1‐3月クールのドラマ、
初回、第2回と一通り見終わった(暇)。
で、一番のお勧めは意外にも
日テレ系土曜9時、『デカワンコ』。
全く期待はしていなかったのだが、
ゴスロリに身を包んだ多部未華子の
体当たり演技と表情の多彩さには
感動すら覚えた。
『ジーパン刑事のテーマ』をはじめとする
『太陽にほえろ』からのサントラ曲が随所に流れ、
往年の『太陽にほえろ』ファンにはたまらない?
このドラマ、一応刑事ものなのだが、
多部扮する犬並みに嗅覚鋭い女性刑事、花森一子が
優秀な警察犬
ミハイル・フォン・アルト・オッペンバウアー・ゾーンと
協力して事件を解決するという内容。
犬好きな方にも楽しめそうなので是非ご覧いただきたい。
さて、犬の話が出たところで、
ペットに関する記事を2つ紹介しよう。
1月21日付 Time.com
Why You Shouldn't Snuggle with Your Pooch in Bed ベッドでワンちゃんとたわむれるべきでない理由
By Meredith Melnick
飼っているペットをベッドに入れさせないでほしいと思っているのは、犬の訓練士や時々神経質になる配偶者だけではない。Emerging Infectious Disease 誌の新しい報告によると、人間・動物間で感染する既知の250の人獣共通感染症のうち、100以上が家庭内で飼育しているペットに由来することが明らかになった。そう、あなたのかわいらしい Sparkles ちゃんや Daisy ちゃんからも、ということである。
報告(Health Day から)
『ベッドカバーの下で犬と一緒に寝ていて人工股関節置換術の術創を犬に舐められていた69才の男性が髄膜炎になったケースがある。また別のケースでは9才の男児が、蚤が寄生した猫と一緒に寝ていて、致死的感染症を引き起こす可能性のある細菌に感染している。この報告によると、猫や犬と一緒に寝たり、それらにキスをしたり、舐められたりして人に感染しうるその他の感染症には次のようなものがある:鉤虫症、回虫症、ねこひっかき病、薬剤耐性ブドウ球菌感染症』
ただし、よいニュースは、ともかくペットと一緒に寝ている人の数が非常に多いこと(米国の全ペットオーナーの半数以上)に比べると、ペットが病気をもたらすリスクは比較的低いということである。さらに、ペットを飼うことの健康効果はそのリスクを上回っている:ペットを飼うことで、血圧が下がり、ストレスが減り、身体的健康が向上し、幸福感を増すことが研究で示されている。
感染の危険性を減らすためには、ペットオーナーは睡眠の環境に動物を置かないこと、ペットを触ったり、ペットに舐められたりした後には十分に手(あるいはその他の接触部位)を洗うこと、さらに、子犬、子猫、あるいは下痢をしているペット(それらは“ハイリスク”キャリアーとしばしば考えられている)には十分な注意を払うことを、Human-Animal Medicine という教科書の共著者である Yale School of Medicine の Peter Rabinowitz 博士は HealthDay に語っている。
続いて、
1月18日付 Washington Post 電子版
Pets can improve mood, but evidence is thin that they can improve health ペットは雰囲気を改善する、しかし人間の健康を向上させるという証拠は不十分である
Scrappy は著者の家族に垂れた耳以上のものをもたらしてくれた
By Carolyn Butler
私はペット禁止のアパートで育ったので、約10年前に夫の Jamie と私が犬を飼い始めたとき若干神経質になっていた。しかし、その名前そのままのメス犬の Scrappy(向こう気の強い)はその、やわらかくだらりと垂れた耳、特大の足、不格好な陽気さ、そして私の足の上で丸くなる癖などで、たちまち私を味方につけた。事実、すぐにいなくなってしまったり、臭いうんこの中でころがり回る困った癖はあったものの、すぐに愛する家族の一員となった。
確かに、Scrappy は私たちの家庭に多くの幸福をもたらし、夫のJamie などは、彼女がそばにいると実際に彼の気分は良くなり、たとえば不安感は減り、ずっとリラックスできるようになったと日ごろから語っていた。
いくつかの研究では夫の意見が正しいことが示されている。「ペットに対して肯定的に感じる人には健康にプラスの効果をペットがもたらすことがわかっています」とUniversity of Maryland School of Nursing の教授で International Society for Anthrozoology の会長である Erika Friedmann 氏は言う。この International Society for Anthrozoology の会員たちは人獣間の相互作用について研究している。
Friedmann 氏の1980年の重要な研究によると、ペットを飼っている心疾患の患者では、ペットを飼っていない患者に比べて一年生存率が良好であることが明らかにされている。最近では、ペットを飼うことは、ストレスの減少、血圧の低下、受診回数の減少、孤独感の緩和、社会的つながりの増大、さらには身体的活動性の向上などに関連していることが研究で示されている。
一方、結果がすべてプラス面であったわけではない。スカンジナビアの精神医学誌に発表された研究では、急性冠症候群で入院した424人の患者を追跡したところ、ペットを飼っている人、中でも猫を飼っている人は、猫を飼っていない人に比べて再入院および一年以内の死亡の率が高かった。小児ぜんそくや他のアレルギーにおける Fido や Fifi(注:米国におけるペットの名前の定番)の関与については依然グレイエリアとなっており、家庭用ペットを飼うことはこれらの疾患を引き起こす可能性があるとする研究がある一方で、動物の存在が予防因子となっていることを示す研究もある。
昨秋の Journal of Pediatrics の636人の子供の長期研究の発表にも依然混乱が認められている。犬アレルギーの子供は、生後1年の間犬と一緒に生活していた場合、4才までに湿疹を生じる頻度が低かったことが研究者によって示された。一方、猫アレルギーがあり、家の中で猫と育った子供では正反対の結果となった。彼らは、猫を飼っていなかった同様の子供たちにくらべ、遅発性に湿疹を生じる危険性が有意に高かったのである。
ペットと健康の関係についてすぐれた科学的エビデンスがさらに必要である。
「世界には、多くの興味深い小規模な研究を含め、良好で、しっかりした研究があります。しかし、ペットの肯定的影響についてのエビデンスを求めるには方法論的不備が存在しています」と、National Institute of Child Health and Human Development(NICHD)の科学者 James Griffin 氏は言う。彼が挙げる主たる制限の一つに、“盲検” 試験を行うことの困難さがある。それは、動物と触れ合っている時をどうしても人は認識してしまうからである。「そのため、関連がないとする研究や否定的な影響を示す研究にも多くの方法論的不備が存在していることになります」
NICHD は McLean 市に本社のある食品メーカー Mars 社の一部門、Waltham Centre for Pet Nutrition と協力関係を構築し、人獣間の相互関係についてのより優れた研究を支援している。現在7つの研究が進行中である。「これら考えられる健康上の利点の裏側に実在する機序が何であるかを知る必要があります」と Griffin 氏は言う。
彼によると、たとえば、これまでの研究では、人が犬や他のペットをそばに置いている場合、ストレスホルモンの値を下げることのできるホルモン、オキシトシンの分泌されている可能性が示唆されているという。「これは、生理的レベルで、人が動物との間に感じる触れ合いに相応する反応が存在することを示しています。さらにそれはストレス軽減にも関係しており、そのことが心筋梗塞からの回復など心血管系に関わるいくつかの重要な知見の根底にあると考えられています。とにかく、私たちはもっと多くのことを知る必要があるのです」
考慮されなければならない要因の一つはペットとそのオーナーとの間の実際の関係であると Griffin 氏は指摘する。「家庭で飼っている猫が嫌いだとしたら、猫がストレスレベルを下げることはとうてい起こりそうにありません。これに対して、もし、強い愛情を持っていて、膝の上に載せて可愛がるとするならば、そのような効果はより発揮されやすいでしょう」と彼は説明する。
しかし、健康障害の可能性についてはどうだろう?最も大きな問題は咬みつかれることであると専門家は言うが、それ以外にもペットから人に感染しうる疾患は幅広い。これには寄生虫、トキソプラズマ症、猫ひっかき病などがある。昨夏 Pediatrics のオンラインで発表された研究で、2006年から2008年の間に汚染された乾燥ドッグフードやキャットフードからサルモネラを発症したことが報告された。その症例の約半数は若年小児であった。
「危険性はありますが、比較的小さいものです」と Virginia Commonwealth University School of Medicine の Center for Human-Animal Interaction のセンター長で精神医学教授の Sandra Barker 氏は言う。彼女によると、免疫不全の人はカメや鳥を飼うべきではなく、その他の動物に対しても特別な注意が必要であると考えられるが、それ以外の人では「常識的で適切な衛生管理がいかなる問題の予防に大いに役立ちます:とにかく一に手洗い、二に手洗い、三に手洗いです。特に子供の手洗いが重要です」
対応がはるかに困難となり得ること、そして精神的健康と満足な生活状態に対して非常に大きな影響を持ちうること、それはかけがえのないペットを失うことである、と Baker 氏は言う。
それは私たちが昨秋、実際に体験して実感したことだ。Scrappy が車にはねられ死んでしまったのである。私は一週間泣き続け、それについて書こうとするだけでいまだに涙があふれてくる。しかし、この経験が私に教えてくれたことは Scrappy が間違いなく私たちの家庭をより穏やかで、ゆったりとした場所にしてくれていたということである。私たちの関係は単純で無条件なものだった、そして今の私にわかることは、その最愛のワンちゃんがそばにいた時、夫と同じように本当に気が楽になっていたということである。
これまで何度か当ブログにも登場したことのある
我が家の愛犬チャッピーが、昨年12月2日に
悪性リンパ腫であっけなく逝ってしまった。
元気だったころには、
室内で毛が抜ける、
おしっこはシートからはみ出してする、
いろんなものを咬み散らかすなど、
大変なことも多かった。
しかし確かにチャッピーは我が家に
安堵の空気をもたらしてくれていた。
チャッピーがいなくなってからの日々は
暮らしの中にポッカリと穴があいたようである。
犬を飼った経験から思うのは
総じてペットが人間にもたらすものは、
有益性が勝っているに違いないということ。
一方で、さらに上手な動物との付き合い方について
今一度考えてみることも大切かもしれない。