十七音のアンソロジー★。・.:・゜'☆,。.:・゜'★

虚と実のあはひに遊ぶ  Since 2008 by Midori♡ H

蜘蛛

2015-08-29 | Weblog
ひとすぢの月光を吐く女郎蜘蛛    
短夜のまぶたに聴ける波の音       
楚々としろ凛とむらさき肥後菖蒲     
水影の古代紫肥後菖蒲        みどり 


*「阿蘇」9月号、岩岡中正主宰選
 
【選評】 
 女郎蜘蛛が吐くひとすぢの糸の輝きも月下の女郎蜘蛛自体も、いかにも幻想的。もちろん女郎蜘蛛が吐くのは糸だが、それを「月光を吐く」と表現したところがポイント。この感覚が鋭く、詩的跳躍がある。

 猛暑が続いた今年の夏もたくさんの吟行地を訪れました。八代市の「松浜軒」の花菖蒲、有明海、山鹿市の「古代の森」公園などなど。そして日々の暮らしの中で出会う小さな生き物は、美しい神秘の世界へと導いてくれました。(Midori
)

4 コメント

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蜘蛛 (久子)
2015-08-29 19:24:56
なんと言っても「月光を吐く」が、凄い!
蜘蛛の色彩から妖しい気配が漂い、生を紡ぐ姿が何とも神々しく想われます。

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蜘蛛 (みどり)
2015-08-29 20:34:14
久子さん、ありがとうございます☆
蜘蛛の囲は、いつもかかってばかりなので、身近な存在でした。
女郎蜘蛛なんて、妖しげな名前を貰ったものですね~!
お陰で、想像が膨らみました♪
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女郎蜘蛛 (今村征一)
2015-08-30 08:18:11
私もこの句が一番好きです。
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ありがとうございます☆ (みどり)
2015-08-30 08:45:53
土曜例会で、中正先生が特選に採って頂いた句です。
最近、小さな生き物に縁があるようです
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