通でがんす

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(旧ブログタイトル:通じゃのう)

「サンライズ」スペクトラム

2020年07月26日 | 音楽
深夜23時から朝5時までの6時間、
1年365日放送されているのが
NHK『ラジオ深夜便』。

今日(2020年7月25日)の午前3時台
「作家でつづる流行歌」では、
作詞家の故・山川啓介(やまかわ けいすけ)さんの
特集じゃった。



↓NHK『ラジオ深夜便』については、こちら↓

「ラジオ深夜便 - NHK」





山川さんの特集は以前にもあったが、
このときは歌謡曲だけが紹介された
と記憶する。



ところが今回は、



じゃじゃまる、ぴっころ、ぽろり
「ドレミファ・どーなっつ!」
(NHK『ドレミファ・どーなっつ!』主題歌。
作曲:乾裕樹)、


♪いちど会ったら ともたちで
まいにち会ったら きょうだいだ




串田アキラ「宇宙刑事ギャバン」
(TV特撮番組『宇宙刑事ギャバン』主題歌。
作曲:渡辺宙明)、


♪ 男なんだろ くずぐずするなよ
胸のエンジンに 火をつけろ




ゴダイゴ「銀河鉄道999」
(アニメ映画『銀河鉄道999』主題歌。
作詞:奈良橋陽子と共同、
作曲:タケカワユキヒデ)、


♪さあ行くんだ その顔を上げて
新しい風に 心を洗おう




と、歌謡曲以外の曲も紹介された。





そして、あの名曲!



スペクトラムの「サンライズ」
(作曲:スペクトラム)が、
天下のNHKで紹介されました!!!


♪汚れていないその手で
時代のページを開け
おれたちが行くあとから
目覚めた街がつづく






涙、感動、そして拍手でございます。

深夜3時、わしひとり興奮してしもうて、
ご近所の皆さんには
ご迷惑をおかけしました。





まずは、「スペクトラム(SPECTRUM)」
というバンドの紹介から。



スペクトラムは、今から約40年前の、
1979年から1981年まで
約2年半活動したのちに解散した、
日本のブラス・ロックバンド。

ブラス隊3人
(トランペット 2人、トロンボーン)に
リズム隊5人
(ベース、ギター、キーボード、
ドラム、パーカッション)の
8人編成。

ボーカルは、
ベースの渡辺直樹(わたなべ なおき)、
ギターの西慎嗣(にし しんじ)、
そしてリーダーでトランペットの
新田一郎(にった いちろう)の3人編成。





次に「サンライズ」という曲について。



「サンライズ」は、
彼らのセカンド・アルバム
『スペクトラム2 OPTICAL SUNRISE
(オプティカル・サンライズ)』
に収録された曲のうちのひとつ。

そして、山川さんが初めて
スペクトラムに詞を提供した曲でもある。


アルバムに収録された曲なので、
イントロ・間奏ともたっぷり時間をかけ、
演奏時間が8分20秒もあるという大作。



1時間(ニュース・天気予報をのぞくと
50分弱)という、
『ラジオ深夜便』の時間枠で
紹介するのは、まず不可能な曲である。



そこで今回は、3分47秒の
シングル・バージョンが紹介された。





…と書いても、
「サンライズってどんな曲?」
という方がほとんどじゃろう。







(『格闘音楽大全 プロレスQ』2000年 キングレコード)


この曲を入場曲として使ったのが、
ウエスタン・ラリアットで
一時代を築いたプロレスラー、
スタン・ハンセン(2001年引退)。

彼が入場するときに流された曲、
といえば思い出していただけるじゃろか?
そのイメージから、
バラエティー番組での乱闘シーンで、
BGMとして今でも使われとる。

…そう、あの曲じゃ!



↓スタン・ハンセン入場曲の「サンライズ」は、こちら↓

「【プロレス入場曲 AJPW Entrance Themes】Stan Hansen/SUNRISE【スタン・ハンセン/サンライズ会場使用編集】」YouTube





そのイメージが強すぎるせいか、
この曲を聞かせた人の反応は、

「インストかと思うとったら、歌がちゃんとあるんじゃね」

「これって、日本人の曲じゃったん」
(スタン・ハンセンはアメリカ人)

というのがほとんど。

わしの啓発活動(布教活動?)が
まだまだ足りとらんのを痛感する
このごろじゃ。



↓スペクトラムの「サンライズ」は、こちら↓

「SPECTRUM スペクトラム SUNRISE サンライズ」YouTube





「サンライズ」のライブ映像は、
今から40年前の1980年に行われた
『タイム・ブレイク・ツアー』
を収録したもの。

翌81年、今は亡きVHD(ブイエイチディ)
という、日本ビクターの
ビデオディスク規格で発売された。

これを見れば、この当時のライブ映像が
どんなものじゃったか
分かってもらえると思うんじゃがの。



VHDは、LD(レーザーディスク)との
規格争いに負け、姿を消してしもうた。

DVDが主流となった今では、VHD、LDとも、
跡形ものうなって(=なくなって)
しもうとるんじゃがの。






(「サンライズ」レコードジャケット 1980年 ビクター音楽産業)



レコードジャケットからも分かるとおり、
スペクトラムは、総額1000万円
(今から40年前のお金で!)といわれる、
金ピカでド派手な甲冑の衣装を着ていた。


そして、トランペットや
ベース、ギターを回し、
歌って踊って演奏するという、
「色物バンド」と見られとった。

が、元々がバックバンドや
スタジオミュージシャンとして
活動している方たちだったので、
歌って踊りながらでも、
演奏はキッチリとできるバンド
じゃったんじゃの。





↓スペクトラムについての関連記事は、こちら↓

スペクトラム 解散から30年





最後に、作詞の山川啓介さんについて。



山川さんは、今から3年前の
2017年7月24日に72歳で亡くなれました。



山川さんが手掛けられた曲を
あげてみると…、



青い三角定規
「太陽がくれた季節」
(作曲:いずみたく)

いずみたくシンガーズ
「帰らざる日のために」
(作曲:いずみたく)

岩崎宏美
「聖母たちのララバイ」
(作曲:木森敏之&ジョン・スコット)

久保田早紀
「オレンジ・エアメール・スペシャル」
(作曲:久保田早紀)

中村雅俊
「ふれあい」
(作曲:いずみたく)

町田義人
「戦士の休息」
(作曲:大野雄二)

八神純子
「Mr.ブルー ~私の地球~」
(作曲:八神純子)

矢沢永吉
「時間よ止まれ」
(作曲:矢沢永吉)

由紀さおり
「しあわせのカノン~第2章~」
(作曲:ヨハン・パッヘルベル)




…有名な曲がたくさんあります。





山川さんのすごいところは、
本名の井出隆夫(いで たかお)名義で、
NHK『おかあさんといっしょ』など
子供向け番組の脚本・構成も
手がけていらっしゃったこと。



『にこにこぷん』
(1982年から1992年)では
31歳になる姪っ子が、

続く『ドレミファ・どーなっつ!』
(1992年から2000年)では
25歳になる娘1号が、

それぞれお世話になりました。



この日のアンカーを務められた
柴田祐規子(しばた ゆきこ)さんも、
子育ての時期にこれらの番組に
お世話になったと話しておられました。



山川さんは、
1982年から2000年までの18年間で、
3500話を超える脚本を書いて、
劇中歌のすべてを作詞されたそうじゃ。

本業の作詞家活動と並行して。

ほんま、すごい方じゃったんじゃのう。





余談じゃが、22歳になる娘2号は
『ぐ~チョコランタン』
(2000年から2009年。
原案・シリーズ構成:鈴木竹志)
でお世話になりました。



孫の世代は、どんな番組を見ながら
大きゅうなっていくんじゃろうかの?





↓山川啓介さんについての関連記事は、こちら↓

追悼 山川啓介さん





今日は、
スペクトラム「サンライズ」ということで、
作詞の故・山川啓介さん、
作曲・歌のスペクトラム
について話をさせてもろうたでがんす。



ほいじゃ、またの。
コメント
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