ハリ天狗の日々奮戦

天狗のごとく山を駆け、野を走る(かな^^;)。 東京は西の端・青梅発、全国行き。日々鍼を打つランニング鍼灸師の奮戦記。

嗚呼無情、第75回富士登山競走

2022年08月01日 | 大会レポート

【嗚呼無情】

2019年以来、伸びに伸び、待ちに待たされた夏の大運動会、富士登山競走。
今年75回目を迎えたレースは速報の通り、全くもって想定外の結果となってしまった。19回目の出走で史上初の8合目関門アウトだ(一度山頂タイムオーバーは経験済み)。
とりあえずは覚え書きレポートは書いておこう。


【かなりやれる気満々の朝】

体重は思ったように落ちなかったけど、調子は悪くない。2日間しっかり休養に充て準備は万端。ずっと心配して睨めっこしていた天気は万歳の快晴。


【嬉しい「おかえりなさい!」】

5時に富士吉田市役所に降ろしてもらい、3年ぶりにやって来た夏の大運動会の雰囲気を思いっきり味わう。次々と友人に出会い盛り上がる。


【青ト部・やまじぃと】


【富士山くっきりでテンション上がる】


【毎度、kojiken】


【さぁ、行くぜ、ハシモ!】

参加者を6割に抑えたとのことだがスタートブロックはC。作戦はとにかく馬返しまで全力。これまでの経験から馬返しまでにいいポジションを確保出来ればあとは何とかなっていく。練習も高地順化よりもロード区間のスピードに焦点を当ててきた。


【Cブロックの前めを確保】

スタートは我が家を作ってくれたビルダーさん、富士強豪のアズさん、そして毎年男子最高齢完走者となっている生駒山賊さんと。馬返しまでが勝負。スピードを意識せよ。

【アズさん、ビルダーさん】


【三つ年長の生駒山賊さんと。2018年初勝利したが彼の方は初の4時間オーバーを悔しがっていた😅】

生駒山賊さんが左端をスーッと抜けて行く。慌てずに追うがすぐに見失った。吐く息を強くリズミカルに。馬返しまで延々と続くロードの上り坂に押し潰されぬよう頑張ろう。
朝から強い日差しだが浅間神社からは木陰が続く。それでも汗は人一倍。あっという間に川から上がったかのような濡れ具合。いつものことながら大変だ。今年のレースは給水は各自でとのことだったのでマイカップ持参してはいるが、初めて350mlのフラスクを2個持った。だいたい同じペースのグループで進んではいるが順位は少しずつアップし続ける。基準にする心拍ははや160拍を超えてはいるが、今日は少し無理してでも馬返しまでに貯金を!だ。我慢我慢、キツイはキツイが粘れ粘れ。
中の茶屋は意外に早くやって来て、ここからあと3kmちょっと。勾配もキツくなり標高も上がってペースも落ちて来るがひたすら粘りまくる。
そして、馬返し。ずっとGarminは心拍だけ表示させていたのだが給水のタイミングでタイム確認。1時間06分台。ガーン。もっともっと早い到着だと思っていた。がっくり来たのと急激な足の疲れで登山道に入った途端ガクンとスピードダウン。抜く一方だったのがあっという間に抜かれる一方に。みんな元気だ。オレ、元気ないじゃん。
とても走るどころではない。何とかしがみついている感じ。程なくアズさんにゲットされる。走っている訳ではないのにどんどん背中は遠ざかる。やがてビルダーさんにもサッサと抜かれる。とにかくのろい。痙攣は大丈夫そうだが力が入りにくい。
4合目付近だったか、「追いついた」と生駒山賊さんが後方から。え?前じゃなかったんですか。こんな位置で強豪の彼と走っているのはもちろん初めてのことだ。自分以上に生駒山賊さんもびっくりしている様子。こんなにキツイのは初めてと。が、楽しい時間でもあった。
さらに驚くべきことに毎年エイジ優勝を外していないバーチカルの強豪Mさんが後ろからやって来たのだ。どうした、どうした。あっという間に先行して行ったが何かあったのか。
ここまで男子60台大苦戦だが、60台女性陣は女王きしこさん、かずはさんが後ろからやって来てグイグイと先行して行った(結果も素晴らしい)。強い。
生駒山賊さんと何とか大丈夫そうとか話しながら登っていたが、意外にも5合目が中々やってこない。ちょっとやばいかも、、、。二人慌て出す。本当にやばい。まさかの2時間15分の関門閉鎖時刻が迫り来る。力を振り絞り5合目関門通過は2分前。10秒後に生駒山賊さんもセーフ。何てこった。やれやれ。星観荘でこれまた初となるヘルメットを受け取り、5、6人前を行く生駒山賊さん(自前で装着済みだった)を追う。まだ元気で程なく追いつき一緒に6合目記念写真撮ってもらおうよと。


【富士登山競走で生駒山賊さんとこんな写真を撮ってもらえるなんて夢のよう】

さてさてそんな具合で応援団に心配をかけてしまった。今年はyahushigeさん、ハリーさん、J子さん、そしてハリマネのやっぱり賑やか応援団に盛大に迎えられる。


【応援団もだいぶ楽しまれた模様。知る人ぞ知る全員60オーバーのロートル軍団😅】

コーラをいただきキャップを交換し、さぁ、富士山本番。生駒山賊さんにはじゃぁここから勝負しましょうかと誘われる。

【ゴチになりました!】

・・・と、でもここまでだったかな。


【さぁて、ここから!、、、なんだけど】

盛大に見送られ張り切ったはいいが、体が動かない。足が出ない。生駒山賊さんはスルスルと前に。逆にハリ天はノロノロ進む。
お、kojiken発見。同じように死に体の模様。追いつきそうで追いつかず、追いついてみればハリ天と全く同じような状況だ。以後、彼と最後まで前行ったり後ろ行ったり。
足が重いだけじゃなく、なんと腰が痛くなってきた。こんなレースで腰が痛いだなんて何でだ。何とか凌いでノロい歩みを進めてはいたが、次なる試練は臀筋のロック。ん? お尻が痛いのではない、痙攣でもない、ロックしてしまった感覚でよく動かせないのだ。なのでもちろん足を前に出すのが大変。
7合目の岩場は四つん這いで登ると何とかなった。振り向けば登ってくる選手は少ない。あぁ、関門2分前(正確には1分半前)通過じゃ最後尾に近い位置なんだ。そうかそうか。前も後ろも同じようなゾンビばかりだ。なんか新鮮な光景だ。なんて喜んでいる場合じゃない。本当にやばい。本当にピンチ。
・・・・8合目の小屋をいくつかクリアしながら諦めるな諦めるなと呪文を唱えていたら、プチ復活の気配。よもやと力を振り絞るも、、、、あえなくスタートから4時間という時が経過してしまった。関門の富士山ホテルはまだ上だ。


【制限時間オーバー記念写真】

関門大丈夫なんですかねと大声で周りに尋ねていた青年に、いや、もうダメだよと最後通告。え〜、マジっすか。嘘でしょ、そりゃぁ無いっすよ〜、と青白い顔で叫んでいたが、マジなのだ青年よ。
制限時間を大きく回って富士山ホテル到着。全く想定外だったとはいえ、力不足は明らかで、悔しいという気持ちよりこれじゃダメなんだという納得感に包まれた瞬間だった。
8合目、4時間09分47秒。第75回富士登山競走は終わった。


【ジ・エンド】

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