切払わず家事だけを担当する、彩子の完全なヒモ状態の男。それでも普段から敵の多い彩子にとっては、唯一の心の拠り所。さらに、彩子の先輩であり天敵とも言える刑事・河原三雄(かわはら・みつお)を北村一輝が演じる。河原は刑事としての能力は高く、結果も出すが、 そのためのやり方は何でもありという危険な匂いの漂う人物。しかしその裏では上の人間の弱みを握っているとも、便宜を図っているとも囁かれており、正義感の強い彩子はそのやり口を認めることができない。彩子にとってはまさに目のかたき。日高と入れ替わり、外見が殺人事件の容疑者となってしまった彩子を、河原はその独特な嗅覚で追い詰めていく。一風変わったSFドラマ。
日テレ 日10:30 1/17 スタート 『君と世界が終わる日に』 竹内涼真、中条あやみ、笠松将、飯豊まりえ、大谷亮平、笹野高史、安藤玉恵、マキタスポーツ、他
池田奈津子・脚本によるオリジナルドラマ。舞台は三浦半島の南端に位置する三浦市。事故でトンネルに閉じ込められた男が4日後に脱出すると、突然に警戒区域として封鎖された街でのサバイバルが始まる。自動車整備工の間宮響(まみやひびき)(竹内涼真)は、同棲中の研修医の恋人・来美くるみ(中条あやみ)にプロポーズするつもりだったその当日、通勤途中に謎のトンネル崩落事故に巻き込まれてしまう。数日後、命からがら脱出した響が目にしたのは、夜になると凶暴化し、生き血を求めて人間を襲う恐ろしい“生ける屍”だった。響は急いで自宅アパートに戻るが、荒らされた部屋から来美の姿は消えていた。生存者を探す響は近くの消防署にたどり着く。しかしそこで同級生で警察官の等々力(とどろき)(笠松将)から銃を向けられる。陸の孤島となった消防署に身を寄せていたのは等々力の他、その上司、本郷(大谷亮平)。女子大生・佳奈恵(飯豊まりえ)、三原紹子(安藤玉恵)と小学生の娘・結月ゆづき(横溝菜帆)の親子、屈強なバイク便ライダー・吾妻(鈴之助)、引っ越しアルバイトの韓国人・ミンジュン(キム・ジェヒョン)とその上司の甲本(マキタスポーツ)。そして、壮年の男性・宇和島(笹野高史)。響はそこで、化け物に噛み付かれることで伝染する“謎の感染症”がパンデミックを起こし避難指示が出ていることを知る。しかし救助に来るはずだった“避難所”とは前日から音信不通になっていた。化け物に占拠された街で極限状態の中、来美が“避難所”にいると信じる“世界イチ諦めの悪い男”間宮響の、死と隣り合わせの壮絶なサバイバルが始まる。日曜日の夜にはあまり見たくない内容だ。
全体にロケの少ない、カネのかからないお手頃ドラマが
主体のようである。
とはいえ一時に比べオリジナルドラマが増えてきているのは
いい傾向のように思う。
2021年が、じっくりドラマ・ウォッチできる
穏やかで明るい年になることを心から願いたい。