goo blog サービス終了のお知らせ 

MrKのぼやき

煩悩を解脱した前期高齢者男のぼやき

イルカ漁は本当にいるか?

2015-05-22 11:52:17 | ニュース

今回日本の動物園水族館協会が苦渋の決断を行った。

イルカはやはり殺してはいけない動物なのか?


5月20日付 Washington Post 電子版

 

Japanese zoos will stop buying dolphins from the infamous Taiji hunt

日本の動物園は悪名高い太地町の漁からのイルカの購入を中止する方針

By Elahe Izadi

2010年、西日本にある和歌山県、太地町の小さな入り江でジャンプするハナゴンドウ

 日本の動物園や水族館は、オスカーを受賞したドキュメンタリー映画“The Cove”によって悪評をもらい物議を醸している毎年恒例の漁によって捕獲されたイルカを今後購入しない方針だ。そしてこの漁に反対する活動家たちは、この慣習を終わらせるための長期にわたる反対運動のターニングポイントとなる可能性があるとしてこの決断を歓迎している。

 5月20日、日本動物園水族館協会(Japanese Association of Zoos and Aquariums, JAZA)は、太地町の海域での追い込み漁で捕えられたイルカの購入をやめることを投票で決めた。太地町では船の漁師たちが入り江にイルカを追い込んでそのほとんどを殺す。生け捕りにした一部のイルカは水族館に販売されるが、活動家らによるとイルカはそれぞれ10万ドル(約1,200万円)ほどで売れるという。

 しかし、今回の決定は、日本の動物園水族館関係者がこの慣習を非難していることにはならない。本協会の構成員による今回の投票は、世界動物園水族館協会(World Association of Zoos and Aquariums, WAZA)からの圧力によるものである。WAZA はこの追い込み漁を“野生動物の残酷で非選択的な捕獲法”であると表している。4月、WAZA は世界的組織の倫理規定に違反するとして日本の協会に差し止めを命じていた。

 この世界的団体から排除されると、世界的な動物についてのデータベースを通じて日本が他の動物を獲得することができなくなると Guardian 紙は報じている。Guardian 紙によると、水曜日の投票前に和歌山県知事の仁坂吉伸氏は、この状況について“世界全体からのいじめ”と表現したという。

 「“海外からのいじめ”という言葉が適した表現かどうかはわかりませんが、舞台裏で海外からの反捕鯨集団による多くの運動があったのは確かです」と日本の協会の荒井一利会長が記者会見で述べたと Reuters は伝えている。

 「我々は野生のイルカを捕獲することが残酷であるとは考えていません。その漁を批判するものではないし、我々の立場を変えるつもりもありません」荒井氏はそう付け加えた。さらに彼は、同協会が WAZA が認めていないイルカ捕獲の“より優しい”手段を提案していると述べた。

 日本の関係者らが伝統として、また継続可能な漁法としてこの漁を長く擁護してきた一方、活動家らは残酷な慣習と見なすこの漁に反対し広報活動や法廷闘争を行ってきた。

 環境保護団体シー・シェパードによると、生きているイルカの高い原価がこの漁の主要な経済的推進要因となっているという。同団体はこの漁で殺されたイルカの頭数を計測している。

 「追い込み漁がいまだ続けられている現在、今回の声明は太地町のイルカにとって吉報です。なぜなら入り江の水を血で赤く変える殺戮の陰でこの捕獲売買がまさに金銭を象徴しているからです」同活動団体は声明でそう述べている。「日本の水族館からの太地町のイルカの需要を排除することで、太地町の漁が経済的沈滞に近づく大きな一歩となります」

 Australia for Dolphins の CEO、Sarah Lucas 氏は、今回の重要な決定は日本におけるイルカ猟の終焉の端緒を開くものとなると Associated Press に語っている。

シーシェパード環境保護団体から提供された2014年の写真には太地町でバンドウイルカを捕獲しようとしている漁師が写っている。

 日本のこの協会は89の動物園と63の水族館を代表するもので、メンバーの大部分がこの国際組織に留まることを選んだと Japan Times は報じている。以下同紙より。

約30の JAZA のメンバーはそれぞれの施設に総計でおよそ250頭のイルカを所有している。それらのうちどれくらいの数が太地町からのものであるかは不明だが、日本の水族館は毎年同町から平均20頭のイルカを購入してきたと JAZA の事務局長である 岡田尚憲氏は述べている。

 今回の投票結果が日本の施設のイルカの数の大幅な減少につながる可能性があると仁坂氏は言う。Guardian 紙によると、その結果、国内での繁殖が注目されることになるとこの動物園の団体が語っているという。

 2014年から2015年の漁のシーズン中、イルカ漁師らはおよそ1,084頭の動物を追い込んだが、そのうち751頭が殺害され、80頭が水族館に売られた。残りは解放されているという。

 

やはり海外メディアの論調はイルカ漁に冷たいようである。

地域の伝統文化を重んじるべきか、

それとも世界の風潮に従うのが正しい道か?

過激な海外の環境保護団体を納得させるのは容易ではない。

イルカの追い込み漁を続ける意義、必要性は何か、

強いメッセージを発信する必要があると思われる。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アーリントン墓地の怪(2)

2011-08-25 10:21:01 | ニュース

さすが大新聞である。
前エントリーの少女の正体は
あっという間に突き止められた。
その後の経過をお伝えする。

8月20日付 Washington Post 電子版

Young skater’s photo ID moves Arlington Cemetery’s reburial of urn a step closer 

Arlingtonscemetery01

若いスケーターの写真の身元判明でアーリントン墓地における骨壷の再埋葬に前進を見るGwyn Stecher(グウィン・ステッチャー)さんの遺骸はアーリントン国立墓地の夫の墓に埋葬された骨壷のなかにあるはずだった。

By Christian Davenport
 金曜日(8月19日)の午前7時30分、Rachel Stecher さんの父親は Ashburn の自宅で新聞を見て妻に向かって叫んだ。「すごい!Rachel の写真が一面に載っている!」
 それはたぶん空軍士官学校についての記事だろうと Kate Stecher さんは思った。Rachel さんはそこに入学して2年目だった。そして彼にその写真を見せられると、彼女は唖然とした。

Arlingtonsskater

この写真は約10年前にペンシルベニア州 Aston で撮られたものだった。問題の骨壷は集団墓地にあった。

Arlingtonscemetery02

ずさんな管理、間違って置かれた遺骸、契約上の問題などがアーリントン墓地に対する調査で明らかになった。

 家族によると、Rachel Stecher さんが問題の謎めいた写真の中の若い少女であり、数ヶ月間陸軍特殊捜査官らが解決しようとしてきた問題の答えだった。
 若いフィギュア・スケーターとして写っている彼女の写真は、アーリントン国立墓地で掘り出され、後に集団墓地で発見された骨壷の中から発見された。本件を担当した特殊捜査官らはその骨壷に入れられた遺骸が誰のものであるのかを割り出そうとしてきた。
 彼らの唯一の手がかりはそのスケーターの写真であり、金曜日の Washington Post の一面に、情報を持つ人からの連絡を待つ陸軍の電話番号とともに掲載された。
 金曜日のインタビューで、骨壷の中には Rachel さんの祖母の遺灰が入っていると Kate Stecher さんは語った。現在19才になる Rachel さんは祖母と親密だったので、家族がその写真を骨壷の中に入れたのだと彼女は言う。
 金曜日、陸軍犯罪捜査部の広報官 Christopher Grey 氏は、捜査官たちは写真の少女の身元を突き止めたものと確信しており、確実にその遺骸の身元を明らかにするために墓地の職員と協力中であると述べた。プライバシーを配慮して、その遺骸の主と考えられる人物の名前やその写真の人物の名前を公表しなかった。
 しかしこの家族によると、骨壷の中の遺灰は 2001 年8月に死亡し、アーリントンに埋葬された Gwyn Stecher さんのものであるという。元陸軍主席准尉で彼女の夫である Adolph Stecher 氏は2003年に死亡している。
 アーリントンでは、夫婦は同じ墓に埋葬される。通常、骨壷は3フィートの深さに、棺は7フィートの深さに安置される。一般に、もしすでに骨壷がその場所にあれば、作業員は注意深くそれを取り除いて棺用にさらに深く穴を掘る。骨壷は棺の上の3フィートの深さに再び安置される。アーリントンにおいて新しい幹部に代わって以降、骨壷はコンクリート製の仕切りに納められており、それによってうっかり掘り出されるようなことは回避されることになっている。
 しかし2005年、この写真入りの骨壷がそこで作業していた請負業者によってアーリントンの余剰の土砂の山から発見された。そしてその年の10月、調査員たちがアーリントンの埋葬関連の問題を調べていたとき、一人だけ埋葬されていると思われていた墓地に、写真の入った骨壷を含めた8体の火葬遺骸が置かれていることを発見したのである。
 陸軍特殊捜査官たちはこの遺骸のうち3体の身元を確実に突き止めることができた。しかし、彼らは他の4遺骸を同定することができず、それらは『身元不明者』として再埋葬された。そしてこの金曜日まで、彼らはその謎のフィギュア・スケーターが誰であるのかを明らかにしようとしていたのである。それが残る一遺骸の身元確認につながることを期待したのである。
 アーリントンの犯罪捜査は続く。捜査官たちは、契約の不正行為の可能性に加えて、発掘された骨壷のいくつかの事例を含め、広まっている埋葬関連の問題に関連する犯罪活動が存在するかどうかについて調査を行っている。さらに連邦議会は同墓地に対して32万の墓をすべて完全に把握するよう求める法案を通過させている。
 Kate Stecher さんによると、家族は墓地の作業員に対して何ら恨みは抱いておらず、今回の件は『単なる人為的なミス』であったと考えているという。
 Rachel Stecher さんは、30年以上陸軍で勤務し、第二次世界大戦と朝鮮戦争に参戦した祖父から軍に入るよう勧められた。そして、高校時代の夏に彼女が Colorado Springs 近郊の空軍士官学校を訪れたとき、その場所に魅了されたのである。
 母親は彼女が次のように言ったことを思い出す。『引き返したくはない。ただそこで頑張りたいの』
 Kate Stecher さんによると、Loudoun 郡の Briar Woods High School の卒業生である彼女の娘は、Virginia Beach で訓練している Navy SEAL(米海軍特殊部隊)を見たとき本気で軍隊に興味を持ったという。
 Rachel が幼い子供のときはちょっとしたフィギュアスケートの天才で、コーチである Andrey Kryukov 氏と毎日練習をしながらあらゆる競技会で優勝していた。。
 彼女は大変熱心で、Kryukov 氏が Woodbridge から Ashburn に移ったとき、彼女への指導を続けてもらえるよう彼女の家族まで転居したと、彼は言う。
 「彼女は大変飲み込みが早く、きわめて負けず嫌いでした」と、彼は言う。「目標があれば、それに達するために常に努力しました。彼女は学校で優等生(A-student)だったし、B では満足しなかったのです」
 娘は極度に引っ込み思案のため、今回の世間の注目に当惑しており人前で話すのを嫌がっていると Kate Stecher さんは言う。
 しかし Kate Stecher さんはその写真が撮影された日のことを覚えている。それはフィラデルフィア近郊であった South Atlantic Regional Competiton(南大西洋岸地区競技会)のときのことだと彼女は言う。娘は10才だった。彼女のプログラムは2分間の長さで、ジョージ・ガーシュウィン作曲の『Rhapsody in Blue』に合わせたものだった。
 「彼女はその大会で優勝しました。それで私はその写真を骨壷に入れたのです」と、Kate Stecher さんは言う。
 今回、Gwyn Stecher さんの遺骸が正規の場所に再埋葬されたことに家族は感謝している。
 「本来いるべき場所に彼女が戻ることができて私たちはうれしく思っています。ただ今回のようなことが起こったのは残念に思います」、そう Kate Stecher さんは述べている。

要するに、墓地のずさんな作業により、
Gwyn Stecher さんの骨壷が誤って掘り出されてしまい、
それがそのまま別の集団墓地に放置されていた、
というのが真相らしい。
ミステリーでも何でもない、あっけない幕切れだった。
ま、何はともあれ、迷子だった骨壷が
夫の遺骸のそばに無事戻れたという結末には、
めでたしめでたし…

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アーリントン墓地の怪(1)

2011-08-24 08:22:48 | ニュース

バージニア州にあるアーリントン国立墓地は
1864年に設立された米国最大の国立墓地
ならびに戦没者慰霊施設である。

無名戦士の墓を除けば
基本的にはここのすべての埋葬者の身元は明確で
各墓石には厳密な識別番号が刻印され
管理されている、はずだった…。
この墓地で身元不明の遺骸が数体発見され、
この墓地の威信をかけて(?)
米陸軍によって必死の捜査が行われている、
というお話。

8月19日付 Washington Post 電子版

Identity of Arlington Cemetery remains might rest on Army search for girl in photo アーリントン墓地の遺骸の身元確認は、陸軍による写真の少女の捜索が頼り?
By Christian Davenport 
 この写真の少女は短い青い衣装を着た若くてしなやかなフィギュアのスケーターであり、氷の上でポーズをとっている。背中を反らしながらも頭部を高く保ち、右腕はピンと伸ばしており、Degas(ドガ)の絵に見るバレエの踊り子のようである。
 ところで、彼女は一体誰なのか?

Arlingtonsskater

この写真は、灰が詰められていた骨壷の中のビニール袋の中から発見された。

 もし陸軍特殊捜査官が彼女の身元を突き止めることができたなら、ほぼ一年前に集団墓地が発見されて以来アーリントン国立墓地で未解決となっているミステリーを解き明かすことができるだろう。
 この写真は灰の詰まった骨壷の中のビニール袋に入っていたのを発見された。その真鍮色の骨壷は、一人だけが埋葬されていると思われていた墓で見つかった8体の火葬遺骸の中の一つである。
 それらの骨壷につけられたプレートに刻まれたマーキングを頼りに、アメリカ陸軍の捜査官たちは、それらの遺骸のうち3体の身元を突き止めた。そして、その他の4体の身元は解明不能であると結論した。
 8体目は例の写真とともに骨壷に入れられていた。もし彼らがその少女の身元を明らかにすれば骨壷に入っている人物を同定できるだろうと捜査官たちは考えている。
 しかし彼らが手にしているのは、 雨風にさらされたぼやけた一枚の写真だけであり、答えられない多くの疑問がある。彼女は死亡した退役軍人の親戚―おそらく娘、孫娘なのか?時々行われるように、彼女に亡くなった身内のそばに永遠にいてほしいと願って彼女の家族がその写真をその骨壷に入れたのだろうか?その遺骸が彼女そのものであるという可能性は?それとも恐らく彼女はまだ生きているのか?
 「我々にはどうにもわかりません」と、陸軍犯罪捜査部(CID)の広報官 Christopher Grey 氏は言う。
 10月のこの集団墓地の発見は、恐らくこの国立の第一級の軍の墓地におけるスキャンダルとして最もひどい問題となっている。標記を誤った、あるいは標記のない墓と、間違った場所に埋葬された人たちが調査員たちに発見されたからである。
 新たな墓を掘るように指定された場所に人が埋められていることを知らないまま、いくつかの骨壷が墓地の職員によって誤って掘り出されていたことも明らかにされた。FBI とともに、米陸軍の犯罪捜査部(CID)は出土された骨壷が隠蔽工作としてこの集団墓地に隠されたものかどうか捜査している。こういったアーリントンの失態によって議会は、そこの32万の墓を完全に明らかにするよう同墓地に求める法律を通すことになった。
 今回の骨壷のうち3つには、風雨にさらされた数字やイニシャルや部分的な単語が書かれた金属プレートがついていた。
 捜査官らは国内の火葬場の名称のチェックを開始し、プレートの名前と類似した文字のある場所を見つけ出そうとした。数週間を要したが、捜査官らはその骨壷をそれらの火葬場と照合することができた。それから、彼らは再埋葬された遺骸の身元を明らかにするためにその数字を用いた。
 時に人は骨壷に記念の品を残すが、身の回りの品を棺に残すのがより一般的であると、葬儀業者は言う。若いアイス・スケーターの写真があったことから、この8番目の遺体を確認するための確かな手がかりが得られたと捜査員らは考えた。その写真の撮影当時11才から13才と推定される少女の顔だけでなくその背景までが手に入っていたのである。彼女はアイス・スケートのエキシビションあるいは競技会に出ているように見えるのだ。
彼女が誰であるかを知っている人間は確かにいるだろう。
しかしどのようにして彼女を見つけるべきか?
 彼らはまずその写真をきれいにすることから始め、その後それを引き伸ばした。それによってその少女の背後のスケートリンクの壁の広告が明らかになった。一つはヒルトン・ホテルのものだった。そしてもう一つは安全運転キャンペーンを推進するものだった。
 それで、彼らはヒルトンに電話をかけるとともに、さらにアイスリンクに安全運転キャンペーンの広告を出している組織を探すべく国内を調査したと、Grey 氏は言う。そしてついに、2ヶ月ほど前、ヒルトンと同時期にスケートリンクに広告を出していた運転協会を突き止めた。
 それによって、時間枠が絞られた。その広告は1999年3月から2000年3月まで掲示されていた。つまり、その少女は現在20才代前半となっていることを意味すると、Grey 氏は言う。そして最も重要なことに、それから場所が割り出された。それらの広告はフィラデルフィア郊外のペンシルベニア州 Aston にある Ice Works と呼ばれるスケートリンクに掲示されていたのである。
 これは彼らの突破口だった。Fort Myer を拠点とする特殊捜査官たちは北に向かい、唯一の手がかりを追った。彼らはそのスケートリンクの色んな人たちにその写真を見せた。そこのスタッフ、ホッケー選手、フィギュア選手、あるいはコーチたちである。しかしその少女を知っているものは誰もいなかった。
 彼らは再び戻り、さらに多くのチラシを配布した。彼らは国中のスケート団体に問い合わせた。数週間が過ぎた。10年以上前にそこでスケートをしていたと思われるこの少女を知っているものはいなかった。恐らく彼女は市外からやってきて、そのリンクが長年行っている多くの競技会の一つでスケートをしていたのだろうと彼らは考えた。
 このスケートの複合施設は4つのリンクを持っており、フィラデルフィア地区だけでなく国中から人々が集まってくる。年間2つから3つのフィギュアスケートのイベントが開催され、7月には一週間以上にわたって行われるイベントがあり、あらゆる年代のスケーター 1,000人が集まってくると、Ice Works の総支配人である Stephane Charbonneau 氏は言う。同氏によると年間約300万人がこの施設を利用しているという。
 「あらゆる種類のトーナメントが行われます」と彼は言う。「フロリダ、ミシガン、カナダなどあらゆるところから人々はやってくるのです」
 そのため、この若いスケーターの身元を明らかにすることは困難となっている。
 他の手がかりもなく行き詰まりの状態と目されることから、誰かが申し出てくることを期待して、陸軍は Washington Post 紙にその写真を公開することに同意した。
 これが誰であるかを見つけ出すために我々ができることすべてをすることが間違いなく必要なのです」と、Grey 氏は言う。
 それらの遺骸の身元確認の努力を捜査員たちは続けてはいるが、その骨壷は『身元不明者』として同墓地に再埋葬されていると、彼は言う。しかし、その墓石があくまでも一時的なものとなり、ほどなく名前のある墓石と置き換えることができることを墓地関係者らは期待している。
 情報をお持ちの方は電話番号 703-696-3501 Army CID までお電話を。

どことなく隠蔽の臭いがする怪しい遺骸の壺の中に
スケートをする美少女の写真…。
一体誰が由緒あるこの墓地に非正規に遺骸を置き、
何の目的でそこに少女の写真を置いていたのか?

…と、どうやらこの記事が出た後すぐに、
事態に進展が見られたようである。
この続きは、次エントリーにて。
乞うご期待!

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日本の行く末

2011-04-05 23:09:59 | ニュース

高濃度の放射能汚染水の海への漏出が続いている。
もうすでにどれほどの放射性物質が
空へ海へと放出されているのだろうか?
正確な情報は依然定かでない。
またそれがどれほど重大なことと
政府が捉えているのかも伝わってこない。
本当に海外のエキスパートたちと
協調がなされているのだろうか?
海外のエキスパートの意見も
積極的に報道に登場させるべきではないだろうか?

そしてこれからの日本は一体どうなってゆくのだろう?

3月20日付 Newsweek より

The Impact of Disaster 大災害の影響
The political, economic, and psychological consequences of Japan's catastrophe. 日本の大惨事の政治的、経済的、心理的影響

Japansdevastation

写真:日本の惨状

By Bill Emmott
 外国人が日本に住むとき最初に覚えるフレーズの一つに 『ganbatte kudasai(頑張ってください)』がある。それほど頻繁に使われる言葉である。別れる時、アメリカ人やイギリス人が『take care(じゃあね)』とか『have a good one(お元気で)』とか言う場合にその言葉を使うのだが、意味は違っている。それをきわめて文字通りに訳すなら、それは『どうか耐えてください』という意味である。
 日本の忍耐力、ほとんど禁欲主義に近い精神的意識が、敗戦と荒廃1945年以来その最大の試練を迎えていることは明らかである。3月11日の巨大地震と津波にみられた大規模な急襲は、現代の工業化した成熟した社会で頻繁に見られるようなことではない。また被災地帯にある福島第一原子力発電所の悲惨な制御不能の事態から起こり得る核のメルトダウンや放射能汚染の恐怖にもそういった社会は慣れてはいない。
 そのため、私たちすべては、今回の災害の長期に及ぶ経済的、政治的、さらには心理的影響について結論を急ぐことには慎重でなければならない。しかし、私たちにできることは、日本だけでなく他の地域においても類似の経験として生かすこと、この問題について考える枠組みを築くこと、そして、この先、数週間、数ヶ月、さらには数年のうちに最も問題となるであろうことへの筋道を提起することである。
 自然災害から得られる最も根本的な教訓の第一は、懸念すべきことの中で経済は最も重要性の低いものであるということだ。一般的に、もし経済効果を単に国内総生産( GDP )で計るとすれば、自然災害は事業所や工場の破壊や輸送ラインの破綻によって生産高の短期的喪失を生ずるが、ほんの数ヶ月のうちに、ちょうど景気刺激策のように実際に効力を発揮してくる。
 これは2005年の米国におけるハリケーン・カトリーナの後に見られたことであり、ちょっと前に日本で起こった大規模な壊滅的地震、すなわち6,500人が死亡した1995年の神戸の震災後にも認められている。復興の支出によって、雇用の創出、所得の上昇、さらには景気の押し上げが迅速に生じてくる。支出のいくらかは保険から払われ、残りは政府支出や民間投資によってまかなわれる。
 ただ今回の日本の災害で唯一異なるのは、核の危険が放散されてしまうか、それとも確実に収束するまでは、その規模がわからないということである。確かに、原子力発電所は商業的に保険がかけられていないが、むしろ、政府や電力会社自身によって保証されており、今回のケースではさらに多くの出費が国にかかってくることになるだろう。
 結局、自然災害の影響にまつわるこの現実は、指標としての GDP の限界を私たちに思い起こさせるに違いない:GDP は生産量、経済活動に何が起こっているかを私たちに教えてくれるが、繁栄や幸福については何も教えてくれない。
 しかし、日本経済はこの20年間弱体化していたのではないか?またこの政府は借金で首が回らないのではなかったか?この復興に支出する余裕はあるのだろうか?――こういった疑問の声が、多くの日本人以外の人たちから上がることになる。
 その答えはこうである。まず、確かに、日本は1990年代半ば以降景気がよくないのは事実である。しかし、それは主として、1970年代と1980年代に我々が慣れっこになっていた過剰な好景気との比較においてである。2009年、世界的経済危機によって打撃を受けたが、昨年日本の GDP は力強く立ち直り3.9%の成長を遂げた。2000年以降の長期の実績は素晴らしいとはいえないが、低い出生率と移民の少なさのために人口が徐々に減少してきていることを考えると、一人当たりの国民所得は新聞の見出しが示唆するよりはむしろ良いといえる。
 日本の真の弱点は借金とデフレである。その公的負債総額は GDP の200パーセントに上る。政府の一部の組織が別の組織に支払うことになっている金額を差し引いても、まだ120%となっていて、約80%である米国の数字ををはるかに上回っている。しかし、これはほとんどすべてが国内的に資金調達されているため、同政府は今回の国家的危機にあってもさらなる借り入れに際して何ら重大な困難に直面するわけではない。この時期に日本国民は全体的に犠牲を払い、国民負担を分かち合う覚悟ができるであろうと考えられることから、政府は恐らく特別復興税を課することすら可能となるだろう。
 熟慮が求められる景気回復への唯一の不安はデフレ、あるいはむしろインフレと関係するものである。1997年以降ほぼ毎年、物価は下がってきており、それとともに賃金や消費を引き下げている。今回の災害と関連するリスクの一つとして、これに変化が生ずる可能性があることがある。今回の危機は品不足を生み、とにもかくにもいくらか生産能力が失われてしまった。復興への取り組みが始まると、金が継ぎ込まれることになる。世界的なエネルギー価格や食品価格も上昇するときにこういった事態になると、日本がデフレからインフレに移行するリスクがいくらか存在するのは間違いない。
 しかし前述した様に、これらの経済的な問題は実際には最も重大ではない。最も重要なことは政治的、心理的な影響である。というのも、これは人間の悲劇であり、経済的悲劇ではないからである。
 しかしそれらもまた、独断的確信を持って予測できないし、すべきでない。日本が大変回復力のある社会であり、我慢強さを持ち合わせており、常にすばらしい連帯感を発揮することを私たちは知っている。しかしまた一方で日本の政治は、事実上1990年代半ば以降、過去5年間は間違いなく、混沌としており機能不全に陥っている。加えて、1990年代半ば以降、政治家、政治全体、および大企業に対する国民の失望感が高まってきている。
 政治においては、2009年8月に、新しい政党、中道左派の民主党が歴史的勝利を収め1955年以来初めて自由民主党を権力の座から引きずり降ろした。しかし、それ以後民主党は大いに期待を裏切り、分裂ぶくみで、機能を果たせず、政権をとってからすでに二人目の総理大臣、菅直人氏に代わっている。今回の災害の直前、有能な若い外務大臣前原誠司が政治資金問題で辞職しており、野党自民党は、国会での年度予算の通過を阻止することで早期の総選挙を迫るよう画策していたところだった。
 確かにそのような政治的駆け引きは今、今回の人間の悲劇から見ると、実に次元の低い考え方と目されてしまうことだろう。現在、自民党は国の結束を支持する存在でありたいと考えているため、政府は少なくともこの先2、3年間は明確な政策課題を持つことになるだろう。すなわち、復興を成し遂げるという課題である。
 しかし、その不確定性は、よく耳にする政府の見解の中に認められる。確かに国の結束感は強力となることだろう。これまでのところ、今回の危機に際して、菅氏自身も菅政権も良好に、そしてきわめて重要なことだが、率直に対応してきているように見られている。しかし、今回の災害における原子力の状況は事態を複雑にしてきた:核の安全性についてはすでに過去20年の間に起こった事故に際して隠蔽や疑念の歴史があることから、その不信感が今増大しつつあるのも当然である。民主党政権のめざすところは、そういった不信感や、お粗末な安全対策に対して予測される非難が、福島原子力発電所の民間経営者である東京電力と、前政権の自民党に向けられるのを確定的にすることであろう。
 しかし、それは簡単ではないだろう。特に政府が、日本の他の老朽化した原子炉をどうするかという難しい決断に直面するからである。とはいえ、現在、原子力は日本の発電量の約30%を供給している。そのため、もし安全性に対する懸念から原子力発電所が閉鎖されることになれば、それによって電力不足を悪化させ、消費者の出費がさらに増えることになる。しかし、もしそれらが閉鎖されないとなれば、日本政府は原子力エネルギーに反対する国民からの反発に直面するという危険を冒すことになる。
 どんな種類のしっぺ返しが生ずるかという疑問は心理的不確定性をよく表している。日本人は冷静を保ち、進んで犠牲を払うだろう。しかし、より迅速な復興のために自分たちの生活を犠牲にすることまで考えるだろうか?それは厳しい要求となりうる。
 最後に、問題は、日本人が、1950年代と同じように企業家精神で再び活性化することで、また、世界との関係を深めることで、今災害へ反応を示せるかどうかにかかっている。あるいは、そうでなく、結果的にさらに偏狭的で内向き志向となってしまうのか。
 今回の災害は広大で衝撃的ではあるが、そのスケールは1945年のそれと直接比べるべきものではない:今回はより限局的なもので、復興の努力は、およそ5年程度のものであり、数十年に及ぶような問題ではない。しかし、時悪く、日本の人口が高齢化の波にさらされており、中国の台頭の驚異を受け、さらに最近の傾向として熱狂的なグローバリゼーションの受け入れよりむしろ世界から少しずつ分断を図る方向へと向かっているこの時期に、今回の災害は起こってしまった。
 今回のような衝撃なできごとは、日本人が国内問題に取り組まなければならないことで頭が一杯となり、日本をさらに内向きにさせてしまう可能性がある。それも理解できることではあるが、どうかそうならないように望みたい。世界は積極的で活動的な日本を望んでいるのである。

我慢強く反骨精神が旺盛…、
日本人は世界の人たちからそう見られているのか?
被災者の方々、放射能汚染で出荷停止になった
農業や漁業の関係者の皆さんは
本当に心が折れそうになっていることだろう。
何もすることのできない MrK には
心の底から『皆さん、頑張ってください』と
願うほかないのである。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

福島原発のたどる道

2011-03-16 00:00:59 | ニュース

このたびの東日本大震災で犠牲になられた方々に
深い哀悼の意を表します。

さて、
福島第1原子力発電所の危機的状態に対し
政府や東京電力の対応は
後手、後手に回っており
地域住民はもちろん、日本国中、世界各国を
大きな不安の渦に巻き込んでいる。
海外のメディアの論調は
日本の適切な対応に期待する一方、
完全には信用していない風でもある。
福島原発事故は本当に収束できるのか?
大丈夫だと、誰かはっきりと言ってほしい。

3月13日付 New York Times 電子版

Radioactive Releases in Japan Could Last Months, Experts Say 日本における放射能の放出は数ヶ月続く可能性、専門家が指摘

Fukushimadaiichinuclearpowerstation

月曜日の福島第1原子力発電所の爆発は写真右側の3号機の建屋の屋根を吹き飛ばした。左側の1号機の建屋は日曜日の爆発で損傷を受けている。

By David E Sanger & Matthew L Wald
 ワシントン発:日本の原子力施設の危機の規模が表面化するにつれ、日本と米国の専門家たちは、制御不能となったプラントからの放射能を有する水蒸気の放出が数週間から数ヶ月も続く可能性が示唆されるなど増え続ける一連の問題に日本が今、直面していると指摘する。
 制御不能に陥った2ヶ所の原子炉に対する海水の緊急注入とその結果生ずる水蒸気の放出は、それよりはるかに重大な問題(すなわち福島第1原子力発電所における2つの原子炉における炉心の完全なメルトダウン)を回避する目的で行われる最終手段である。月曜日、爆発によって2番目の原子炉の屋根が吹き飛び、関係者によると原子炉は損傷されていないものの、さらなる放射能漏れが起きている可能性が高いという。
 これまでのところ、日本の当局は2つの原子炉の炉心の溶融は『部分的』であると推定しており、原子炉外部で測定された放射能の量は日本が安全と考えているレベルの2倍ではあるが比較的低い値であるという。
 しかし米国防省当局は、日曜日、当該発電所から60マイルのところを飛行中のヘリコプターが、現在解析中ながら少量の放射性微粒子を捕捉したことを報告している。しかし、それらにはセシウム137とヨウ素121が含まれていると見られ環境汚染が拡大していることが示唆される。
 第二次世界大戦末期に異なる種類の核の恐怖の記憶が国民の心や国政に重くのしかかっているこの国では、プラントから長期にわたって放射能を持った物質の放出が続くことの影響はどんなに強調しても強調しすぎることはない。
 日本の原子炉のオペレーターには今、制御不能に陥った原子炉の燃料に対する緊急的冷却過程の一環として放射能を持った水蒸気を周期的に放出する以外ほとんど選択肢は残されていないが、それは核分裂が止まってからも一年あるいはそれ以上続く可能性がある。原子炉のオペレーターは常に原子炉を海水で満たそうとしなければならず、その結果、大気中に放射能を持った水蒸気を放出し続けなければならなくなると、第一発電所の設計に詳しい何人かの専門家たちは言う。
 そのことは、避難を行っている数万人の人々が相当の期間自宅に戻れないだけでなく、風向きの変化によっては放射能物質が海上にではなく日本の都市に向かって流されてしまう可能性があることを示唆するものである。
 原子炉の正常の冷却を回復するには電力を回復することが必要であるが、電力は地震と津波によって分断されている。さらにそれを行うためには原子力発電所の技術者たちに放射能で高度に汚染されている領域での作業が求められる可能性がある。
 さらなる水蒸気の放出は、太平洋に向けて汚染物質が拡大し続けることも意味する。日曜日の夜、ホワイトハウスは懸念を抑えようと、Nuclear Regulatory Commission によって行われたモデリングでは『ハワイ、アラスカ、その他のアメリカ領土、およびアメリカ西海岸はいかなる有害な放射能レベルを被ることはない』ものと結論付けた。
 しかし週末、東京とワシントンの間で一連の集中的なやりとりがあり、日本への最初となるアメリカの核専門家が到着した後、過去3日間にわたって悪い方向に向かっていることがより明確に把握されはじめていると当局者は言う。そして、ある上級職員はこう述べている。「最善のシナリオをたどったとしても、この事態が近い将来終息することはないでしょう」
 根本的問題は原子炉内の “off(停止)” の定義である。核の連鎖反応が止まり、原子炉が停止しても、まだ燃料は持続する放射活性、すなわち原子内部の粒子やガンマ線の放出などによって稼動中の約6%に当たる熱を産生している。
 通常、原子炉がとりあえず止められたとき、電動ポンプが容器から熱交換器へと加熱した水を抜き取り、熱を下げるために河川や海からの冷たい水が取り込まれる。
 しかし、今回の日本の原子炉では、電力が失われたため、そのシステムが作動しなかった。その代わりに、オペレーターらは容器内に海水を注入し、沸騰によって燃料を冷やそうとしている。しかし、この沸騰によって、圧があまりに上昇し、さらに水が注入できなくなるため、容器内のガスを大気中に抜き(vent)さらに水を送り込む必要が生ずる。この作業は “ feed and bleed(入れては出す)” と言われる。
 燃料に損傷がなければ、放出する水蒸気にはわずかな量の放射性物質が含まれるのみで、特に問題はない。しかし、燃料が損傷されていた場合、その水蒸気は汚染されていることになる。
 さらに考えられる懸念として、日本の原子炉の中には再利用されるプルトニウムを含む mox(mixed oxide=混合酸化物)と呼ばれる混合燃料で稼動しているものがあるということが挙げられる(フランスやドイツの一部の原子炉も同じ)。
 ニュージャージー州 Toms River の近くにある Exelon の Oyster Creek プラントの原子炉オペレーターで後に管理者となった Christopher D Wilson 氏は「通常なら、とにかく施設内でのディーゼル発電機や移動可能な発電機から電力供給を復旧させるでしょう」と言う。彼によれば、移動可能な発電機が福島原子力発電所に持ち込まれているという。
 福島原子力発電所は Oyster Creek と時期を同じくして General Electric 社により設計されており、この二つの発電所は類似している。問題はその配電網が、津波によって浸水した地下の部屋にある電気的スイッチング装置によって行われていることであると彼は言い、さらに「たとえ施設内に発電機を持っていたとしても、地下室から水を排除する必要があります」と述べている。
 このタイプの原子炉で働いた長い経験を持ち、現在は政府機関で働いている別の原子力技師は語気を強める。「完全にベンティング(venting)を中止するためには、いくつかの設備を再び稼動させる必要があります」と、彼は言う。彼は匿名を希望しているが、それは彼の機関が彼が話すことを許可していないからである。
 中心となる問題は津波の後に始まった一連の不具合から生じている。津波は福島原子力発電所を囲む護岸を容易に乗り越えた。低平地に置かれていたディーゼル発電機を水没させたが、これは、護岸が防御できるであろうという誤った信用によったことは明らかである。地震からおよそ1時間の金曜日の午後3時41分前後に、この地域は巨大な波に襲われており、発電機が停止した。東京電力によると、この発電所はバッテリーで作動する緊急冷却システムに切り替わったが、それらはすぐに枯渇した。
 週末に報告を受けた企業幹部や米国の専門家らによると、同原子力発電所内には次のような強い懸念があったという。プラントの一つの内部にある “cooling pond(冷却水槽)” の中に置かれている使用済み核燃料が露出され、有害と考えられる高線量のガンマ線を放出し始めていたというものである。その後、原子炉内部の水位が低下し始めている。評価は様々であるが、日曜日、当局者や原子力の専門家の中には炉心の核燃料と制御棒の上部4~9フィートが空中に露出したようであると述べた。これは、ただちに溶融を起こしかねず、さらに最終的には完全なメルトダウンにつながりかねない状況である。
 午後8時、ちょうど米国民が地震のニュースで目が覚めたちょうどそのころ、政府は緊急事態を宣言し、重大な問題はないというそれまでの安心な見方を否定した。しかし、枝野幸男内閣官房長官は、それまで放射能漏れはなかったことを強調した。
 しかしそれは起こっていたのである:原子炉内の作業員は、冷却水のレベルが低下しているのを見ていたのだ。彼らはどれほど大幅に起こっているかわかっていなかった。「水位を測定する計器が正確な測定値を示していないようです」と、アメリカの関係者は述べている。
 土曜日の朝までに作業員が知っていたことは、近くの福島第2原子力発電所の冷却システムもまた同じような多くの原因により機能しなくなってきていたことである。また福島第1原子力発電所の1号機の圧力の上昇が急速だったので、水蒸気を放出させることで圧を下げなければならないことも技師たちは承知していた。
 午後4時の直前、第1発電所の近くのカメラ・クルーらは1号機での爆発と考えられる像を撮影したが、水素の蓄積によって引き起こされたと考えられる。それは劇的なテレビ映像であったが、爆風によって負傷した作業員以外にとっては特に危険なものではなかった。
 東京電力から国際原子力機関への報告によれば、その爆発は建屋におけるもので、主要な原子炉容器には損傷はなかったという。(建屋の壁は、原子炉容器を損傷するような圧力が加わらないよう設計されたとおりに吹き飛んでいる)
 しかし、劇的な爆発は、炉心が冷却されてない場合原子炉容器の内部に起こるであろうことの警告徴候でもある。炉心への損傷を抑制する対応策として、東京電力は核反応を抑えるホウ素を混ぜた海水の注入を提案し、土曜日の午後10時20分にそれを開始したと国際原子力機関は発表している。
 それは最終手段だった。腐食作用のある海水は40年経過している原子炉を本質的に廃用物としてしまう。つまり、炉心を海水で満たすという決定はこの施設を放棄する決定に等しかった。しかし、その作業すら簡単ではなかった。
 水を注入するため、日本ではどうやら、通例の方法とはかけ離れた使い古された消火設備のようなものが用いられてきたらしい。しかし、容器内の圧力がきわめて高くなっているため格納容器の内部に海水を注入するのは困難となっている。
 ある米国の関係者は、この処置を「膨らんだ風船の中に水を注入しようとする操作」になぞらえ、日曜日の段階で「どれくらいの水が注入できているのか、あるいは炉心を水で覆うことができているのかはわかっていませんでした」と述べた。
 原子炉内の計器が地震や津波で損傷されている可能性があり、どれくらいの水が炉心にあるのかすら知ることが不可能となっているため、事態は深刻化している。
 さらにこの注入作業に関わっている作業員は放射能にさらされているとみられる。日本の報告によると、何人かの作業員は放射能中毒で治療を受けているという。彼らの被曝がどの程度深刻かについては明らかでない。

実に恐ろしい話である。
しかし一方で
MIT research scientist の Josef Oehmen 氏による
大きな問題はないとの見解もある。
一体、本当の所はどうなのであろうか?

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする