通でがんす

いろんな広島を知って、ひろしま通になりましょう!
(旧ブログタイトル:通じゃのう)

嫁ブリ

2023年12月31日 | 日記


「お父さん、嫁ブリが届いたよ」

「おぉ、届いたか。ほぉ、これが嫁ブリかぁ」

「3枚におろしたブリが入っとるんじゃね」





「今日は、嫁ブリについての話でがんす」





「今年、長女が結婚したんじゃが、相手は福岡の方じゃった」

「結婚式の時、新郎のご両親から「嫁ブリを贈りたいんですけど」といわれたんじゃけど、うちらはそんなの全然知らんけぇ、「すいません、嫁ブリってなんですか?」って聞いたよね」

「嫁ブリいうのは、結婚した年の瀬に、新郎の実家から新婦の実家へブリを一本まるごと贈る習慣なんじゃそうな」





「「大切なお嬢様をいただいて、ありがとうございます。良いお嫁さんっぷりです」という感謝の気持ちこめてのことじゃそうなね」

「「良い(=よか)お嫁さんっぷり」の「~っぷり」と、正月に欠かせない寒ブリの「ブリ」の語呂合わせからきとるそうじゃ」

「ブリは、成長によって呼び名が変わる出世魚でもあるよ」

「福岡では、お正月の雑煮にブリを入れるブリ雑煮をいただくそうじゃの」

「うちゃ、ブリのアラで出汁(ダシ)を取った年越しそばをいただこうかね」







「以下、余談じゃ」


「さっき、嫁ブリのお礼の電話をしたら、2日目まではお刺身でいただいて、3日目からは漬け(づけ)がいいっていわれたよ」

「漬けいうたら、タレに漬けるやつか?」

「そう。刺身をしょう油とみりんに漬けて、すりごまをかけていただくんじゃと」

「おぉ、そりゃどんぶりめしにのせて食うたら、絶対にうまいで」

「試してみようね」





「以下、さらに余談じゃ」


「ところで、嫁ブリって福岡だけの習慣なんじゃろか?」

「調べてみたら、福岡だけじゃのうて佐賀や熊本にもあって、岡山でも嫁ブリの習慣があるらしいで」

「九州から、山口・広島をすっ飛ばして岡山? なんでじゃろ?」

「今の福岡県、むかしの筑前国(ちくぜんのくに)は、江戸時代は福岡藩で、初代藩主は黒田長政(くろだ ながまさ)じゃった」

「黒田長政いうたら、豊臣秀吉(とよとみ ひでよし)の軍師じゃった黒田官兵衛(くろだ かんべえ)の跡継ぎじゃね」

「その黒田家の先祖をたどっていくと、備前国(びぜんのくに)福岡(現:岡山県瀬戸内市長船町福岡(せとうちし おさふねちょう ふくおか))の出らしいの」

「岡山の福岡? 福岡県の福岡という名前はそこからついたんじゃろか?」

「…という説もあるそうじゃ」





「今日は、嫁ブリについて話をさせてもろうたでがんす」



「というわけで、これが今年最後のブログになります」

「今年1年、このブログを読んでいただき、ありがとうございました」

「来年もよろしくお願いいたします。ほいじゃあ、またの」
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『宇宙戦艦ヤマト』の主題歌が低い音から始まるのは、海底から飛び立つから

2023年12月07日 | 音楽
♪さらば地球よ 旅立つ船は
宇宙戦艦ヤマト

(作詞:阿久悠)



今さら紹介するまでもないが、
アニメ『宇宙戦艦ヤマト』の主題歌で、
ささきいさおさんが歌う
「宇宙戦艦ヤマト」の出だしの部分。

作曲したのは、2006年に亡くなられた
故・宮川泰(みやがわ ひろし)さんで、
告別式でこの曲が演奏されたのは
ご存じのとおりじゃの。

出だしの部分の音域が低いのは、
ちゃんとした理由があるそうじゃ。



↓「宇宙戦艦ヤマト」については、こちら↓

「宇宙戦艦ヤマト 宮川泰 ささきいさお」YouTube

「Isao Sasaki: Uchuu Senkan Yamato」YouTube






今日は、
『宇宙戦艦ヤマト』の主題歌が
低い音から始まるのは、
海底から飛び立つから
についての話でがんす。





宮川さんと親交が深かった方の中に、
ピアニストの西村由紀江
(にしむら ゆきえ)さんがおられる。

宮川さんから聞いた話の中で
印象に残っているのもののひとつが、
「宇宙戦艦ヤマト」を
作曲したときのエピソードだという。

宇宙戦艦ヤマト=戦艦大和らしく
勇ましい感じを出すため、
高い音から始まる曲を宮川さんが作った。

しかし、プロデューサーの
故・西崎義展(にしざき よしのぶ)さん
から、イメージが違うといわれた。


「宮川さん、ヤマトは海底から飛び立つ戦艦です。始まりは低い音でいきましょう。ではこのぐらい? いや、もっと低く、もっともっと。それでこの音から始まることになったのよ」

(西村由紀江「①宇宙戦艦ヤマト 始まりの低い音を追求~飛び立つ名曲 宮川泰生誕90年」中国新聞セレクト 2021年10月9日)



…というわけで、
低い音域から始まる曲になったそうじゃ。

なるほどのぅ、
海底から飛び立つから
始まりは低い音というわけかぁ…。



↓ささきいさおさんについては、こちら↓

ささきいさお オフィシャルウェブサイト



↓西村由紀江さんについては、こちら↓

西村由紀江 Official Website





以下、余談。


低音で思い出すのが、
今から2年前の2021年、
作曲家・編曲家の
すぎやま こういちさんが
亡くなられたときに知ったこと。

すぎやまさんが作曲した
ザ・ピーナッツの
「恋のフーガ」(1967年)の
編曲を担当したのが宮川さんだった。

イントロ部の高音


♪パヤ パヤパヤ


のところで、合いの手のように


♪ドコドコドンドン


と、低音のティンパニーが入る。

録画された宮川さんの解説によると、
パヤ、パヤパヤ
の高音に合う低音を探していくと、
当時、歌謡曲で使われることがなかった
ティンパニーの音にたどり着いたそうじゃ。

プロデューサーの西崎さんも、
ヤマトに合う音を探していって、
あの低音にたどりついたのかもしれんの。



↓「恋のフーガ」については、こちら↓

「ザ・ピーナッツ 恋のフーガ」YouTube





以下、さらに余談。


明日、2023年12月8日(金)から、
全国36の映画館にて3週間限定で
『宇宙戦艦ヤマト 劇場版』の
4Kリマスター上映開始。

こちらも楽しみじゃのぉ。



↓『宇宙戦艦ヤマト 劇場版』4Kリマスターについては、こちら↓

「2作品連続公開決定!『宇宙戦艦ヤマト 劇場版』4Kリマスター/『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』4Kリマスター」starblazers-yamato.net

「『宇宙戦艦ヤマト 劇場版』 & 『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』 4Kリマスター 2ヶ月連続公開 予告 [4K UHD]」YouTube






今日は、
『宇宙戦艦ヤマト』の主題歌が
低い音から始まるのは、
海底から飛び立つから
について話をさせてもろうたでがんす。



ほいじゃあ、またの。
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