i ricordi sull`italia

イタリアの旅に関する記録です。

ポンペイ遺跡の全景を眺める

2010年10月01日 | ポンペイ

ヴィッラ・デイ・ミステリからエルコラーノ門付近までいったん戻り、遺跡の中へ入らずに左に折れると、
遺跡を囲む壁に沿って、ヴェスヴィオ門まで見晴しのよい道が続いています。
左手はずっとブドウ畑になっていますが、右を見ると、ポンペイ遺跡の全容を俯瞰することができます。

092201

092202_2

092203
真夏や真冬でなければ、心地よい風を感じながら、遠く現在のポンペイの街までを見渡すことができます。
ポンペイというと、ペットボトルの水を片手に石だらけの遺跡を歩き回る、というイメージがありますが、
こんな楽しみ方もありますよ。

おしゃれなフォトブックがカンタンに作れる|オンラインラボ

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ヴィッラ・デイ・ミステリ(Villa dei Misteri)

2010年09月28日 | ポンペイ

日本語では「秘儀荘」と訳されることの多いこのヴィッラは、ポンペイでもはずせない見どころの1つでしょう。
私たちがここを訪れたときにも、何組もの日本人ツアーがガイドに連れられてやって来ていました。

 
建物はゆるやかな斜面を平らに削って造られており、入場口(住居の入り口とは別)は、
地面を掘り下げて作った回廊のとなりにあります。

091903
ヴィッラにはいくつかのアトリウムがあり、自然光を上手に取り入れています。

091904
ここもアトリウムです。そして、これらとは別にぺリストリウムがあります。

091905
台所とおぼしき場所のそばには、半分埋もれたままの壺が…。

091906
たぶん客間です。写真ではよくわかりませんが、床のモザイクも見事です。

091907
そしてここが有名な「ディオニュソスの秘儀」のフレスコ画の部屋です。
本来はダイニングルームだったとされていますが、フレスコ画の題材から見ても
、特別な祭事の時に利用されていたと考えられています。

091908
「ポンペイの赤」の象徴的な壁画です。

091909
こちらは一転して、黒を基調にして装飾された部屋です。応接間だと考えられています。

 
ヴィッラの裏手から外に出たところです。まわりをブドウ畑に囲まれているため、
緑の少ないポンペイでは数少ない一息つける場所でもあります。
ポンペイを訪れたときには、ぜひ足を伸ばしてみてください。

古代ポンペイの日常生活 (講談社学術文庫)

古代ポンペイの日常生活 (講談社学術文庫)
価格:¥ 1,050(税込)
発売日:2010-03-11

当時の人々の暮らしぶりがよくわかる本です。
ポンペイを訪れる前に読んでおくと、
遺跡がいっそう興味深いものになるはずです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

エルコラーノ門からヴィッラ・デイ・ミステリへ

2010年09月25日 | ポンペイ

ポンペイの見どころの1つ、ヴィッラ・デイ・ミステリは、当時の市街を囲む壁の外側にあります。
郊外というほど街から離れているわけではありませんが、ヴィッラと呼ばれていることからもわかるように、
いわゆる貴族の別荘だったようです。

091601
遺跡の北西にあるエルコラーノ門からヴィッラ・デイ・ミステリへと続く道沿いには、
多くの有力者のお墓が残されています。
ちょうどローマ市街地を出てすぐのアッピア街道沿いに多くの墓地があるのと似ています。

091602
通りはごらんの通り、立派な石畳で、街道と呼んでもさしつかえないでしょう。
(もしかすると、この石畳も復元されたものかもしれませんが…)

091603
ご覧の通り、立派なお墓がいくつも並んでいます。

091604
カタコンベかな?と思えるような場所もあります。

091605
これは女司祭マミアのお墓です。

091606
こちらはカルペンティオとネヴォレア・ティケのお墓です。
どんな人物だったのかは、あまりよくわかりません…。

というわけで、街道沿いの墓群を眺めながらしばらく歩くと、いよいよヴィッラ・デイ・ミステリ です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ポンペイの円形闘技場(Anfiteatro)

2010年09月22日 | ポンペイ

ポンペイ遺跡の街はずれ、南東の隅に円形闘技場があります。
古代ローマにおいて、闘技場は“パンとサーカス”と呼ばれた統治を行う上で非常に重要な場所であり、
古代ローマの都市にはほとんど例外なくそのなごりを見ることができます。

091301
闘技場へと続く道は、木々に覆われています。すぐそばには、大規模な運動場(錬兵場)もあります。

091306_2
外観は、復元されているのでしょうか、かなり保存状態がよく、原型がはっきりとイメージできます。

091302
ここが入り口です。

091303
客席へ向かうための通路です。ヴェローナのアレーナなどと比較すると、天井がかなり低いことがわかります。

091304
おそらく、建設された当時の石板でしょう。左端がかけているのでよくわかりませんが、
(完全な形で残っていても読めませんけど…)
建築にあたって費用を負担した当時の有力者をたたえてつくられたもののようです。

091305
闘技場の内側です。観客席とのあいだの壁が低く、客席の傾斜もゆるやかな感じがします。
ローマのコロッセオが東京ドームだとしたら、ポンペイのこれはできたころの西武ドームみたいといえば、
わかる人にはわかるでしょうか…。

ソニーストア ソニーストア

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ポンペイ遺跡の街並み

2010年09月19日 | ポンペイ

ポンペイの遺跡は文字通り「街」なので、ただ通りをぶらぶらするだけでも楽しめます。
通りを1つ曲がると、そこにはまた違った光景が広がっています。


091001
まずは栄光の門のそば、悲劇詩人の住居近くです。フォロにも近いこのあたりは多くの人でにぎわっています。
きっと昔も往来の多い場所だったのでしょう。

091002
こちらは典型的な裏通りです。歩道がずいぶん狭くなっていますね。
当時は裏通りにはインスラ(古代ローマの高層集合住宅)なども多かったでしょうから、
日当たりはもっと悪かったかもしれません。

091003
ここは街の北西のはずれ。左へ行くと、エルコラーノ門を経てヴィッラ・ミステリへと至ります。

091004 ここが街の一番北、ヴェスヴィオ門から続く通りです。通りの左手が未発掘なせいもあるのでしょうか、どことなく閑静な住宅街だったのでは?と思ったりしませんか。

VELTRA

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

貝殻のヴィーナスの絵のある住居(Casa della Venere)

2010年09月16日 | ポンペイ

090701
名前の通り、ごらんのような絵が庭園の正面奥に大きく描かれている住居です。
オクタヴィウスの邸宅のとなりに並んで建てられていて、若干の違いはありますが、
ぺリストリウムやその奥の庭園の眺めを楽しむように住居が設計されている点では、
2つの家屋は共通しています。

090702
入り口を入るとすぐにアトリウムがあります。壁面には“ポンペイの赤”がわずかに残っています。

090703
ペレストリウムは当時の面影がしのばれます。 壁面は一面ポンペイの赤で彩られていたのでしょう。

090704

ANAの旅行総合サイト【ANA SKY WEB TOUR】

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

オクタヴィウス4世の邸宅(Casa di Octavius Ⅳ)

2010年09月13日 | ポンペイ

アッボンダンツァ通りの東のはずれには、2つの大きな邸宅の跡が残されています。
その1つが“オクタヴィウス4世の邸宅”です。この住居は、庭園に人工の川が流れているのが特徴です。

090401  
入り口を入るとすぐに中庭(アトリウム)がありますが、
本来正面にあるべき応接間がなく、裏の庭園まで見通せるようになっています。

090403   
ここにも白い部屋がありました。この部屋は何か祭壇のようなものが置かれていた部屋のようです。
壁の真ん中に小さく描かれているのは、古代エジプトの神々です。

090404
こちらは食堂のようです。全体的に簡素な印象をうけます。

090402_2
水が流れ出ていたと思われる場所には、神殿風の屋根を持ったくぼみがあります。
ここには何かの像が置かれていたのでしょうか。

090405
川のちょうど真ん中にあたる場所にも、神殿風のあずまやが建てられています。
遺跡の西側、古くからの市街地に建てられている商人の住居と違って、
どことなく瀟洒な印象を受けるのは気のせいでしょうか。

優雅でみだらなポンペイ―古代ローマ人とグラフィティの世界
剣闘士の死闘に人びとが歓声をあげた闘技場や
男たちが一晩中飲み騒いだ居酒屋、そして密かに通った娼家。
ポンペイの壁に残された落書きから、
古代ローマ人の姿をいきいきと再現しています。
講談社

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

古代の狩りの絵のある住居(Casa della Caccia Antica)

2010年09月10日 | ポンペイ

「悲劇詩人の住居」から東へ少し行ったところに、この家があります。
ポンペイといえば“赤”のイメージが強い中、この家は青を基調とするフレスコ画が多く残っています。

082901
この部屋は応接間として使われていた場所で、
床のモザイクも含めて、当時の富裕層の家の応接間の様子がよくわかります。
通りに面したところからは直接見ることはできませんが、見て損はないと思います。
おそらくツアーではまわらない場所なので、ゆっくり静かにくつろげる?のもメリットでしょう。

082902
ちなみに、この家の名前のもとになっている「狩りの絵」は、
青い壁面の下のほうにある白い背景の小さな絵がそうです。
ちょっと拍子抜けする感じは、日光で「眠り猫」を見つけたときの気分にも似ていますね。

082903
こちらは食堂です。白い壁面が印象的です。

082904
住居の一番奥には、小さいながらも庭園の跡もあります。真ん中の丸いくぼみは噴水だったのでしょうか。

Hotels.com【海外・国内ホテル予約サイト ホテルズドットコム】
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

猛犬注意!(Cave Canem)

2010年09月07日 | ポンペイ

081502
ポンペイの家々の床には、さまざまなモザイク装飾がほどこされていますが、
このモザイクは、ある意味ではポンペイで一番有名なモザイクかもしれません。
ポンペイに一度もいったことがない、という人でも、
絵葉書や写真などで一度は見たことがあるのではないでしょうか。

081501
このモザイクは“悲劇詩人の家”と呼ばれる住居跡の玄関部分にあり、私たちが訪れたときも人だかりがあったので、
場所はすぐにわかりました。
 
実物は、絵葉書などで見るより退色して損傷も激しく、
「犬に注意」という文字もはっきりとは読み取れませんでした。
が、あちらこちらでこのモザイクをモチーフにしたお土産が売られていることからも、
知名度の高さがうかがえます。

081503
現代のポンペイの犬たちはといえば、暑さのせいもあるのでしょうが、どことなく覇気がないように感じられます。
もちろん、食事に不自由しない飼い犬と、その日暮らしの野良犬との違いはあるのでしょうが…。

ソニーストア ソニーストア

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ファウヌスの庭園

2010年09月04日 | ポンペイ

ポンペイは、18世紀になってから発掘された遺跡のため、
また、発掘状態を保存するために緑地らしきものはほとんどありません。
そんな中で、この場所だけは緑豊かな空間になっています。

090101
ここは、“ファウヌスの邸宅”のちょうど裏手にあたり、邸宅の一部でありながら、
ハブリックスペースとしての役割を果たしていたようです。

 
中央に植えられた椰子の木がとても印象的です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ファウヌスの邸宅(Casa del Fauno)

2010年09月01日 | ポンペイ

ポンペイに残っている住居跡のうち、最も大きなものの1つです。
ぺリスティリウムと呼ばれる大きな中庭が見どころです。

082301
ここがそのぺリスティリウムです。久しぶりに復元予想図(カレンダーを撮影)を見てみましょう。

002
中央のくぼみには水が張られていたんですね。
ところで、この住居の名前の「ファウヌス」ですが、ここに住んでいた人の名前ではなく、
中央にある像のモチーフになっている牧神の名前なんです。

082304
ちなみにこの像は「踊るファウヌスの像」と呼ばれているそうです。

082302
また、このペリスティリウムの奥の部分には、
アレクサンダー大王の戦いの様子を描いた見事なモザイクがあります。
(といっても現地にあるのはレプリカで、本物はナポリの国立考古学博物館にあります。
ちなみに「踊るファウヌスの像もやっぱりレプリカで本物は同じくナポリにあります)

また、ペリスティリウムの手前にある応接間にも、床に見事な幾何学模様のモザイクがあります。
082303
一見何の変哲もないデザインですが、古代ローマの神殿などによく使われたデザインだそうで、
この邸宅の設計者がそれなりに名のある人物だったことがうかがえます。

敷地内には、使用人たちが住むためのインスラなども建てられていたようです。
いったい家の持ち主はどんな人だったのでしょうね。

アメリカン・エキスプレス

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

栄光の門(名誉のアーチ)

2010年08月28日 | ポンペイ

フォロとマルチェムのあいだにある北へ向かう道には、2つの大きなアーチがかかっています。
これらは「栄光の門」と呼ばれ、
つくられた当時は、ローマでよく見かける凱旋門のように表面が大理石で飾られていたそうです。

082002 
南側のアーチはどっしりとした重厚なつくりで、フォロの北の入り口の役割を果たしていたようです。
くぼんでいる部分には、おそらく皇帝などの彫像が置かれていたのでしょう。

082003
北側のアーチは、プロポーション的にはより洗練された感じで、
たぶん大理石のレリーフなどで飾られていたのでしょう。

082001_2
このアーチから北の方角には、ヴェスヴィオ火山の姿を望むことができ、
ユピテル神殿前と並ぶ絶好の撮影ポイントです。

◆最低価格保証バナー◆

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マチェッルム(Macellum:市場)

2010年08月25日 | ポンペイ

081701
マチェッルムとは、マルシェ(=マーケット)のことで、いわゆる市場です。
今のイタリア語でいうとメルカートということになるのでしょう。
このスペースの真ん中には円形のトンガリ屋根の建物があり、
多くの生鮮食料品を扱う店が並んでいたようです。

081702
立派な入り口です。現代のイタリアの街のメルカートだって、
こんなに立派な門が建てられているところは少ないでしょう。
入ってすぐのところは、柱廊になっていて、壁面には今もフレスコ画が残されています。
もしかすると、外壁に沿って柱廊がめぐらされていたのかもしれません。

081703
門をくぐってすぐ左手の内壁です。いかにもポンペイらしいフレスコ画で飾られています。
そして、なぜかここに大噴火で亡くなった人の石膏型が…。

081704
その石膏型や瓶や壺が大量に保管されている場所もありました。
ちなみにこの写真はマチェッルムとは別の場所です。(もしかするとレプリカ工場かも)

スーツケース・旅行用品のトラベラーストア

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

古代ローマ時代の公共浴場(Terme del Foro)

2010年08月22日 | ポンペイ

古代ローマ人は、仕事を午前中で終えると、午後はそれぞれ自由に時間を使っていたようです。
公共浴場へ行くのも、楽しみの一つだったのでしょう。

公共浴場は、単に入浴のための施設ではなく、市民の憩いの場でした。
たいていの浴場には運動場が併設されていて、入浴前には運動で汗を流す人もいたようです。

入ってすぐには、美しい装飾のほどこされた脱衣場があり、
ここにはたくさんの書物も置かれていて、読書をすることもできるようになっていました。


081202
脱衣場

081203
脱衣場の壁面の装飾

衣服を脱いだ人たちは、まずたいていはテピダリウムと呼ばれるやや温かい部屋に入ります。
ここで熱い浴槽のある部屋に入るための準備をします。

次にカリダリウムと呼ばれるお湯を張った浴槽のある部屋で体を暖めて、汗を流します。
この部屋には冷たい水の出る噴水もあり、火照った体を冷やすこともできたようです。


081204
カリダリウム

081205
カリダリウムの浴槽

081206
カリダリウムの噴水

最後に、フリギダリウム(水浴室)と呼ばれる部屋で水浴びをして、 入浴が終わります。
もちろん、そのあいだにそれぞれの部屋では、さまざまな話題の会話がはずんでいたことでしょう。

081207
フリギダリウム

テルマエ・ロマエ 通常盤 [DVD]
 
東宝
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ポンペイの選挙運動

2010年08月19日 | ポンペイ

080903
ポンペイは、他の多くの古代ローマの都市と同じく、共和制をしいていました。
都市にはデクリオネスと呼ばれる終身制の都市参事会員が存在し、行政を担当していました。

ここには「ホルコニウム・プリスクムさんに投票しよう!」というような内容が書かれています。
もしかすると、本人が書いたのかもしれませんね。
役職はよくわかりませんが、2人が選ばれる役職らしいので、執政官のような役職の選挙でしょうか?
(正確にご存じの方、教えてください。)

おそらくコレが、現存する世界最古の選挙掲示板ではないでしょうか。
昔の人たちも、やっぱり選挙は大変だったんですね。

 
ポンペイ・グラフィティ―落書きに刻むローマ人の素顔 (中公新書) ポンペイ・グラフィティ
―落書きに刻むローマ人の素顔
(中公新書)


価格:¥ 734(税込)

本文で紹介した以外のさまざまな「落書き」から、
古代ローマの生活について考察している本です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする