まず、1日に所用で東京に行っていたのですが、ン年ぶりに訪ねた新宿にて新宿駅に帰るつもりがダンジョンに迷い込み新宿三丁目駅に辿り着いていたり、このせいで乗ることになった丸ノ内線で途中下車して初めて立ち寄った国会議事堂と首相官邸前の警備のすごさに圧倒されつつも観光客相手にフレンドリーに接してくれる警察官の方のギャップと、この歳にして東京というところがいかに大きいところかということをつくづく感じた今回の上京でした。
その帰りはどうせならといろんな帰り方を考えつつも連休で適度な宿が空いていなく、ようやく帰り道の道中で適度な値段と場所で見つけた掛川駅前の某ホテルチェーンに宿泊。ならばとこの機会に大井川鉄道を訪ねることにしました。
以下ホテルで調べていて気づいた点。
・思っていた以上に定期列車の本数が少ない
・そして距離の割に意外と時間がかかる
・トーマスSLは先月を以って今年の営業終了
・さらには井川線がこの前の台風の影響で寸断されている
とりわけ線路が寸断されて終点の井川まで行けないことが残念ですが、せっかくの機会なのでそのまま決行することにし、まずは乗換となる金谷駅へ向かいました。
ここでまず感じる違和感。
金谷→千頭 1,810円
さらにはその先に向かおうとした場合、現行の終点接岨峡温泉駅までは
千頭→接岨峡温泉 810円。ということで合計 2,620円。
当然ながら往復しなければならないので 往復 5,240円
あれ…?これってかなり高…いや、気にしたら…
という中で、今回予定していた行程より駅員より閑蔵・接岨フリー切符(4,900円)を勧められたのでこれを購入。ただしSL急行料金は別料金なのでご注意をとのこと。
こうしてようやく大井川鉄道の旅が始まりました。まずやってきたのは
見た目ボロボロですが歴史を感じる旧南海の車両でした。
本線は線名のとおり大井川に沿って上がります。
五和駅までは街中という感じでしたが、急に山中の景色に変わったと思ったらその後はそのまま昭和モノの映画に出てきそうな駅舎とホームを持つ駅を見ながらの道中でした。
なお、途中の青部駅でロケ中の野村将希さんを発見。完全な余談かつ個人的意見ですが、雰囲気からテレビ東京の旅番組だと信じています。
そんなこの列車に乗ること1時間強で、千頭駅に到着。
この機関車がシートをかけられているのは何か大人の事情のような気がします。
また、あまりトーマスに詳しくないこともあるのですが、見たことのないのがいました。
ここで井川線に乗り換え。
個人的に今回ここまでやってきたいちばんの目的であるアプト式体験に向かいます。
千頭を出たところでは1車両に2~3人程度の乗車数でしたが途中の奥泉駅からツアー客がどっと乗り込んできました。そんな列車は多くのお客を乗せカーブとトンネルの連続する山道をひたすら登りアプトいちしろ駅へ到着。
ここで後ろにアプト区間専用の機関車を連結。
アプト区間は次の長島ダム駅までですが、井川線はこの区間のみ電化されておりこの機関車も実は電気機関車。
この大きさの違いが伝わるでしょうか。
もっとも、井川線の列車が小さいのもあるのですが。
列車は90‰という急勾配を登ります。
列車に乗っていたらわかりにくいのですが、かなりの勾配を上っていました。
アプト用の機関車は次の長島ダム駅で切り離されます。
そして終点の接岨峡温泉駅に到着です。
この駅ですら秘境感が。
そうそう、言い忘れてましたがほとんどの駅もがいわゆる秘境駅の感じでした。
よく秘境駅の中の秘境駅と聞く尾盛駅や閑蔵駅に行けなかったのは残念ですが、井川線の土本駅・奥大井湖上駅や本線の神尾駅もなかなかの雰囲気がある駅でした。
さて、帰りはこの折り返しに乗ってもよかったのですが、同区間はバスにも乗れるフリー切符なので千頭まではバスで戻ることにしました。
…だって列車だったら1時間以上かかる距離をバスなら20分で戻れるもんですから…。
そもそもこのフリー切符の売りが「バスで時間短縮できる」ですから。
なお、このバスに乗ったらアプト区間の急勾配がよく見えますので、これはこれでありかと。
そうして千頭駅に戻ってきてこの時間で千頭駅界隈を散策しつつ駅へ。
元近鉄、元南海の特急車両にこの後乗って帰ることにしたSL急行かわね路12号です。
12号の牽引はC11 190です。ちなみにSL急行に乗るには別途800円が必要です。
空席が多かったら座席のリクエストにも応えてくれるようです。
なお、この日はSL急行が3往復しているようでしたが
他の編成はこうして客車を7両つないでいるのに、私が乗る列車だけ3両でした。
余談ですがこのC11 227が先日までトーマスになってた機関車とのことです。
列車は汽笛一声千頭駅を出発。結局私の席が指定されたボックスは他に誰も乗ることもなく、快適な旅となりました。
写真を撮ってなかったのですが、売りといえば売りだと思うのですがこれがまた南海車が比較にならないくらいの歴史を感じる車両でした。
また、ハーモニカ車掌さんのサービスやそのほかのスタッフからも多くの声と笑顔をもらい、それだけでも乗った価値があるなと思わせてくれるいい乗車でした。
なお、途中の川根温泉笹間渡駅では行きの行程でも見かけたロケ中の野村将希さんにこれまた遭遇。
しかも今度はたまたま通路を挟んだとはいえ隣側に列車が停まってしまったこともあり、停車中にこちらへ向かってあいさつをしてくれるサービス付。
よし、ここんところテレビなんてほとんど見ていないけど今度テレ東(と信じている)をチェックしよう!
…話が脱線してしまいました。
そうして1時間ちょっとのSL旅を終えて新金谷駅へ到着。
沿線から手を振ってくれる皆様の笑顔が印象的でした。
なお、今度こそは誰かと一緒に来て手を振りたいと思ったのはここだけの話。
いやー、気付けばかなりの長文になってしまいました。
ま、それだけ楽しかったってことなんですけどね。