パリオリンピックの影響もあり各局手を抜いたわけではないだろうが、
7月クールドラマはどれもコストをかけない低レベルな作品で見応えがなかった。
唯一世帯視聴率2桁をゲットしたのは日9の『ブラックペアン』のみ。
個人的には、誠に勝手ながら主演女優(小芝風花&松岡茉優)推しで
『GO HOME…』と『ギークス…』の2作品のみ合格にしてしまった…
キックボクシングでストレス発散?(日テレ『GO HOME~警視庁身元不明人相談室』より)
7月クールの各ドラマの視聴率(10 月1日発表分まで)を以下に記載する。
(数字はビデオリサーチ調べ・関東地区の世帯視聴率および個人視聴率、〇数字は世帯視聴率順位)
今どきのドラマ事情では世帯視聴率6%あれば御の字か?
① TBS 日9 『ブラックペアン シーズン2』(全10話、世帯 11.30、個人 6.89)
② フジ 月9 『海のはじまり』(全12話、世帯 7.62、個人 4.38)
③ テレ朝 水9 『科捜研の女 season24』(全10話、世帯 7.25、個人 3.97)
④ テレ朝 木9 『スカイキャッスル』(全9話、世帯 6.63、個人 3.67)
⑤ TBS 火10 『西園寺さんは家事をしない』(全11話、世帯 6.56、個人 3.68)
⑥ フジ 水10 『新宿野戦病院』(全11話、世帯 6.38、個人 3.48)
⑦ フジ(関西テレビ) 月10 『マウンテンドクター』(全11話、世帯 6.10、個人 3.36)
⑧ 日テレ 土9 『GO HOME~警視庁身元不明人相談室』(全10話、世帯 5.90、個人 3.28)
⑨ TBS 金10 『笑うマトリョーシカ』(全11話、世帯5.29、個人 2.94)
⑩ フジ 木10 『ギークス~警察署の変人たち~』(全11話、世帯 4.69、個人 2.56)
⑪ 日テレ 土10 『マル秘の密子さん』(全10話、世帯 4.63、個人 2.53)
⑫ 日テレ(読売テレビ) 日22:30 『降り積もれ孤独な死よ』(全10話、世帯 4.18、個人 2.38)
⑬ テレ朝 火9 『南くんが恋人!?』(全8話、世帯3.81、個人 2.10)
⑭ フジ 金9 『ビリオン×スクール』(全11話、世帯 3.32、個人 1.82)
⑮ テレ朝(ABCテレビ) 日10 『素晴らしき哉、先生!』(6話[3話欠]、世帯 3.30、個人 1.68)
それでは、次クール・2024年10月ドラマを一通りチェック(随時更新)します。
フジ月9 10/7 ~ 『嘘解きレトリック』 鈴鹿央士(主演)、松本穂香(主演)、味方良介、片山友希、村川絵梨、若村麻由美、他
都戸利津(みやこりつ)の同名漫画が原作。“やたら鋭い観察眼を持つ借金まみれの貧乏探偵”と“ウソを聞き分ける奇妙な能力者”の異色コンビが『ウソ』と『マコト』が入り交じる綾糸のごとき難事件を解決していくレトロモダン路地裏探偵活劇。物語の舞台は昭和初期の九十九夜町(つくもやちょう)。生まれ育った故郷の村を出た浦部鹿乃子(うらべかのこ・松本穂香)が空腹で行き倒れたところを貧乏探偵の祝左右馬(いわいそうま・鈴鹿央士)に助けられる。鹿乃子は“人のウソが聞き分けられる能力”をもっており、そのために人々から疎まれてきたが、左右馬はその能力を『探偵として素晴らしく便利』と言い、行く当てのない彼女を探偵助手として受け入れる。左右馬は『祝探偵事務所』を営んでいたが、家賃も払えず借金まみれ、日々の食事は行きつけの小料理屋でタダ飯を食べさせてもらっているほどの貧乏暮らしをしているが、推理とハッタリの能力には長けていた。そんな左右馬は、鹿乃子の能力からの情報に加え、人がウソをついた理由まで考慮して推理をし、互いの足りない部分を補い合いながら難事件を解決していく。キャストがやや弱い感じだが、昭和レトロの雰囲気をうまく出せるかが課題。
フジ(関西テレビ)月10 10/14 ~ 『モンスター』 趣里(主演)、YOU、宇野祥平、音月桂、中川翼、ジェシー(SixTONES)、古田新太、他
“常識”にとらわれず、“感情を排除”して相手と向き合う得体の知れないモンスター弁護士が、令和ならではのさまざまな問題と向き合い、ゲームのように法廷闘争に立ち向かうオリジナルドラマ。脚本は橋部敦子。趣里演じる主人公・神波亮子(かんなみりょうこ)は、幼い時に母親を亡くして以来、弁護士をしている父親の粒来春明(つびきはるあき)と2人で暮らしてきた。ずば抜けた才能と、裁判傍聴による莫大な知識を備えていた彼女は高校3年生で司法試験に一発合格。しかしその後父親が突然失踪。亮子はその理由をなぜか追求することはなく、法曹界にも進まず、1人で暮らしてきた。時を経た2024年、彼女はひょんなことから、弁護士として働くことを決め、とある法律事務所へ。ゲーム好きであった彼女は裁判もゲーム感覚で、勝つことは当たり前。勝つためなら手段を選ばず、一見不可解な行動をとったり、相手が目を背けたくなる真実も躊躇することなく突きつける。そして、ハラスメントやルッキズム(外見至上主義)、生殖医療など、現代が抱えるさまざまな問題にも臆することなく挑む。物事の本質を見抜き、独自の解釈のもと裁判を掻き回す型破りな“モンスター”だからこそ、人間が訳もなく悪意に満ちてしまう“モンスター”になる瞬間を見逃さず、周囲の価値観を覆しながら彼女独自の答えを導き出し事件を解決に導いていく。
フジ 火9 10/8 ~ 『オクラ』 反町隆史(主演)、杉野遥亮(主演)、白石麻衣、前田旺志郎、有澤樟太郎、三浦獠太、青木さやか、橋本じゅん、宇梶剛士、他
フジ火9ドラマが9年ぶりに復活。復活第一作目となるのは武藤将吾・脚本によるオリジナルドラマ。人情味あふれる昭和刑事とクールな令和刑事のジェネレーションギャップバディが、長期に渡って未解決となっている実質“オクラ(お蔵入り)”状態の事件に挑むヒューマンミステリーエンターテインメント。オクラは警視庁のエリート部署でもある捜査一課に属しながら“特命捜査情報管理室”と呼ばれ、警視庁内のあらゆる部署から“無能”“荒くれ者”の烙印を押されたはみ出し者たちが集う掃きだめのようなところ。事件の捜査はするが、過去に起きた事件に関するデータ入力が主な業務のため、他部署からは“刑事の墓場”と揶揄されていた。事件発生当時の捜査情報を基にしたわずかな手がかりと、久々に届く情報提供で未解決事件に、人情に厚く“捜査は足で稼ぐ”がモットーの昭和刑事・飛鷹千寿(ひだかせんじゅ・反町隆史)と、クールでタイパ重視の省エネな令和刑事・不破利己(ふわとしき・杉野遥亮)が、時に知的に、時に体当たりに捜査を進めることで、事件関係者の止まっていた時間が再び動き出し風化寸前の事件を解決していく。オクラには千寿や利己のほか、元ヤン女性刑事やギャンブル狂の室長、元公安の主婦刑事、お調子者のハッカー、居眠りばかりしているベテラン刑事などひと癖もふた癖もある強烈なキャラクターがそろう。
テレ朝火9 10/22 ~ 『民王 R』 遠藤憲一(主演)、大橋和也(なにわ男子)、あの、山時聡真、他
2015年7月クールの金曜ナイトドラマ枠で放送された池井戸潤作品である『民王』の続編。今回9年ぶりに復活。R は Reboot(再起動)の R。前作は現職総理大臣とそのおバカな息子の心と体が入れ替わる話だったが、今回の入れ替わり対象は全国民。毎話入れ替わる対象が異なるという奇想天外なストーリー。息子(菅田将暉)と心と体が入れ替わってしまうという未曾有の事態に見舞われながらも総理大臣を務め上げ、まもなく政界を引退しようかという武藤泰山(遠藤憲一)に、再び総理の打診が…。そして、そんな矢先、またしても“入れ替わり”という大珍事が襲いかかる。入れ替わり対象は全国民で、毎話泰山と誰かが“Random”=ランダムに入れ替わる。遠藤以外のキャストは入れ替わりそうで、菅田将暉が出ていた前作と比べるとレベルがかなり下がる感じである。
TBS 火10 10/9 ~ 『あのクズを殴ってやりたいんだ』 奈緒(主演)、玉森裕太(主演)、岡崎紗絵、小関裕太、倉悠貴、鳴海唯、玉井詩織、斉藤由貴、渡部篤郎他
恋にもボクシングにも本気で向き合う姿を描くラブコメ。結婚式当日に彼氏に逃げられてしまった主人公(奈緒)が、人生どん底のタイミングで金髪の謎の男(玉森裕太)に出会い、自分を変えるためボクシングを始める。主人公の佐藤ほこ美(さとうほこみ・奈緒)は、真面目で真っすぐな性格の29歳。結婚目前で彼氏に逃げられ破局。さらに彼氏が浮気していたことも分かり、もうクズな男とは付き合わないと決心した。そんなとき、優しくて人懐っこい葛谷海里(くずやかいり・玉森裕太)と出会う。どん底のときに助けてもらい運命を感じるほこ美だったが、のちに彼の驚きの正体を知ることとなる。海里の影響もあって、ほこ美は自分を変えたいと一念発起し、ボクシングを始めることに。その後も海里と何かと関わることになるが、やがて海里の過去に何があったのかを知る。
テレ朝水9 10/16 ~ 『相棒 season 23』 水谷豊(主演)、寺脇康文、森口瑤子、鈴木砂羽、杉本哲太、仲間由紀恵、川原和久、山中崇史、篠原ゆき子、山西惇、他
杉下右京(水谷豊)とその相棒・亀山薫(寺脇康文)を中心に刑事たちが犯罪事件に挑むドラマシリーズ。相棒役に寺脇が復活して3シーズン目。今年は“警視庁創立150年”というアニバーサリーイヤー。初回スペシャルでは、杉下が上層部の指令を受けて“警視庁150年史”の編纂に取りかかるところから幕を開ける。明治7年、警視庁を創立したのは、元薩摩藩士・川路利良。彼は内務卿・大久保利通とともに警察機構を作り上げ、初代大警視(現在の警視総監)に就任。しかし、のちに大久保は暗殺という悲劇に見舞われる。そんな警察黎明期に起きた事件をなぞるかのように、大物政治家が殺害される事件が発生。捜査を始めた特命係の前に立ちはだかるのは、現代日本で広がる“格差”の現実、そして政界にはびこる権力者たちの野望と陰謀だった。150年前との対比を交えながら右京とその仲間たちによる現代の“正義”への追求が描かれる。
フジ水10 10/9 ~ 『全領域異常解決室』 藤原竜也(主演)、広瀬アリス、ユースケ・サンタマリア、成海璃子、小宮璃央、柿澤勇人、福本莉子、迫田孝也、小日向文世、他
脚本・黒岩勉によるオリジナル本格ミステリードラマ。人々の常識では考えられず最先端の科学捜査では解明できない“不可解な異常事件”を『全領域異常解決室』という捜査機関が解決していく1話完結型ドラマ。世界最古と呼ばれる捜査機関『全領域異常解決室』(通称“全決(ゼンケツ)”)の室長代理を務めるのが藤原竜也演じる興玉雅(おきたまみやび)。その名の通り、雅やかな雰囲気を醸し出す興玉は、異常なまでの知識、記憶力、洞察力を兼ね備え、その力を生かして、全領域で起こる不可思議な異常事件を解決へと導くスペシャリスト。『全決』は、例えば、人の体だけがある日こつぜんと姿を消す『神隠し』や、影のような黒い人型が突如現れる怪奇現象『シャドーマン』、キツネの霊に取りつかれたかのように特定の人が異常心理になる現象『キツネツキ』など、世の中を騒がせる超常現象やオカルトの類いも究明している。警察も手に負えず、解決できない“異常事件”を、興玉は現場を訪れ事件の細部まで調べ、あらゆる事象を組み合わせて、みんなが納得する仮説を唱えていく。一方、興玉が発する言葉はどこか謎めいており、腹の底が見えない人物でもあった。その興玉とバディを組むことになるのが広瀬アリス演じる女性警察官の雨野小夢。ダンスが好きで警視庁音楽隊に携わりたいと警察官になったが、ある日突然『全決』への出向を命じられる。捜査経験もない上に、超常現象やオカルトを信じていなかった小夢は、最初は戸惑うが、興玉と捜査をしていくうちに共に“真実”を追い求めていくようになる。
テレ朝木9 10/17 ~ 『ザ・トラベルナース』 岡田将生(主演)、中井貴一、山崎育三郎、他
2022年10月クールから2年ぶりとなる続編。優秀だがプライドが高く感じの悪いナースと、物腰は柔らかいが大嘘つきのスーパーナースのコンビが命の現場を改革する。脚本は中園ミホ、香坂隆史。手術場で医師を補助し、一定の医療行為を実施できる看護資格『NP(=ナース・プラクティショナー)』を持つ、一見感じが悪いがアメリカ仕込みの優秀なナース・那須田歩(岡田将生)、そして…柔らかすぎるほどの物腰なのに、ここぞという場面では痛烈な一言で理不尽な体制や思想を一刀両断する謎多きスーパーナース・九鬼静(中井貴一)。前作で難病に倒れた静はニューヨークの病院で無事手術を終えたが、歩はそのまま現地で働いていた。日本に帰国した歩は、新たな勤務先となる基幹病院『西東京総合病院』へ向かう。そこで歩は偶然にも静と2年ぶりの再会を果たす。2人はこの地域医療の中核を長年担ってきた基幹病院で働くことになる。その病院では前院長の汚職発覚を受け、『正しい医療、正しい働き方』を掲げる組織改革を強行に推し進める“クリーンな若きカリスマ院長”薬師丸卓(やくしまるすぐる・山崎育三郎)が就任。タスクシェアや勤務管理の徹底、医療の見える化を次々と推し進めていく。慢性的な医師不足に加え、《働き方改革》により医師や看護師の残業時間にも大きな制限がかかるなど縮小の一途をたどる混沌とした命の現場における2人の戦いが描かれる。
フジ木10 10/17 ~ 『わたしの宝物』 松本若菜(主演)、田中圭、深澤辰哉、他
夫以外の男性との子供を、夫との子と偽って産んで育てる『托卵(たくらん)』を題材に、1人の女性とその夫、そして彼女が愛した彼、の3人のもつれ合う感情を市川貴幸による完全オリジナル脚本で描く。『托卵』とは、動物の習性のひとつであり、自分の卵と、誕生した雛の世話を他の個体に托す行為のこと。カッコウなどの鳥類は、他の鳥の巣に卵を産み付け、その鳥に孵化したひな鳥を育てさせている。しかし、人間の世界でも、秘密裏に夫以外の男性との子を産み、『夫との子』と偽って夫に育てさせる女性が実際にいるといわれている。本ドラマは、『托卵』という禁断の決断を下した主人公と、その真実に翻弄されていく2人の男性の運命を描いた愛憎劇。主人公は松本若菜演じる専業主婦の神崎美羽(かんざきみわ)。かつては大企業に勤めバリバリ働いていたものの、『子供が欲しい』と苦渋の決断をし、仕事をやめて家庭に入っていた。しかし、多忙な日々の中で夫・神崎宏樹(かんざきひろき・田中圭)との愛はすでに冷め切っており、妊活をするどころかモラハラまがいの厳しい言葉を受けていた。外では“理想の夫”を演じながら、家では辛く当たる宏樹に耐えながら、美羽はかごの中の鳥のように毎日を送っていた。そんな時、かつて密かに思い続けていた幼なじみ・冬月稜(ふゆつきりょう・深澤辰哉)と偶然再会する。彼は、美羽が苦しい時に必ず助けてくれるヒーローのような存在で最愛の人でもあった。『彼が救いにきてくれた』。そう感じた美羽は再び冬月に思いを募らせていく。最初は心のつながりだけで十分と思っていた美羽だったが、宏樹のある行動がきっかけでついに冬月と一夜を共にしてしまい、彼の子供を宿す。仕事を辞めた美羽には離婚してシングルマザーになる道は残されておらず、もし宏樹が真実を知れば、子供がどうなるかわからない。『この子だけは必ず私が幸せにする』。追い詰められた美羽は、愛する人の残してくれた宝物を守るために冬月との子供を宏樹の子供であると偽り、彼に育てさせることにする。しかし、この『托卵』という禁断の決断が、美羽、宏樹、冬月、3人の運命を激しく狂わせていくことになる。
TBS金10 10/11 ~ 『ライオンの隠れ家』 柳楽優弥(主演)、坂東龍汰、佐藤大空(たすく)、齋藤飛鳥、柿澤勇人、入山法子、岡崎体育、尾崎匠海(INI)、平井まさあき(男性ブランコ)、森優作、桜井ユキ、岡山天音、でんでん、向井理、他
自閉症スペクトラム症の弟と、その弟のために生きる兄が、突然現れた『ライオン』と名乗る謎の男の子との出会いをきっかけに“ある事件”に巻き込まれていく。温かなヒューマンドラマと、先が読めないスリリングなサスペンス展開が絡み合うオリジナル作品。脚本は徳尾浩司と一戸慶乃が共同で担当する。柳楽優弥は、坂東龍汰演じる“自閉スペクトラム症の青年”の兄を演じる。脚本は、『おっさんずラブ』シリーズを手掛けた徳尾浩司ら。市役所に勤務している小森洸人(柳楽優弥)は自閉スペクトラム症の弟・美路人(坂東龍汰)と2人暮らしをしている。決まったルーティーンの中であれば問題なく生活できる美路人に合わせ、同じ時間に起き家を出て市役所の仕事をこなす洸人は凪のように何も起こらない平穏な日々を過ごしていた。そんなある日、突如『ライオン』と名乗る小さな男の子(佐藤大空)が現れる。家に上がり込み『ここで暮らす』と言うライオンに美路人はパニックになってしまう。洸人は美路人のためにその男の子を警察に保護してもらおうと考えるが、ライオンから渡されたスマホに『じゃあ、あとはよろしく』と差出人不明のメッセージが届き、そのメッセージからある人物を想起してしまう。されにふとした瞬間にライオンの身体にアザがあることに気付く。慣れないながらも彼と3人で暮らしていくうち、徐々に距離を縮め関係性が変化していく。そして彼が預けられた背景には“ある事件”が関わっていることが判明。平穏な日々から嵐のような渦にのまれることとなる。
テレ朝 金23:15 10/11 ~ 『無能の鷹』 菜々緒(主演)、塩野瑛久、工藤阿須加、さとうほなみ、高橋克実、安藤玉恵、土居志央里、宮尾俊太郎、永田崇人、鈴木理学、相馬有紀実、井浦新、他
女性コミック誌『Kiss』(講談社)で連載中のはんざき朝未による同名コミックが原作。想像を絶するレベルに“無能”なのに全然気にせず清々しく生きる主人公が、やがて“無能に見える男”と奇跡を起こすというコメディ。菜々緒演じる主人公の鷹野ツメ子(たかのつめこ)は、スマートな身のこなしに落ち着いた声。自信に満ちあふれているのに謙虚な立ち振る舞い。どこからどう見ても中堅エース級の風格を備えていて、超有能そうな見た目なのに、実は衝撃的に無能だった。無能であるにも関わらず、面接では持ち前の“デキるオーラ”で極上の勘違いを生み入社。入社後、『コピーもとれない』『パソコンも起動できない』彼女には当然ながら任せられる仕事もなく、難しいことを考えると頭が痛くなると堂々公言。怒られていても、怒られたことに気づかない。私が会社に必要とされているかではなく、私がこの会社を必要としているかが重要と、謎の自信に満ち溢れたまま、堂々と“無能ライフ”を謳歌していた。一方、鷹野と同期入社の鶸田道人(ひわだみちと・塩野瑛久)は、本当は仕事ができるのに、見るからに無能そうな残念サラリーマン。しまいには、社内ニートとなっている鷹野の相棒役を押し付けられ、不運すぎる社会人生活をスタートさせる。しかし、やがてこの“有能に見える女”と“無能に見える男”の最強タッグが奇跡を起こすことになる。無能ながら“なにかありそう…”という底知れぬオーラが功を奏して、なぜか大口の契約を成立させるなど次々奇跡が巻き起こり、世界が平和になってゆく。ダメダメで恐ろしく無能な主人公が潔く生きていく姿が描かれる。
日テレ土9 10/12 ~ 『放課後カルテ』 松下洸平(主演)、森川葵、ホラン千秋、平岡祐太、高野洸、六角慎司、他
『BE・LOVE』(講談社)に所載されている日生マユによる同名漫画が原作。小学校を舞台に、口も態度もでかい小児科医が、その観察眼で“言葉にできないSOS”を見抜き、未来へ向かう子どもたちの背中を押す保健室ヒューマンドラマ。小学校の保健室にとんでもない先生がやってきた。その名は、牧野先生(松下洸平)。ボサボサ頭で仏頂面な彼の職業は“お医者さん”。『勝手にベッドで寝るな!』『保健室にはなるべく来ないでもらいたい』『めんっどくさい!これオレがやる仕事か!?』。文句ばかりでぶっきらぼう、教師・児童関係なくにらみつける、保健室のコワイ先生だが、その類いまれなる観察眼で児童たちの異変を見抜き、隠れた病とその原因に向き合い、子どもたち、その家族、時には教師までも救っていく。
日テレ土10 10/5 ~ 『潜入兄妹(せんにゅうきょうだい)~特殊詐欺特命捜査官』 竜星涼(主演)、八木莉可子(主演)、及川光博、徳井優、入山杏奈、伊藤あさひ、岡井みおん、長尾純子、呉城久美、半田周平、フェルナンデス直行、神尾佑、他
福田哲平の脚本によるオリジナル作品。父の命を奪われた兄妹が、限界スレスレの潜入捜査で巧妙化・複雑化する特殊詐欺の闇を暴く、巨悪犯罪組織への命を懸けた復讐劇。全ての始まりは5年前、まだ高校生だった渡良瀬優貴(わたらせゆうき・八木莉可子)がホワイトハッカー大会で準優勝に輝きお祝いをしようとしていたその日、兄妹の目の前で父・貴司が正体不明の人物に殺害された。母を早くに亡くしている兄妹にとって父はかけがえのない存在。事件以来すっかり笑顔を失ってしまった優貴のためにも父の仇を討つことを誓った渡良瀬貴一(わたらせきいち・竜星涼)は、警察を辞め、優貴と2人で犯人を追い始めた。しかし、犯人が男か女かも分からない。ただ一つの手掛かりは、手の甲に“鳳凰”のタトゥーが刻まれていたことだけ。それから5年。兄妹はようやくある犯罪組織にたどり着く。ありとあらゆる詐欺を手掛け、推定被害額は120億以上といわれる日本最大級の特殊詐欺グループ『幻獣』。そのトップに君臨するのが“鳳凰”。貴一と優貴は“鳳凰”の正体を突き止めるべく、身分を偽って『幻獣』に潜入。組織の一員として動きながら“鳳凰”に近づこうとする。
NHK日8 継続中 『光る君へ』 吉高由里子(主演)、柄本佑、岸谷五朗、国仲涼子、髙杉真宙、段田安則、三石琴乃、井浦新、玉置玲央、吉田羊、見上愛、木村達成、宮川一朗太、渡邊圭祐、浩歌、松下洸平、毎熊勝哉、本郷奏多、佐々木蔵之介、野村麻純、井上咲楽、高橋光臣、三遊亭小遊三、秋山竜次(ロバート)、板谷由夏、ユースケ・サンタマリア、益岡徹、橋爪淳、町田啓太、他
舞台はいよいよ宮廷に移り、ますます眠気が増しそうである。本筋は果たして権力闘争劇なのか、恋愛物語なのか?どのような心構えで見続ければよいのか視聴者はとまどってしまる。ドラマは終盤を迎えて何か大きな感動をもたらすシーンがあることを期待したい。
TBS日9 10/20 ~ 『海に眠るダイヤモンド』 神木隆之介(主演)、斎藤工、杉咲花、池田エライザ、清水尋也、土屋太鳳、國村隼、沢村一樹、中嶋朋子、山本未來、さだまさし、宮本信子、他
野木亜紀子・脚本によるオリジナルドラマ。1955年からの石炭産業で躍進した長崎県・端島(はしま)を舞台に“何もないけれど夢があり活力に満ちあふれた時代”、そして、現代の東京を舞台に“一見して何でもあるけれど若者が夢を持てない時代”を描き、70年前の過去から現代に通じる希望を見つけだす。戦後復興期から高度経済成長期の家族の絆や人間模様、青春と愛の物語を紡いでいく。同時に、現代の“一見して何でもあるけれど若者が夢を持てない時代”が描かれる。端島の炭鉱員の家で生まれ育った明るくまっすぐな主人公・鉄平を神木隆之介が演じる。また鉄平の良き理解者である兄・進平を斎藤工、鉄平に想いを寄せる食堂の看板娘・朝子を杉咲花、端島に突然現れた謎の女性・リナを池田エライザ、鉄平の親友でありライバルである賢将を清水尋也、ある過去を抱える自由奔放な鷹羽鉱業職員の娘・百合子を土屋太鳳が演じる。さらに鉄平・進平の父親でベテラン炭鉱員の一平に國村隼、賢将の父で鷹羽鉱業の幹部職員・辰雄に沢村一樹がキャスティングされている。現代の方のキャストなどは今のところ不明。
テレ朝日22:15(ABCテレビ)日10 10/20 ~ 『マイダイアリー』 清原果耶(主演)、佐野勇斗、他
兵藤るりの脚本によるオリジナルドラマ。人生を変えた“かけがえのない居場所”と何気ない幸せな日々を描いたヒーリングドラマ。大学生男女5人のつながりがノスタルジックに描かれる。清原果耶演じる社会人1年目の主人公・恩村優希(おのむらゆき)が各話、些細なきっかけで過去の大切な思い出を振り返る構成で、大学時代を共に過ごした仲間との何気ない日常とそのつながりを紡ぐ。自分と他人との間に見えない距離を感じ言語化できない悩みを抱える若者たちの等身大の姿が描かれる。優希は、大学時代はごく平凡で、家庭教師のアルバイトをしながら大学に通い、仲のいい友人と一緒に講義を受ける…そんな、ありふれた生活を送っていた。母親から『優しい人になりなさい』と育てられてきた優希は、自身もそうありたいと願っているが、ここのところ恋人とは音信不通。大学生活にも物足りなさを感じていた。そんな時、桜の木の下で夢中になって数式を書く不思議な青年と出会う。その彼が忘れていったリュックを優希が拾ったことをきっかけに、仲間たちと過ごす優希の毎日が動き出す。育った環境や性格もバラバラな彼らが偶然出会い、次第に互いを受け入れ合うことで、やがて〈心の居場所〉となっていく様子が映し出される。
日テレ(読売テレビ)日22:30 10/6 ~ 『若草物語~恋する姉妹と恋せぬ私~』 堀田真由(主演)、仁村紗和、畑芽育、長濱ねる、一ノ瀬颯、渡辺大知、深田竜生、臼田あさ美、筒井真理子、生瀬勝久、他
ベストセラー小説の『若草物語』が原案。舞台を大胆に現代に置き換えて描かれる。きまじめ長女、がむしゃら次女、おっとり三女、したたか四女。四者四様の幸せを追いかける社会派シスターフッドコメディ。2024年、日本のとある小さな町。一つ屋根の下、町田家の4姉妹はたくましく騒がしく生きてきた。勝気で口が達者な次女・涼(りょう・堀田真由)は脚本家志望だったものの訳あって今はドラマ制作会社で助監督として働き慌ただしい毎日を送っている。『私は恋も結婚もしない。一生姉妹で暮らしたい!』。恋愛至上主義の風潮に抗いながら生きる涼のもとに、ある日大御所脚本家が書いたドラマの監督を務めるチャンスが巡ってくる。一方、結婚願望強めの長女・恵(めぐみ・仁村紗和)は、ハローワークの非正規職員。周囲に内緒で職場恋愛中だが彼から結婚をはぐらかされたり、上司からひそかに送られてくる“おじさん構文”全開の私的なメッセージに頭を悩まされたりの堂々巡りの日々からなかなか抜け出せないでいる。そんな姉たちを尻目に、したたかで甘え上手な四女・芽(めい・畑芽育)は、ファッションデザイナーになる夢を叶えるべく、服飾専門学校で服作りの腕を磨いている。『結婚するならお金持ち限定』と割り切りエリート大学生の彼氏と順調に交際を続けてきたが、ある“沼オトコ”との出会いを機に全ての計算が狂い始める。そして、心優しくおっとりとした三女の衿(えり・長濱ねる)。役者を志す衿は、脚本家を目指す涼にとって一番の理解者だったのだが、今現在、姉妹が暮らす家に衿の姿はなかった。実は衿には姉妹たちに隠していた“秘密”があった。そんな衿の“不在”によって心にぽっかりと穴が空いた涼の前に、すっかり大人の男性になった幼馴染が9年ぶりに姿を現わす。仕事、恋愛、結婚、夢……避けては通れない人生の難題にぶつかっては、トライ&エラーを繰り返しながらも、それぞれの幸せを模索する四姉妹。彼女たちがたどり着く、四者四様のハッピーエンドとは果たして…。
今クールも、ドラマのスケールの大きさ、キャストの豪華さなど
TBS 日9が群を抜いている感じである。
その他はどんぐりの背比べ状態か。
各局、制作予算が限られる中、もう一工夫欲しいと願うのは
ワタクシだけだろうか?