MrKのぼやき

煩悩を解脱した前期高齢者男のぼやき

2015年10月新ドラマ

2015-09-09 14:46:12 | テレビ番組

まずは2015年7月クールのドラマを総括します。

平成の “すれ違い” 昭和ドラマ『恋仲』 


毎度勝手な感想で恐縮ですが

9月6日までの視聴率[関東地区・ビデオリサーチ社調べ]上位の

ドラマから順に独善的寸評を書いてみます。

(括弧内は平均視聴率、大河ドラマを除く)

 

花咲舞が黙ってない』(14.34%)

『お言葉を返すようですが』『そんなの絶対に間違ってますっ!』さすがに毎回毎回聞かされると耳にタコ状態。とはいえ、お気楽視聴にはもってこいのドラマなためか、さすがに今クールでは断トツの視聴率を獲得。ただし物足りなさは残る。これ以上シリーズを重ねるのはむずかしいのではないだろうか。

デスノート』(11.30%)

主人公・矢神月の行動に一貫性がなく共感も得られず。さらにLにカリスマ性が感じられないため、滑稽な死神の存在もあいまって非常にチープなドタバタ劇のようになってしまった。

恋仲』(10.61%)

昭和な擦れ違いドラマを平成の俳優陣に無理矢理演じさせた感じ。どのような視聴者層をターゲットにしようとしたのか理解不能な平成トレンディー?ドラマ。スマホでもメールでも思いを打ち明けたらいいのにそれもせずお互いに勝手な思い込みで擦れ違いの繰りかえし。こんなドラマは見ていてヒジョーに疲れる。『スターマン』を彷彿とさせる福士蒼汰の宇宙人のようなあやしい目つきとオッサン声にはちょっと引く。現代には全くミスマッチな恋愛ごっこドラマで、これでは視聴率が厳しくなるのもうなずける。

刑事7人』(9.35%)

初回のみ視聴。警視庁捜査一課12係のどこが“刑事の墓場”なのか全く不明。メンバーの女性が“おばさん”と呼ばれる倉科カナ一人というのはかなり弱い。予想通り新鮮味に欠ける内容だが恐らくシリーズ化されるものと思われる。

ナポレオンの村』(9.12%)

限界集落の活性化というテーマだが毎回の施策があまりに非現実的。沢村一樹の悪役ぶりも今一つ。平凡なドラマで全く感動がなかった。

エイジハラスメント』(8.76%)

予想通り時代遅れな感じが否めないドラマ。ただ一つ新鮮だったのが汚れ役の武井咲。が、この人、意外に幼児体型。まるっきしのコメディでもなく、シリアスなドラマでもなく、中途半端な作品。主人公に共感できず視聴者を惹きつけるものもなかった。

ホテルコンシェルジュ』(8.28%)

西内まりや演じる主人公の新人コンシェルジュ・天野塔子がお客様の要望に応えるべくホテルのスタッフ全員を巻き込んで奮闘。おそらく舞台は大きな一流ホテルのつもりなのだろうが、ドラマでは小さな安ホテルのようにしか見えない。ヤンキーな兄ちゃん風でできる先輩コンシェルジュには全く見えない三浦翔平、アヤしい中年男にしか見えず全く風格の感じられない総支配人役の高橋克典など、ミスキャストにも減点。2話であえなく沈没。

探偵の探偵』(8.07%)

北川景子がアクションに奮闘していたが、毎回あまりに痛々しいシーンが多く、これが視聴率不振に影響したと思われる。ハードボイルドを気取ってはいたが、内容は意外にちゃち。あまりアクションにこだわらず頭脳戦を中心とした展開にした方が良かったのでは?また一回でも見逃すとストーリーについていけなくなるため連続視聴がなかなかできない現代にあってはこのタイプのドラマは視聴率を獲りにくいのかもしれない。

ど根性ガエル』(7.91%)

アニメのファンだった人たちも今回のひねた主人公にがっかりしたのではないだろうか?あまりのイメージダウンに初回20分で視聴断念。今回の実写化は大失敗といえそうだ。

民王』(6.64%)

総理大臣がその息子と入れ替わるという設定は興味深く、遠藤憲一の驚異的な頑張りには敬服したが、ファンタジードラマとしては全くしらけた内容となった。はやり脚本がつまらないためだろう。期待はずれに終わってしまった。

37.5℃の涙』(6.01%)

頑張って2回視聴した。蓮佛美沙子の奮闘ぶりは認めるがやはり華に欠ける。連続ドラマで3ヶ月間見続けるドラマではない。

表参道高校合唱部!』(5.96%)

予想通り題材、出演者とも地味過ぎて低視聴率に沈んだ。見慣れない生徒による群像劇で、あたかもNHK の『中学生日記』状態。神田沙也加はやはり声優に徹した方がいい?母親ゆずりの大根演技で、やはり歌のためだけに抜擢されたのかも。無名俳優中心のドラマは一種の賭けだったかもしれないが、成功したとはいえない結果だった。

リスクの神様』(5.25%)

リスク・マネージメントをターゲットにしたドラマで興味深かったが、解決法に斬新さはなくタイトルにある“神様”とのギャップを感じた。裏番組に食われたとはいえ、期待したほどの内容ではなく残念。

HEAT』(3.84%)

第6話でゴールデン・プライム帯ドラマ(テレ東を除く)で今世紀最低の視聴率(2.8%)を記録。2回まで視聴したが主人公に全く魅力がなく演技も最低だったため断念。ストーリーもつまらなかった。すでに企画されているとかいわれる映画化には暗雲が垂れ込める。

 

というわけで 2015年7月クールは、ほとんどのドラマが尻すぼみ。

見続けようという意欲をかき立ててくれるドラマは皆無でした。

結局、今クールは『花咲舞が黙ってない』の一人勝ちでしたが

それでも15%には届かずじまい。

ドラマ界も視聴率が2桁なら御の字、という時代に突入したようです。

ここ数年、ドラマの質(企画、演出・演技、脚本とも)が

低下し続けているのは間違いなさそうです。

非常に悲しいことですが、今回も心を入れ替えて

10月からの新番組の内容をチェックしてみましょう。

なお今クールから TBS 木曜ドラマ9は廃止となるようです。

 

フジ月9 10/12~ 5→9(5時から9時まで)~私に恋したイケメンすぎるお坊さん~ 石原さとみ、山下智久、紗栄子、古川雄輝、高梨臨、速水もこみち、長妻怜央(ジャニーズJr)、田中圭、中村アン、吉本実憂、戸田恵子、上島竜兵、他

原作は相原実貴によるオトナ女子に人気がある漫画『5時から9時まで』。2010年より小学館の『Cheese!』で連載中。海外生活を夢見る恋愛不器用なアラサ―女子を中心に、大学時代の友人や英会話教室の同僚、さらにはお見合い相手を巻き込んだラブコメディ。ちなみにタイトルの“5時から9時まで”は午後5時から午後9時までの意味で、主人公が英会話教室で講師として働いている時間を指すらしい。月9初主演となる石原さとみ演じる主人公は英会話教室に勤める桜庭潤子。美人で学歴があり抜群の英語力に恵まれているものの恋愛は思う様にいっていない。海外移住が夢で、国際結婚や海外赴任の可能性がある日本人男性を狙っているのだが…。29才の誕生日を目前にした潤子はある日、寺での葬式に参列、足がしびれてしまいあわてて焼香台をつかみ、焼香の灰を読経中のお坊さんの頭にぶっかけてしまうという失態をしでかす。その後潤子は祖母の勧めでお見合いをセッティングされるのだが、相手はなんとそのお坊さん・星川高嶺(ほしかわたかね)(山下智久)だった。高身長、高学歴(東大卒)、イケメンで土地持ち、高級車を乗り回すお金持ちではあるが、高嶺に対する潤子の印象は最悪、海外生活を夢見る彼女の目論見とはかけ離れていた。しかし潤子が住んでいたマンションが立て替えになり、見合いを勧めた祖母の提案で高嶺の寺に下宿することになる。一方の星川は潤子をすっかり気に入ってしまい結婚に意欲的、潤子につきまとうようになり、潤子の大学時代の友人・三嶋聡や同僚の英語講師のアーサー・ラングらに嫉妬する。29才を機に三嶋やラングに誘われたり、英語教室の生徒からもアプローチされるなど突然モテ期に突入した潤子。英会話教室を舞台に桜庭潤子を取り巻く男女それぞれの恋愛模様が(ドタバタと?)コミカルに描かれる。石原さとみのはじけた演技がまたまた期待できそうだが、一方の“お坊さん”役は遅れて山Pと発表になり、少なからずガッカリ。もう少し適役の男優はいなかったのだろうか?

 

フジ(関西テレビ)火10 10/20~ サイレーン 松坂桃李、木村文乃、菜々緒、北山宏光、高田翔(ジャニーズJr)、西尾宇宙、要潤、山口紗弥加、光石研、大杉漣、船越英一郎、他

原作は山崎紗也夏の人気漫画『サイレーン』。『サイレーン』とは警察の“サイレン”と、航海人を魅惑し遭難させるギリシア神話の海の怪物“セイレーン”を組み合わせて作られた言葉。現代的犯罪に挑む機動捜査隊員と正体不明の美貌の悪女との対決が描かれるクライム・サスペンス。松坂桃李がゴールデン・プライム帯民放連続ドラマ初主演で抜群の身体能力を駆使して恋人を守る警察官を演じる。主人公の里見偲は警視庁機動捜査隊員(通称キソウ)。里見の相棒である猪熊夕貴(木村文乃)は里見の恋人で2人は同棲中だが、職場での恋愛が禁じられているためその関係を隠していた。次々に起こる猟奇殺人の現場で必ず遭遇する謎の美女・橘カラを気にする里見だったが、一方でカラは里見の恋人・猪熊に興味を示して近づいてくる。里見の隣のマンションに住む男の家に転がり込み猪熊の監視を始める。次第に、警察をあざ笑うカラの狂気に2人は翻弄されることになる。忍び寄る危険から猪熊を守るため犯罪に対する独自の知識を持つ里見が元機動隊の身体能力を駆使して事件の真相とカラの正体を突き止めようとする。

 

TBS 火10 10/13~ 結婚式の前日に 香里奈、原田美枝子、鈴木亮平、山本裕典、真野恵里菜、美保純、戸田菜穂、江波杏子、遠藤憲一、他

結婚式を100日後に控えながら脳腫瘍と診断された娘と、そんな娘の前に28年ぶりに現れた型破りな母との100日間の闘いが描かれる。どうやら悲しい闘病記ではなく、観る人の心を明るく前向きにするドラマらしい。私生活で乱れた寝姿を披露しイメージを落としてしまった香里奈が築地育ちの心優しい主人公・芹沢ひとみを演じる。28年ぶりにひとみの前に現れた型破りな母・柏田可奈子に原田美枝子、また、医師でひとみの婚約者・園田悠一に鈴木亮平。東京・築地と江ノ島の2つの街を舞台に、ひとみと型破りな母・可奈子が派手な親子喧嘩を繰り広げながらも次第に2人が親子の絆を取り戻していくというストーリー。

父・健介に男手ひとつで育てられたひとみは大手不動産会社で男性社員に負けじとマンション開発に携わっていた。そんなひとみが悠一と婚約、100日後に結婚式を控えていた。しかしある日突然、ひとみは脳腫瘍と診断される。そこに28年前に出て行った母・可奈子が突如現われる。可奈子は自分の夢を追って家を捨て海外に飛び出した超自由人で型破りな女だった。結婚式の前日に娘に三つ指をつかれて挨拶されるのが夢で帰国した可奈子はひとみの結婚を知り、式にも出る気満々だった。「病気上等、人間そんなに簡単に死なない!」「悲劇のヒロインになってんじゃないよ!」などとひとみを叱咤激励する可奈子。そんな可奈子の矛先は、ひとみの病気を受け入れられず結婚にためらいを見せる婚約者・悠一や家の格が違うと結婚に反対する悠一の母・響子(江波杏子)、築地で寿司屋を営んでいる加奈子の元夫・健介(遠藤憲一)などへも向けられる。自由奔放な可奈子に猛反発し口論を繰り返すひとみだったが、やがて彼女の言動に触発され生きることに前向きになり親子の絆を取り戻していく。そして可奈子が家を出た本当の理由、さらにはひとみの結婚を邪魔する存在などが明らかになっていく。香里奈復帰の足がかりとなるか、注目したい。

 

テレ朝水9 10/14~ 相棒(14) 水谷豊、反町隆史、鈴木杏樹、石坂浩二、他

3代目相棒がとんでもない形で終了し、このたび4代目として反町隆史演じる冠城亘(かぶらぎわたる)を迎えてシーズン14がスタートする。法務省のキャリア官僚である冠城は、人事交流で法務省から警視庁へ出向してくるが、杉下右京(水谷豊)が無期限の停職処分となり空席となっていた旧特命係を仮住まいとする。しかし出向組に任される仕事はなく、暇を持て余す毎日を送っていた。今回は、警察官としての経歴を持たないそんな冠城が、海外に飛び立っていた右京と出会い相棒を組むことになる。捜査経験はないが冠城には目を掛けている法務事務次官が後ろ盾となっており少々の無茶も許されてしまう。右京とのコンビであらゆる手段を使って事件の解明に尽力するとみられる。果たして“公私ともに”仲良くお仕事ができるのか心配な“相棒”となりそうだ。

 

日テレ水10 10/7~ 偽装の夫婦 天海祐希、沢村一樹、工藤阿須加、内田有紀、坂井真紀、佐藤二朗、柴本幸、田中要次、冨司純子、キムラ緑子、他

『家政婦のミタ』でおなじみの遊川和彦脚本のオリジナルドラマ。女優の天海祐希が沢村一樹と“偽装夫婦”役を演ずる。主人公の嘉門ヒロ(天海祐希)は、美しく穏やかな微笑と人当りの良さで“孤高の美女”“理想の女性”と評されるが、実は大の人間嫌い。幼いころに両親を火事で亡くし、叔母の家に引き取られ、出来の悪い従兄妹たちと一緒に育てられる。しかし何でもできてしまうがゆえに周囲からは嫉妬の的となり、本気を出せば誰かを傷つけてしまうため本気を出すことを差し控えていた。誰かを愛したり誰かに愛される喜びも分からず育った彼女が大学時代に一度だけ、愛し合った男性が陽村超治(沢村一樹)だった。しかしその後超治は理由も告げないまま姿を消す。25年後のある日、45才となり図書館司書として働くヒロは、幼稚園の園長代理となっていた彼と偶然に再開する。そして突如、ヒロは超治から結婚を申し込まれ、“偽装”の結婚をすることになる。当たり外れの大きい遊川作品、果たして今回のドラマは吉と出るだろうか?

 

フジ水 10 10/7~ 無痛~診える眼~ 西島秀俊、伊藤淳史、石橋杏奈、伊藤英明、他 

原作は医師である久坂部羊が医療の舞台裏を描いたサスペンスミステリー『無痛』。現代の医療制度の矛盾を描き、責任能力の有無によって心神喪失者・心神耗弱者の罪を罰しない、あるいは軽減すると定めた刑法39条の是非をも問う。タイトルの『無痛』とは、身体的にも精神的にも『痛みを感じない』ということ。一見無敵にも思える状態であるが、痛みを感じないということは、自分の身に差し迫った危険を察知することもできず、身を守ることもできないということであり、きわめて危険な諸刃の剣とも言える。また、人の身体的、そして精神的痛みを理解することができないというせつなさ、哀しみをも併せ持つ。『痛み』をひとつのキーワードに、『神の診察眼』をもつ医師の活躍が描かれる。

主人公の為頼英介(ためより・えいすけ)(西島秀俊)は、地方都市の片隅で今にも崩れそうな診療所を営んでいる一見うだつの上がらない中年の開業医。患者に最期まで寄り添い、生を全うさせるという、患者のための医療を行なう優秀な医師だったが、妻の死をきっかけに、助けられない患者はどれだけ熱心に治療しても救われないと思うようになっていた。しかし彼は人間を外側から診察し、医学的徴候だけでその人間の健康状態や病気の進行状況を読み取るという驚くべき『神の診察眼』を持っていた。さらに犯罪者に現われる『犯因症』(エネルギー過多の一種で犯罪を起こす者に現われる徴候)をも見通せたことからある事件を未然に防ぐことができた。このことをきっかけに、かつての行きすぎた行動から所轄に左遷させられていた刑事・早瀬順一郎(伊藤淳史)から頼られるようになり警察に協力することになった為頼は、天才的な観察眼と経験の蓄積によって事件を解決に導いていく。ドラマは一つの凄惨な事件の謎を軸に進んでいく。ある場所で起こった一家惨殺事件の犯人としてある少女が名乗り出る。その少女は幼少期から虐待を受け、重度の鬱と強迫神経症の疑いがあり児童養護施設に保護されていた。その少女のカウンセリングを担当するのが臨床心理士・高島菜見子(石橋杏奈)だった。菜見子は学生時代に為頼の講義を受けたことがあり、為頼が関わった事件をきっかけに再会する。菜見子自身もある事件に巻き込まれて夫を亡くし、その加害者との経緯から犯罪に対して特別な思い入れを持っていた。また為頼のライバル的存在である医師・白神陽児(伊藤英明)は為頼と同じように『神の診察眼』を持ち、『神の手』とも賞される優れた手術の技術も持っているが、予後不良の患者とわかるとすぐに転院させ自分の病院の治癒率を向上させることで“医療界の革命児”へと成り上がっていた。原作の設定を生かしながら一つの事件を軸に1話完結のオリジナルドラマが展開される。

 

テレ朝木9 10/22~ 遺産争族 向井理、榮倉奈々、伊東四朗、岸部一徳、余貴美子、室井滋、板谷由夏、鈴木浩介、岸本加世子、渡辺いっけい、堀内敬子、真飛聖、他

井上由美子脚本。女系家族の長女の婿に入った主人公が遺産相続を巡って人間の欲望渦巻く“争族”に巻き込まれるドラマ。向井理演じる主人公・佐藤育生は内科に勤務する31才の研修医。シングルマザーとして自分を育ててくれた母親のために奨学金で公立大学の医学部に社会人入学し医師となった母親想いの心優しい青年。病院で出会った河村楓(榮倉奈々)と結婚し、彼女の実家・河村家に婿入りする。“闘わない”男を自称する育生は、舅や義理の叔母から嫌味や皮肉のこもった数々の言葉を投げかけられるが一向に意に介する様子はなく魑魅魍魎とした遺産相続争いの中でも飄々としていた。一方、病院内でも、権力争いや出世、開業などにも興味はなく『海外の僻地医療に従事したい』という夢を持ち日々研修に励んでいた。育生の結婚相手となる河村楓は父親と祖父の溺愛を受けて育ったが23才で早くもバツイチとなった出戻り社長令嬢。祖父が入院する病院で育生を出会い結ばれることになる。『結婚』『家族』『遺産相続』といった問題が、婿の視点から世相や社会風刺を盛り込みながら描かれていく。

その他のキャストには、自らも婿養子で、婿入りしてきた育生をいびる舅・河村恒三に岸部一徳、その恒三のさらに舅で楓の祖父・河村龍太郎に伊東四朗、楓の母で河村家の長女・河村陽子に余貴美子、河村家の次女・矢幡月子に室井滋、同三女・河村凜子に板谷由夏、育生を女手一つで育ててきた母親・佐藤華子に岸本加世子、月子の長男・矢幡正春に鈴木浩介など豪華な顔ぶれ。祖父・龍太郎の遺産相続をめぐってのすったもんだが展開される。このところお目にかかれなかったホームドラマ?

 

フジ木10 10/15~ オトナ女子 篠原涼子、江口洋介、吉瀬美智子、鈴木砂羽、谷原章介、他

『いくつになっても“女子”でありたい。“オトナ”になっても“女子”であることを諦めない。仕事も恋も経験してきたけれど、まだ本当の相手に出会えていない。自分と付き合う男はことごとく成功するが、仕事の事情や新しい女性の出現で、自分から離れていってしまう…』“アゲマンだけど幸せになれない”40才の女性3人がダメな男に振り回されながらも時に傷つけ合い、励まし合いながら“幸せ”をつかむべく夢をかなえるために奮闘する物語。

主人公の中原亜紀(篠原涼子)は40才独身の会社社員。しっかり者で、一見“デキる女”だが、恋愛となると“いい人過ぎ”てうまくいかない。男性と付き合うと、とことん尽くしてしまう一方で相手は出世していく“アゲマン”気質。“便利で都合のいい女性”的な存在になっているが自分ではどうしていいか分からない。そんな彼女だが一応、マイナーだが成功目指して頑張っているミュージシャン・伸治という年下の恋人がいた。亜紀はこれまで広告の仕事をバリバリこなしてきたが、会社が新規参入した『恋愛アプリ』(女性向け恋愛ゲーム)の部署に異動になり、アラフォー向けゲーム制作のチームリーダーに任命される。新しい部署は自分より若い部下ばかりで、恋愛アプリすらやったことのない亜紀は戸惑いを覚える。亜紀は恋愛アプリの制作のために、脚本家・高山文夫(江口洋介)に監修を依頼することを思い付く。10年以上前に何度も恋愛ドラマのヒット作を生み出していたものの、最近はあまり作品を発表していない高山は恋愛に関して独自の哲学を持っており周囲からは偏屈者と思われていた。亜紀には同い年で親友の二人の女性がいて良き相談相手になっていた。フラワーアレンジメントをしている40才独身・大崎萌子(吉瀬美智子)はホレっぽく色んな男性にアプローチし、いつも結婚相手を求めてガツガツしている。もう一人の親友・坂田みどり(鈴木砂羽)は40才・バツイチで3人の子持ち。亜紀、萌子、みどりの3人は、何かにつけ女子会を開き、気兼ねなく愚痴を言い合える関係だ。その他、女遊びが激しい亜紀の会社の社長・栗田純一に谷原章介がキャスティングされている。現代アラフォー女性たちの等身大の生き方、そして彼女らを取り巻く人たちの人間模様が描かれるという平成ながら昭和な感じのする恋愛ドラマ。

 

TBS金10 10/16~ コウノドリ 綾野剛、松岡茉優、吉田羊、坂口健太郎、平山祐介、清野菜名、豊本明長(東京03)、浅野和之、江口のりこ、山口紗弥加、星野源、大森南朋、他

原作は講談社『モーニング』で連載中の鈴ノ木ユウによる医療漫画『コウノドリ』。綾野剛がミステリアスな産婦人科医を演じる。主人公の鴻鳥サクラ(こうのとりさくら)(綾野剛)は、生まれてすぐに母親を亡くし乳児院と児童養護施設で育った。『生まれてきたすべての赤ちゃんに“おめでとう”と言いたい』と願う愛情深い産婦人科医で、冷静な判断力を持ちながら患者には温かく寄り添う優しさを持つ。一方、鴻鳥は『BABY』の名で、感情のすべてをピアノにぶつけ情熱的な演奏をする天才ピアニストでもあった。『生まれてきたことの意味』『命を授かる奇跡のすばらしさ』が強調され、“命が誕生する現場”に関わる人たちが描かれる。出産に関わるリスクやアクシデント、現場が実際に直面するさまざまな社会問題も取り上げられる。共演には、サクラ率いるチームで奮闘する産婦人科研修医・下屋加江に松岡茉優、サクラの研修医時代を知るベテラン助産師・小松留美子に吉田羊、新生児科の研修医・白川領に坂口健太郎、救命救急医・加瀬宏に平山祐介、5年目の若手助産師・角田真弓に清野菜名、麻酔科医・船越拓也に東京03の豊本明長、サクラが勤務するペルソナ総合医療センターの院長・大澤政信に浅野和之、同センターのメディカルソーシャルワーカー・向井祥子に江口のりこ、サクラと同期入局の産婦人科医師・四宮春樹に星野源、新生児科の女性医師・新井恵美に山口紗弥加、新生児科部長で周産期センターのセンター長・今橋貴之に大森南朋など。産婦人科医と天才ピアニストの2つの顔を持つサクラがどのように物語を展開していくのか?さっぱりわからない…。

 

テレ朝金 11:15(金曜ナイトドラマ) 10/23~ サムライせんせい 錦戸亮(関ジャニ∞)、比嘉愛未、藤井流星(ジャニーズ WEST)、黒島結菜、梶原善、石田ニコル、森本レオ、他

幕末の土佐藩の志士・武市半平太が現代の村にタイムスリップ。学習塾の先生となり、村で持ち上がる様々な問題をサムライにしかできない方法で解決するという SF コメディ。主人公の武市半平太を錦戸亮が演じる。武市の目に映る現代の日本はどこもかしこも奇っ怪なものだらけだった。焼きそばは“泥そば”に、ギャルは“山賊”に見えてしまうなど武市には驚愕の連続。全く価値観の全く異なる現代の人々とのコミュニケーションもズレまくってしまう。しかしサムライ精神で閉塞感あふれる現代をバッサリ斬り、『日本人として本当に大切なこととは何なのか』を問いかけていく。

武市は幕末に尊王攘夷運動を展開、土佐勤王党を結成し、藩内で開国・公武合体を唱えていた吉田東洋を暗殺。その後投獄され、主君・山内容堂に対する不敬罪で切腹!とその瞬間150年後の現代にタイムスリップし片田舎の“神里村”の田舎道の真ん中に寝転んでいた。学習塾を営む佐伯真人の好意により佐伯家に居候、塾の手伝いをしながら地元の子供や村の人々と交流を持つようになる。義理人情と礼儀を重んじ、西洋文明はすべて敵とみなし、自身の信念にのみ従って行動するとても面倒くさい男だったが、徐々に村人たちの共感を得るようになる。一方で、当初は、西洋文明に毒されて、皆が己の欲望のままに生きる現代を憂いていたが、佐伯家や村に人たちとの交流を深めるうちに現代人を見直していくことになる。佐伯家のメンバーとして、まず村役場の職員で次第に半平太の強さと行動力に惹かれていく佐伯晴香に比嘉愛未、晴香の弟で元ヤンキーでチャラ男の佐伯寅之助に藤井流星、この2人のおじいちゃんで学習塾を経営する佐伯真人に森本レオ。その他のキャストとして、本当は清楚なお嬢様ながら寅之助に一目惚れし彼好みのギャルになりすましている赤城チサコに黒島結菜、晴香の幼なじみでスナック『カーニバル』のママ・篠原理央に石田ニコル、武市を目の敵にし村から追い出そうとする村役場の課長・小見山喜一に梶原善。よくある現代から過去にタイムスリップするのではなく過去から現代へのタイムスリップものということでちっと変わったパターンが楽しめるかも。

 

日テレ土9 10/10~ 掟上今日子の備忘録(おきてがみきょうこのびぼうろく) 新垣結衣、岡田将生、及川光博、有岡大貴(Hey!Say!JUMP)、内田理央、他

人気作家・西尾維新による同タイトルのミステリー小説をドラマ化。『忘却探偵』の異名を持つ主人公の美女探偵・掟上今日子を新垣結衣が演じる。原作に沿ってガッキーがコスプレ状態の白髪女子になるとか。寝てしまうと記憶が1日ごとにリセットされるためどんな難事件も1日で解決する最速の探偵とか。『謎解きの面白さ』と『忘却の儚さ』を味わえるドラマ。“常に犯人と疑われてしまう”ことから今日子に調査を依頼する“史上最も運の悪い男”隠館厄介(かくしだてやくすけ)を岡田将生が演じる。その他のキャストには、ドラマオリジナルの登場人物として、『探偵斡旋所』の所長・絆井法郎(きずないほうろう)に及川光博、同探偵斡旋所の住み込み従業員・也川塗(なりかわぬる)に有岡大貴、もう一人の従業員・幕間まくる(まくままくる)に内田理央。忘れることと事件を解決することにどういう関係があるのか?全く意味不明な探偵ドラマ。

 

NHK日8 継続 大河ドラマ 花燃ゆ 井上真央、大沢たかお、伊勢谷友介、高良健吾、東出昌大、原田泰造、優香、石丸幹二、瀬戸康史、劇団ひとり、要潤、大野拓朗、長塚京三、檀ふみ、奥田瑛二、北大路欣也

相変わらず評判が悪い状況が続いている。いくら大奥でのしあがってきたとはいえ殿様の前で長州のまつりごとに口出しするとは…。主人公だから何をやっても許される、というパターンは歴史ドラマとしてどうか。また、依然として幕末・維新の緊迫した雰囲気が全く伝わってこない。登場人物が皆、『せわぁない』と思っているからだろうか?まあとにかく全体の4分の3が過ぎたわけで、多少しんどいけれども頑張って最後まで見続けたい。

 

TBS 日9 10/18~ 下町ロケット 阿部寛、土谷太鳳、立川談春、安田顕、和田聰宏、今野浩喜、山崎育三郎、中本賢、谷田歩、中村倫也、阿部進之介、真矢ミキ、新井浩文、木下ほうか、池端慎之介、倍賞美津子、杉良太郎、吉川晃司、他

池井戸潤原作のベストセラー小説『下町ロケット』のドラマ化。阿部寛演じる主人公の佃航平は、元宇宙科学開発機構の研究員だったが、自分が開発したエンジンを載せたロケットの打ち上げ失敗の責任を取らされ、父親が遺した下町の工場を継ぐことになる。一人娘で、父親の航平にことあるごとに反発する高校生・佃利菜を土谷太鳳が演じる。

父親が遺した小型エンジンの製造を主力とする下町の工場“佃製作所”で経営者として第二の人生を送っている航平は、娘・利菜との仲は多少ギスギスしているものの、経営は順調で次第に業績を上げていた。しかし、あきらめきれない自分の夢であるロケットエンジンの開発に力を入れすぎ、少しずつ業績は下降気味に。ある日、大手取引先である京浜マシナリーから突然取引中止を宣告されてしまう。大口の取引先を失い資金繰りに窮した航平は運転資金を確保するため、経理部長の殿村とメインバンクである白水銀行へと向かうが、銀行からは実用の目処が立たない水素エンジンを継続して開発していくのであれば、新たな融資は難しいと言われる。メインバンクからの貸し渋りを受け、途方に暮れる航平たちであったが、さらに追い打ちをかけるようにライバル企業のナカシマ工業から特許侵害で訴えられる。佃製作所には非はなかったが、大手企業から訴えられるという事実により評判は地に堕ち、銀行からの融資も絶望的な状態になる。佃製作所の技術が狙いであるナカシマ工業は姑息な法廷戦略で裁判を長引かせ、じわじわと体力を奪っていく。そんな中、日本を代表する大企業・帝国重工から佃製作所の持つ特許を買い取りたいとの話が持ち上がる。その金額はなんと20億円。多額の負債を抱え、生きるか死ぬかの瀬戸際に立っている佃製作所にとっては是が非でも必要な金だが、その特許には航平の夢が詰まっていた。経営者として、多数の社員の生活を抱える社長として、佃の出す結論とは…?幾多の困難を乗り越えながら、絶対に夢をあきらめない男と社員たちの奮闘が描かれる。

 

日テレ 日10:30 10/11~ エンジェル・ハート 上川隆也、三吉彩花、相武紗季、三浦翔平、ブラザートム、高島礼子、ミッキーカーチス、和泉崇司、山寺宏一、小宮山忍、齋藤めぐみ、渡邉このみ、竜雷太、他

原作は北条司のハードボイルドコミック『エンジェル・ハート』。1980年代に一世を風靡した本作者の代表作『シティーハンター』の世界観をもとに10年後のパラレルワールド作品として描かれた。2005年にテレビアニメ化もされている。

普段は無類の女好きで3枚目キャラ、一旦スイッチが入ると凄腕のスイーパー(始末屋)ぶりを発揮し、“シティーハンター”と呼ばれている冴羽獠(さえばりょう)を上川隆也が演じる。最愛のパートナーだった槇村香(相武紗季)を交通事故で失った獠は失意のどん底にあり、シティーハンターの仕事もできないでいた。そんな時、美しすぎる人間兵器、史上最強の暗殺者・香瑩(シャンイン)(三吉彩花)が新宿に現われた。彼女のコードネームは“グラス・ハート”、台湾マフィアのボスの娘だった。完璧を誇る仕事振りに組織からは高い評価を得ていたが、香瑩の心は、暗殺という任務を重ねる度に軋み、蝕ばまれていった。やがて香瑩は自ら死を選びビルの屋上から身を投げるが彼女を必要とする組織の力によって、再び現世に呼び戻される。獠の婚約者だった香の心臓を移植されたのである。これにより“グラス・ハート”と呼ばれた彼女の心に変化が起こり人としての感情が生まれた。そして暗殺から手を引き、組織と対立する意思を持つようになる。無意識のうちに獠と接触し、スイーパーとして“シティーハンター”の世界に入っていく。獠と台湾から来た殺し屋の少女・香瑩との家族愛・人間愛が描かれる。現在のところビジュアル的には原作とのギャップが小さいとのことで、獠を演じる上川、香瑩を演じる三吉らに対する批判は少ないがドラマとしては演技力が大きな鍵となりそうだ。

 

2015年のドラマ界は全く低調。

10月クールでも原作コミックの実写化が多いようです。

しかし今や、連続ドラマにエンターテインメント性を求めても

しょうがないのではないでしょうか。

自分的には、ありきたりのいかにも身の回りで起こりそうな出来事を

自然体に描いていただけたら十分なのですが…。

一方で現代の設定に昭和ドラマの感覚を持ち込もうとするのも

無理があるように思います 。

それでは、いっそのこと、回想物か(現代から昭和への)タイムスリップで

時代設定がまるっきり昭和(パソコン・スマホ・SNSなし)な

恋愛ドラマを作ってみたらどうでしょうか?

これならあの時代を懐かしむ中高年層も視聴するのでは?

片や昭和を知らない若者たちにとっても新鮮かも?

とまぁ、好きなことを言ってますが、とりあえず次クールの中では

『オトナ女子』、『下町ロケット』 あたりが面白そうに思います。

皆さんはいかがでしょうか?

というわけで、秋の夜長の10月クール、

しっかりと楽しみたいものです。

 

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