MrKのぼやき

煩悩を解脱した前期高齢者男のぼやき

スイカの効用

2008-07-06 21:28:12 | 食・レシピ

いきなり真夏の暑さがやってきた。

どうやら梅雨明けも近そうだ。

そんな暑い夏の毎日に欠かせないのはスイカだろう。

国内メディアでも一部報道され既にご承知だろうが、

スイカの思わぬ効果が報告された。

詳述されている Washington Post 紙の記事を紹介しよう ↓ 。

7月3日付 Washington Post 紙 スイカにバイアグラ様効果

種なしスイカの国内トップ生産地の一つであるテキサス州の

ある科学者によればスイカには、

男性がバイアグラを飲んだ時と同じように

身体の血管を拡張させる成分の産生を引き起こす

シトルリン citrulline と呼ばれる物質が含まれているという。

スイカの果肉と皮に含まれるシトルリンは

大量に摂取すると体内の酵素と反応し、

心臓、循環、免疫系に有益なアミノ酸である

アルギニン arginine に変化する。

「アルギニンは血管を拡張させる一酸化窒素(NO)を増加させる。

これは基本的に勃起障害を改善、あるいは予防する効果もある

バイアグラと同じ作用である。

スイカにはバイアグラのような臓器特異性はないが、

薬物の副作用なく血管を拡張させるすぐれた面がある。」

と Texas A&M's Fruit and Vegetable

Improvement Center 所長で研究員の

Bhimu Patil 氏は言う。

North Carolina State University で

スイカの品種改良を研究しているTodd Wehner 氏は、

バイアグラを内服している人はスイカに同様の結果を

期待すべきではないと言う。

「興味深い効果ではあるが

医学的治療に代わるものではないという印象だ。」

と Wehner 氏は言う。

米農務省が資する研究によれば、一酸化窒素は

狭心症、高血圧および他の心血管疾患に対しても改善効果がある。

シトルリンは、その約60%が皮にあり果肉に含まれる量より多いと

Patil 氏は言う。ただし個々にばらつきはあるが。

今後、科学者たちは果肉中のシトルリン濃度を高める方法を

見つけ出すことができるようになるかもしれないと言う。

シトルリンはすべての色のスイカ中に含まれているが、

黄色のタイプに最も多いとオクラホマ州 Lane の米農務省の

研究者 Penelope Perkins-Veazie 氏は言う。

彼女によれば、Patil 氏の研究は根拠のあるものだが、

問題もある。

体内のアルギニン濃度を高めるほどのシトルリンを摂取しようと

するなら、カップ約6杯分のスイカを食べる必要がある。

「たくさんのスイカを食べると何度もトイレに駆け込むことになる

という問題がある。」と Perkins-Veazie 氏は言う。

スイカには元々利尿作用があり、透析治療が普及するまでは

腎臓病の患者に対するホメオパシー療法の一つであった。

もう一つの問題は大量のスイカが血流に送りこむ糖分の量である。

けいれんも生じかねないほどの強い衝撃となりうる、

と Perkins-Veazie 氏は言う。

Patil 氏はスイカの糖分をどのようにして減らすかについて

さらに研究を続けたいと言う。

シトルリンとアルギニンの関係は

肥満や2型糖尿病の人々に有用であることも明らかになりつつある。

その有益な効果、とりわけバイアグラ酷似の血管拡張作用は、

研究によって解明が進んでいる。

シトルリンはきわめて低い濃度ながら、

きゅうりやカンタロープ・メロンなど他の curcubits や

ミルクのカゼインたんぱくにも含まれる。

Perkins-Veazie 氏によれば、

シトルリンが最も高濃度にふくまれるのは、クルミの苗木だそうだ。

「しかしそれは苦くて、食べたいと思う人はまずいないでしょう。」

(記事終わり)

一体、カップ6杯のスイカってどれ位の量?

欧米人のいう1杯って相当にでかいんだろうなぁ…と。

これまでスイカと言えば赤いのだったし、

最もおいしいと思っていた。

でも、まぁ、そういうことなら(どういうことだよ)、

今年からは

黄色いスイカ一筋にすっかぁ(好きにしろよ)。

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弁当を温めないで

2008-04-18 22:30:59 | 食・レシピ

日頃から、健康に十分留意しているとはいえない MrK だが、

一つだけこだわり続けていることがある。

コンビニのレジで『お弁当、温めますか~?』と聞かれれば、

迷わず、『結構です』と答えること。

冷たいままで食べるか、

自宅であれば、別の容器に移してチンする。

弁当容器ごと電子レンジにかけて果たして大丈夫なのか、

という不安があるからだ。

しかし、幸い、コンビニ弁当やカップ麺の容器の

材料はポリスチレンが中心で安全ということになっている。

一方、計量カップ、哺乳瓶、缶製品の内張り、

給食用容器などに用いられているプラスチック材に使われる

エポキシ樹脂やポリカーボネイトには

化学物質のビスフェノールA(bisphenol A、BPA)

が含まれている。

これは熱や洗剤により溶出し体内に入る可能性があるという。

BPAは女性ホルモン(エストロゲン)類似物質として作用し、

生殖機能障害やがんを引き起こすと考えられている。

しかし、これまでの調査では、通常の食事で体内に入る

BPAはごく微量であり健康上の問題はないとする報告が

ほとんどであった。

ところが、今回の Washington Post 紙の記事である。

U.S. Cites Fear on Chemical In Plastics

(2008年4月16日)

連邦健康機関は昨日初めて哺乳瓶やCDなど

数多くの日常品に認められる化学物質が

がんやその他の深刻な異常を来たすかもしれないという

懸念を表明した。

国家毒性プログラム(National Toxicology Program)

によるこのレポートは、

6歳以上の93%の人で

尿に検出されるという化学物質、BPAに対する

これまでの政府の立場の転換を示すものだ。

昨年、外部の科学者を採用した別の専門委員会は

BPAの健康上のリスクを最小評価したが、

議会の調査によって、

この解析のために採用された会社もまた

化学工業界に関わっていたことが発覚。

これにより、その見解は厳しい批判を受けることとなった。

1950年代以来、BPAはプラスチック合成に用いられたが、

実験動物において、乳がん、前立腺がん、

女児における思春期早発、および行動異常との関連が

示唆されている。

レポートでは、BPAの健康に及ぼす影響についてさらなる

調査研究を求めている。

粉ミルクを飲む乳児は最もこの化学物質の被害を

こうむりやすいという。なぜなら、哺乳瓶だけでなく、

粉ミルクの缶の内張りに用いられる樹脂にも

BPAが含まれるからである。

非営利の Environmental Working Group の

上級科学者である Anila Jacob 氏は

「乳児達は二重に曝露されている」という。

カリフォルニア州やニュージャージー州などの

いくつかの州ではBPAの禁止を検討中とのことだ。

(記事要約終わり)

こうして見ると、日本の少子化の進行と

プラスチック製品の普及には関連があるのかも知れない。

日本人男性の精子数がこの20年間で激減して

いるのは明らかにおかしい。

それから、関係ないけど、

一食分でも、コンビニで済ませ、

食べ終わって片付ける時に気づく

残された膨大なプラスチック類のゴミの量には

あらためて驚かされる。

これまでの安全神話が、

化学工業界の自己調査によって誘導されていた可能性が

高かった、やっぱり安全じゃないかもしれない、という今回の顛末。

こりゃ、やっぱり、コンビニ弁当の加熱拒否はこれからも

続けた方がよさそうだ(それよりちゃんと作ってもらえよっ)。

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あの素晴らしいラーメンをもう一度

2008-01-04 23:38:31 | 食・レシピ

いよいよ今月からカップめん、インスタントラーメンが

約10%値上げされた。

袋入りのインスタントラーメンは90円→100円。

17~18年ぶりの値上げだそうである。

これら即席めんの値上げは確かに痛い。

が、袋入りインスタントラーメンって、

90円だったのか…。

自分で作らなければならないとは言え、

意外に廉価だったのだなぁ、と思う。

時代を戻ってみよう…

極貧生活で、常に空腹、ほとんど

飢餓状態に近かった気もする昭和40年代…

インスタントラーメンは大いに重宝したものだ。

昭和30年代後半から40年代にかけて

様々な銘柄が次々に発売された。

中でも『さっぽろ一番 みそラーメン』が一番好きだった。

夜な夜な、学校の寮を抜け出して、

どぶ川のほとりにぽつんと立つ、

こぎたないよろず屋、通称『よごれ』…

当時、『さっぽろ一番…』の本体価格は35円だったが、

50円出すと、その店で作ってくれて

卵ともやしをつけてくれた。

裸電球が一つだけぶら下がった店内は

暗く、ほこりだらけで、空調はなく、

今頃の季節だと、震えるくらい寒かった。

すきま風で電球が揺れると、

壁のコカコーラのポスターの中で

つば広帽子をかぶった怪しい美女が

無気味に笑った。

50円のあの『みそラーメン』のなんとおいしかったことか。

寮生達は、こぞって『よごれ』に出かけ、行列を作った。

が、いつの日か、店のオッサンが激怒して言った…

「おまえらがうちを『よごれ』と呼ぶもんで、娘が学校で

『よごれの娘』て言われていじめられるんじゃ~」

それから程なくして、『よごれ』は取り壊され、きれいな

店舗に生まれ変わった…

が、その新しい店でラーメンを食べる寮生はいなかった…

おそらく、食べたとしてもおいしくなかっただろう。

もちろん、その店を『よごれ』と呼ぶこともなくなったのである。

その後、昭和40年代後半にカップめんが登場、

当初は割高感(100円)から抵抗があったものの、

手軽さから、やがて即席めん界を席巻する時代が

訪れることとなるのである。

しかし、カップめんはあの袋入りインスタントラーメンには

かなわないと思うのだ。

飽食の現代だが、

いまだ一部の人たちには必需であろう

インスタントラーメンの値上げを考えるとき

laid-back な古き良き時代を

つい思い出してしまったのだった…(歳だよ)。

コメント (3)
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