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MrKのぼやき

煩悩を解脱した前期高齢者男のぼやき

モルジェロンズの謎

2012-01-28 20:13:09 | 健康・病気

身体中の皮膚に寄生虫のようなものが這うような感覚があり、
皮膚から得体の知れない線維が出てくる奇怪な病気。
モルジェロンズ病…
いまだ医学的な根拠に乏しく、
精神疾患の一症状ではないかとの指摘もあるが、
実際にこの異様な症状を訴える患者は多い。
果たしてその原因は?皮膚から出てくる線維の正体とは?…

1月26日付 Time.com

Morgellons Mystery: No Medical Explanation for ‘Crawling Skin’ Disease モルジェロンズ病の謎:医学的に説明できない“皮膚を虫が這う”病気
By Alexandra Sifferlin

Morgellonsmystery_2

 Morgellons と呼ばれる奇妙な疾患の症状を聞いただけで鳥肌が立ってしまう。この疾患の患者にとって、その感覚はあまりにもリアルすぎる。
 患者は、虫が身体中の皮膚の上あるいはその直下を這い回っているように感じると訴える。彼らには倦怠感と複数の痛みの箇所がある。さらに疾病対策予防センター(CDC)による最新の研究によると、彼らは皮膚を通して、“線維” や “小片、顆粒、粒、虫、砂、卵、毛玉、幼虫” などの固形物が引っ張り出されると患者は訴えるという。
 この疾患について議員や患者から寄せられる関心や問い合わせの大きな高まりに応えて2008年に立ち上げられた、60万ドルのプロジェクトとなっているこの新しい研究は、Morgellons がどのくらいの頻度で見られるかを明らかにしようとするものである。そして恐らく患者にとってはより重要なことだろうが、さらにこの研究は医学的な原因を探求しようとした。しかし、その結果は、何もない、である。
 Morgellons の患者が何らかの病気に罹っていることは否定できない。しかし、彼らの症状が心の中にだけ存在している可能性があることを今回の最新の知見は示唆している。
 CDC の研究者らは、本疾患を説明できるかもしれない細菌や真菌などの感染症を検出するために皮膚生検材料や、尿・血液サンプルを採取した。しかし何も見つからなかった。さらに彼らは環境的要因を探したがやはり何も見つけられなかった。
 患者の皮膚病変は、患者自身が引っ掻いたり、擦ったりして自分で生ぜしめたものであり、外因によるものではないことが確かめられた。そして、研究者らは患者の皮膚より採取した線維を解析したが、大部分が綿やナイロンであり、衣類から剥がれ落ちたものであると考えられた。「それらは生命体ではないという明確な答えが得られました」と CDC の研究者でありこの論文の著者である Mark Ebernard 氏はUSA Today に語っている。
 本研究は 2006 年から 2008 年までの間に Kaiser Permanente(医療保険グループ法人)を通じて健康保険に加入していた Nothern California の 320 万人を対象に行われた。研究者らは、患者の記録に基づいて Morgellons に一致する症状を訴えた 115 名の患者を特定した。それらの患者のうち 77 %が白人女性であり、平均年齢は 52 才だった。
 本研究によると、全体的に見て Morgellons は Kaiser ネットワークの 10 万人中約 4 人に発症しており、稀な疾患とみられる。特定された 115 名の患者のうち、そのほとんどが研究者による質問調査に回答しており、約 3 分の 1 には身体的・心理学的検査も行われた。
 結局、医学的原因は同定できなかったが、研究者らは Morgellons の患者に見られる共通の傾向に気付いた:それは健康障害である。患者の半数以上は自身の全般的な健康度を fair(中くらい)か poor(悪い)と見なしており、70 %が慢性疲労を訴えた。多くは一つ以上の合併する内科的あるいは精神的疾患(うつ病を含む)を有していた。約 59 %に認知障害があり、50 %で毛髪の検査により薬物が陽性と出た。また大部分の人は “臨床的に重大な身体的懸案事項”  を有しており、自身の健康への執着を持っていた。
 長く待ち望まれていた今回の知見は多くの Morgellons の患者にとって失望的結果となった。彼らの多くは、自分たちの疾患が精神疾患の結果であるとか、一部の医師が指摘しているように、寄生虫が感染していると思い込む一種の妄想性寄生虫症であると言われることを容認しない。
 SanFrancisco Chronicle は次のように報じている。

「私たちはただ認められたいだけなのです。これは妄想ではありません」 Morgellons による障害が起こるまで16年間 Bay Area の集中治療室で看護師として働いていた 49 才の Cindy Casey さんは言う。現在彼女はテキサスに住んでおり Morgellons 研究のための基金を運営している。
Casey さんは身体全体に病変があり 「飛び跳ねるようなチリチリするような」 感覚に悩まされているが、最初は両足から始まったという。至るところを掻きむしり、それがあまりにひどいため痛みを伴い、眠れなくなったと彼女は言う。
彼女によると、症状は頭がおかしくなってしまうほどであるため、多くの Morgellons の患者は医師に “狂っている” と思われてしまうに違いないと言う。彼女だけでなく他の人たちも妄想的であるというレッテルを貼られてもおかしくない、そう彼女は認めている。

 今回の CDC のレポートでは、Morgellons の医学的説明が発見できなかったと結論づけているが、本研究は、「この疾患を持つ患者を見たことのある人に認知されていること、すなわち、これらの患者がひどく苦しんでいることや彼らの苦しみが実在するものであるといったことを確認するものであり、彼らは見捨てられてはならないのです」 と、University of Texas Southwestern-Austin の皮膚科学の責任者 Jason Reichenberg 氏は USA Today に語っている。
 本研究の著者らの意見は一致しており、医師たちが罹患の可能性がある患者に診断・治療のアプローチを整えるのにこの最新の研究を利用するよう推奨する。そのような “説明できない皮膚症状” の患者は、合併する内科的疾患に対する標準的治療や delusional infestation(寄生虫妄想)などの似たような病状に対して行われる認知行動療法なども有効である可能性があると彼らは指摘する。

今回の報告により
本疾患の発症には精神的要因が関与している可能性が
かなり高くなったようだ。
しかし明らかに人工産物ではない繊維が
身体から出ていた患者もいるらしい。
ますます混沌としてきたモルジェロンズ病だが、
現実に苦しんでいる患者にとっては一刻も早い
解明が望まれるところだろう。

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犬への治療に期待する

2012-01-24 16:59:23 | 健康・病気

ダックスフンドの実に5匹に1匹が下半身不随になるとか。
飼い主としては手術でもリハビリでも何とか元気に
なってもらいたいと思うだろう。
そんな脊髄損傷の犬に対して新しい薬が試されているという。

1月19日付 NewYork Times 電子版

Helping Injured Dogs Walk Again 脊髄損傷の犬を再び歩けるようにする
By TARA PARKER-POPE

Dogscordinjury
脊髄損傷をもつ犬が再び歩けるようにしようとする新しい研究は、人間の脊髄損傷の治療につながる可能性がある

 脊髄損傷を有するダックスフンドなどの犬で試験的に投与された実験的薬剤が、やがては同じような損傷を持つ人間の新しい治療につながる可能性がある。
 サンフランシスコにある University of California(U.C.S.F.)と Texas A&M College of Veterinary Medicine の研究者らによって研究開発されているこの薬で、すでに脊髄損傷のあるマウスが再び歩けるようになったことが示されている。現在、研究者らは、比較的よく見られる椎間板ヘルニアによって引き起こされた脊髄損傷を有する犬を対象とした治療研究を計画している。
 そのような損傷は通常、ダックスフンド、ビーグル、コーギー、ベキニーズ、シーズーなどの足の短い、胴長の種類の犬で見られるが、彼らは椎間板が自然に破裂し、脊髄を損傷すると後ろ足が使えなくなる。獣医学付属病院に入院する犬の約2.3%にこのタイプの損傷が見られる。こういったケースの大部分がダックスフンドであり、ダックスフンドの5匹に1匹が生涯のうちにそのような損傷を負う。
 今回の新しい薬は、脊髄損傷直後に異常高値となるたんぱくを阻害することで効果を発揮する。脊髄が損傷されると、損傷の一部は最初の傷害によるものだが、化学反応、腫脹、あるいは出血などの連鎖的に発生する事象がその領域にさらなる損傷を引き起し、多くの傷害が遅れて発生する。今回の新しい治療は初期の傷害を治癒させることはできないが、代わりに、続発する傷害の連鎖を阻止し、それによって脊髄への二次的な傷害の程度をできるだけ少なくするものである。
 U.C.S.F. の研究者らは、損傷を受けたマウスが、損傷後3時間以内に治療を開始し3日間治療を続けた場合、この薬で再び歩けるようになる可能性を示している。
 「それらは顕著な回復を見せています」と、U.C.S.F. の神経外科・理学療法部門の Linda Noble-Haeusslein 教授は言う。「それらは後ろ足を引きずっていた状態から実際に機能的な歩行が行える状態になっています。その効果は受傷1日後という早期から認められています」
 さらなる研究で受傷後3時間以降に本薬剤を投与されたマウスでも有効性があるかどうかを調べようとしている。
 次のステップは、自然発症の脊髄損傷を起こした犬を毎年約120匹診療している Small animal Hospital of Texas A&M University の現実的世界で、それらの犬に対する臨床試験を行うことである。本研究の2年半に渡るコースで、研究者らは、それぞれの飼い主の同意を得て、すべての犬が脊髄損傷に対して外科的治療とリハビリテーションを受けるランダム化臨床試験に80匹の犬を登録したいと考えている。
 一部の犬にこの実験的薬剤を、また他の一部がプラセボを投与されるが、さらに別のグループには歩行に役立つ車輪のついた装具が用いられる。受傷後3時間以内に獣医のもとに犬を連れてゆくことのできない飼い主もいることから、本研究では最初の損傷から6時間後から12時間後の間に投与された場合の同薬剤の効果も調べられる予定である。もし、犬においてこの薬の有効性が示されれば、犬の試験が終了して 1 、2 年後には人間に対する臨床試験が研究者らによって始められるものと期待されている。

ちなみにダックスフンドで椎間板ヘルニアの
起こりやすい場所は胸椎・腰椎移行部らしい。
記事中にある、脊髄損傷で上昇するたんぱくとは
matrix metalloproteinase-9
(マトリクス・メタロプロテアーゼ‐9, MMP-9)
のことで細胞から分泌される細胞外マトリックスの
代謝に関係するたんぱく分解酵素の一つである。
一方この研究で用いられている
このたんぱくの活性を阻害する実験的薬剤とは
GM6001と呼ばれるものである。
MMP-9 は脳の活性化や可塑性に
関与するプロテアーゼ(たんぱく分解酵素)と
考えられているが、脳虚血やてんかん等により
局所的な脳傷害が生ずると24時間以内に急速な
MMP-9 の発現上昇が生じ、
それが病状を増悪させている可能性が示唆されている。
その意味からMMP-9の阻害薬による
脊髄損傷の治癒促進が期待されるのである。
事はそう単純なものではないと思われるが、
今回の犬の臨床試験で好結果が得られ、
脊髄損傷の患者さんに応用できるようになることを
期待したい。

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エコノミークラスでいいんですか?

2012-01-21 16:28:09 | 健康・病気

国際保健を専門とするフリー・ライター
John Donnelly 氏の深部静脈血栓症体験談である。

1月17日付 Washington Post 電子版

An achy calf and shortness of breath point a traveler to deep vein thrombosis 旅行者のふくらはぎの痛みと息切れは深部静脈血栓症を考える

By John Donnelly
Deepveinthrombosis
 私は仕事柄しばしば海外に出かけるが、その際毎日一時間走るようにしている。エネルギーがもらえるし、初めての風景を見るすばらしい機会も与えられる。最近のこと、マニラで走り始めてから途中3分間ほど中断した。呼吸が浅く苦しかったのである。さらに両足のふくらはぎに持続性の痛みを感じた。違和感は4日前にフィリピンに渡ってきてから感じていた。
 というわけでその朝は30分間、走ったり歩いたりした。私はうろたえたが、長引く時差ぼけと厳しい暑さの影響によるものということで片づけてしまった。残りの日程にはランニングを止めることにし、あの時どのくらい私が無理を押していたかについて自身のランニング・ブログに後日書いた。
 しかし実際にその通りだったのである。
 数日後、ワシントンに戻った私は再び息切れがした。しかし今回は自宅で途中に踊り場が一つだけある階段を歩いて上っていただけだった。どこかがおかしかった。私はラップトップ・コンピューターを開き Google に接続し、『shortness of breath(息切れ)、calf pain(ふくらはぎの痛み)、long flight(長距離飛行)』と打ち込むと、出てきた可能性のある原因は私を凍りつかせるものだった。深部静脈血栓症(deep vein thrombosis, DVT)、すなわち、肺に飛んでゆくと肺動脈の突然の閉塞、すなわち肺塞栓症を起こす血栓症である。そして、それによって死亡する可能性があると書いてあった。
 30分後、私は Sibley Hospital に車で向かった。そこで私は受付のナースに、自分が DVT だと思うと告げ、自身の状態をすべて話した。彼女は書類の欄に “至急” のチェックをし、15分後には超音波の技師が私の右ふくらはぎの内部の静脈を検査していた。
 「まあ、大変」と、彼女は声をひそめて言った。
 「血栓が見つかったの?」と、私は尋ねた。
 「動かないでください」と、彼女は言った。
 彼女は2つ血栓を発見していたが、うち一つは大きなもので私の膝の直下にあった。もし私が動いたらその血栓が肺に飛んでゆくのではないかと彼女は心配した。職員が車椅子で私を緊急室まで連れ戻すとそこで看護師はすぐさま抗凝固薬を投与した。
 数分後、医師がやってきて、私の話からすると、マニラで、さらにワシントンでも肺塞栓症を起こしていたのはほぼ確実だと言った。そしてその時点で恐らく私は自分の静脈内に数個の血栓があったのだと彼は言った。抗凝固薬は血栓を溶解することはできない一方、溶解する作用がある薬剤は深刻な出血を来たす可能性があるため、一般に緊急室で生きるか死ぬかのタイミングでのみ用いられるのだと、彼は私に説明した。このため後者ではなく、血栓が増大したり、新たな血栓が形成されるのを防ぐために、経口の Coumadin(クマジン:ワルファリン)と連日注射を行うヘパリンの二つの薬剤投与を開始する方針だ、と彼は言った。私はまだ危険を脱してはいなかったので、すべてが問題ないと確認できるまで数日間は同病院に入院することになると言われた。
 「あなたはラッキーです」と彼は言った。
 本当に2度ともラッキーだったのだと私は感じた―最初がマニラ、2度目が自宅。
 それから私の深部静脈血栓症の勉強が始まった。診断名を伝えるために家族が呼ばれた後、私は Google に戻り、年間35万から60万人のアメリカ人が DVT に罹患し(MrK註:正確には肺塞栓症の頻度、DVTの頻度はその約10倍である)、10万人が本疾患で死亡しているということを知った。
 私が調べたところでは、DVT の最大のリスクファクターとして手術、運動不足、喫煙、肥満、先天的な血栓形成素因、そして…長時間の飛行がある。さらにもう少しインターネットを探してみると、2003年にイラクで肺塞栓症のために死亡した NBC の特派員 David Bloom の記事が見つかった。彼は様々な局面で長時間動かずにいた。例えば、長時間の飛行や、膝を顎につけるようにして戦車の中にいたりした。Bloom 氏の剖検によって、彼には先天的な血液凝固異常があったことも明らかとなった。
 DVT はしばしば “economy-class syndrome(エコノミークラス症候群)” と呼ばれるが、それは長い飛行機旅行で窮屈なシートにじっと座って動かなかったあとに発症する人が多いからである。
 友人には国際的保健業務に従事している人間が多いのだが、彼らから聞いた話を発端にしてこのテーマについて過去20年間に渡って書いてきた。世界保健機関(WHO)で以前働いていた友人は、長時間の飛行機旅行のあとで DVT になったことがあり、現在は長距離の旅行のたびにその30分前に抗凝固薬を自身で注射していると言う。WHO で働くかなりたくさんの人が飛行機旅行で DVT になっており、ほとんど職業病のようになっているのだと彼は言う。
 Harvard School of Public Health の感染症学の教授 Phyllis Kanki 氏は、可能な限りビジネスクラスで旅行すると私に語った。それは一つには足を挙上できるからであり、これはDVT のリスクを減らすための一法である。「ひとたび飛行機が離陸したら、皆さんがすべきことの第一は足を高くすることです。それで大きく違います」と彼女は言う。「長距離旅行後のDVTの診断の難しさは、多くのことが起こることによります。飛行機を降りたときには誰もが疲れていて、すべてが調子が悪いように感じらるので、診断の正しい手がかりを得られないことが多いのです。もし自宅にいたなら、すぐにそれらに気付くことでしょう」2004年、メキシコ・シティーで飛行機を降りたあと肺塞栓症で突然死亡した National Institute of Allegy and Infectious Diseases の副所長 John LaMontagne 医師のことを数人の人たちから聞いたことがある。そのとき何が起こったのかについて詳しく知りたいと思い、彼の当時の上司 Anthony Fauci 氏に電話してみた。
 「それはきわめて悲劇的な状況でした」、自身もやはり医師である Fauci 氏は言った。「メキシコ・シティーに向かっていた満員の飛行機の一番後ろに John は座っていたのです。一見彼は問題ないようでしたが、パスポートラインを通過していたとき、肺塞栓症になり、実質その場で彼の命は奪われてしまったのです」
 国内のAIDS 研究の第一人者である Fauci 氏はたとえ通路の邪魔になっても飛行中に多く歩くようにしていると言う。「これまでずっと飛行中の危険性について非常に気を配っていました。それで私は人の通行を妨げながらも通路を歩くことに多くの時間を費やしてきたのです」
 彼は、窮屈な飛行機のシートに長時間座っていることがどのようにして血栓を引き起こすかを説明した。「もしあなたが座っていて、膝から下の部分が圧迫されていたならば、さらに大腿静脈が曲げられていることによってさらに血液のうっ滞、すなわちうっ血を生じることになります」これにより血液中の血小板が凝集し血栓を形成すると彼は言う。
 しかし、Airlines for America 事業者団体のスポークスマン Victoria Day 氏は e-mail で次のように述べている。「飛行機旅行と DVT との間に特異的な関連はない。飛行機旅行中に DVT を発症するリスクは机や映画館やバスや車の中で同じ時間だけ座っているのとほぼ同じである」
 私は ClotCare と呼ばれる DVT についてのウェブベースの情報センターに接触してみることにした。同組織を設立した医師 Henry Bussey 氏によると同サイトは月に50万件以上のヒットがあるという。
 長距離の飛行機旅行が“相当なリスク”となり得ることを示した DVT に関する研究は少数だがあると Bussey 氏は言う。しかし彼はまた、血栓形成の傾向がある人たちは、循環の悪い高齢者、ホルモン治療を受けている女性、血栓を形成しやすい遺伝的疾患を持つ人たちであり、必ずしも頻回に長距離を旅行する人たちとは限らないとも指摘する。私の DVT は凝固しやすくさせるような遺伝的異常によって引き起こされていた可能性があると彼は述べた。
 それでは私にとって今回のことはどういう意味を持つのだろうか?
 今すぐ答えることはできない。今春、私は抗凝固薬を休止し、主治医は私に遺伝的疾患があるかどうか見るために血液を検査する予定である。その結果が重要である。そして、マニラやアジス・アベバ(エチオピアの首都)やその他の遠い都市に飛行機で行かなければならないときはどうすればいいのだろうか?恐らく6時間以上の飛行の前には必ず抗凝固薬を自己注射することになるだろう。それから血液が足にうっ滞するのを予防するため膝までのコンプレッショノン・ソックスを履くだろう。そして通路をうろうろ歩き回り、大量の水を飲み、脱水にさせるような飲料はさけるだろう。
 悲惨な結果は何とか避けた。もう二度と繰り返す必要はない。

深部静脈血栓症に対する薬物療法では
血栓溶解療法や抗凝固療法が行われる。
ウロキナーゼや組織プラスミノーゲン活性化因子を用いる
血栓溶解療法では速やかな治療効果が期待できる反面
脳出血など重篤な出血性病変を来たす危険性がある。
抗凝固療法ではヘパリンやワルファリンが用いられる。
なお肺塞栓症に対しては重症度に応じて
カテーテルによる血管内治療や外科的血栓摘除術が
行われることもある。
なお2011年3月から活性型第Ⅹ因子阻害薬の
アリクストラ(一般名ファンダバリヌクス)が
急性深部静脈血栓症・肺塞栓症に対して
使用できるようになった。
一日一回の皮下注射で投与する。
記事の中で自己注射云々の薬が
このアリクストラであろう
(ただし本邦では自己注射は認められていない)。
本注射薬は、東日本大震災のあと、
避難所や車の中で窮屈な生活を強いられ
深部静脈血栓症を発症してしまった被災者で
効力を発揮したとのことである。
深部静脈血栓症は高度肥満の多い欧米人に特有な
疾患ではなくなってきている。
日本人の発症率も増加傾向にあり、
日頃から十分に注意したい疾患の一つである。

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パーキンソン病に立ち向かう

2012-01-18 08:33:28 | 健康・病気

徐々に動作が緩慢となり
日常生活に様々な支障が出てくるパーキンソン病。
薬物による治療には限界があり、時には手術も施される。
それに対して強い精神力で苛酷なエクササイズを行うことで
この難病を克服しようとする人たちがいる。
そんな人たちの脳内では何が起こっているのだろうか?

1月10日付 Washington Post 電子版

Bicycling and other exercise may help people with Parkinson’s curb their symptoms 自転車に乗ることやその他の運動はパーキンソン病の人たちの症状の改善に有効かもしれない

Exerciseandparkinsons
パーキンソン病の診断を受けてから6年、Chuck Linderman 氏はアレキサンドリアにある漕艇用施設で日課となっている運動を行っている

By Alice Reid

 日の出よりずっと前、Chuck Linderman 氏は Alexandria にあるボートハウスでの日課のトレーニングを開始する:Concept 2 社のローイング・マシンを30分間必死に漕ぐこと、一定量のフリーウェイトのリフティング、そして30分間のエアロバイクのペダル踏みである。彼は自分自身を汗まみれで息も絶え絶えの疲労困憊状態まで追い込む。というのも、Linderman 氏は自身の人生のレースのためにトレーニングしているのである。すなわちパーキンソン病とのレースである。
 Linderman 氏は、身体の運動能力に関与する脳細胞を消滅させるこの神経変性疾患に悩まされている約100万人のアメリカ国民の一人である。彼の診断は6年前につけられたが、それは妻が彼の右手が異様に動き、ワイシャツの一番上のボタンを留めるのに苦労していたことに気付いたからである。彼のかかりつけ医は神経内科医への受診を勧めた。
 「その人が診断をつけるのに15分もかかりませんでした」と、現在64才の Linderman 氏は言う。
 漕艇はそれまでの彼の人生に関わってきた。約10年間、彼は Alexandria Community Rowing のマスタープログラムで活躍していた。そのためパーキンソン病に対する彼の反応は迅速だった。最善と思うことを行って阻止すること。それは激しいトレーニングだった。
 「他の手段として何があるのでしょうか?病身への転落でしょうか?」と Linderman 氏は言う。彼は電力関連会社の取締の職を2年前に退職した。
 いかなる種類の運動でもパーキンソン病に有効であることが長く知られている。Parkinson's Foundation(パーキンソン病基金)の国民医療ディレクター Michael Okun 氏によると、1960年代に有効な薬物療法が登場するまでは、患者はしばしば運動によって、しかもそれが単に洗濯物をたたむ動作であっても、症状が改善していたという。Parkinson's Foundation は同疾患に対抗するための重要な手段として運動を強調している。
 今日の薬局方では、患者に対して早い段階で本疾患を軽快させる有効な手段を勧めている一方、ほとんどの薬物には、嘔気から不随意運動や記憶障害に至るまで多様で重大な副作用がある。またこれらの薬物の多くは時間とともにその効果を失ってしまう可能性もある。
 Linderman 氏の厳しい訓練―毎日の自転車こぎ、激しいローイング、さらには個人的なトレーナーつきの週2回のウェイト・トレーニング―はまさに研究者らの興味を集めているタイプのトレーニングである。個人にとって適度な範囲をはるかに越えるような反復性の抵抗運動で筋肉を酷使することによって、いくらか症状が軽減する可能性があるというエビデンスが存在する。
 汗を出させ心拍数を上昇させるに十分な速いペースでの週3回のサイクリングを8週間行うと、一部の患者で約4週間動きやすさを大いに取り戻すことができることを示した予備的研究がある。しかしそののち、それらの患者が運動を再開しない限り改善は消失する。それによってパーキンソン病を治すことはできないが、高度の負担をかける運動には、本疾患が引き起こす運動障害に拮抗し、もしくは遅延させるのではないかとの期待が示されている。
 The Michael J. Fox Foundation for Parkinson's Research(俳優のマイケル・J・フォックスが設立)は、運動の研究にほぼ300万ドルを資金提供している。そして Parkinson's Foundation の Okun 氏によると、現在の研究の焦点は最も有効な運動を見つけることに向けられていると言う。
 「汗をかく必要があるということはわかっています。しかし、厳密にどのような種類の運動が最も有効であるか、またその最適な頻度、あるいは長期的な利点は何か、などについてはわかっていません」と Okun 氏は言う。

An accidental discovery 偶然の発見

 Cleveland Clinic のパーキンソン病の研究者 Jay L. Alberts 氏は、激しいサイクリングがいかに有効であるかを8年前、全く偶然に発見した。当時彼は、この疾患を有する友人とタンデム式自転車でアイオワ州を走っていた。
 「この旅行の目的は単に、パーキンソン病があっても活動的な生活を送られるということを示すことだったのです」と、Alberts 氏は言う。
 しかし、おどろくべきことが起こったのだ。この疾患は既にこの友人から読みやすい字を書く能力を奪っていたのだが、激しいサイクリングの初日以降、突然きれいに自分の字を書けるようになったのである。
 その年の冬には、Alberts 氏は Tucson その他の土地で患者と共に自転車を走らせ、「同じようなことがわかったのです。このことを追跡する必要があると思ったのです」
 5年間、Alberts 氏は過酷なサイクリングの患者への効果を調査した。National Institutes of Health と復員軍人援護局から150万ドルの補助金を受けて、彼は60人の研究を終え、新たに100人の研究を立ち上げたところである。最終的な答えは得られていないが、Alberts 氏の研究はパーキンソン病関連領域において興味を掻きたててきた。室内での自転車こぎのプログラムが Seattle、Cleveland、フロリダ州 Sarasota のYMCA で立ち上げられ、ロサンゼルスでも企画段階の新たなプログラムが生まれた。Peddling for Parkinson's という非営利組織は YMCA の関連団体である。
 Alberts 氏のちょうど完了した研究では、患者に室内バイクに乗ってもらった。まず、彼らが楽にこげるのがどれくらいのペースかを決めるためテストを行ったところ、1分間当たり約60回のペダル回転数だった。続いて、彼らはそれより35%速くこぐように要求された。
 週3回の運動後、ほぼすべての患者で可動性や、細かい運動機能の改善が認められ、この厳しいプログラムから落後したものは一人もいなかった。そして、サイクリングが直接には下肢に影響をもたらすものであるにも関わらず、可動性は他の部位でも同様に改善し、「たとえばジャーを開けるなどの能力である巧緻運動の向上も見られました。何か広範囲なことが脳の中で起こっていたのです」
 Alberts 氏が研究対象者に脳画像検査を施行すると、パーキンソン病に対して通常処方される薬剤と同じくらい効果的に脳血流と脳の活動性を賦活していることが示された。
 「私たちの目標の一つは症状の発現を遅らせることができるかということです。これは神経変性疾患なのです。もし私たちがその進行の速度を変えることができるなら、そこには大きな価値があるでしょう」

Firing up the neurons ニューロンを活性化すること

 脳内でまさに何が起こっているのかを見つけ出すために、身体運動学者であって脳化学者ではない Alberts 氏は他の専門家に期待している。その一人、University of Pittsburgh Medical Center の神経内科医 Michael J. Zigmond 氏はパーキンソン病様疾患を有している動物の脳化学に運動がどのように影響を及ぼしているかを研究している。
 パーキンソン病では、筋肉をコントロールする脳細胞やニューロンが他の筋肉と連携するのを可能にする化学物質であるドパミンを産生する脳細胞が消滅する。その結果、歩行したり、字を書いたり、バットを振ったり、靴紐を結んだりといった、粗大かつ緻細な運動機能を患者が喪失することになる。
 実験動物がトレッドミルや回転車を動き回るときには、それらの脳では、血流量の増加や、脳細胞間のシナプスや伝導路の増加が生じる。それらのニューロンはより多くのエネルギーにより活性化する。
 Zigmond 氏は、Alberts 氏の患者で何が起こっているのか、また Chuck Linderman 氏がなぜあれほどいい状態なのかを説明できる仮説を検証している。
 「パーキンソン病で見られることの一つに、神経栄養因子と呼ばれる脳内の化学物質の量を減じていることがあります」と、最近のインタビューで Zigmond 氏は述べている。「運動が神経栄養因子を増加させ、その結果それがドパミンを産生するニューロンを保護することになるというのが我々の仮説です」
 その筋書きによると、より多くの運動は、より多くのドパミン産生細胞が残存できることを意味し、それによって動きやすさが失われるのを遅らせることができるのである。

Setting a fast pace 速いペースを設定する

 Alberts 氏は、運動のペースが重要であることを示している。「人は実際に何かをしていることを確かめたいたいと思っています。彼らは積極的に参加しなければならないのです」と彼は言う。激しく自転車をこぐことで「(筋肉の)運動についての情報が脳に戻ってゆくのです。そのため、もしその情報の質と量を上げることができれば、それが脳内で生化学的な変化を引き起こすことになる可能性があります」と Alberts 氏は推測する。
 Linderman 氏の個人トレーナー Rob Kreider 氏のトレーニングプログラムの多くは同じ様な理論を基にしている。Kreider 氏は Linderman 氏に迅速かつ繰り返し持ち上げるようにさせている。彼はそれを、筋力トレーニングではなくパワー・リフティングと呼んでいる。
 「身体を曲げたり、しゃがんだりするとき、脳は筋肉に信号を送ります」と Kreider 氏は言う。そのため、より多く繰り返すほど、パーキンソン病患者を救済する信号が増えるのだと、彼は推測する。
 Linderman 氏は途方もなく意欲的で決意が固いと Kreider 氏は言う。
 そして、そういった資質は、彼が診断を受ける前に漕手として過ごしていた日々のおかげだと Linderman 氏は考えている。
 「漕艇は鍛錬だけでなく、毎日起き上がり、やり通す能力をもたらしてくれるのです。パーキンソン病に埋もれてしまうとしたらそれはきわめてたやすいことだったでしょう」と、彼は言う。
 彼はもはや Alexandria プログラムで漕ぐことはないが、生涯会員資格によって同クラブのジムを使用することが許されている。2年前のある朝、彼が競走用ボートから出るときバランスを失い、ボートに後ろ向きに倒れたことがあり、それ以後クラブのリーダーは彼の漕艇を禁止した。漕艇をやめたことは残念だったが、安全上の懸念については理解できたと Linderman は言う。
 「バランスはパーキンソン病について回る問題なのです」と彼は言う。
 現在、彼は Anacostia のボートハウスから排除された身体障害のある人たちのためのプログラムで漕いでいる。彼はダブルとフォアのいわゆる “adaptive rowing(アダプティブ・ローウィング)” レガッタで金メダルと銀メダルを獲得した。このダブルは、通常の状況では不安定なボートだが、何があっても傾かないようにした船体にフロートを装備しているものである。
 Alberts 氏はいかなる患者も漕艇用のボートやローイングマシンに座らせたことはないと言う。しかし、これらの装具のいずれもが自転車と同じ有益性をもたらしうることを彼は認めており、ある漕艇クラブから彼の研究について問い合わせを受けていると言う。
 さらに別の研究者である University of Florida の神経科学者 David E. Vaillancourt 氏は、二つの運動プログラム、すなわち、Parkinson's Foundation の “Fitness Counts” と、段々と重いものを持ち上げるように行われる Progressive Resistance Exercise とで患者がどのように変化するかを比較してきた。
 「患者に厳しい訓練をさせることがパーキンソン病における運動トレーニングの鍵になると我々は考えています」と彼は言う。Linderman 氏のトレーニングに触れて、彼は「Linderman 氏はこのことを自分自身で見つけてきたように思います」と付け加えた。
 Linderman 氏は、自分に関する限り、運動でもってパーキンソン病と戦うことには多くの利点があると言う。「そしてそれはずっとたくさんの薬を飲むことを凌駕するのです」と彼は言い添えた。

パーキンソン病に対して適切で定期的な運動は
同疾患による運動障害の進行予防に有用である、
とは、これまでもよく言われてきたことである。
しかし、さらにハードな運動の有効性が
高いというのである。
実際にすべての患者さんに実行してもらうことは
むずかしいのかもしれないが、
いずれ効果が必ず減弱してくる薬物に頼ってばかりでは
いけない疾患であるのは間違いなさそうである。

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コロンブスご一行様のお土産

2012-01-09 20:21:45 | 歴史

15世紀の末、梅毒をヨーロッパにもたらしたのは
コロンブス、という話は昔からよく耳にしていた。
しかしその明確な証拠はなかったようである。
今回、熱心な研究者たちの調査によって
梅毒のコロンブス持ち込み説の信憑性が
かなり高まったという、
そんなお話である。

1月4日付 huffingtonpost.com

Did Columbus Bring Syphilis to Europe? New Study Says Yes コロンブスがヨーロッパに梅毒を持ちこんだのか?新しい研究では Yes
By Travis Korte

Columbus

 コロンブスがアメリカへの航海からヨーロッパに戻ったとき、彼やその乗組員らは世界を作り変えるような情報をもたらした。そして、最近の研究によると、彼らはそれ以外のものも持ち帰った可能性がきわめて高いと言う。
 Emory University に関係する研究者たちが、議論の多い梅毒のコロンブス説についてこれまでで最も包括的な研究を発表し、この問題についての長々と続いた疑惑を解消した。彼らは、世界保健機関による最新の推定で 1999年には1,200万人の新たな感染者を出しているとされるこの疾患が、コロンブスの西インド諸島への最初の航海を乗り切った3隻のうちの1隻 Niňa(ニーニャ)号のみによってヨーロッパに持ち帰られたことを発見した。共著者の Molly Zuckerman 氏によると、この結果は“かなり確実性の高いもの”であるというが、「私たちはこれでこの問題に関してけりをつけるべきではない」と彼女は警告する。
 梅毒を起こすいわゆる“トレポネーマ”が、最初に接触した時点で新大陸に既に存在していたことはこの説の支持者らに古くから知られている事実であり、また最初のヨーロッパでの発生は1494年に起こっている。この点はコロンブス説で矛盾のないところである。しかし、コロンブス説を歴史的に反対してきた者たちはその根拠が状況的なものに過ぎないと見ており、彼らの中にはヒポクラテスの古典ギリシア語の書物の中にこの疾患についての言及があると考えるものもいた。
 現代の科学者の間では、ヨーロッパで発見された明らかな梅毒の徴候を持つコロンブス以前の人骨をめぐって議論が沸き起こった。しかし、それらの標本はまとめて調査されたものではなく、それゆえ異なった条件の下で評価されてきた可能性がある。今回の最新の研究のために、研究者らはコロンブス以前に梅毒を示していると見られている過去の報告を集積した。そして彼らはトレポネーマの証拠となる徴候を探した。例えば、頭蓋骨や長管骨の窪みや腫れである。そのような特徴のない標本は除外された。
 共著者の Kristin Harper 氏は「トレポネーマ感染症の確定的な徴候を示していた骨格のすべては、コロンブスがヨーロッパに戻って以降の時期のものと考えられました」と言う。
 それでは、500年前のミステリーは現在の私たちに何を教えてくれるのだろうか?
 「梅毒は、真の世界的流行を示した最初の例でした」と、Harper 氏は ABC News に語った。「その歴史は新しい病原体がいかに効率よく世界中に広がったのかを示していると思います。近代的な旅行という追い風すらない時代です。そしてまた、いつどこで、これまでにない新しい感染症が発生し、人々の中に永久に根付いてしまうのかを予測することがどれほど難しいことかも示してくれているのだと思います」

梅毒の流行は一説には従来からのトレポネーマの
強毒化の突然変異との説もあるが、
コロンブスの西インド諸島への最初の航海から
ヨーロッパへの帰還が 1493年3月、
そして梅毒の流行が1494年から始まっていることから、
タイミングから考えて
やはりコロンブスらが新大陸から持ち帰った可能性が高いと
見るべきであろう。
一方、日本における最初の梅毒は
1512年に記録されているという。
ヨーロッパの第1例からわずかに18年後の
ことである(恐ろしきかな、性感染症の伝播力)。
そしてこの感染症はその後500年以上、
地球上に蔓延していることになる。
初期段階での感染拡大防止の重要性を
あらためて痛感させられるのである。

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