十七音のアンソロジー★。・.:・゜'☆,。.:・゜'★

虚と実のあはひに遊ぶ  Since 2008 by Midori♡ H

蜘蛛

2015-08-29 | Weblog
ひとすぢの月光を吐く女郎蜘蛛    
短夜のまぶたに聴ける波の音       
楚々としろ凛とむらさき肥後菖蒲     
水影の古代紫肥後菖蒲        みどり 


*「阿蘇」9月号、岩岡中正主宰選
 
【選評】 
 女郎蜘蛛が吐くひとすぢの糸の輝きも月下の女郎蜘蛛自体も、いかにも幻想的。もちろん女郎蜘蛛が吐くのは糸だが、それを「月光を吐く」と表現したところがポイント。この感覚が鋭く、詩的跳躍がある。

 猛暑が続いた今年の夏もたくさんの吟行地を訪れました。八代市の「松浜軒」の花菖蒲、有明海、山鹿市の「古代の森」公園などなど。そして日々の暮らしの中で出会う小さな生き物は、美しい神秘の世界へと導いてくれました。(Midori
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