「今、八丁座で映画『天地明察』を上映中なんじゃが、映画で使われた小道具を展示されとってんじゃ」
只今上映中の「天地明察」で実際に使われた小道具と、本物のデザイン画を八丁座ロビーにて展示中!
すべて部谷京子さん作によるものです!!
部谷京子さんよりコメント
「観終わったあとに、“あのシーンのあれね!”と身近に感じて頂ける展示です。岡田准一さんが使った小物も…、ぬくもりが感じられるかも(笑)。ロビーでの展示なので小道具だけでも見にいらしてください!」
(「「天地明察」映画の撮影で使われた小道具を八丁座にて展示中!」広島の映画館サロンシネマ、シネツイン、八丁座の広島地場劇場運営会社【序破急】)
「なるほど。映画を観終わったあとじゃったら、「これは、あのシーンに出てきた○○じゃね」と実感できるじゃろうね」
「2回目の今日は、「万歩計」を紹介してみようかの」
劇中使用小道具
万歩計
本作のオリジナルで作成された小道具。
劇中では北極出地の際に使用し、歩数を記録していた。
「この万歩計って、どうやって使うんじゃろ?」
「映画の中では、こうやって使います、というような説明はなかったのう。わしが思うに、たとえば10歩歩くごとに、右手の親指で数字を回すと歩数が記録される、というように使うてんじゃないんかの」
「万歩計っていうのは、歩いた歩数を測るもんじゃろ?」
「ほうじゃのう」
「歩数を測って、何に使うん?」
「歩く人が、自分の一歩あたりの距離をあらかじめ測って知っておくんよ。そうすりゃ、一定時間に何歩歩いたかを記録しときゃ、
一歩あたりの距離×歩数=距離
を測ることができるんじゃ」
「いや、そうじゃのうて…。その測った距離を何のために使うんか、を知りたいんよ」
「地球の大きさを測るためじゃ」
「地球の大きさ?」
北極星の高さを測りながら真北へ歩くときに、北極星の高さが一度高くなる地点までの距離、すなわち緯度一度の間に、直線距離にして地表ではどのぐらい歩くかというのが、当時の大問題だったのです。
(井上ひさし『四千万歩の男 忠敬の生き方』講談社文庫 2012年)
「なるほど。地上(地表)で1度の距離が分かれば、それを360倍したら地球の大きさがわかるんじゃね。でも、地球が丸いってことを当時の方は知っとられたん?」
「江戸時代の日本では、もちろん一部の人だけじゃが、外国からの知識で「地球は丸い」という認識はあったそうじゃ」
「へぇ…」
「暦を作るためには、太陽や月、星の観測が必要になるんじゃ。その観測のためには、自分が居(お)る地球の大きさを正確に知っておくことが必要なんじゃの」
「伊能忠敬(いのう ただたか)も、日本全国を歩いて日本地図を完成させたよね」
「彼の場合は、2歩で1間(約1.8メートル)の歩幅で歩いて、緯度1度を28里2分(約110.75キロメートル)という数字を出されたんじゃ」
「歩けるところはそれでええけど、歩いて行けんようなところがあるよね。そんなところはどうやって測っちゃったんじゃろうか?」
「間縄(けんなわ)という道具で測ったそうじゃ」
間縄
距離を測るための縄。
長さは60間で1間ごとに印がつけられた。
(同上)
「麻や藤つる、竹縄などいろいろな種類が使われたんじゃが、クジラのヒゲが一番よいとされたそうじゃ」
「へぇ。クジラのヒゲか」
「天候の影響を受けない、伸縮をしない素材ということで、鉄の鎖も使われたそうじゃ」
「なるほど。いろいろと工夫されとってんじゃね」
↓映画『天地明察』については、こちら↓
映画『天地明察』オフィシャルサイト
↓八丁座については、こちら↓
広島の映画館サロンシネマ、シネツイン、八丁座の広島地場劇場運営会社【序破急】
↓八丁座に展示されている映画『天地明察』の小道具についての関連記事は、こちら↓
坤輿萬国全図~映画『天地明察』の小道具を展示 八丁座(その1)
↓伊能忠敬についての関連記事は、こちら↓
完全復元伊能図全国巡回フロア展in呉
「今日は、八丁座に展示してある映画『天地明察』の小道具 万歩計について話をさせてもらいました」
「ほいじゃあ、またの」
只今上映中の「天地明察」で実際に使われた小道具と、本物のデザイン画を八丁座ロビーにて展示中!
すべて部谷京子さん作によるものです!!
部谷京子さんよりコメント
「観終わったあとに、“あのシーンのあれね!”と身近に感じて頂ける展示です。岡田准一さんが使った小物も…、ぬくもりが感じられるかも(笑)。ロビーでの展示なので小道具だけでも見にいらしてください!」
(「「天地明察」映画の撮影で使われた小道具を八丁座にて展示中!」広島の映画館サロンシネマ、シネツイン、八丁座の広島地場劇場運営会社【序破急】)
「なるほど。映画を観終わったあとじゃったら、「これは、あのシーンに出てきた○○じゃね」と実感できるじゃろうね」
「2回目の今日は、「万歩計」を紹介してみようかの」
劇中使用小道具
万歩計
本作のオリジナルで作成された小道具。
劇中では北極出地の際に使用し、歩数を記録していた。
「この万歩計って、どうやって使うんじゃろ?」
「映画の中では、こうやって使います、というような説明はなかったのう。わしが思うに、たとえば10歩歩くごとに、右手の親指で数字を回すと歩数が記録される、というように使うてんじゃないんかの」
「万歩計っていうのは、歩いた歩数を測るもんじゃろ?」
「ほうじゃのう」
「歩数を測って、何に使うん?」
「歩く人が、自分の一歩あたりの距離をあらかじめ測って知っておくんよ。そうすりゃ、一定時間に何歩歩いたかを記録しときゃ、
一歩あたりの距離×歩数=距離
を測ることができるんじゃ」
「いや、そうじゃのうて…。その測った距離を何のために使うんか、を知りたいんよ」
「地球の大きさを測るためじゃ」
「地球の大きさ?」
北極星の高さを測りながら真北へ歩くときに、北極星の高さが一度高くなる地点までの距離、すなわち緯度一度の間に、直線距離にして地表ではどのぐらい歩くかというのが、当時の大問題だったのです。
(井上ひさし『四千万歩の男 忠敬の生き方』講談社文庫 2012年)
「なるほど。地上(地表)で1度の距離が分かれば、それを360倍したら地球の大きさがわかるんじゃね。でも、地球が丸いってことを当時の方は知っとられたん?」
「江戸時代の日本では、もちろん一部の人だけじゃが、外国からの知識で「地球は丸い」という認識はあったそうじゃ」
「へぇ…」
「暦を作るためには、太陽や月、星の観測が必要になるんじゃ。その観測のためには、自分が居(お)る地球の大きさを正確に知っておくことが必要なんじゃの」
「伊能忠敬(いのう ただたか)も、日本全国を歩いて日本地図を完成させたよね」
「彼の場合は、2歩で1間(約1.8メートル)の歩幅で歩いて、緯度1度を28里2分(約110.75キロメートル)という数字を出されたんじゃ」
「歩けるところはそれでええけど、歩いて行けんようなところがあるよね。そんなところはどうやって測っちゃったんじゃろうか?」
「間縄(けんなわ)という道具で測ったそうじゃ」
間縄
距離を測るための縄。
長さは60間で1間ごとに印がつけられた。
(同上)
「麻や藤つる、竹縄などいろいろな種類が使われたんじゃが、クジラのヒゲが一番よいとされたそうじゃ」
「へぇ。クジラのヒゲか」
「天候の影響を受けない、伸縮をしない素材ということで、鉄の鎖も使われたそうじゃ」
「なるほど。いろいろと工夫されとってんじゃね」
↓映画『天地明察』については、こちら↓
映画『天地明察』オフィシャルサイト
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広島の映画館サロンシネマ、シネツイン、八丁座の広島地場劇場運営会社【序破急】
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坤輿萬国全図~映画『天地明察』の小道具を展示 八丁座(その1)
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「今日は、八丁座に展示してある映画『天地明察』の小道具 万歩計について話をさせてもらいました」
「ほいじゃあ、またの」