まずは2015年1月クールのドラマを総括します。
毎度勝手な感想で恐縮ですが
3月8日までの視聴率[関東地区・ビデオリサーチ社調べ]上位の
ドラマから順に勝手な寸評を書いてみます。
(括弧内は平均視聴率、大河ドラマを除く)
『相棒(13)』(17.83%)
3年間相棒を務めてきた成宮寛貴が今シリーズをもって卒業とか。相変わらずの高視聴率ながらマンネリ化回避に先手を打つのも高人気維持に必要なのかも。次の相棒を誰にするかは今のところ不明だが、杉下右京を入れ替えるという考えはないのだろうか?
『DOCTORS3~最強の名医~』(14.34%)
このドラマ、全シリーズ一貫して沢村一樹演じる相良浩介が高島政伸演じる森山卓を手玉に取ろうとするパターンの連続でドラマに進展が見られない。さすがに見飽きた。相良が最終的に何をしたいのかも一向に見えてこず、今シリーズは視聴をあきらめた。ここまでの視聴率を維持できる理由が不明。
『〇〇(まるまる)妻』(14.24%)
完璧に家事をこなすが正体不明の怪しい妻に隠された暗い過去を、まるで視聴者をもてあそぶかのように小出しに明らかにしていく展開はまさに『家政婦のミタ』と同じ(脚本家、製作スタッフも)。さすがに二番煎じでは『ミタ』の時ほどの新鮮味はなく、誰もが楽しめないのは当然で、予想通り期待したほどの視聴率は獲れなかった。いかんなく大根ぶりを発揮した東山紀之と黒木瞳に指導!
『銭の戦争』(12.97%)
韓国ドラマの日本版リメイクということで期待したが、安直なドラマである。どん底の時も、うれしい時も、悲しいときも、怒りに震えるときも、とにかく最初から最後まで草剛演じる主人公・白石富生の表情が一緒だった(ある意味すごい)。オリジナルはとてつもない激変ドラマで緊張感ただよう作品だったのかもしれないが、草のおかげ!で毎回が淡々と進んだ感がある。それと大島優子、もう少し演技力があると思っていたのだが残念。ただ木村文乃の引き立て役としては大活躍だったといえそうである。とにかく眠いドラマだった。
『デート~恋とはどんなものかしら~』(12.13%)
荒唐無稽なストーリーとか、リアリティにほど遠いとか、もはやそんなことはどうでもよい。徹底的に無機質なリケジョと、映画や書物に耽溺するニート(高等遊民)が繰り広げる、共感域を大きく外れる恋愛コメディだが、とにかく単純に笑って楽しむことはできた。今のご時世、それはそれでいいのかも。長谷川博已の演技はなかなかで、もう少し視聴率が獲れるものと思ったが、年齢層の高いところの視聴者が獲得できなかった可能性はある。直前の杏の結婚も痛かった。
『ウロボロス』(10.40%)
生田斗真、小栗旬でこの数字とは…やはり緊張感が維持できなかったところが問題。そこは上野樹里の責任大。この人どうみてもキャリア警察官に見えなかった。しゃべりの端々に『のだめ』が出てきて、もはやこの人にはシリアスドラマは無理?結末を楽しみに思うことができず、あえなくリタイア。
『流星ワゴン』(10.10%)
西島秀俊のメリハリのない演技、それと対照的な香川照之の大げさな演技。さらにウザい『ニセ広島弁』。『カズ~、お前は何を考えとるんじゃ~』が出るたびに、あゝうんざり。一雄にタイムスリップさせ、なぜかそこに自分と同い年の父親“忠さん”を登場させるのだが、それによって何を訴えたいのか。色んなことがさっぱりわからないドラマ。右肩下がりの視聴率も十分うなづける内容である。
『問題のあるレストラン』(9.40%)
(“MOZU”では最悪だった)真木よう子の違った一面が見られ、地味ながらなかなかいいドラマだと個人的には思う。ただ男たちからのセクハラ・パワハラ・モラハラを逃れてきた女性陣が個性に乏しく、無理やりメリハリをつけるべく用意されたのがオネエのハイジさんだったのかもしれないが、女性オンリーの方が良かったのでは?とにかく今の時代、こういうドラマでは視聴率はなかなか獲れないことは確かである。
『学校のカイダン』(9.39%)
広瀬すずの演技はこの程度で仕方ないのかも。ただ言葉で人を動かそうとするのであれば発声練習だけはもう少ししておけば良かったかも。ピンクのメガホンを通しても、声が前に出ていない…(残念)。奇跡的に視聴継続できたのも神木隆之介のおかげと思う。藤原さくらの挿入歌も良かっただけに惜しい作品。
『ゴーストライター』(8.55%)
2回なんとか視聴するもリタイア。最近、熱愛報道などで人気が低下している中谷美紀(“軍師官兵衛”での演技に失望)と以前から華が感じられない水川あさみの組み合わせでは低視聴率は仕方ないだろう。次回への期待感が全く湧かず、また暗い結末しか予想されないこともあって、視聴意欲が削がれた。
『残念な夫。』(7.71%)
このドラマの内容では男性視聴者は離れるのは当然な“残念な”ドラマ。倉科カナ、玉木宏ともミスキャスト。企画段階からもう少し練ってほしいものである。
『セカンド・ラブ』(7.26%)
初回のみ視聴。亀梨のラブシーンが生々しすぎて嫌悪感のみ残った。深キョンは相変わらずの “キョトン” 演技でこれまでのドラマと全く変わるところなし。低視聴率男優と低視聴率女優のコンビで案の定の低人気。
『美しき罠~残花繚乱~』(6.60%)
初回のみ視聴。田中麗奈ってホントに演技上手なのだろうか?主役が完全に脇役の若村麻由美に食われてしまった。それと、最近よく使われているが青柳翔ってそんなにいいだろうか?キャスティングに問題がありそうだ。『昼顔』に続くヒットを TBS も狙ったのかもしれないがそう簡単にはいかないものである。
『まっしろ』(5.91%)
コメントつける価値もない最低のドラマ。初回40分でリタイア。そもそもセレブ病院が舞台という設定からダメ。この時点で視る気を失う。さらに主人公が“玉の輿”を狙うナース、で、ハイ、思考停止。そして、相変わらずの堀北真希の“お人形演技”でとどめを刺された(この人にコメディ無理)。とにかく、どういう感覚、どういう意図でドラマ作りをしているのか制作者らの見識を疑ってしまう駄作。
2015年1月クールはとんでもなく低レベル。
マンネリ感の強い『相棒(13)』が最上位とは…
実際どのドラマも内容がひどいものでした。
特に TBS は今クールも悲惨な状況。なんとかしていただきたい。
フジも今ひとつだが、個人的には
『デート』『問題のあるレストラン』は良かったように思います。
ここで一つ言わせていただきたいのですが、
初回の15分延長あるいは120分スペシャル、というのは
逆効果のように思われてなりません。
初回放映の時間が長いとダラダラと間延びした感じを受けるだけで
2回以降への期待感はしぼむばかり。
むしろ初回は定時にスパッと収めてあとは次回のお楽しみとした方が
はるかにいいように思うのですがどうでしょう。
延長した分、結局視聴率を下げてしまっているような気がしてなりません。
それでは4月からの新番組の内容をチェックしてみましょう。
今クールは新年度とあって
1月クールとは段違いに各局気合いの入った作品が目白押しです。
ただ、それがドラマの面白さに直結しているのならよいのですが…。
フジ月9 4/13~ 『ようこそ、わが家へ』 相葉雅紀(嵐)、有村架純、南果歩、寺尾聰 他
原作は池井戸潤の小説『ようこそ、わが家へ』。そして主演は、月9主役が嵐から松本潤、大野智に続いて3人目となる相葉雅紀(この人、嵐のメンバーでは一番月9と縁がなさそうに思えただけに意外!)。『ストーカー』と『会社の不正』に立ち向かう家族の絆が描かれる月9史上初めてとなるサスペンスタッチのホームドラマ。原作は中小企業に出向中の銀行マンの父親が主人公となっているが、本ドラマでは倉田家の長男・健太を主人公に置き換えストーリーが再構築される。主人公・倉田健太(相葉雅紀)は、父親の倉田太一(寺尾聰)、妹の倉田七菜(有村架純)、母親の倉田珪子(南果歩)との家族4人で郊外の一軒家に暮らしていた。健太は売れない商業デザイナー、人と争うのが苦手なため自己主張を貫くことができず、つい相手に合わせてしまう、そんな気弱な性格、真面目だけが取り柄だった。その性格は父の太一ゆずりだったが“意気地が無く頼りない父親のようにはなりたくない”と反発する健太と父親との関係は冷え切っていた。 ある日、健太は、ホームで女性を突き飛ばし、割り込み乗車をしようとした男を注意する。柄にもない行為に健太自身も驚いたが、それは仕事が上手くいかない鬱憤からの行動だった。ところが、その日を境に倉田家に対する執拗な嫌がらせが始まる。花壇が踏み荒らされ一本残らず花が引き抜かれたり、自転車のサドルが切り裂かれたり、郵便ポストに瀕死のネコが投げ込まれたり…。 健太と家族は穏やかな日常を取り戻すべくストーカーが誰なのかを突き止めようとするが、倉田家の周りには疑わしい人物が何人も存在した。平凡な家族を襲った身近に潜む恐怖が描かれる。月9にサスペンスドラマとは意外に新鮮でいいかも(相葉くんの演技力がちと心配ではあるが…)。
フジ火9 4月よりドラマ枠廃止
フジ(関西テレビ)火10 4/14~ 『戦う!書店ガール』 渡辺麻友(AKB48)、稲森いずみ、大東駿介、鈴木ちなみ、伊野尾慧(Hey!Say!JUMP)、木下ほうか、井上順、田辺誠一
原作は女性作家・碧野圭(あおのけい)の同名小説。渡辺麻友と稲盛いずみのW主演。20代と40代の女性書店員が、世代間ギャップや境遇の違いから互いにぶつかり合いながらも仕事や恋といった人生の難題に果敢に挑み乗り越えていくことで、自分自身に足りなかったものや忘れていたことに気付きお互いに成長していくというウーマン・ライフ・ドラマ。吉祥寺にある老舗書店『ペガサス書房』のアラフォー副店長・西岡理子(稲盛いずみ)は、はねっかえりの部下・北村亜紀(渡辺麻友)の扱いに手を焼いていた。亜紀は協調性がなく、恋愛も自由奔放。仕事でも好き勝手な提案ばかりしていた。そんな亜紀の方も、ダメ出しばかりする『頭の固い上司』の理子に猛反発。23才と40才の世代間ギャップ、そして『コネ入社のお嬢様』対『叩き上げの苦労人』。そんなある日、店にとんでもない危機が…。主人公の2人のほかに、亜紀に一目ぼれするコミック編集者に大東駿介、女子2人の奮闘を見つめる謎の男に田辺誠一、ペザサス書房の書店員に鈴木ちなみ、Hey!Say!JUMP の伊野尾慧、同店店長に木下ほうか、理子の父親に井上順。書店を舞台とした人間ドラマを軽妙に描くお仕事エンタテインメントで、本好きの人にはお薦め。
TBS 火10 4/14~ 『マザー・ゲーム~彼女たちの階級~』 木村文乃、長谷川京子、貫地谷しほり、安達祐実、檀れい 他
名門幼稚園を舞台に子育てに励む母親たち、現代を生きる女達の友情を描くオリジナル・ヒューマンドラマ。木村文乃が連続ドラマ初主演。華やかな名門幼稚園に足を踏み入れてしまったバツイチのシングルマザー・蒲原希子を演じる。バツイチ・シングルマザーの蒲原希子(木村文乃)は弁当屋を立ち上げるため祖父・徹治の家に移り住み多忙な毎日を送っていた。5才になる息子・陽斗を保育園に預けなければ仕事ができないため、区役所で保育園待機児童の担当職員に掛け合うがすぐに入園させることはできないと言われる。窮地に陥っていた希子の肩をポンと叩く人物が現われる。そしてとある幼稚園への入園が決まる。初登園日、希子は陽斗を幼稚園まで送り届けると、そこの園児達は高級乗用車で送り迎え、母親たちは揃って高級ブランドバッグを持ち歩く、そんな名門幼稚園だった。年収250万円の希子にとってあまりの場違いな恰好や雰囲気だったが、ママたちの中に中高時代の同級生で、ソフト部でバッテリーを組んでいた神谷由紀(貫地谷しほり)の姿を発見する。由紀に声を掛けたものの、ここは希子のような庶民が来るところではないとバッサリ切り捨てられてしまう。ママたちの中でも、他と一線を画していたのが、開業医の妻・矢野聡子(長谷川京子)、元キャリアウーマンの後藤みどり(安達祐実)、そして園ママの絶対的トップ・小田寺毬絵(檀れい)だった。一見華やかに見えるセレブママたちだったが、それぞれ人に言えない問題を抱えていた。『まっしろ』のセレブ病院に続いて今度はセレブ幼稚園とは…。木村文乃には気の毒だがとても視聴率は期待できそうにない。
テレ朝水9 4/22~ 『警視庁捜査一課9係(10)』 渡瀬恒彦、井ノ原快彦(V6)、羽田美智子、津田寛治、吹越満、田口浩正、原沙知絵、中越典子
特にコメントなし。根強い地味系刑事ドラマファンにはお楽しみの作品。
日テレ水10 4/15~ 『Dr. 倫太郎』 堺雅人、蒼井優、吉瀬美智子、内田有紀、高梨臨、高橋一生、真飛聖、中西美帆、余貴美子、遠藤憲一、酒井若菜、長塚圭史、松重豊、石橋蓮司、高畑淳子、小日向文世
ある精神科医が主人公となるヒューマン・エンターテインメント・ドラマ、中園ミホによるオリジナル脚本。堺雅人がスーパー精神科医・日野倫太郎を演じる。医療ドラマで中園ミホ、とくれば『ワタシ失敗しないので』精神科医版?その卓越した人間洞察能力で傷ついた人々の心に寄り添い、心の病を解きほぐしていく。主人公の日野倫太郎は慧南大学病院に勤務する独身の精神科医。内閣官房長官をも常連患者に持ち、コメンテーターとしてテレビ出演もこなすスーパー精神科医。しかしそんな彼だが、自分自身の恋愛は全く不得手だった。『恋愛とは一過性の精神疾患のような状態である』とまで言い切る。ある日、倫太郎は大学の理事長・円能寺一雄(小日向文世)との会食で一人の女性と出会う。彼女は新橋の売れっ子芸者・夢乃(蒼井優)。彼女は心に大きな傷を抱えていたが倫太郎の卓越した治療法をもってしてもどうしてもコントロールすることができない存在となり、彼の人生はそこから少しずつ狂い始めていくことになる。基本は毎回ゲストが登場する一話完結型のドラマだが縦軸となるものが何かあるようだ。その他、倫太郎の幼馴染で彼の一番の理解者である慧南大学病院の外科医・水島百合子を吉瀬美智子、倫太郎を信頼し尊敬する看護師でシングルマザーの桐生薫に内田有紀、倫太郎のファンで精神科医を目指して慧南大学病院に入った研修医・川上葉子に高梨臨、成績優秀だが人前で話したり初対面の人と話すのが苦手な研修医・福原大策に高橋一生、慧南大学医学部精神科主任教授で倫太郎のライバル的存在の宮川貴博に長塚圭史、いつもクールを装い自分の意見を口に出さない慧南大学病院の副病院長兼脳神経外科主任教授の蓮見栄介に松重豊、などなかなかのキャスティングである。堺雅人演ずる精神科医、しっかり見てみたい気がする。
フジ水 10 4/8~ 『心がポキッとね』 阿部サダヲ、水原希子、藤木直人、山口智子 他
それぞれが過去の失敗や心の傷のせいで不器用にしか生きられないようになり、他人にとっても、自身にとっても究極に面倒くさい存在となってしまった『病んでる大人』4人が織りなすラブコメディ。奇想天外に絡み合う人間関係を軸に、人と人とが心の奥深くでつながる関係を模索する姿が、軽やかに明るくブラックユーモアを交えて描かれる。岡田惠和によるオリジナル脚本。主人公の小島春太(阿部サダヲ)は勤めていた大手企業をオーバーワークと周囲からのプレッシャーから心を病んで退社、現在は東京のアンティーク家具店で家具の修理を担当している。仕事も家庭も失いホームレス生活をしていたところをこの家具店のオーナー・大竹心(藤木直人)に拾われたのである。自分の決めたルールを頑なに守り、自分一人の世界に閉じこもって、ストレスを感じることなく心の平静を保とうとしながら暮らしていた。そんな春太の閉ざされた世界に突然飛び込んできたのが葉山みやこ(水原希子)である。みやこは男に惚れるとまわりが全く見えなくなり、のめり込んでしまうストーカー気質のため、恋愛がらみで警察沙汰となって勤めていた会社を退社していた。あるとき街で窮地を救ってくれたどこの誰だかわからない男性に惚れ込んだが、その男が大竹だった。一方、大竹には美しく知的な彼女・鴨田静(山口智子)がいたのだが、実は静は春太の元妻だったのである。それぞれ悩みを抱えた4人が傷ついた心で恋ドラマを展開する。阿部サダヲの演技力に期待したい。
TBS木9 4/16~ 『ヤメゴク~ヤクザやめて頂きます~』 大島優子、北村一輝、勝地涼、本田翼、田中哲司、山口紗弥加、名取裕子、遠藤憲一
警視庁組織犯罪対策部(いわゆるマルボウ)内の『暴力団離脱者相談電話』通称、“足抜けコール”を舞台にした警察ドラマ。平成4年3月に施行された『暴力団による不当な行為の防止などに関する法律』通称、 “暴対法”の流れで、政治家や警察官僚からの上意下達により、この“足抜けコール”が誕生した。“足抜けコール”担当刑事の仕事は、暴力団の構成員(ヤクザ)を堅気に戻すことであり、構成員から“足抜けコール”があると、本人とコンタクトを取り、保護、所属していた暴力団組織に話をつけ、最終的には堅気の就職先も斡旋するという。大島優子が演じるのは“足抜けコール”で働く謎多き女警察官・永光麦秋(ながみつ・ばくしゅう)。大島は連続ドラマ初主演。麦秋は、保護対象者が脅しにかけられても、その脅しをかけてきた人間に身ひとつで立ち向かい、相手がどんな巨大な敵だろうが情け容赦なく叩きのめさなくてはならない。どうやらヤクザを目の敵にする理由が麦秋にはあるようで、麦秋の葛藤と成長、そして彼女の周囲の人間模様が描かれる。始まる前から申し訳ないが、とても視聴率が獲れそうなドラマに思えないのである。
テレ朝木9 4/16~ 『アイムホーム』 木村拓哉(SMAP)、上戸彩、水野美紀、田中圭、鈴木浩介、高橋來、山口まゆ、新井浩文、光石研、渡辺いっけい、及川光博、西田敏行
原作は『ビッグコミックオリジナル』に1997年から1998年にかけて連載された石坂啓の漫画『アイムホーム』。テレビ朝日連続ドラマ初主演となる木村拓哉と、彼とは初共演となる上戸彩が夫婦を演じ、記憶を失った男が自分探しミステリーに挑む新しいタイプのホームドラマ。『家族とは何か』『家とは何か』といった問題の答えを追い求めていく。証券会社のエリートサラリーマンだった家路久(いえじひさし)(木村拓哉)は単身赴任先で起きたある事故によって過去5年間の記憶を失ってしまう。事故後、暇な部署に異動させられた家路には5年前に結婚した妻・恵(上戸彩)や彼女との間にできた息子が仮面をかぶっているように見えてしまい表情も感情もうかがうことができなくなる。妻子に対して愛情があるのかさえもわからなくなった家路は苦悩するが、その一方で家路の記憶の中では5年前に離婚した前妻と娘への愛着が増していた。空白の5年間を探るため、家路は手元に残った謎の10本の鍵の束を手掛かりに、過去の自分を探す旅を始める。その中で、冷徹な仕事人間で上昇志向の強かった過去の自分、現在からは想像もつかない人物像が徐々に明らかになっていく。『10本の鍵の束に秘められた謎とは?』『過去の妻子と分かれた経緯とは?』『現在の妻子はなぜ仮面のように見えるのか?』などの疑問を解決すべく、鍵束を手に過去に関わった人たちの家を訪れようとする家路の姿が描かれる。
フジ木10 4/9~ 『医師たちの恋愛事情』 斎藤工、石田ゆり子、相武紗季、平山浩行、板谷由夏、伊原剛志、生瀬勝久
なぜか女性から絶大な人気のある斎藤工が、外科医の主人公・守田春樹を演じる。春樹は患者を救うことだけを考える心優しい性格を持つ熱血外科医。しかし仕事の忙しさから恋愛の仕方を忘れてしまっていた。春樹は外科医の腕を磨きたいと大学病院に赴任することになるが正義感の強い彼は利益と権威を最優先し様々な欲望が渦巻く大学病院の体制に反発する。そんな中、彼は、仕事一筋で婚期を逃してしまっていた先輩外科医・近藤千鶴(石田ゆり子)に出会い、徐々にひかれていく。このほか、シングルマザーで肉食女子の麻酔科医・河合奈々に相武紗季、女性には誰彼構わず手を出し春樹をライバル視する外科医・高橋宗太郎に平山浩行、不妊治療中の内科医・市川友子に板谷由夏、出世のために媚びを売り様々な女性にちょっかいを出す外科医・大根良太に三宅弘城、春樹の良き理解者となる外科医・仁志祐介に伊原剛志、売り上げ第一主義で費用効率を最優先するため春樹と対立することになる大学病院の経営本部長・渡辺幹夫に生瀬勝久というキャスティング。大学病院を舞台に、それぞれの医師が『秘密』を抱えながらも、出世争い・恋愛・不倫・三角関係など、様々な欲望が渦巻く中を生きていく『医療ドラマ』と『恋愛ドラマ』が融合した『医療ラブストーリー』とか。面白いのやら、つまらないのやら、さっぱり予想がつかない。
TBS金10 4/10~ 『アルジャーノンに花束を』 山下智久、栗山千明、窪田正孝、工藤阿須加、菊池風磨(Sexy Zone)、谷村美月、大政絢、河相我聞、いしだ壱成、草刈民代、中原丈雄、萩原聖人、石丸幹二
ダニエル・キイス著作の大ベストセラー『アルジャーノンに花束を』のドラマ化。その主役をなぜか山ピー。1959年に発表され、1966年に長編小説として改作された『アルジャーノンに…』は知的障害を持つ青年が超知能を手に入れた喜びと、それによって身につまされる孤独を通して人間の心の真実を問いかける物語でこれまで3度の映画化や舞台化がなされている。ドラマは野島伸司の脚本により日本が舞台となる。28歳だが知能は6歳児並みという知的障害者の白鳥咲人(山下智久)は、少年刑務所入所歴があるなど“訳アリ”な若者が集まる花の配送センター『ドリームフラワーサービス』で働いていた。ある日、咲人は同僚の柳川隆一(窪田正孝)と軽トラに乗り、望月遥香(栗山千明)の住むマンションにバラの花束を届けに行く。遥香は配達人の咲人が精神遅滞者であることを知らないため、咲人の対応に驚いた彼女は警察を呼ぼうとする。慌てて駆けつけた柳川が事情を説明し、その場は収まるかに思われたが、咲人は玄関の飾り棚にあるアクセサリースタンドのキラキラ光るイヤリングに惹きつけられ、つい手を伸ばしてしまったことでもうひと騒動を起こしてしまう。届け物もろくにできない咲人だったが、純粋で心の優しい彼の夢は、ママが好きになってくれる“お利口さん”になることだった。一方、遥香が勤める『脳生理科学研究センター』では、チームリーダーの蜂須賀(石丸幹二)が研究を進めていた知的能力を向上させる研究が進み、白ネズミのアルジャーノンへの動物実験が成功していた。蜂須賀による製薬会社へのプレゼンも上手くいき、社長の河口玲二(中原丈雄)から次の展開となる臨床試験を行うよう後押しされるが、プレゼンから戻ってきた研究員たちは、口々に時期尚早ではないかと心配する声が…。しかし、蜂須賀に科学者としてだけでなく男性としても惹かれていた遥香は、蜂須賀の判断を妄信的に信じていた。早速、遥香たちは障害者たちを支援している施設へ赴き、臨床試験の被験者を探すのだが、副作用のリスクなどを鑑み、了承をもらえる被験者がなかなか見つからないでいた。そんな中、アルジャーノンが檻から逃げ出し行方不明になってしまう。アルジャーノンに取り付けているGPSで居場所を確認するのだが、探し当てることが出来ないでいた。その頃、咲人は、会社の同僚たちと渋谷へナンパをしに行っていた。仲間の言いなりに一人で路上に立ち女性へ声をかけていた咲人だったが、ガラの悪い男にからまれ殴られてしまう。血だらけになって道端に転がる咲人。そんな咲人のもとへ、一匹の白いネズミが近寄ってきた。それに気がついた咲人は……。知能を手にいれたがゆえに新たな苦しみを抱くことになる咲人の運命は?窮地に立たされている山ピー、起死回生の大逆転なるか?それも山ピーの演技力次第。
テレ朝金 11:15(金曜ナイトドラマ) 4/10~ 『天使と悪魔~未解決事件匿名交渉課』 剛力彩芽、渡部篤郎、長谷川朝晴、内藤理沙、中村静香、荒川良々、宇崎竜童
“天使のような”女性警察官と“悪魔のような”弁護士が“司法取引”という禁断の交渉によって未解決事件の真相と追い求めるという未解決ミステリーとリーガルサスペンスを融合させた捜査ドラマ。人を信じることしかできない新人警察官・蒔田ヒカリを剛力彩芽、誰も信じない謎の天才弁護士・茶島龍之介を渡部篤郎が演じる。生き方も性格も正反対の2人は『司法取引』の有効性を実証するという裏目的のために設置された捜査ユニット『警視庁未解決事件匿名交渉課』に招集される。そこで与えられたミッションは『未解決事件を司法取引という禁断の交渉で解決せよ』。2人は未解決事件の裏に潜む究極の黒幕を明らかにすべく〈匿名交渉=司法取引〉という新たな手法で事件を解決する。『司法取引』とは主犯の罪を密告することで自分の罪を軽減するシステムで米国では広く取り入れられている。嘘によって未解決となっている事件の関係者から言質を取り究極の黒幕を追い詰めようとするものである。主人公のヒカリは警察官だった父と同じ道を選んだ正直で真面目な女性警察官。人を疑うことを知らない天使のような性格のために、肝心なところで容疑者にだまされるというミスを繰り返し自信を喪失。刑事に向いていないと悟り寿退社を決意したが、恋人に裏切られて破局をした挙げ句、『未解決事件資料室』という閑職に追いやられてしまう。そんなヒカリだったが、持ち合わせている捜査知識に関しては非凡なものがあり運動神経も良かった。そのヒカリの前に突如現れ『警視庁未解決事件匿名交渉課』の一員となってともに活動することになるのが、シニカルな思想を持った正体不明の悪徳天才弁護士・茶島。彼がなぜ司法取引を極秘裏に使い未解決事件を解決する仕事を請け負ったのかは誰も知らない。弁護士でありながあら人を信じることのできない一匹狼。『どんな人間にも必ず裏がある』という信念を持っている。他人の心の裏を見抜く天才的な心理分析能力、弁論術、そして論理的思考能力に長けている。その一方で、身体能力は並以下、暴力や運動は苦手、金好きなため庶民の生活水準を嫌がるやっかいな男。この天使と悪魔のような好対照の凸凹バディが未解決事件の解決に挑む。ここしばらく主役から遠ざかっていた剛力は久々だが、また渡部の顔を見るのかと思うとちょっとうんざりな気もする。
日テレ土9 4/11~ 『ドS刑事(どえすでか)』 多部未華子、大倉忠義(関ジャニ∞)、吉田羊、早乙女光(Hey!Say!JUMP)、中村靖日、勝村政信、石井正則、ミッツ・マングローブ、瀬戸さおり、菅裕輔、伊武雅刀、岸本加世子
原作は七尾与史の推理小説『ドS刑事シリーズ』。超ドSな女刑事が主人公の刑事ドラマ。多部未華子演じる主人公・黒井マヤは、組織への忠誠心も正義感もゼロ、規律も完全スルーでワガママ放題、とにかく人の困った顔を見るのが大好きというトンデモ女刑事。刑事になった動機も、悪人を好きなだけ“いたぶる”ことができると考えたからとか。しかし、マヤは殺人に関する色々な物をコレクションしているという殺人現場マニア。また鋭い洞察力で誰よりも早く犯人にたどり着く能力を持っており、サディスティックな言動で世の悪人たちを一掃する超個性的な美人刑事、またの名を“史上最強のドS刑事”といった。そんな彼女の目にとまり不運にもマヤとバディを組まされる羽目になるのが代官山脩介(大倉忠義)。真面目でお人よしだがオッチョコチョイなところのある脩介は交番勤務の巡査。家庭では気の強い母と妹に挟まれ、虐げられる毎日を送っていたのだが、ある事件現場でマヤと出会ったばっかりにバディを結成することになる。この最強バディが難事件の解決を繰り広げていくポリスコメディ。『古畑任三郎』の古畑と今泉の関係をさらに極端にした感じかも。『デカワンコ』の時も始まる前はとんでもない作品と思っていたが多部未華子の奮闘が光ったことから今回もひょっとしたら?なドラマになるかもしれない。
NHK日8 継続 大河ドラマ 『花燃ゆ』 井上真央、大沢たかお、伊勢谷友介、高良健吾、東出昌大、原田泰造、優香、石丸幹二、瀬戸康史、劇団ひとり、要潤、大野拓朗、長塚京三、檀ふみ、奥田瑛二、北大路欣也
主人公が幕末の思想家・吉田松陰の妹・文(ふみ)というほとんど無名の人物のためか、何年か前の『江』と同じように歴史的事実への主人公の関わりがほとんど創作となっている。これは仕方ないとしてもそこに時代を無視したイケメンとのロマンスや、あの吉田松陰が妹から影響を受けたことなど、とんでもない展開に時間の多くが割かれてしまうと、もはやこれまでの大河ドラマとは別物になってしまう。多くの大河ファンが離れていくのも理解できる。もう一つ指摘したいのはこれまでの同時代を描いた大河に登場した俳優はできるだけ避けてもらいたいということ。『篤姫』で父親役だった長塚京三、『龍馬伝』で佐久間象山役だった奥田瑛二、高杉晋作だった伊勢谷友介、『篤姫』で大久保正助役・『龍馬伝』で近藤勇役だった原田泰造、などである。これではまるで韓流時代劇と同じである(またあの人が…てな感じ)。今後は改善してもらいたいところである。NHK がどういう視聴者層をターゲットに制作しているのか全く不明で、今年もあまり視聴意欲が湧かないが、引き続き見守りたいと思う。
TBS 日9 4/26~ 『天皇の料理番』 佐藤健、黒木華、桐谷健太、柄本佑、高岡早紀、佐藤蛾次郎、芦名星、森岡龍、石橋杏奈、坪倉由幸(我が家)、西沢仁太、黒田大輔、大西武志、渡邊衛、大熊ひろたか、城戸裕次、鈴木亮平、武田鉄矢、伊藤英明、麻生祐未、加藤雅也、日野陽仁、大島さと子、美保純、杉本哲太、小林薫
今クールの日曜劇場はTBSテレビ60周年特別企画~究極の夢と愛の物語、でご覧の豪華キャスト。フランス・パリでのロケも敢行した金のかかった作品。原作は直木賞作家・杉森久英の小説『天皇の料理番』。料理人になりたいという夢をつかみとるため上京した片田舎の青年が妻を、家族を愛し、師を慕い、仲間を頼り、夢を信じ、そして料理を愛し抜き、ついには『天皇の料理番』にまで上り詰めていく明治から昭和にかけての激動の時代を生きた男の史実に基づく人間ドラマ。モデルとなるのは大正・昭和時代に宮内省大膳頭を務めた秋山徳蔵。ドラマでは主人公は秋山篤蔵となっておりこれを佐藤健が演じる。何をやっても長続きしなかった片田舎の厄介ものだった篤蔵は夢をつかみ取るため心機一転上京、ひょんなことから食べたカツレツがきっかけで西洋料理のシェフになるという途方もない夢を持つ。当時の日本人としては珍しかったフランス・パリへの修行に赴き、差別・偏見と闘いながらも世界最高峰のオテル・リッツのシェフとなり、ついには26歳という若さにして宮内省大膳頭・皇室の台所を預かる『天皇の料理番』となる。佐藤健以外のキャスティングは、篤蔵と16才で結婚し料理人になりたいという彼の夢を誰よりも強く支える妻・俊子に黒木華、篤蔵が“料理人としての父”と慕う華族会館の料理長・宇佐美鎌市に小林薫、その華族会館の下っ端コックとして共に苦労し篤蔵が慕い頼る生涯の友・松井新太郎に桐谷健太、篤蔵の優秀な兄で、東京の大学に進学し弁護士になる夢を持つ篤蔵のよき理解者・秋山周太郎には鈴木亮平。また、ひょんなことから篤蔵にカツレツを振る舞い、料理人への夢をかきたてた軍隊のコック・田辺祐吉軍曹役に伊藤英明。篤蔵と周太郎の父として子供たちの行く末を案じる秋山周蔵に杉本哲太。時代にマッチした雰囲気がどれくらい映像化されるかが課題だろう。佐藤健と料理が好きな人たちには楽しみな作品(そうでなければどうでもいい?)
日テレ 日10:30 4/19~(初回のみ放映開始は10:00) 『ワイルド・ヒーローズ』 TAKAHIRO(EXILE)、岩田剛典(三代目J Soul Brothers)、青柳翔(劇団EXILE)、野替悠平(劇団EXILE)、八木将康(劇団EXILE)、佐藤大樹(EXILE)、黒木啓司(EXILE)、桜田ひより、水沢エレナ、塚本高史、内藤剛志
日テレのドラマ新設枠は日曜日夜10:30 からという微妙な時間からスタート。その第1弾は望月三起也のコミック 『ワイルド7』 のドラマ化。EXILE による EXILE と EXILE のファンのために作られたようなドラマ。『主人公と高校時代の悪ガキ仲間による7人の友情』をテーマに、かつてヤンキーだった主人公が、6人の仲間とともに少女を救うというストーリーが描かれる。TAKAHIRO 演じる主人公のキー坊こと瀬川希一は若いころは無茶ばかりしていたが、そんな生活も卒業し今は社会人となっていた。そんな希一が、あるとき思いがけず一人の少女を救い行動をともにすることになる。しかし、その少女は裏社会に命を狙われていたようで、彼もまた追われる身となってしまう。そんな窮地を救ってくれることになるのが、かつての高校時代の悪ガキ仲間たちだった。突然巻き込まれた危機的状況を、ヘコタレない男たちが次々に乗り越え、かつての友情と絆を取り戻していく。10才の謎の少女・五嶋日花里役は、『明日、ママがいない』で好演を見せた12才の桜田ひよりが演じる。ストーリーとしては悪くはなさそうだが、日曜日の夜遅くにこんなドラマを見たいのはやはり EXILE ファンだけかも?
阿部サダヲと堺雅人の水10対決が見もの。
テレ朝とキムタクというどこか不適合な感じの『アイムホーム』が
果たしてどれくらいの視聴率を獲得できるでしょうか?
『ドクターX』『Doctors』から視聴率が急降下なんてことになれば
キムタクの今後に黄信号。
佐藤健の日曜劇場は気合いだけが空回りしそうなネタではあります。
今クール、やはり大本命は堺雅人『Dr.倫太郎』になるんでしょうか。