MrKのぼやき

煩悩を解脱した前期高齢者男のぼやき

妊娠中・産後の腰痛は当たり前?

2024-06-30 11:04:08 | 健康・病気

2024年6月のメディカル・ミステリーです。

 

6月22日付 Washing Post 電子版

 

 

Medical Mysteries: A new mother is felled by ferocious back pain

メディカル・ミステリー:新米のママは激しい背部痛で倒れた

While breastfeeding her new baby, she developed intense, unexplained pain that kept getting worse.

生まれたばかりの赤ちゃんに授乳していたとき原因不明の非常に強い痛みに襲われたがその痛みは悪化し続けた

 

By Sandra G. Boodman

(Bianca Bagnarelli For The Washington Post)

 

 Aimee Lucido(エイミー・ルシード)さんは最悪の時は去ったと思いたかった。彼女の娘 Lyra(ライラ)ちゃんが2023年7月に生まれて2週間後、カルフォルニア州 Berkeley(バークリー)に住む、当時32歳の Lucido さんに腰の痛みが出現したが、その痛みは当初は軽症だったがその後まともに生活できないほどに急速に増悪した。

 彼女の両親が支援するためにノースカロライナから飛んできた。彼らの10日間の滞在中は、夫が職場復帰してから Lucido さんへの負担が増していた乳児ケアの重要な柱である頻回の腰屈めや抱き上げの動作から解放された。

 「随分気分が楽になりました」そう彼女は思い起こす。彼女は児童書の作家だが、雑誌 The New Yorker や新聞 New York Times のクロスワードパズルの考案も行っている。

 

 しかし彼女の安堵は長続きしなかった。

 彼女の両親が去って数日後、Lucido さんは、ある日の早朝によろめきながらトイレに行ったとき意図せず激しく便器に座ってしまった。即座に腰に不快な震えを感じ、続いて電気が流れるような感覚が背骨に走った。続いて激しい嘔気に襲われた。痛みで意識を失うかもしれないと思った Lucido さんはトイレの床に横たわった。それから彼女は夫を起こし、ER に行く必要があることを彼に伝えた。ER では背中のひきつけを治療する薬が投与された。

 

Aimee Lucido(エイミー・ルシード)さん. (Courtesy of Aimee Lucido)

 

 その後、Lucido さんには一時的に歩行器が必要となり、シャワーを浴びたり、着替えをしたり、あるいは赤ちゃんの世話をすることもできないほどの強い痛みの未知の原因を明らかにするまでに、ERへの2度目の受診、数人の専門医への受診、さらにはラッキーな結果をもたらしたオンラインでの検索を要することになる。

 この病気は彼女の生活をひっくり返し、彼女の回復を可能とするために予定していなかった国内での移住が必要となったが、その経過には数ヶ月を要するとみられた。

 「私は心から皆さんにこの病気について知ってもらいたいです。というのも、認識の欠如こそがこの病気がしばしば重症化してしまう原因となるからです」と彼女は言う。もっと早期に原因がわかっていたら、そのリスクを減らし、被害を最小に抑えるために単純な手順を踏むことが Lucido さんにはできていたのである。

 

Slip and fall 滑って転ぶ

 

 特に問題のなかった妊娠中、そしてそれ以前も、Lucido さんはランニングをし、バーベルを持ち上げ、自転車に乗っていた。彼女に軽度の背部痛が起こった時、心配はしなかった。

 赤ちゃんを持つ彼女の友人たちが様々な疾患と取り組んでいたので、Lucido さんは背部の症状について少しは知っていた。2021年7月、彼女は自宅で滑って転倒し、木の階段の角に背部を打ち付けていた。X線写真で脊椎椎体の圧迫骨折が認められた。

 Lucido さんは回復するまで背部の装具を着用した。3ヶ月経って、「それまで一度も経験したことのないような怪我でした」と彼女は振り返った

 共に50歳代後半までに骨粗鬆症と診断されていた彼女の両親に促されて Lucido さんは渋る医師らを説得し骨密度を評価する DEXA scan(二重X線吸収法による画像検査)を受けた。この非侵襲的検査は高エネルギーのX線を用いるもので、彼女のスコアは -3.3 と、とりわけ若年成人にしては異常に低く、骨がもろく脆弱となり骨折しやすくなる病態である骨粗鬆症を示唆するものだった。

 2022年に Lucid さんが受診した内分泌専門医は、彼女が妊娠をめざしていたことを知り、彼女に十分な量のカルシウムとビタミンDを摂取し、子作りが終わったら再び受診するよう助言した(骨粗鬆症の薬は妊娠中は勧められていない)。彼女の骨密度が低いため、彼女には授乳期間を約6ヶ月に制限することを考慮した方が良いと彼は軽い態度で助言した。

 それから一年半が過ぎ(その間に出産し)彼女が最初にERを受診した後、Lucido さんは授乳が背部痛の増悪に関係するかどうか調べようとした。2人目の内分泌専門医、プライマリケアの physician assistant(PA, 準医師資格者)、理学療法医、および、数人の lactation consultants(授乳コンサルタント)からの返答は明確に“否”だった。

 彼らはそのような関連性は聞いたことがないと彼女に説明し、今のところ発見されていない何かが彼女の痛みを起こしていると考えた。

 

 

エイミー・ルシードさんと彼女の娘 ライラちゃん (Courtesy of Aimee Lucido)

 

.

 彼女が妊娠前に受診した内分泌専門医の予約を取ることができなかったので Lucido さんは2人目の内分泌専門医を受診した。Lucido さんは捻って筋肉を痛めたと思われるとその女性医師は説明した。

 「『骨粗鬆症だからという理由だけであなたから授乳のチャンスを奪いたくはありません』と彼女は言いました」そう Lucido さんは思い出す。

 彼女が ER を受診して数週間後の11月中旬には歩行が困難となっていた。Lucido さんは大量の抗炎症薬と筋弛緩薬を内服し、一日の多くをソファの上で過ごしていた。彼女を支援するために彼女の妹が東海岸からやってきた。

 プライマリケアとして彼女が受診した PA によって施行されたX線検査とMRIでは予測していなかったものが明らかになった:椎間板ヘルニアに加えて、彼女の下位脊椎に2ヶ所の新たな軽度な骨折がみられたのである。前者は通常、加齢による変性、あるいは外傷によって引き起こされる。それらの原因は明らかではなかったが、トイレでのエピソードの結果である可能性があった。

 Lucido さんが心配に思ったのはそれ以上の精査には誰も関心がないように思われたことだった。彼女は次に起こるかもしれないことを危惧する気持ちが強くなっていたことを覚えている。

 

Spilled milk こぼれた牛乳

 

 2023年12月上旬のある朝、Lucido さんが歯を磨いていると、腰に異様な痛みを感じた。それはまるで「自分の脊椎が2点でバランスを取っている2本の鉛筆でできているようでした」という。

 彼女は用心深く階下に降りていき、冷蔵庫から牛乳を取り出したが、調理台を見誤ったと思った彼女は牛乳パックが床に落ちるのを回避しようとして身体を捻って手を伸ばした。するとたちまち、自分の腰に火がついたような感じがした。Lucido さんは痛みで叫びながら床に倒れ込んだ。

 夫と妹がその部屋に駆け込むと彼女が胎児の様に丸くなっているのを発見し、911に連絡した。救急医療隊員が彼女に強力な抗炎症薬を飲ませ、彼女が sciatica(坐骨神経痛)かもしれないと言った。これは下肢に始まる神経痛でありしばしば椎間板の障害によって引き起こされる。

 ERでは医師は当惑している様子だった。Lucido さんが彼に、以前 Valium(精神安定剤)とリドカインで痛みが抑えられたと話すと彼はそれらを指示した。しかし、彼は Lucido さんからのX線検査の要求を拒否し、彼女には背中の固定装具や歩行器を提供することはできないと、その理由を説明することなく彼女に告げた。

 Lucido さんによると彼はイライラが増しているようだったという。背中のひきつけが「厄介である」可能性があることを彼は知っており、事実そう言ったことを彼女は覚えている。しかし彼の勤務時間は数時間で終わったが、彼女が帰るまで彼は帰ることができなかった。彼は杖を勧め、もし彼女が歩けないようであれば 『assisted living(介護生活)』となる可能性があると言った。

 彼女によると、結局、2回目の注射の後、歩行器が見つかったので、彼女はよろよろと足を引きずりながら病院を出たという。

 Lucido さんは生後4ヶ月の娘の断乳をしなければならないと考えた。「授乳があまりに難しくなっていました」と彼女は言い、自身の痛めた背中をかばいながら一時もじっとしていない赤ちゃんの世話をするには痛みを伴うねじ曲げが必要だったからである。

 彼女と彼女の家族はインターネットで情報を探し始め、骨疾患の治療を専門とする湾岸地域の数少ない内分泌専門医の乏しい受診予約を急いで取ることにした。

 Lucido さんは授乳回数を減らし、その後中止したところ彼女の痛みは軽減した。しかし12月下旬のある夜、寝ている時に身体を伸ばすと尾骨近くでなにかが弾けるような感じがした。X線検査で2箇所の新たな脊椎骨折が見つかった。

 

‘The clouds parted’ 雲間が晴れた

 

 一方、彼らの探索は報われた。Lucido さんの母親は不思議なほど聞き慣れた病気を記載している報道発表を見つけたのである。コロンビア大学 Irving Medical Center(アーヴィング医療センター)が 2018年に内分泌専門医の Adi Cohen(アディ・コーエン)をトップとして、pregnancy- and lactation-associated osteoporosis(PLO、妊娠・授乳関連骨粗鬆症)と呼ばれる稀な疾患を持つ女性を集め、研究し、治療するプログラムを立ち上げていたのである。

 若年発症骨粗鬆症―50歳未満で発症する骨粗鬆症―の重症型である PLO は妊娠後期あるいは授乳中に、母親のカルシウムの喪失が骨密度の一過性の減少を引き起こし発病する。約1000万人の米国民が罹患する高頻度の閉経後の骨粗鬆症と違って PLO は稀であるが、どの程度稀であるかはわかっていない。

 本疾患については70年以上前に記載されているが、その病態についてはほとんど知られていない。誤診されることが多く、多くの医師が症例を経験していない。

 カルシウムの喪失は授乳の中止後に回復し、人生の後半の骨粗鬆症の発症リスクに影響を及ぼさないようである。しかし PLO の女性ではカルシウムの減少は脆弱性骨折、すなわち転倒あるいはその他の外傷に起因しない骨折、をもたらし、深刻な背部痛を起こし得る。これらの女性の一部では閉経後骨粗鬆症を発症するリスクが高い可能性がある。

 治療の第一段階は授乳を中止することである。2023年の Cohen らによる PLO の女性177 例の2023年の調査では平均年齢は約32歳で、骨折のほとんどは最初の妊娠中と授乳中に発生していた。ほぼ半数例で5ヶ所以上の骨折が報告されており、通常は脊椎にみられていた。

 回復は様々である。骨密度の自然回復は出産後1年以内に起こり得るが一部の女性では骨粗鬆症の薬物治療が有効である可能性がある。

 「それはまるで雲間が晴れたかのようでした」その診断名について読んだとき Lucido さんはそう思ったことを覚えている。

 Lucido さんは Cohen 氏とEメールを交換した。彼女の理学療法医の助けにより、彼女はサンフランシスコにある University of California(カリフォルニア大学)で骨疾患を専門にしている内分泌専門医・Muriel Babey(ミュリエル・ベイビー)氏の迅速な受診予約を確保することができた。

 Babey氏は Lucido さんを PLO と診断し、彼女のケースには骨粗鬆症の家族歴を含む遺伝的素因が関っているのではないかと考えているという。彼女が授乳を中止して程なくして行われた2度目の DEXA 検査では Lucido さんの骨密度は -4.2 まで低下していた。そして彼女が授乳していた4ヶ月間に8ヶ所の骨折が認められた。

 妊娠可能年齢の女性で DEXA 検査を受ける女性はほとんどいないため(一般に本検査は65歳で始めることが推奨されている)、大多数の人たちは骨折をするまで骨密度が低いことを発見されることはない。

 「もし最初からきわめて骨密度が低い場合、合併症を起こす危険性があります」と Babey 氏は言う。彼女は Lucido さんに骨を強化することを期待して注射可能な骨粗鬆症の薬を投与することを推奨した。

 「私はずっと、ずっと良くなっています」5月に Lucido さんはそう話す。ニューヨークへの2週間の旅行から帰ってきたところだったが、その旅行ではたくさん歩いたそうで、それは1月には想像もできなかったことである。

 「私は希望にあふれていますが、かつてしばらくの間、それは『そもそも再び歩くことができるようになるだろうか』というものだったのです」と彼女は言う。

 彼女の診断は大きな生活の変化をもたらした。たちまちさらなる支援が必要だったので、Lucido さんと彼女の夫は3月に Berkeley の自宅を売却し、一時的にノースカロライナの Lucido さんの両親のもとに引っ越した。彼らは8月にニューヨーク市郊外へ引っ越す予定である。

 「遠く離れることはできないと考えたのです」と Lucido さんは言う。最近彼女は Cohen 氏の患者となり Columbia 大学の調査研究に登録されたからである。

 現在彼女は概ね痛みはなく、授乳を中止して以降は骨折もないが、Lucido さんの長期予後は不明確である。PLO の危険性があるとわかっていたら決して授乳していなかっただろうと彼女は言う。彼女は転倒することを心配しており、それを回避するよう用心している。彼女はランニングをやめ、前かがみには注意し、重いものを持ち上げないようにしている。

 Lucido さんが最も懸念し、腹立たしく思ったことは、とりわけ無力感を抱いていたときの自身の痛みのひどさについての周囲の懐疑的態度とその原因に対するあからさまな無関心だった。

 「私は入浴することもパンツを履くこともベッドから起き上がることもできませんでした。『健康な33歳がどうして原因不明の骨折を起こすのかについて誰も知りたいと思わないの?』と思っていたことを覚えています」と Lucido さんは言う。

 

 

 

pregnancy- and lactation-associated osteoporosis(PLO:妊娠・授乳関連骨粗鬆症)

についての詳細は以下のサイトを参照いただきたい。

 

PLO患者向けコミュニティサイト

済生会兵庫県病院のサイト

骨検:骨にも検診プロジェクト

 

PLO は産後骨粗鬆症や妊娠骨粗鬆症とも言われる。

妊娠・授乳期にみられる骨粗鬆症であるが、原因はよくわかっていない。

先天的要因に加えて、低体重、カルシウム摂取不足、運動不足、飲酒、

喫煙などの後天的な要因があると考えられている。

それ以外にはステロイド使用、クローン病やセリアック病などの腸の病気、

妊娠中の抗凝固薬使用、甲状腺機能亢進症、クッシング症候群、腎臓病など

骨粗鬆症が起こりやすい病気でも発症する可能性があるとされている。

骨折を起こす例は初産婦が多く、およそ7割を占めているが

初産婦に多い理由はわかっていない。

 

妊娠後期になると赤ちゃんの骨を作るために母体より胎盤を通じて

カルシウムが供給される。このため母体のカルシウムは減るが、

妊娠中は胎盤から大量のビタミンD が放出されるため、

食事で摂取したカルシウムの腸管からの吸収が増えて不足分を補っている。

しかし出産後は胎盤がなくなるためビタミンDの供給が減少する。

これによりカルシウムの腸からの吸収が激減する。

また胎盤等から分泌されていたエストロゲンの分泌量も急激に減り、

骨吸収が促進され骨密度の低下につながる。

さらに授乳を行うとカルシウム(日本人で1日当たり200-250㎎)が

母親から乳児へ移動する。その減少分は母親の骨から補うことになり

母親の骨粗鬆症が進行し骨折を起こしやすくなる。

 

症状:

妊娠後期から授乳期(産後半年以内)に腰や背中の痛みで発症することが多く、

特に動作時や咳やくしゃみで、背中から腰にかけて痛みが走る。

骨折部位は肋骨、手関節、脊椎、大腿骨頸部など通常の高齢者の骨粗鬆症と

大きな違いはないが脊椎骨折が比較的多い。

脊椎骨折をおこすと痛みのために赤ちゃんの世話ができないため

入院が必要となることもある。

 

診断:

骨粗鬆症の検査には血液検査と骨密度検査がある。

血液検査ではTRACP-5bなどの骨吸収マーカーや

P1NPなどの骨形成マーカーの検査をおこない、

骨吸収と骨形成のバランスを見る。

骨粗鬆症ではTRACP-5bが正常値を超えて増加している。

骨密度検査は超音波で測る方法とレントゲンを使う方法がある。

妊娠中は超音波検査を、出産後はレントゲン検査を用いることが多い。

骨密度は若い人たちとの比較であるYAM(young adult mean)で

判定することが多く、閉経後骨密度測定では70%以下で骨粗鬆症と

診断される。

若年者でも70%以下を異常値とすることが多い。

腰痛や背部痛が続く場合X線撮影やMRIで調べるが、PLO による骨折の場合には

高齢者でみられるような明らかな圧迫骨折と異なり

X線撮影では見つけにくいことが多くMRIでの検査が必須となる。

妊娠中や出産後に腰痛が気になって病院を受診しても、

X線撮影のみでは「よくある腰の痛み」と誤診されてしまうことも多い。

 

治療:

脊椎の骨折に対しては鎮痛薬やコルセットで治療を行う。

骨折を生じた場合は、ビタミンDの服用を開始し、出産後であれば

骨密度の低下に応じて骨吸収抑制薬や骨形成促進薬が用いられる。

骨折すると母親のカルシウム値を維持するため母乳授乳を中止することが多いが、

一律に断乳すべきか否かについては議論がある。

 

PLOの予防で一番大事な点は自身の骨密度を調べておくことである。

特にやせて食事量が少ない人、好き嫌いが多く偏食のある人、

骨折歴のある人などでは注意が必要で、妊娠前(妊活中)の骨密度の測定が望ましい。

また妊娠中から食事でしっかりとカルシウムを取り、運動を行って

骨の強化を図ることも重要である。

 

とにもかくにも『閉経前でも骨粗鬆症になりうる』ということを

日頃から頭に入れておくことが大切だ。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2014年7月新ドラマ

2024-06-19 15:14:38 | テレビ番組

改正政治資金規正法は結局骨抜きのまま成立したが、

衆議院解散も見通せず、政治に対してしらけたムードが蔓延中だ。

 

ドラマについていえば、4月クールはいずれの作品も低レベルで

視聴率は全般に低調な状態が続いている。

 

今クールでは世帯視聴率10%越えはTBS 日9 とテレ朝木9 のみ。

特に個人的推しドラマもなく残念なクールだった。

 

 

左側の肋骨骨折(?)でもチョーカッコいいフェンス越えを披露

(テレビ朝日『believe~君にかける橋~』より)

 

 

 

4月クールの各ドラマの視聴率(6月27 日発表分まで)を以下に記載する。

(数字はビデオリサーチ調べ・関東地区の世帯視聴率および個人視聴率、

〇数字は世帯視聴率順位【暫定順位】)

 

① 日9 TBS『アンチヒーロー』(全10話、世帯 10.81、個人・6.67)

② 木9テレ朝『Believe―君にかける橋―』(全9話、世帯 10.29、個人 5.99)

③ 水9テレ朝『特捜9 season7』(全10話、世帯 8.67、個人 4.87) 

④ 火9テレ朝『Destiny』(全9話、世帯7.48、個人 4.19) 

⑤ 土9日テレ『花咲舞が黙ってない』(全10話、世帯 7.27、個人 4.30)

⑥ 金10 水10フジ『ブルーモーメント』(全10話、世帯 6.72、個人 3.83)

⑦ 月9フジ『366日』(全11話、世帯 6.11、個人 3.54)  

⑧ 月10フジ『アンメット~ある脳外科医の日記~』(全11話、世帯 5.99、個人 3.27)

⑨ TBS『9(ナイン)ボーダー』(全10話 [7・8話欠]、世帯5.57、6話までの個人 3.03)

⑩ 火10 TBS『くるり~誰が私と恋をした?~』(全11話 [6話欠]、世帯 5.42、個人 3.05)

⑪ 金9フジ『イップス』(全11話、世帯 4.65、個人 2.59) 

⑫ 木10フジ『Re:リベンジ―欲望の果てに』(全11話、世帯 4.58、個人 2.55)

⑬ 日10テレ朝『ミス・ターゲット』(全9話、世帯 3.78、個人 1.74 [1話欠])  

⑭ 日10時半 日テレ『ACMA:GAME アクマゲーム』(全10話、世帯 3.55、個人 2.05)

⑮ 土10日テレ『街並み照らすヤツら』(全10話、世帯 3.36、個人 1.94) 

 

 

 

それでは、次クール・2024年7月ドラマを一通りチェック(随時更新します)。

全体に7月クールはスタートが早い傾向がみられる。

 

 

 

フジ月9 7/1 ~ 『海のはじまり』 目黒漣(Snow Man)(主演)、泉谷星奈、有村架純、古川琴音、池松壮亮、大竹しのぶ、他

人と人との間に生まれる愛と、そして家族の物語を描く完全オリジナル作品。脚本は『silent』を手がけた生方美久。目黒蓮演じる主人公・月岡夏(つきおかなつ)は大学時代にふとしたきっかけで付き合うようになった同級生・南雲水季(なぐもみずき/古川琴音)と幸せな日々を過ごしていたが、就職活動を迎えようとしていたある日、突然、彼女から別れを切り出され、そのまま2人は別れることに。それから7年がたち、都内の印刷会社で働きながら新しい人生を歩んでいた夏は、大学時代の友人からの連絡で、水季が亡くなったことを知る。別れを告げられて以来一度も会うことがなかったこともあり、その事実に実感が湧かないまま葬式へと向かった夏は、そこで海(うみ/泉谷星奈)という名の幼い6歳の女の子と出会う。その女の子が、水季の子どもだということを知った夏は驚きを隠せなかった。そして、彼女の母親から、自分が海の父親だと聞かされる。水季が、自分の知らないところで、自分との間にできた子どもを生み、何も言わずにその子どもを育てていたことを知った夏は、水季と海が過ごした7年という月日に思いをはせる。自分の子どもが7年間生きていることも、これまでをどう生きてきたかも知らなかった夏と、突然自分の人生に現れた海との2人の関係や、亡くなった彼女と娘との間の母と子の関係など、登場する人物たちの中にある“親と子”の間に生まれる感情が描かれていく。有村架純演じる百瀬弥生(ももせやよい)は仕事の関係で夏と出会い、すでに3年にわたって交際している人物。そろそろ結婚も考えようとしていた矢先、夏に子供がいたことを知る。愛する人にかつての恋人との子供がいることを知った弥生の心も揺れ動く。目黒漣の演技力が問われそうなドラマになりそうだ。

 

 

フジ(関西テレビ)月10 7/8 ~ 『マウンテンドクター』 杉野遥亮(主演)、大森南朋、岡崎紗絵、宮澤エマ、向井康二(Snow Man)、檀れい、八島智人、近藤公園、トラウデン直美、他

長野県松本市を舞台に、山岳医療の現場に放り込まれた青年医師がさまざまな思いを抱えた山岳医や患者と触れ合い現実と向き合いながら成長していく姿が描かれる。山岳医療ドラマといえば TBS系 2012年7月クールの向井理主演の『サマーレスキュー~天空の診療所~』が思い出される。山岳医療とは、山で起こりうる病気とケガを治療する医療。そして、“山の知識”と“医療知識”の双方に長けた医師を“山岳医”と呼ぶ。昨今の登山ブームによって、日本でも急速に注目を集めている医療分野であるが、欧州などに比べると遅れており、日本における山岳医の数はまだまだ少ないのが現状だ。杉野遥亮演じる主人公は信濃総合病院に赴任してきた青年医師・宮本歩(みやもとあゆむ/杉野遥亮)。整形外科医と並行して、病院が近年力を入れ始めた“山岳診療科”の兼務を命じられる。高校卒業以来、故郷である長野県に戻ってきた歩は、小さいころから身近にあり大好きだったはずの山に対してある想いを抱え続けながら山岳医療チームの一員として少しずつ成長していく。一方、山岳医として歩の先輩となる江森岳人を大森南朋が演じる。江森は国際山岳医の資格を取得し、海外での活動経験もあるベテラン山岳医。山岳医療に詳しいからこそ、医師が安易に山に入ることに慎重で、山での負傷者・疾病者は迅速な救助ののち設備の整った病院で治療すべきだという信念を持っている。そんな経緯から江森は山での医療に当たって歩とぶつかり合うことになるが、一方でそこから、自身が抱える過去のトラウマを乗り越えようとする。他の出演者には、山岳医療に注力する信濃総合病院院長・松澤周子(まつざわしゅうこ)に檀れい、歩の幼なじみである同院麻酔科医・村松典子(むらまつのりこ)に岡崎紗絵、同院看護師・鮎川玲(あゆかわれい)、歩と典子の幼なじみで地元で焼き鳥屋を営んでいる小松真吾(こまつしんご)に向井康二らがキャスティングされている。

 

 

テレ朝火9 7/16 ~ 『南くんが恋人!?』 飯沼愛(主演)、八木勇征(FANTASTICS from EXILE TRIBE)、武田真治、木村佳乃、沢村一樹、加賀まりこ、室井滋、光石研、他

1987年に刊行された内田春菊の人気漫画『南くんの恋人』が原案。本作品は 1994 年に高橋由美子、武田真治、2004年には深田恭子、二宮和也でドラマ化されているが、今回は男女逆転バージョンで描かれる。脚本は、1994年放送版を担当した岡田惠和。前2作と異なり、本作では男性が、突然15cmの手のひらサイズになって、女性の前に現れる。湘南の昭和レトロなとある商店街で生まれ育った女子高生・ちよみ(飯沼愛)は、バスケ部に所属し、ちょっぴり複雑な家族構成の中でも明るく過ごす心優しい女の子。小さい頃から兄妹のように過ごしていたちょっと年上のカッコいいお兄ちゃん・南くんこと南浩之(八木勇征)とは、このたび晴れて恋人同士になることができた。南くんは地元・湘南が生んだバスケットボール界のスター。順風満帆だったが、ある日突然15cmの手のひらサイズになって、ちよみの前に現れる。小さい体でちよみとともに暮らし始めることになるが、思いもよらぬ事態に多難続きの展開となる。『人が人を愛することの尊さと美しさ』がコミカルに、そして時に切なく、どこか懐かしくもある世界観で描かれる。

 

 

TBS 火10 7/9 ~ 『西園寺さんは家事をしない』 松本若菜(主演)、松村北斗(SixTONES)、倉田瑛茉、藤井隆、濱田マリ、横田真悠、水澤紳吾、うらじぬの、大朏岳優、塚本高史、野呂佳代、村川絵梨、津田健次郎、浅野和之、他

ひうらさとるの同名漫画(講談社『BE・LOVE』連載)が原作。徹底して家事をしない主人公・西園寺さんと年下の訳ありシングルファーザー&その娘の風変わりな同居生活を通して『幸せとは? 家族とは?』を考えるハートフルラブコメ。松本若菜演じる主人公・西園寺一妃(さいおんじいつき)は、アプリ制作会社でバリバリ働く38歳の独身女性。大ヒットアプリを数々生み出すなど仕事ができる上に明るくポジティブでコミュ力高め。面倒見も良く上司や先輩・後輩、取引先からの信頼も厚い。そんな誰もが憧れる西園寺さんが絶対にやりたくないこととは…家事だった。『掃除なんてしなくても死なない』『料理できなくてもご飯は買えるから問題なし』『服やパンツは全自動洗濯乾燥機から取り出してそのまま着れば効率的』と、あの手この手で家事をしない生活をしてきた西園寺さんは、マイホームを買い、創意工夫を凝らした“家事ゼロの暮らし”を実現させる。そんな自分史上最高の生活を満喫していたある日、年下のイケメンエンジニア・楠見俊直(くすみとしなお/松村北斗)が西園寺さんの勤める会社に転職してくる。アメリカ帰りの天才肌だが、無愛想で変わり者の楠見に手を焼く西園寺さん。そんな楠見が実は4歳の娘・ルカ(倉田瑛茉)を育てる訳ありシングルファーザーであることが判明する。そしてトラブルで家を失った楠見親子と『偽家族』として一緒に暮らすことになる。

 

 

テレ朝水9 7/3 ~ 『捜研の女 season24』 沢口靖子(主演)、内藤剛史、小池徹平、若村麻由美、風間トオル、金田明夫、斉藤暁、西田健、山本ひかる、石井一彰、他

沢口靖子主演、最多シリーズ記録を更新中の科学捜査ミステリー。今回のテーマは、さらなる進化に向けた“原点回帰”。年々高度化してきた科学捜査の手法を今シーズンでは初心にかえって、おなじみの捜査方法についても技術や仕組みをわかりやすく伝え、法医、物理、化学、文書鑑定などの専門技術を駆使する科学捜査の面白さを視聴者に体感できるドラマにするという。主演の沢口靖子も59歳、そろそろ“定年”が近づいてきている?

 

 

フジ水10 7/3 ~ 『新宿野戦病院』 小池栄子(主演)、仲野太賀、橋本愛、濱田岳、他

脚本・宮藤官九郎によるオリジナルドラマ。“命”をテーマにした救急医療エンターテインメント。新宿・歌舞伎町にたたずむ病院を中心に、ユーモアを織り交ぜながら、人生を強く生きる人たち・仲間・家族を通して、命の尊さを投げかける。舞台となるのは新宿区歌舞伎町の路地にひっそりと建つ『聖まごころ病院』。土地柄、救急外来を訪れる患者の多くは、貧しい路上生活者や在留外国人、ホストや風俗嬢など、特殊な“ワケあり”背景を持つ。そこに、突如としてアメリカ国籍の元軍医である謎の女性が降臨する。小池栄子演じる彼女はヨウコ・ニシ・フリーマン。アメリカで13年間軍の病院で働いていた経歴を持つ。その間いきなり戦地に配属され銃弾が飛び交う“野戦病院”で兵士や住民の対応に当たったことも。そしてある戦地において瓦礫の街で瀕死状態の兵士と遭遇。その兵士が死に際、大切な物と、あるメッセージを最後の力を振り絞りヨウコに託す。ヨウコはその兵士との約束を果たすため日本に向かったのだった。そして歌舞伎町で繰り広げられるさまざまな闇を明るく照らし出す存在となっていく。一方、年老いた叔父の病院に勤務する美容皮膚科医の高峰享(たかみねとおる)を仲野太賀が演じる。彼はチャラくいけすかない典型的な気取り屋タイプで金儲け主義者。叔父の古びた病院で麻酔医の勉強で勤めているが美容整形クリニックとしてリニューアルオープンするという夢を抱いている。趣味は港区女子とのギャラ飲みで、金を使って派手な生活を送っている。しかしヨウコとのひょんな出会いから亨の生き方に変化がもたらされていく。そんな凸凹な2人が、どこか引き寄せ合い、互いに一つの目標に向かっていくことになる。この2人の他に、NPO法人『Not Alone』の新宿エリア代表・南舞(みなみまい)に橋本愛、歌舞伎町にある交番の地域課に勤務する巡査・岡本勇太(おかもとゆうた)に濱田岳がキャスティングされている。クドカンらしいユーモアに満ちたドラマとなりそうだが果たして小池栄子の英語力は大丈夫だろうか?

 

 

テレ朝木9 7/25 ~ 『スカイキャッスル』 松下奈緒(主演)、木村文乃、比嘉愛未、高橋メアリージュン、小雪、他

秘密を抱えた華麗なるセレブ妻たちの壮絶マウントバトル・サスペンス。富、名声、権力。華麗なる勝ち組妻たちが暮らす《高級住宅街「スカイキャッスル」》は、猛烈な見栄とプライド、そして愛憎が渦巻く《嵐の戦場》だった。原作は、韓国ケーブルテレビ局『JTBC』で2018~2019年に放送され記録的視聴率を獲得した『SKYキャッスル~上流階級の妻たち~』。誰もがうらやむ経歴と容姿に恵まれた完璧セレブの主人公・浅見紗英(あさみさえ/松下奈緒)。そして、才色兼備かつ慎ましい性格の二階堂杏子(にかいどうきょうこ/比嘉愛未)、情熱的でチャーミングな夏目美咲(なつめみさき/高橋メアリージュン)――セレブが集まる高級住宅街『スカイキャッスル』で暮らす彼女たちは、いずれも名門「帝都病院」の医師を夫にもつ、この上なく裕福で幸せそうなセレブ妻。ところが、勝ち組の中には、《さらなる幸せを勝ち取るため、絶対に負けられない戦い》があった。彼女たちは《夫の出世バトル》に加え、同学年の子を持つ母親として《受験バトル》でも頂点を極めようと対抗心を燃やし、しのぎを削る日々を送っている。そこへ、セレブらしからぬ素朴さと純粋な正義感、優秀な夫&息子をもつ新たな住民・南沢泉(みなみさわいずみ/木村文乃)、さらに担当した生徒を100%志望校に合格させるミステリアスな受験コーディネーター・九条彩香(くじょうあやか/小雪)が出現し、女たちの戦いは新たな局面へと突入していく。しかも、この壮絶な戦いの行方を大きく左右する、《セレブ人生において致命傷になりかねない過去》をひた隠す紗英をはじめ、5人の女たちはそれぞれ《まさかの秘密、闇、苦悩》を抱えていた。物語はスカイキャッスルに暮らす冴島香織の息子・遥人が、超難関の帝都医大付属高校に合格したことこら始まる。受験を翌年に控えた我が子を同校に入れようと躍起になるスカイキャッスルのセレブ妻、浅見紗英(松下奈緒)、二階堂杏子(比嘉愛未)、夏目美咲(高橋メアリージュン)は、お世辞にも成績優秀とは言えなかった遥人の逆転合格に騒然となる。何が何でも合格の秘訣を聞きだそうと食い下がる紗英、杏子、美咲に根負けし、香織は“受験コーディネーター”の存在を明かす。受験コーディネーターとは、あらゆる手を尽くして生徒を合格へ導いてくれる特別な存在。しかし彼らとは、ごく限られたVIPのみが参加できる“秘密の教育セミナー”でしか接点をもてないという。それ以上のことは言えないと、もったいぶる香織。それでも諦められない紗英は、抜け駆けして香織に媚を売り、ついに1枚しかないセミナーの招待チケットを譲ってもらう。ところが、会場へ行くと、そこにはなぜか杏子と美咲の姿が!紗英は警戒心を募らせながら、合格率100%を誇るコーディネーター・九条彩香との契約をもぎ取ろうとするのだが…。そんな中、誰も予期せぬ運命の歯車が回りだす。あろうことか、スカイキャッスルの住民たちが凍りつく“前代未聞の事故”が発生!さらに、成績優秀な息子をもつ新たな住民・南沢泉が引っ越してくる。いかにも韓国ドラマという内容だが、韓国版の制作陣も本ドラマの制作に協力とか。果たして日本人のセンスにマッチするドラマとなるだろうか?

 

 

フジ木10 7/4 ~ 『ギークス~警察署の変人たち~』 松岡茉優(主演)、田中みな実、滝沢カレン、中村蒼、白洲迅、泉澤祐希、あの、マギー、徳井優、若林時英、阿部亮平、他

大林利江子・原野吉弘脚本によるオリジナルドラマ。頭は切れるのに人間関係に難アリな警察署勤務の女ギーク(geek:賢いオタク)たちが、週末の井戸端会議で事件解決をスーパーアシストしてしまうという一風変わった謎解きストーリー。3人の女ギークは、優れた記憶力と物事の細部を即座に把握できる高い証拠分析能力を持つ鑑識官・西条唯(さいじょうゆい/松岡茉優)、プロファイリングが得意な心理分析のプロである産業医・吉良ます美(きらますみ/田中みな実)、地域の情報すべてが頭に入っているほど地理に精通している交通課員・基山伊織(もとやまいおり/滝沢カレン)。そんな彼女たちは毎週金曜日にお決まりの居酒屋に集まっては、職場や人間関係の愚痴に花を咲かせるのが日課だった。するとそこに、刑事たちが頭を悩ませているある事件が持ち込まれる。3人のギークたちがちょっとした謎解きのつもりで、それぞれの知識をもとに捜査の違和感や矛盾点を指摘すると意外な事実が発覚する。彼女たちの井戸端会議が事件解決をスーパーアシストする。しかし、そんな能力を持つギークたちもプライベートでは悩める普通の女性だった。事件解決の手柄には興味がない彼女たちにとっては、不器用すぎる恋愛や、コミュニケーション下手ゆえの人間関係のトラブルの方が難解すぎる大事件だった。何かとこじらせる3人のギークたちの一筋縄ではいかない厄介な生き方と事件解決の痛快な活躍ぶりがコミカルに描かれる。

 

 

フジ金9 7/5 ~ 『ビリオン×スクール』 山田涼介(主演)、木南晴夏、水野美紀、水沢林太郎、松田元太(Travis Japan)、大原梓、山下幸輝、奥野壮、柏木悠(超特急)、上坂樹里、倉沢杏菜、他

我人祥太他の脚本によるオリジナルドラマ。日本一の財閥系企業のトップであり、資産も行動力も“ケタ外れ”な主人公が、身分を隠して学校の教師となり様々な問題に直面しながらも生徒と成長していく姿を描く学園コメディ。私立絵都学園(えとがくえん)で『やる気ゼロ、才能ゼロ、将来性ゼロ』の生徒が集められた3年0組に新しい担任がやってくる。通称“ゼロ組”と呼ばれ、バカにされてきた底辺クラスに赴任してきたのは、山田涼介演じる容姿端麗だがどこかクセのある教師・加賀美零(かがみれい)。学校の常識が全く通用しない、資産も行動力も“ケタ外れ”なこの教師。その正体は日本を代表する財閥系グループを継いだCEOで、まさかの“億万長者=ビリオネア”だった。彼は、その天才的な頭脳で革命的な開発をしてきた発明家でもあり、現在は高精度なAI開発の研究をしている。幼い頃は好奇心旺盛で人にも優しい子どもだったが、成長するにつれて好奇心はそのままに自己中心的な性格が目立つようになっていった。彼は“ある目的”のため、正体を隠して絵都学園に赴任してくる。感覚も庶民とは大きくズレていて、秘書から『加賀美零であることはバレないように』ときつく言われているにも関わらず、度々“CEO感”や“富豪感”が出てしまい秘書に突っ込まれることもしばしば。経営者としては優秀でも庶民にとっての普通が理解できない加賀美は、教師としては全然ダメで、生徒や同僚の教師たちとは軋轢を生む始末。果たして“ゼロ組”の高校生たちが抱える悩みに、異次元の存在である加賀美はどう挑むのか?生徒たちは、彼から何を学ぶのか?そして、加賀美の赴任してきた理由とは一体何なのか。加賀美と負け組底辺クラスの未知の交流が展開される。

 

 

TBS金10 6/28 ~ 『笑うマトリョーシカ』 水川あさみ(主演)、玉山鉄二、櫻井翔、高岡早紀、丸山智己、曽田陵介、筒井真理子、和田正人、渡辺大、加藤雅也、渡辺いっけい、他

早見和真による同名のヒューマン政治サスペンス小説が原作。6月下旬からスタート。抜群の人気を誇る若き政治家と有能な秘書の“得体の知れない不気味さ”に気付いた女性新聞記者が、彼らを取り巻く黒い闇に迫る。印象的な笑顔とリベラルな言動で人気を集め、未来の総理候補との呼び声も高い若き政治家・清家一郎(せいけいちろう/櫻井翔)。そして彼を支える有能な秘書・鈴木俊哉(すずきとしや/玉山鉄二)。いずれも非の打ち所がなく完璧な存在にみえた。「でも、この2人…何かがおかしい。もしもこの若き総理候補が誰かの操り人形だったら?」インタビューでそう感じた新聞記者の道上香苗(みちうえかなえ/水川あさみ)は、そんな2人の奇妙な関係を暴こうと、彼らの隠された過去を探っていく。そして、清家が政治家へと昇っていく過程で不審な死亡事故が幾つも起きていたことを知る。それらの事故は、清家に関係している何者かの仕業と思えたが、新たな事実や人物が次々と浮上。そしてそれは、道上の父親の突然の事故死にもつながっていく…。翔くんがまさかの悪役か??それは見てのお楽しみ…

 

 

テレ朝 金23:15 7/19 ~ 『伝説の頭(ヘッド)翔』 高橋文哉(主演)、関水渚、他

漫画『クロサギ』、『正直不動産』などの原作者・夏原武の原作デビュー作『伝説の頭 翔』(「週刊少年マガジン」で2003年~2005年に連載)をドラマ化。不良チームの頭と万年パシリの2人が、容姿がソックリだったためにある日、人生を交換することになる。1000人を超えるヤンキーたちを従える不良チーム『グランドクロス』を束ねる伝説の頭・伊集院翔(いじゅういんしょう)、かたやクラスでもまったく存在感がなく、スクールカースト最下層の万年パシリ・山田達人(やまだたつひと)、この2人を高橋文哉が演じる。入れ替わった達人は、これまでのいじめられるだけの人生から不良たちがこぞって頭を下げるリーダー・翔としての人生を歩むことになる。周囲にバレたら一巻の終わりの状況にあって、果たして達人はニセモノだとバレずに喧嘩三昧のヤンキーとしてのタフな毎日を過ごすことができるのか。究極のミッション・インポッシブルが始まる。達人が恋するご当地アイドルのエース・藤谷彩(ふじたにあや)役として関水渚が出演する。

 

 

日テレ土9 7/13 ~ 『GO HOME~警視庁身元不明人相談室』 小芝風花(主演)、大島優子、吉田鋼太郎、阿部亮平、戸次重幸、半海一晃、栁美稀、高島礼子、他

警視庁に実在する部署『身元不明相談室』をモデルにした八津弘幸の脚本によるオリジナルの警察エンターテインメントドラマ。事件発生から犯人逮捕までといった展開とは異なり身元不明の遺体から始まる物語。舞台は『警視庁身元不明人相談室』。全国に2万体も存在し年々その数が増しているどこの誰かも分からない“名もなき遺体”の身元を特定し家族の元に帰すことが同部署の役目となっている。地味で誰も行きたがらないが、自ら志願して配属された変わり者・三田桜(小芝風花)と、10歳上の同期・月本真(大島優子)は、性格も趣味もまるで正反対。明るく天真爛漫な桜は、亡くなった身元不明者を家族や恋人の元に帰すため上司が止めるのも聞かず突っ走るが実は以外な過去を持っていた。一方の真はクールで冷静沈着、週刊誌の記者だったが、この部署を志願した背景にはある哀しい過去があった。顔を合わせればいがみ合ってばかりの2人だが、1人でも多くの身元不明者を家族の元に帰したい思いは一緒。遺体に残されたわずかな手掛かりを頼りにバディを組んで謎を解いていく。この2人の他に、警視庁捜査一課の刑事・手嶋淳之介に阿部亮平、身元不明人相談室・室長の利根川譲治に吉田鋼太郎がキャスティングされている。

 

 

日テレ土10 7/13~ 『マル秘の密子さん』 福原遥(主演)、松雪泰子、上杉柊平、清水尋也、志田彩良、吉栁咲良、他

魅惑のサクセスストーリーか、怒濤のサスペンスドラマか、そのすべてがベールに包まれた“マル秘”ドラマ。福原遥演じる主人公は“トータルコーディネーター”の本宮密子。コーディネートでビジュアルを変える、コーチングでメンタルを変える、裏工作でスキャンダルをもみ消す…など、どんな手を使っても依頼者を必ず成功させる謎多き女。そんな彼女の今度の依頼者は松雪泰子演じる不運続きのシングルマザー・今井夏、タッグを組むことになった密子と夏が目指すのは、なんと、華麗なる一族が率いる大企業の社長の座だった。しかし、密子の来訪には大きな“秘密”があった。

 

 

NHK日8 継続中 『光る君へ』 吉高由里子(主演)、柄本佑、岸谷五朗、国仲涼子、髙杉真宙、段田安則、三石琴乃、井浦新、玉置玲央、吉田羊、見上愛、木村達成、宮川一朗太、渡邊圭祐、浩歌、松下洸平、毎熊勝哉、本郷奏多、佐々木蔵之介、野村麻純、井上咲楽、高橋光臣、三遊亭小遊三、秋山竜次(ロバート)、板谷由夏、ユースケ・サンタマリア、益岡徹、橋爪淳、町田啓太、他  

世帯視聴率は依然として11%前後をうろうろ。一応手堅い視聴者層はつないでいるようである。合戦は皆無でほぼ宮廷内や屋敷内でのシーンばかりなのでお金は衣裳代につぎこんでいるのか?ストーリーは朝廷での権力争いが主体で、主人公・紫式部不在の場所で物語が展開されるため彼女を何とか絡ませようとする脚本に無理矢理感がある。むしろ主人公を道長にした方が良かったのではないだろうか?

 

 

TBS日9 7/7 ~ 『ブラックペアン シーズン2』 二宮和也(主演)、竹内涼真、葵わかな、小泉孝太郎、内野聖陽、橋本さとし、神野三鈴、内村遥、今野浩喜、森田甘路、ヤマダユウスケ、松川尚瑠輝、水谷果穂、田中みな実、他

海堂尊の小説『ブレイズメス1990』『スリジエセンター1991』(講談社文庫)が原作。2018年4月クールで放映された『ブラックペアン』の続編。今作はシーズン1から6年後の物語となり、今回二宮和也が演じるのは、シーズン1の主人公・渡海征司郎とうり二つの世界的天才外科医・天城雪彦(あまぎゆきひこ)。天城は人も金をもてあそぶ悪魔な世界的天才外科医。オーストラリア・ゴールドコーストのハートセンターに長年勤めており、手術の技術は天才的で、心臓冠動脈バイパス術の世界的大家。ダイレクト・アナストモーシスという手技ができる唯一の医師であり、敵対する医師をも魅了していく人物。一方で、天城の手術を受けるにはシャンス・サンプル(二者択一)の運試しに勝つしかなく、掛け金としてその人の財産の半分までも要求するため、医師の間では“ディアブル(悪魔)”と呼ばれている。そんな天城が東城大学医学部付属病院に現れるが6年前に同院にいた渡海とうり二つのいでたちだった。シーズン1では研修医であり、渡海の助手として奔走した世良雅志(せらまさし/竹内涼真)はその後様々な場所で経験を積み、東城大へ心臓血管外科医として戻っている。新人看護師だった花房美和(はなぶさみわ/葵わかな)も、手術室看護師として成長を遂げている。その他、シーズン1で渡海と対立関係にあった高階権太(たかしなごんた)に小泉孝太郎、世界的に有名な佐伯式手術の生みの親である佐伯清剛(さえきせいごう)に内野聖陽がキャスティング。佐伯は東城大学医学部付属病院の病院長に就任、日本医学会の会長の座を狙っていて、心臓外科に特化した専門病院の開設を計画。そのために天城を呼び寄せた。それぞれが持つ医療という名の欲望がうごめいていく。

 

 

テレ朝日10(ABCテレビ)日10 8/18 ~ 『素晴らしき哉(かな)、先生!』 生田絵梨花(主演)、茅島みずき、鈴木仁、橘優輝、永瀬莉子、矢吹奈子、小宮璃央、小栗有以、他

脚本・宅間孝行によるオリジナルドラマ。過酷な教師の実情を題材にしつつ、新米教師と生徒との心温まるエピソードを積み重ね、先生たちへ応援歌を贈る作品。人間関係の板挟みになる中、退職を考えるも生徒のために奮闘する2年目の高校教師が主人公。生田画絵梨花演じる笹岡りおは、夢と希望を胸に教育現場に飛び込んだZ世代の高校教師。しかし、その過酷さは想像を絶し、2年目にして退職を考えるほどストレスフルな毎日を送っていた。『自由』を拡大解釈し奔放に振る舞う生徒たち、学校に過度な期待を寄せる保護者や近隣住民、トラブル処理を若手に押し付けてくる年配教師…。りおはそんな毎日の愚痴をSNSの裏アカウントに吐き出したり、優しい彼氏に聞いてもらったり、『先生だって人間だ!』と適度に発散したりしながら、持ち前の元気と明るさでどうにかバランスを保っていた。しかし、その我慢もとうとう限界に到達。人間関係の板挟みになり辞職を決意するが、同じタイミングでクラス担任に急きょ欠員が発生、穴埋めのお鉢が、なぜか彼女に回ってきてしまう。初めての担任で3年生を任された教師生活は、さらなる茨の道に突入、生徒たちのために奮闘することになる。果たしてりおの運命は…。

 

 

日テレ(読売テレビ)日22:30 7/7 ~ 『降り積もれ孤独な死よ』 成田凌(主演)、吉川愛、小日向文世、他

降り積もる謎が予測不能な結末へ誘うヒューマンサスペンス。講談社『マガジンポケット』で連載中の同名漫画(原作/井龍一・漫画/伊藤翔太)が原作。ひと気のない屋敷で13人の子供の白骨死体が見つかった通称“灰川邸事件”。現場に残されていた謎のマークが7年の時を経て再び姿を現す。不可解な共同生活、父と呼ばれる容疑者、事件の6人の生存者…幾重にも真実が隠されていた。2024年、若者たちが社会や家族からの逃げ場所として、たむろしている都内某所。そこで、突如1人の少女が失踪する事件が…。そして、遡ること7年。2017年、とある屋敷で少年少女監禁死体遺棄事件が起きていた。成田凌演じる山梨県警富士山北警察署刑事・冴木仁(さえきじん)が通報を受けて駆けつけた屋敷で13体の白骨化した子供たちの遺体を発見する。被疑者は、屋敷の主・灰川十三(はいかわじゅうぞう/小日向文世)。消息不明となっている謎の男だ。そんな中、冴木の前に謎の女性・蓮水花音(はすみかのん/吉川愛)が現れる。彼女は6年前まで灰川邸で暮らしており灰川を父と慕っていた。灰川の無罪を主張する花音は冴木とともに事件を追う。そして、次第に明らかになっていく真犯人の存在……。過去と現在をつなぐ事件の真相とは。原作が未完結であり、どういう展開になるのかは不明。

 

 

警察関連ドラマが4本、医療系ドラマが3本、学園ドラマが2本。

特に変わり映えのしないラインナップである。

もはや世帯視聴率をあきらめて、コア視聴率をターゲットにしている?

高齢者ウォッチャーとしては視聴継続が辛いドラマが増えている印象で、

非常に残念な傾向だ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする