MrKのぼやき

煩悩を解脱した前期高齢者男のぼやき

登校を阻む繰り返す腹痛

2015-12-30 17:52:07 | 健康・病気

いよいよ2015年もあとわずかとなりました。

今年最後のメディカル・ミステリーです。

 

12月21日付 Washington Post 電子版

 

A simple test proved that a teen with stomach pain wasn’t a hypochondriac after all

腹痛を訴える10代の少女は結局は心気症ではなかったことが簡単な検査で判明

By Sandra G.Boodman,

 Alana Broe さんは大学が自身の健康の転換点となることに期待していた。

 高校3年生以降、Broe さんは幾度となく学校に行くのを阻む様々な病状と闘っていた。彼女には頻繁に起こる腹痛や片頭痛があり、あたかも彼女の高校を襲うすべてのウイルス感染に罹っていたようだった。それでも彼女は自分を駆り立て、AP(advanced placement)クラスを取得し、トラックを走り、クラブでバレーボールをした。スポーツや学業成績は家族の中でも期待されていた。

 大学では小康が期待された。何年かぶりに彼女はスポーツをしないことにした。自分の身体をもっと大切にする余裕ができるだろう、そして、高校の時、あるコーチが彼女をみんなの前で叱りつけ、彼女を“心気症患者”と呼んで傷つけた事実を知らない新しい友人を作ることができるだろうと。

 それで、Alabama college の第1学年が彼女の人生で最も病気の重い時期となってしまったときには、Broe さんは“ひどく打ちひしがれ”心から将来を不安に思った。

 その後、友人の助言、そしてそれに続く検査により、彼女がよく知られた疾患だったことが明らかとなったが、それが大変長く見逃されていたことを考えると、その発見こそが驚くべきことのように思われた。


Alana Broe さんによると、高校時代に彼女を苦しませた健康問題のために、大学へ向けてのいくつかのスポーツ奨学金を辞退し、全くスポーツをしないことを決断したという。


  今回の診断によって、彼女の今後の人生ずっとその疾病の影響にうまく対処しなければならないという知識と根本的な変更が求められることとなったが、「診断がついて大変喜びました」と、現在22才になる Broe さんは言う。

 

 Broe さんは、もの覚えついたころから、お腹が痛かった。

 アトランタ郊外で過ごした子ども時代、際だって何度も小児科医を受診したが、いつもウイルス感染と診断されていた。下腹部に鈍い痛みがあると、座っていることが困難となった;しかしベッドで横になっていると痛みが和らぐようだった。腹部症状を落ち着かせるため、クラッカーやパンをかじっていた。

 助産師だった母親は Broe さんの痛みの原因についてかかりつけの小児科医と同じように当惑していた。「母は私が仮病を使っているのではないことをよくわかってくれていました」と Broe さんは言う。「私は学校が好きでしたし欠席したくなかったのです」外科医だった彼女の祖父も途方に暮れていた。しかし、Broe さんの担任は、彼女の腹痛は学校で受ける社会的ストレスを反映しているものではないかと疑った。

 これは必ずしも突飛な考えではなかった。Broe さんの欠席があまりに頻繁だったので小学校のクラスメートはその週に彼女が何日休むかを言い当てる“ゲーム”を考え出していた。彼女が登校するとからかわれていた。

 Broe さんが12才のとき、母親は彼女を小児胃腸科医のところへ連れて行った。彼は潰瘍を除外し、「彼女は成績優秀者であり、完璧を求めて努力している」 そして“このことに関連したストレス”を感じている、とその医師は記載した。

 その専門医は血液検査も行わず、彼女が内蔵痛覚過敏~つまり、腹部の過敏性がきわめて高い、と結論づけた。彼の忠告の一つはこうだった:ストレスを最小限に抑えなさい。

 

Sleep didn’t help 睡眠も効果なし

 

 中学校の間、Broe さんはいくらか良くなった。しかし高校になると新たな症状が出現した:ひどい頭痛と交互に襲ってくる便秘と下痢の発作である。

 彼女は、よく見られるウイルス感染症で倦怠感を引き起こす伝染性単核球症の検査を繰り返し受けた。時々頭痛がひどくなると学校の保健室で横になっていた。ビタミン類の摂取を増やした:血液検査では彼女に貧血とビタミンD欠乏があることが分かっていたからである。睡眠を多くしたが彼女の活力を高めることにはつながらないようだった。8時間の睡眠でも彼女は目覚めると疲労感があり、活力は得られなかった。

 バレーボールはちょっとした避難所を彼女に与えてくれた:プレーをしているときは痛みを感じなかったからである。「何とか痛みを閉じ込めていたのだと思います」と彼女は言う。

 最低の時期は高校の最高学年の時に訪れた。そのときコーチの一人がチームのみんなの前で、彼女が心気症になっていると非難したが、そんな評価は彼女のチームメイトたちにも共感を生んだようだった。Broe さんはそのコーチが正しいのではないかと思った。「『私はどうしていつも調子が悪いのだろう?』と自問し不思議に思っていました」

 その年の出席日数はきわめて少なかった(20日以上欠席した)ので、彼女が通う私立学校の学生部長は、もし卒業までの一ヶ月の間どこかで欠席したなら、同級生と一緒には卒業証書をもらうことができなくなるだろうと彼女に告げた。今後4年間を通して競技することなどできないと考えて、そのころまでに大学に向けてのいくつかのスポーツ奨学金を辞退していた。

 さらに大学では全くスポーツをしないと彼女は決めていたし、「そのことは家族の中でも実際に選択肢となってませんでした」という。競技をしないことで彼女自身の身体をもっと大切にする時間が得られると彼女は考えた。高校とは違って、大学一年目は少ない履修単位数を取るように計画していた。

 彼女が2012年の秋に大学に進学する前、彼女の小児科医は可能性のある多くの疾病を調べるためにバイアル13本分の血液を採取したが何も見つからなかった。「彼女は私に『少なくとも深刻な疾患はないことはわかったわ』と言いました」そう Broe さんは思い起こす。

 

Bad to worse 悪化の一途

 

 大学一年生の期間、Broe さんはこれまで以上に体調が悪かった。「目が覚めると毎朝吐き気を催し、刺すような片頭痛があり、毎食後、横になり仮眠をとらなければなりませんでした」そう彼女は思い出す。彼女の食事は大部分が学生向け料金のものだった:チーズ焼き、缶入りのスープ、電子レンジで温めるケサディージャなどである。市販の鎮痛薬をたくさん内服すれば気分が良くなったので授業を受けることができた。

 体調が悪くてベッドから出られない日には寮の部屋で丸くなって横になり、Wheat Thins(クラッカー)を食べ、友人が水や食べ物を持ってきてくれるのを当てにした。痛みがあまりに強く、文字通りトイレまで這って行くことも何度かあった。

 学生健康センターへの受診もパターン化していた。「また風邪をひいたのでしょう」と言われるのがいつもの反応になっていたようですと Broe さんは言う。

 多分これが彼女の新しい標準なのだと思うことにした。ところが、一ヶ月後、ある友人が、乳製品とグルテンを含有しない食物を取り入れたところ自身の腹部の症状が非常に改善したことについて話してくれた。グルテンは小麦やライ麦や大麦に含まれるたんぱくである。

 「私はグルテン・フリーはちょっと厳しすぎると考えました」と Broe さんは言う。とりあえず乳製品なしでどうなるかを見ることにした。一ヶ月後、少し改善していることに彼女は気付いた。

 2013年5月、夏休みで学校から自宅に戻ってまもなく Broe さんはアトランタの胃腸科医 Marc Sonenshine 氏を受診した。

 Sonenshine 氏によると、彼は Broe さんの10年に及ぶ腹痛の病歴と、彼女がCT検査と超音波検査の両方を受けたがいずれも異常は見つからなかったという事実に注目した。彼は tissue transglutaminase(tTG, 組織型トランスグルタミナーゼ)を調べる血液検査をオーダーすることにした。これは、グルテンに対するアレルギーによって生ずる慢性の小腸の異常である celiac disease(セリアック病)をスクリーニングする検査である。これまで Broe さんは一度も受けていなかった。

 その結果は明確だった。4 units/ml を越える tTG の測定値はセリアック病の可能性があることを示唆する。Broe さんの数値は94だった:さらに別の検査でもセリアック病が示唆された。

 診断を確定する次の段階は内視鏡である。この手技では生検のために Broe さんの小腸から小さな組織サンプルが採取される。

 

 ‘A pretty slam-dunk case’ ‘かなり確実な症例’

 

 数週間後に行われた生検は決定的だった:Broe さんはセリアック病の“かなり確実な症例”だったと Sonenshine 氏は言う。

 セリアック病は米国人の約133人に1人の割合で見られるが、そのほとんどの人たちは自身がその病気を持っていることを知らない。本疾患は遺伝性(Broe さんのいとこがセリアック病と診断されていた)であり、女性と白人に多い。本疾患を持つ人はグルテンや、グルテンと接触するもの(たとえば小麦のパスタをボイルするのに使われた水など)を摂取することで自己免疫反応が引き起こされ、栄養素を吸収する小腸の微細な突起である絨毛が損傷される。その結果、炎症と絨毛に対する持続的な損傷がもたらされ、吸収不全から栄養失調を引き起こす。セリアック病はそのほとんどが胃腸症状(最も際だった特徴の一つが腹痛)をもたらすが、本疾患は貧血、倦怠感、頭痛などのほかにうつをも引き起こすことがある。グルテン・フリーの食物をめぐって周知がなされてきたにもかかわらずセリアック病はいまだに過小診断の状況にある:自身が本疾患を持っていることを知っているのは罹患している米国人の20%未満であると専門家らは推定している。

 「この診断が行われないことによる悪影響があります」と Sonenshine 氏は言う。それらには骨粗鬆症、不妊、さらには貧血がある。しかしセリアック病は「生活様式の改善できわめて治療可能」であると彼は言う。つまりグルテンを避けることであるが、グルテンは食物だけでなく、練り歯磨き、ビタミン剤、あるいは他の製品にも含まれている。Broe さんがお腹を落ち着かせてくれると信じて食べていたクラッカーにも間違いなく存在しており、おそらくビタミン剤や彼女が内服していた市販薬のいくつかにも含まれていただろう。

 最終的に診断が得られてうれしかったと Broe さんは言う。彼女によると、最初のうちはグルテンを避けることはむずかしかったが、一ヶ月後には新しい食餌で彼女は顕著に快方に向かった。2014年2月のフォローアップの生検で、彼女の小腸への損傷は治癒していることがわかった。 Broe さんは5月に卒業する予定になっており来秋にはロースクールへの入学が認められている。

 この診断結果に適応することに抵抗がないわけではなかった。Broe さんによると、彼女は20ポンド(約9kg 体重が増え、なぜ自分がグルテンを食べられないのかという疑念と闘い続けているという。“グルテン・フリー”という言葉は、食品アレルギーはないのに食品アレルギーがあると主張し、単に特定の食品を避けたい人々によって始められた食品、すなわち fad の代名詞のようになってきていると彼女は言う。

 「しかし、セリアック病を持つ私たちの1%の人間にとっては、それは選択するものではなく、不可欠なものなのです」と Broe さんは言う。

 

セリアック病の詳細については MERCK MANUALS

ご参考いただきたい。

なおセリアック(celiac)という単語はギリシャ語の

腹部のという意味の koiliakos に由来する。

本疾患は、小麦に含まれるたんぱくであるグルテンの成分、

グリアジンに対する感受性が遺伝的に高い人で発症する。

グルテンを含有する食物などを摂取すると、

ヒトの消化酵素では分解できないグルテン分子の一部が

小腸上皮組織内にペプチド鎖のまま取り込まれるが、

セリアック病の患者では、これに対する免疫反応が起こり

自己の免疫系が小腸の上皮組織を攻撃して炎症を来し

絨毛が損傷され吸収障害が引き起こされる。

グルテンは小麦だけでなく、ライ麦や大麦にも含まれる。

有病率は白人で高く、150~5,000人に1人の頻度でみられる。

日本人では少ないと考えられてきたが

欧米と変わらないとの推測もある。

男女比は1対2で女性に多い。

多くは小児期に発症するがそれ以降に発症することもある。

症状としては下痢、腹部の不快感がみられるが、

無症候のケースや栄養欠乏の徴候のみをみる例もある。

小児では、発育不全、無気力、食欲不振、貧血、

腹部膨満などの症状が見られる。

成人では、倦怠感、衰弱、食欲不振が多くみられる。

下痢や脂肪便が認められることもある。

貧血、舌炎、口角炎、アフタ性潰瘍を呈したり、

ビタミンDやカルシウムの欠乏症状(骨軟化症、骨減少症、

骨粗鬆症)を認めることがある。

男女とも不妊を見るケースがある。

約10%で、頭皮、肩、臀部、手足などに対称性に広がる

疱疹や丘疹を伴う皮膚炎が出現する。

診断は臨床所見および吸収不良を示唆する異常検査所見から

本疾患の可能性を疑うべきである。

その際家族歴は重要な手がかりとなる。

本疾患に特異的ではないが

小腸粘膜の絨毛萎縮を生検により確認する。

十二指腸下行脚の生検標本で絨毛の消失または萎縮、

上皮内細胞増加、陰窩の過形成などが認められる。

しかしこのような所見は熱帯性スプルー、重度の腸内細菌異常増殖、

好酸球性腸炎、乳糖不耐症、リンパ腫でも認められることがある。

この所見に加えて、血清で抗グリアジン抗体(AGA)と

抗筋内膜抗体(EMA)の陽性を確認すれば

ほぼセリアック病と診断できる。

またこれらの抗体価は、

グルテン除去食治療中の患者では低下することから、

食餌療法が順守されていることの確認が可能となる。

貧血、鉄欠乏、葉酸欠乏、低アルブミン、プロトロンビン時間延長、

アルカリホスファターゼ上昇、カルシウム・ナトリウム・カリウム低値

についても確認する。

治療はグルテン除去食(グルテン・フリー食品)治療を行う。

さらにグルテンは市販のスープ、ソース、アイスクリーム、

ホットドッグなど多くの食品に含まれているため、

詳細な食品リストに基づいて食餌を制限する。

グルテン除去食の効果は通常迅速に現れ、

症状は1〜2週間で消失する。

ビタミン、ミネラルの欠乏や貧血がある場合には

補給を考慮する。

グルテン除去の効果が不十分な場合は、

原因となる他の疾患の存在を考慮する必要がある。

本疾患は的確な治療が行われなければ

悪性腫瘍が発生したり、死亡したりするケースもあるため

本疾患の可能性を念頭に入れ早期に診断することが重要である。

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2016年1月新ドラマ

2015-12-06 01:03:29 | テレビ番組

まず2015年10月クールのドラマを総括する。

 

12月3日までの視聴率[関東地区・ビデオリサーチ社調べ]上位の

ドラマから順に好き勝手に寸評を書いてみたい。

(括弧内は平均視聴率、大河ドラマを除く)

 

『下町ロケット』(17.7%)

『半沢直樹』 『ルーズベルト・ゲーム』 とほぼ同じテイスト。毎回、逆転劇でサヨナラ勝ちのパターンが視聴者に押しつけられる。もういいよ、とは思うのだが阿部寛の独特の存在感が効を奏してか高視聴率をゲットした。でも同じ池井戸作品のシリーズなら、同じキャストを使うのはやめましょうよ。経理部長の殿村を演じた立川談春。『ルーズベルト・ゲーム』 で超悪人だっただけに、今ドラマではいい人なんだってこと最後まで信じられなかったわ。とはいえ、昨今、高視聴率を獲るためには、視聴者に爽快感を与えるものでなくては駄目なのね。

 

『相棒(14)』(15.9%)

右京の 『はい~っ?』 を聞くたびに虫唾が走るのだが視聴率は堅調。しかし、法務省から出向してきた4代目相棒・冠城亘とのコンビはこれまでになくギクシャクしている感じである。とはいえ、気楽に見られる一話完結の捜査ドラマは、中高年世代にとっては、昔、毎週楽しみにしていたであろう “銭形平次” 的存在なのかもしれない。

 

『偽装の夫婦』(12.1%)

繰り返される “心の毒舌テロップ” は視聴者の想像力の邪魔にしかならない。元カレの沢村一樹の演技もただオネエを装っているだけで本物のゲイには全く見えず逆に気持ち悪い。ドラマ自体が 『家政婦のミタ』 『〇〇妻』 に共通するある種の“流れ”に乗っかってるためか、新鮮さに欠け視聴意欲が失われた。と、いうことで2話で断念。

 

『5→9~私に恋したお坊さん~』(11.6%)

一昔前のドタバタ・ラブコメ風。滑舌の良い早口ゼリフでこの駄作ドラマを懸命に盛り上げようとする石原さとみだが、その石原の足を、ボソボソと棒読みの山ピーが見事に引っ張ってドラマは台無しに。なぜ “お坊さん” を山ピーにしたのか?こういったドラマにはテンポが重要なのでは?一方、紗栄子や寺田心らを起用した点も、安易に視聴率アップを狙ったあざとい策にしか見えない。結果、パッとしない視聴率である。

 

『コウノドリ』(11.1%)

産科の現場が直面する様々な問題に、不遇な過去を持つ産婦人科医・鴻鳥サクラが 『命を授かる奇跡のすばらしさ』 を心に銘じながら立ち向かっていく。医療考証も意外としっかりしていて “新生児” たちが生出演するなどなかなか良かったが、なぜ主人公がふざけたズラを被ってピアノを弾く必要があったのだろう?妊娠中や不妊治療中の女性、そしてその家族にとって、心穏やかに見ることのむずかしい内容なので、あのズラで緊張を緩和させる効果はあったかも。

 

『遺産争族』(10.9%)

資産家の長が伊東四朗でその長女の婿が岸部一徳というキャストでは、欲望渦巻く家族の争い(争族)と銘打ってもこの時点でコントでしかない。相変わらずパッとしない主役の向井理を盛り立てようと各脇役が頑張ってはいるが、室井滋や岸本加世子らの演技が大げさであればあるほど現実的な緊張感が失われてしまう。視聴者はこのドラマに何を期待したらいいのか?社会風刺を狙うのであれば現実路線を離れてはいけない。制作意図が不明なドラマ。

 

『掟上今日子の備忘録』(9.8%)

銀髪・メガネのガッキーの美しすぎるコスプレ。それがこのドラマのすべて。あとはどうでも良し。たいした事件が起こるでもなく、またその謎解きも安直。見終って “アハ体験” なく、時間の無駄。いじられキャラの “運の悪い男” 隠館厄介の岡田将生がミスキャスト。哀れな男に全く見えない。低視聴率に終わったことはガッキーにとって大きな痛手。

 

『エンジェル・ハート』(9.5%)

ハードボイルドな冴羽獠を演じた上川隆也の話し方が、どうしても『花咲舞が黙ってない』の “相馬さん” の語り口調と重なった。演じ分けるのって、ホント大変なんだな。一方、原作コミックにできるだけ忠実にとの思いはわかるのだが、逆にドラマを見ていて、いかにもコミック的展開、と感じさせられるシーンが多かったのは残念。やはりドラマはドラマ、コミックはコミックと割り切って作ってほしかった(原作とかけ離れるとまた批判が出るのだろうが…)。見続けようとする意欲が湧かず3話で終了。

 

『サイレーン』(9.1%)

恋人同士の2人の機動捜査隊員と正体不明の美貌の悪女との対決ということだが、犯人の女が容姿で主役のヒロインを圧倒してどうするの?松坂桃李も見た目高校生な感じで頼りないし。手に汗握るサスペンスかと思えばコメディ風のところもあり、とにかく中途半端。何が言いたいのかわからないドラマである。

 

『オトナ女子』(8.6%)

“オトナ女子” とは “歳を重ねても若々しく可愛らしいオトナの女性≠オバさん” という定義らしいが、どんなオトナ女子が出てくるかと思えば、ワンレンヘアーを何度も掻き上げる25年前のバブル女子を彷彿とさせるアラフォーが篠原涼子演じる主人公なり。これだけでアウト。この主人公って、ちゃんと仕事してるのかどうかもよくわからない。さらに “可愛らしい” 40女を全く演じ切れていない吉瀬美智子。も一つ、鈴木砂羽の気持ち悪さも加わって視聴終了。満を持しての篠原起用も大失敗の低視聴率。

 

『無痛~診える眼~』(7.8%)

『神の診察眼』 を持つ医師と、犯罪者に現れる 『犯因症』 を持つ刑事が難事件の解決に活躍する。どんな病気でも外からの観察だけで言い当てることができる 『神の診察眼』 がまず滑稽。ドラマの展開も散漫でまとまりを欠く。刑事を演じる伊藤淳史は好演しているが、どう見ても〝風貌的” にミスキャストでは。もう少しワイルドな俳優はいなかったのか?一方、スキンヘッドにして眉毛も剃り落した中村蒼には敬意を表したい。

 

『サムライせんせい』(6.6%)

幕末の志士・武市半平太が現代にタイムスリップし学習塾の先生に、という奇抜なストーリーで大いに期待していたのだが、問題は主役の錦戸亮。一応サムライ言葉をしゃべってはいるものの発声が現代風で滑舌悪く、全くサムライに見えず、この時点でこのドラマ終了、である。そこは重要なポイントと思われるのだが、どうしてこの人を主役にしたのか?神木隆之介の方が良かったのでは?

 

『結婚式の前日に』(5.7%)

心配はしていたものの、やはり今期ワースト獲得。結婚式を100日後に控えながら脳腫瘍と診断された娘と、28年ぶりに現れた型破りな母との絆に感動は皆無。久々に見た香里奈はすっかり老けていて、病気でやつれた主人公にはむしろ適役と思われたが、用意された様々なエピソードがわざとらしい。好演している鈴木亮平には気の毒な作品となった。

 

 

というわけで、2015年10月クール、実につまらなかった。

結局 『下町ロケット』 の一人勝ちといった感じだが、

このドラマにも目新しい所はなく、

『半沢』 ほどの爆発的数字を獲ることはできなかった。

さて、2016年1月ドラマ、果たしてどうだろうか?

新年スタートの各新番組、さっそくチェックしてみたい。

 

フジ月9 1/18~ いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう 有村架純、高良健吾、高畑充希、西島隆弘、森川葵、坂口健太郎、他

坂元裕二脚本のラブストーリー。有村架純と高良健吾のW主演。ともに民放連続ドラマでは初主演となる。夢を抱いて地方から都会に出てきた若者たちが夢を諦めそうになりながらも必死にもがき、ひたむきに生きる姿が描かれる。有村架純演じる音(おと)は北海道出身。女手ひとつで育ててくれていた母親を幼い頃に失った後、引き取ってくれた養父母のもとで育ち、色々なことを諦めながらもけなげに明るく生きている女性。一方、高良健吾演じる練(れん)も両親を早くに亡くし、大自然の中で暮らす祖父に育てられた。だまし取られた祖父の農地を取り返すために金を稼ぎに上京、いつの日か祖父と暮らせる日が来ることを夢見ながら厳しい現実の中生きている。そんな二人が偶然にも北海道で劇的な出会いをし、その後東京での生活からラブストーリーに…。タイトルからはこの純愛が破綻してしまう展開が予想されるが月9にしては全体に地味過ぎる印象。

 

フジ(関西テレビ)火10 1/12~ お義父(とう)さんと呼ばせて 遠藤憲一、渡部篤郎、蓮佛美沙子、他

林宏司・脚本によるオリジナルドラマ。同い年のオッサンが、娘の父親 vs 娘の結婚相手の関係で激突する。遠藤憲一と渡部篤郎のW主演。中堅専門商社部長の大道寺保(遠藤憲一)は51才独身。仕事に没頭するあまりこれまで結婚に縁がなかったが真っ正直に生きてきた。そんな保が28才も年下の女性と運命的に出会い、結婚を決意。一方、その女性の父親・花澤紀一郎は保と同い年の51才で既婚。一流総合商社で華々しい実績を重ね最年少役員を務めるエリートビジネスマン。妻との間に3人の子どもに恵まれ、我が家を理想的だと信じていた。そんな2人が、紀一郎の長女が彼氏である保を連れてきたことで衝撃的な出会いをする。これまで縁のなかった“仲の良い一家団らん”に憧れ、自分も花澤家の家族の一員になりたいと思う保だったが、一方の紀一郎は、この出会いをきっかけに完璧だと信じていた自分の家族から次々と噴出する問題に直面しこれまでの生き方に疑問を感じ始めるようになる。コワモテだがお人好しな保と、スマートでオシャレな紀一郎の2人のオッサンがいつしか心を通わせ、壊れた家族を再生していく姿が描かれるホーム・コメディ。オッサン同士のW主演とは、あまり見たくない気もする。

 

 

TBS 火10 1/12~ ダメな私に恋してください 深田恭子、DEAN FUJIOKA、三浦翔平、野波真帆、ミムラ、他

アラサーダメ女と、ドSな元上司のコンビが織りなすラブコメディ。主人公の柴田ミチコ(深田恭子)は30才独身、彼氏なし。勤めていた会社が突如倒産して職を失う。稼いだお金はすべて年下の男に貢ぎ続けていたため貯金も底をつく。そんなダメ女・ミチコの望みは肉を食べること。そんな折、前の職場でいつもミチコを罵倒し続けたドSなかつての上司・黒沢歩(DEAN FUJIOKA)と偶然再会する。彼は祖母が営んでいた喫茶店『ひまわり』のマスターに収まっていた。黒沢は八方塞がりなミチコを見かねて自分の喫茶店でアルバイトとして雇うことにするが、かつての関係と同様、ミチコをこき使いバカにする。しかしミチコは彼の作るオムライスや大人様ランチなど美味しい料理への欲望に勝てないでいる。日々様々なトラブルに見舞われるミチコだったが、無愛想ながらも手を差し伸べてくれる今までとは違う黒沢の一面を知る。やがてミチコは再就職が叶い、最上大地(三浦翔平)という彼氏もできる。一方、黒沢のまわりには元カノの晶(野波麻帆)や幼馴染みで初恋の相手・春子(ミムラ)らがいた。そんなとき喫茶店『ひまわり』が閉店の危機に見舞われて…。昨年ブレークした DEAN FUJIOKA。英語は得意なのかもしれないが日本語のセリフは若干棒読みの感がある。数字の獲れない深キョンに加え、なかなか視聴率を期待できそうにない内容で苦戦が予想される。

 

テレ朝水9 継続 相棒(14) 水谷豊、反町隆史、鈴木杏樹、六角精児、石坂浩二、他

前述の通り。

 

日テレ水10 1/13~ ヒガンバナ~警視庁捜査七課~ 堀北真希、檀れい、知英、高梨臨、YOU、DAIGO、高橋惠子、市川知宏、木本武宏(TKO)、平山浩行、佐野史郎、大地真央、他

“事件現場に残る声”が聞こえてしまう女刑事と彼女が所属するオンナだけの捜査課・警視庁捜査七課が難事件に立ち向かう姿が描かれる。2014年10月に放映されたスペシャルドラマの連ドラ化。政府の女性登用の機運に乗って警視庁内に女性刑事だけの捜査課が創設、女性初の管理官・瀬川すみれ(大地真央)のもと、一癖も二癖もある個性的な女たちが集められた。外見は美しいが、男刑事たちを容赦なく出し抜いて事件を解決するため、この課は男たちから『ヒガンバナ(根に毒を持つ花)』と揶揄されるようになる。主人公は堀北真希演じる毒舌刑事・来宮渚で、この課に配属された女刑事の一人。犯行現場で犯人の殺意や悪意に同調し、感情に『シンクロ』する能力がある。来宮以外のメンバーには、捜査一課から外され警視庁をたらい回しにされてきた、優秀がゆえに頑固過ぎる女刑事・峰岸雪乃(壇れい)、警視庁科学捜査研究所で並外れた才能と知識を持つ天才研究員・長見薫子(知英)、元鑑識で、データと物証のみを信じるも女子力あふれるリアリストな女刑事・伊東凛(高梨臨)、シングルマザーであり元凄腕プロファイラーの女刑事・柳幸子(YOU)がいる。この主人公と似たような能力を持つ刑事ドラマって、確か昨年あったよね。新鮮味はないが、事件物ドラマであれば大コケはない?堀北にとって既婚者となって初めてのドラマとしては無難な作品といえそうだ。

 

フジ水 10 1/13~ フラジャイル 長瀬智也、武井咲、野村周平、小雪、北大路欣也、他 

原作は、現在『アフタヌーン』(講談社)で連載中の同名漫画(原作・草水敏、漫画・恵三朗)。今回、長瀬智也が演じるのは、イケメンだが偏屈、患者の命と医療の正義のためなら相手が誰であろうと衝突してしまうような“強烈な変人だがきわめて優秀”な個性的天才病理医。主人公の岸京一郎(きし・けいいちろう)は医師でありながら白衣は着ず、いつもスーツ姿。その容姿は端麗だが、偏屈で毒舌を吐き、歯に衣着せぬ物言いで敵ばかり作っている。自分の診断が他の医師のそれと対立しようものなら相手が降参するまで完膚なきまでに論破し屈服させる。一方で自らの名誉は一切求めず、患者の命と己が信じる医療の正義を最優先する。岸以外の登場人物として、内科から病理診断科に転科してきた新米病理医・宮崎智尋に武井咲、岸の診断をサポートする有能な臨床検査技師・森井久志に野村周平、岸と大学時代の同期で頻繁に病理診断科を訪れる美人医師・細木まどかに小雪、岸の元指導医で病理学の重鎮・中熊薫に北大路欣也。医療の縁の下の力持ちである病理医に焦点を当てたちょっと変わった医療ドラマ。なお、低視聴率が続いてたこのフジ水10枠は本ドラマをもって廃止が決定している。残念っ!

 

テレ朝木9 1/14~ スペシャリスト 草剛、南果歩、芦名星、佐土井けん太、紺野まひる、田中要次、平岡祐太、江波杏子、大杉蓮、他

2013年5月から単発ドラマでこれまでに3回放映されている刑事ドラマ。この12月12日に第4弾が放映され、1月よりいよいよ連ドラ化。宅間善人(草剛)は京都府警広報課に勤める事務職の警察官だったが、ある事件に巻き込まれ無実の罪(殺人未遂罪)で10年間刑務所に服役していた。長い服役中に、犯罪者・受刑者のデータ、犯罪手口などをすべて記憶し“犯罪心理のスペシャリスト”となっていた。そんな宅間は、意識不明だった被害者が10年ぶりに目を覚まし、冤罪が証明されたことで釈放され、京都府警本部長・高倉紀一郎(大杉漣)の計らいで府警に復職。新設された『特別捜査係』に配属され、夫を殉職で失ったオバさん刑事・姉小路千波(南果歩)らとともに京都の街で起こるさまざまな事件に挑む。『特別捜査係』のその他のメンバーには、元捜査二課の女刑事・松原唯子(芦名星)、元警備部・SPの堀川耕平(平岡祐太)、元鑑識課の猪熊佐千夫(佐戸井けん太)といった面々が揃う。宅間の卓越した“犯罪に対する知識”をフル活用し、数々の難事件を解決する。一方、宅間が冤罪に巻き込まれた謎もドラマの縦軸として解明されるらしい。犯罪捜査ドラマをあの手この手で作り出すテレビ朝日には敬服する。

 

フジ木10 1/14~ ナオミとカナコ 広末涼子、内田有紀、吉田羊、高畑淳子、佐藤隆太、他

原作は、直木賞を受賞しているベストセラー作家・奥田英朗氏の長編小説『ナオミとカナコ』(幻冬舎刊)。今回、犯罪サスペンスドラマとして映像化。百貨店の外商部で働く勝気なキャリア・ウーマンだが、望まない職場で憂欝な日々を送っている主人公・小田直美に広末涼子。直美の大学時代からの親友で、気が優しく控えめな性格の専業主婦だが、夫のDVに苦しむ服部加奈子に内田有紀。そおんな直美と加奈子がタッグを組み、DV夫を排除すべく、完全犯罪の殺害計画を立てることから物語が始まる。エリート銀行員で外づらは異常に良いが、家庭では豹変して加奈子に暴力をふるい続けていたDV夫の服部達郎に佐藤隆太。達郎の姉で、完全犯罪のささいなほころびから弟の失踪に疑問を持ったことから直美たちと対峙し彼女らを追い詰めていくことになる服部陽子に吉田羊。中国食品輸入会社の女社長で直美たちに多大な影響を与えていく中国人の李朱美に高畑淳子。朱美は直美が勤める百貨店の顧客用販売会で高級腕時計を堂々と盗み、問い詰められても平気で居直る強烈なキャラクターの持ち主。また佐藤は、達郎にうり二つの中国人密航者・林竜輝も二役で演じる。虐げられた日常から勇気を持って踏み出すヒロインたちの姿、心象が描かれる。ドラマのふれこみには、そんなヒロインたちにきっと視聴者は共感を覚えるはず、とあるが、果たして殺人犯に感情移入できるかどうかがポイントとなりそう。

 

TBS金10 1/15~ わたしを離さないで 綾瀬はるか、三浦春馬、水川あさみ、伊藤歩、鈴木梨央、麻生祐未、甲本雅裕、他

イギリスのベストセラー作家、カズオ・イシグロ原作の小説で英語圏の国々で大ヒットとなった『わたしを離さないで』のドラマ化。舞台は原作のイギリスではなく日本に置き換えられる。世間から隔離された施設・陽光学苑で寄宿舎に入り良質な教育を与えられ育てられてきた3人。『普通の子ども』であったはずの彼らは、ある日、生まれながらにある“特別な使命”を与えられた“特別な子ども”であると教えられ、自分たちの『本当の運命』を知らされる。運命を知った3人は絆を求め、人を愛することで生きる希望を得ようとする。運命に翻弄されながらも生きる意味を模索しながらそれに立ち向かっていく3人の葛藤が描かれる。主人公の保科恭子(綾瀬はるか)は人望も厚く非常に優しく素直だったが、大人になった今、疲れとあきらめに満ちていた。恭子と共に不器用に希望を追い求める土井友彦(三浦春馬)は、その一途さゆえに馬鹿にされ、いじめられながらも希望を持ち続けるまっすぐな青年。そして、恭子や友彦とともに陽光学苑で過ごしてきた酒井美和(水川あさみ)は勝ち気で他人を支配下に置きたがり、誰よりも強く愛を求め彼らを翻弄する。他のキャストに、陽光学苑の校長・神川恵美子に麻生祐未、学苑の新任教師・堀江龍子に伊藤歩。彼らに科された使命とは一体何なのか?また学苑に隠された秘密とは何か?暗いドラマは見たくないのだが…

 

テレ朝金 11:15(金曜ナイトドラマ) 2/5~ スミカスミレ 桐谷美玲、松坂慶子、及川光博、町田啓太、小日向文世、他

このところ金曜ナイトドラマはSFコメディ作品が続いている。今回は彼氏いない歴65年65才の女性が突然20才の女子大生に若返るというもの。原作は『Cocohana』(集英社)で連載中の高梨みつばの少女漫画『スミカスミレ』。幼い頃から家業の手伝いに追われ、恋愛経験もキラキラした青春も送れずにきた如月澄(松坂慶子)。その後も祖母、父、母の介護に生活のすべてを費やし、一度も彼氏を作れないまま65才になっていた。誠実に生きてきたという誇りを持ちながらも、母親を亡くしてついに一人になった彼女は、『もう一度人生をやり直したい』との願いにかられていた。そんな彼女が、突然家の屏風から飛び出して人の姿になった化け猫・黎(及川光博)の謎めいた力によって20才の姿(桐谷美玲)に生まれかわっていた。信じられない現実に戸惑いながらも、彼女は如月すみれと名乗り、もう一度青春をやり直すことになる。あこがれの大学生活、同じゼミの好青年・真白勇征(町田啓太)との恋。しかし、心は65才という誰にも言えない秘密を抱えるすみれには、新たな生活に思いもよらない壁が立ちはだかる。如月家に何か秘密があると嗅ぎつける霊感の強い住職・天野早雲を小日向文世が演じる。美人ではあるがなかなか視聴率の獲れない桐谷美玲がこの難しい役を好演して人気を高めることができるだろうか。

 

日テレ土9 1/16~ 怪盗 山猫 亀梨和也、成宮寛貴、広瀬すず、菜々緒、北村有起哉、大塚寧々、佐々木蔵之介、他

原作は、神永学の『怪盗探偵山猫』シリーズ(角川文庫)。世間を賑わす天才怪盗犯・山猫。彼の現われるところ、鮮やかに大金が盗み出されるが、同時にそこにはびこる悪事も暴かれ、彼はまさに“平成のねずみ小僧”。亀梨和也演じる怪盗・山猫は、王様気質の生意気な言動と飄々とした態度を見せながら、大胆不敵な行動をとり、全くつかみどころのない性格。時折見せる冷徹な視線に謎が垣間見える。彼のこだわりは『どう盗むのか』ではなく『なぜ盗むのか』。徹底的にターゲットを調べあげ、『盗むべき価値』があるか否かを決定する。彼は世紀の大怪盗なのか、はたまた正義の味方なのか?そして本当の正義とは何か?が問われる痛快・ピカレスク・怪盗エンターテインメント。ということだが、KAT-TUN → KUN 問題でいよいよ追い詰められた低視聴率男・亀梨くんだけに大いに心配。

 

NHK日8 1/10~ 大河ドラマ 『真田丸』 堺雅人、小日向文世、鈴木京香、桂文枝、小林隆、竹内結子、山本耕史、片岡愛之助、新納慎也、中川大志、大泉洋、長澤まさみ、草刈正雄、高畑淳子、木村佳乃、草笛光子、黒木華、藤本隆宏、中原丈雄、藤井隆、内野聖陽、近藤正臣、斉藤由貴、藤岡弘、吉田羊、高嶋政伸、遠藤憲一、西村雅彦、寺島進、段田安則、平岳大、他

脚本は三谷幸喜。戦国時代の名将・真田幸村(本名、真田源次郎信繁)の生涯が描かれる。真田丸とは、1614年の大坂冬の陣において信繁が大坂城の平野口に構築した曲輪(砦)のこと。信濃の一領主に過ぎず大きな力を持っていなかった真田家は、父・昌幸の天性の勘と知略武略を頼りに戦国の世を生き抜いていた。その父の背中を見て成長していく長男・信幸(大泉洋)と次男・信繁(堺雅人)。兄弟でも殺し合いが絶えなかった戦国時代において、彼らは豊臣方、徳川方と敵味方に分かれてもなお家族を思う気持ちを忘れなかった。若き日には上杉景勝、豊臣秀吉の人質として過ごした信繁は、好奇心にあふれ、冒険を好んだ好男子。戦国の世を駆け抜け、いつしか徳川家康をも恐れさせる伝説の武将となっていた。史実に忠実な脚本であることを期待したい。

 

TBS 日9 1/17~ 『家族ノカタチ』 香取慎吾(SMAP)、上野樹里、西田敏行、風吹ジュン、水原希子、荒川良々、千葉雄大、柳原可奈子、中村アン、水野美紀、他

39才の“結婚できない男”を香取慎吾が演じる。ヒロインの32才バツイチ“再婚しない女”に上野樹里。結婚することが難しくなった時代にあって様々な“家族のカタチ”を描くホームドラマ。主人公・永里大介(香取慎吾)は結婚に後ろ向きな文具メーカー勤務の39才独身だが、決してモテない男ではない。しかし今の生活を壊したくないと自分の城を守るべくシングルライフを満喫していた。一方、大手商社に勤務する32才バツイチ独身OL・熊谷葉菜子(上野樹里)は一人身であることに明確な意思を持つ“再婚しない女”で、老後の生活も既に準備している。自身の仕事に対する責任感は強くハードワークをこなすが、その分他人にも厳しい姿勢を示す。そんな2人がひょんなことから出会うことになるのだが、直後から反発し喧嘩を繰り返す。しかし実は似たもの同士のところもあった。そんなとき、大介の父・永里陽三(西田敏行)が突然5年ぶりに大介の前に現われ、念願かなって購入したばかりの大介の“ひとりきりの聖域”であるマンションに強引に転がり込みボヤ騒ぎを巻き起こす。しかも陽三はこの5年の間に再婚していたのだが、相手に逃げられたあげく、13才になる相手の連れ子を押しつけられていた。一方、葉菜子の母・熊谷律子(風吹ジュン)は、リタイアして軽井沢暮らしを始めた夫とは別居生活となり、何の相談もなく娘のマンションにやってくる。身勝手な親たちによって、大介と葉菜子の穏やかだった独身生活は大混乱に。しかし、そんな2人のパワーが、いつしか大介と葉菜子の心の壁を壊していく…。香取主演でドラマがこの内容では『下町ロケット』で折角つかんだ視聴者を大量に逃してしまいそうな予感。

 

日テレ 日10:30 1/17~ 『臨床犯罪学者 火村英生の推理』 斎藤工、窪田正孝、優香、山本美月、マキタスポーツ、清水一希、堀口ひかる、松永渚、小野寺晃良、松澤一之、長谷川京子、生瀬勝久、夏木マリ、他

20年以上前から現在まで続いている推理作家・有栖川有栖の『火村シリーズ』が原作。犯罪学者・火村英生(齋藤工)と推理作家・有栖川有栖(窪田正孝)のコンビが難事件を解決する。火村英生は『この犯罪は美しいか?』と、殺人現場に快楽を求め、『人を殺したいと思ったことがある』と公言し究極の犯罪を追い求める、かなりヤバそうな男。一方の有栖川有栖は、『この犯罪はオモシロいか?』と、火村の捜査を観察しながら、時に的外れな推理を繰り出しつつも危なげな火村の保護者役を自認する、ちょっと頼りなさげな男。そんな二人がお互いの欠点を補完しながら、犯罪者が現場に残した複雑怪奇なトリックを美しいロジックで解明していく。女性刑事・小野希(愛称・コマチ)役として優香が出演する。

 

振り返れば、2015年のドラマ界は全く低調だった。

視聴率10%ゲットできれば御の字の時代に突入。

2016年も同じような傾向が続くだろう。

残念ながら 2016年のスタートも

上述した通りの貧弱なラインアップ。

どれも期待が持てそうにない。

我慢の時がしばらく続きそうだが、

来年もしっかりとドラマをチェックしていきたい。

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