i ricordi sull`italia

イタリアの旅に関する記録です。

サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂(Basilica di S.Maria Maggiore)その2

2012年06月28日 | ローマ

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主祭壇の下にはクリプタがあり、聖遺物が収められています。
こんなにりっぱな入れ物に入っているのは、
キリストが生まれたときに入れられた「かいば桶」の木片の一部だそうです。
すごいのかすごくないのかよくわかりません…。

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クリプタはこんな風につくられています。熱心にお祈りをささげているのは、教皇ピオ9世の像です。

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主祭壇の正面から見るとこんな感じです。たくさんの人が次から次へとやってきます。
ひざまずいたまま何分も動かない人もいます。

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主祭壇の脇には、あのベルニーニのお墓もあります。言われないと気づかないくらい地味なつくりです。
バロックとはあまり縁のないこの教会にベルニーニが眠っているというのも、不思議な感じがしますね。

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ここには特に豪華な礼拝堂が2つあります。
そのうち、システィーナ礼拝堂は修復中で見ることができませんでした。
こちらはもうひとつの「ボルゲーゼ家の礼拝堂(パオリーナ礼拝堂)」です。
色大理石がふんだんに使われ、ここだけ異質な感じの空間になっています。

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礼拝堂のクーポラです。フレスコ画といい、窓のつくりといい、サン・ピエトロの小クーポラを連想させます。

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こちらは洗礼堂です。独立した建物ではなく、教会の一部に組み込まれています。
洗礼盤の真ん中に洗礼者ジョヴァンニが立っていますね。

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洗礼堂の天井です。ここもまた豪華なつくりです。天井の中心でマリア様が見守っていますね。


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サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂(Basilica di S.Maria Maggiore)その1

2012年06月25日 | ローマ

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テルミニ駅から南西の方角に伸びるカブール通りをほんの200~300m歩いたところに、
ちょっとバロック風の建物があります。
前には広場があり、由緒ある建物のように見えるのですが、人の出入りする気配はありません。
実はこれがサンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂のアプシス(要するに裏側)なのです。

この教会は、真夏の夜に教皇が「雪の降ったところに教会を建てなさい」との聖母マリアのお告げを聞き、
その通りに雪が降った場所に建てられたとの言い伝えがあるそうです。

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脇の道を抜けて正面に回ると、ごらんのようなファサードです。
両脇を宮殿にはさまれているため、
サン・ピエトロや、サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノのような威圧感はありませんが、
同系?のデザインです。プランはフェルディナンド・フーガという人が担当したそうです。

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ここにもしっかり「Porta Santa(聖なる門)」がありました。
サン・ピエトロ、サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノ、サン・パオロ・フォーリ・レ・ムーラ、
そしてここがローマの4大バシリカとされ、聖年(原則として25の倍数の年)には、
これら4つの教会の「聖なる門」が開かれ、カトリックの信者が巡礼に訪れるのだそうです。

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内部は、改装はされていますが、バシリカ様式の雰囲気をよく残しています。
ここにも一時期教皇座が置かれたこともあって、祭壇の上にはりっぱな天蓋があります。

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側廊の天井は改装されていますが、身廊の側面上部にはモザイクとフレスコ画が残っています。

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バラ窓です。新しいものだと思うのですが、きれいなのでつい写真に残したくなります。
モチーフはやっぱり聖母マリアですね。

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主祭壇の 天蓋はファサードと同じフーガのプランによるものです。
ベルニーニのバルダッキーノを意識していることがすぐわかりますね。
身廊と内陣を隔てるアーチには美しいモザイクが残っています。

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天蓋ごしに後陣のモザイク画が見えています。なかなか計算されたバロック的な演出ですね。

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天蓋の天井部分もベルニーニ的です。フーガという人はバロックの影響を強く受けていたんですね。

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これが後陣のモザイク画です。聖母マリアとキリストが描かれています。13世紀のものだそうです。
ラヴェンナともパレルモともまた違った雰囲気のモザイク画です。

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祭壇画はやはり聖母マリアです。キリストの誕生の場面でしょうか。
「偉大なる聖母マリア教会」の祭壇画にふさわしいと思いますが、思っていたより簡素です。

実は、この教会には、この「キリストの誕生」にまつわる意外な聖遺物があるのです。
それについてはまた次回に。

VELTRA

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サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノ大聖堂(Basilica di S.Giovanni in Laterano)その2

2012年06月22日 | ローマ

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サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノ大聖堂は、美しい回廊でも知られています。
この回廊も修復など紆余曲折を経ているのかもしれませんが、教会の創建当時の雰囲気をよく残しています。

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中世以前に作られた回廊の多くと同じように、回廊の柱はそれぞれが異なった装飾をされています。

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教会の回廊に来るといつも思うことですが、外の喧騒とはまったくの別世界です。
特にここはローマの中心にあるので、そのことをいっそう強く感じます。

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壁面は、アーチのすぐ上がモザイクで飾られ、その上には細かいレリーフがあります。
レリーフの部分をよく見ると、おもしろい表情をしたたくさんの人の顔が突き出ています。
なんだか南イタリアのバロック建築のバルコニーの装飾を連想させます。

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回廊のところどころに中庭への出口がありますが、それぞれ写真のようなスフィンクス?で飾られています。
文化ってつながっているんだなぁ…なんてことを考えてしまいます。
よくドゥオーモの入り口などで柱を支えているライオンの彫刻も、こういう装飾が起源なんでしょうか。

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回廊からは翼廊の壁面を見ることができます。レンガの粗積みがむき出しになっていますが、
よく見ると、以前はそこにバラ窓とアーチがあったことがわかります。

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回廊の南西の角からは、ファサードの裏側をわずかに見ることができます。
この眺めが、今わたしたちがいるのはパレルモでもラヴェンナでもなくローマなんだということを
思い出させてくれます。


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サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノ大聖堂(Basilica di S.Giovanni in Laterano)その1

2012年06月19日 | ローマ

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サン・ピエトロ大聖堂が今の姿になる以前はローマ教皇座が置かれていた、ローマ随一の教会です。
隣接する宮殿では教皇庁とムッソリーニのあいだでラテラーノ条約が結ばれて、
それによってヴァチカン市国が誕生したことでも有名ですね。

ファサードをデザインしたアレッサンドロ・ガリレイという人は、
パッラーディオ様式の影響を受けているのですが、
これはマデルノのサン・ピエトロ大聖堂のデザインを意識しすぎじゃないかなって気もします。
聖堂のシルエットをすべて隠してしまう巨大な書き割りのようなファサードの上に、
イエスを中央に聖人たちの彫像を配置するスタイル、よく似ていますよね。

アーチの開口部が大きくとられて、ジャイアント・オーダーが強調されているところは、
確かにパッラーディオっぽいと思いますけど…。

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彫像のアップです。中央のイエスは間違いないとして、その脇を固めているのは、
向かって左から教皇クレメンテ12世(サン・ピエトロの代理)、洗礼者ジョヴァンニ、
サン・ジョヴァンニ(12使徒の)、サン・マッテオでしょうか。ポーズや服装、持ち物からの推理ですけど。

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扉の前にはサン・ピエトロに負けない大きな柱廊があります。扉の写真を撮ってくるのを忘れてしまいました。

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内部はボッロミーニの手で改装されています。
こういうのを見ると、ボッロミーニという人のすごさがわかりますね。

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規則正しいアーチで身廊と側廊を分け、
アーチとアーチのあいだにニッチを設けて、12使徒の彫像を配置しています。
本来の教会の良さを残しつつ、自分自身のプランもうまく取り入れるのは大変な作業だったでしょう。

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12人全員を紹介するときりがないので、とりあえずサン・ピエトロを。彼もここではどちらかといえば脇役です。

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翼廊部分には、フレスコ画も残っています。このあたりには、ボッロミーニはあまり手を加えていないようです。
この教会が何度も改修を重ねてきたことがよくわかりますね。

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教皇座の上の天蓋には、サン・ピエトロとサン・パオロの聖遺物が納められています。
ちなみに、これを作ったのはシエナ出身の人だそうです。だからこういうデザインなんですね。

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主祭壇の下には、洗礼者ジョヴァンニの像があります。
今では2人のジョヴァンニにささげられているこの聖堂ですが、
洗礼者ジョヴァンニのほうが200年ほど先なのだそうです。

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後陣のモザイクはさまざまな時代のものが組み合わさっています。
十字架のまわりに立っている聖人のうち、小さく描かれているのは、
聖フランチェスコと聖アントニオだそうです。つまり、13世紀より後のものだということですね。

こうやってみると、長い歴史を積み重ねて現在の姿になったこの教会自体が、
まるでさまざまな時代のモザイクのようだと思いませんか?

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サンタ・マリア・インマコラータ・コンチェツィオーネ教会(Chiesa di S.Maria Immacolata Concezione)

2012年06月16日 | ローマ

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バルベリーニ広場のすぐそば、ヴェネト通り沿いにあるカプチーニ修道会の教会です。
ここには、ある有名なものがあるため、多くの観光客が訪れます。
はたして「観光」していいものなのかどうか考えてしまうものではありますが…。

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坂の途中にあることと、教会前のスペースがないため、ファサードへのアプローチは工夫がこらされています。

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朝の光が差し込んで、教会の中はいっそうおごそかな雰囲気です。
朝のミサは、きっとこんな雰囲気の中で行なわれているのでしょう。

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これが、この教会を有名にしている場所の入り口です。
ここはカプチーニ修道会の修道士たちのクリプタ(お墓)なのです。
それもただのお墓ではありません。埋葬方法が少し変わっているのです。

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写真正面の扉の向こうにある階段を下りると、クリプタです。残念ながら撮影はここまで。
お墓なんですから当然といえば当然です。あとは教会のホームページでどうぞ。

http://www.cappucciniviaveneto.it

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バルベリーニ広場(Piazza Barberini)

2012年06月13日 | ローマ

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トリニタ・ディモンティ教会の前の道を南西に少し歩くと、たくさんの通りが集まる広場に出ます。
ここがバルベリーニ広場です。

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広場には、ベルニーニの作った噴水が2つ。
1つめは広場の中央近くにある「トリトーネの噴水(Fontana dei Toritone)」です。
日本では「噴水」と「泉」を明確に使い分けますが、イタリアではどちらも“Fontana”。
どちらに訳せばよいのか迷ってしまうようなものもありますが、これは誰が見ても「噴水」でしょう。

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遠目に見るとなんということはない噴水に見えますが、近づいてみるとやっぱりベルニーニ、
あちらこちらに彼らしいプランが見られます。
噴水盤の貝殻を支えているのは4匹の魚(イルカ?)で、つくりは大ざっぱな感じもしますが、
貝殻とトリトンのからだはやっぱりベルニーニらしさを感じます。
それにしても、ここまで高く水を吹き上げさせることができるのは、坂の途中にある広場だからでしょう。

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もうひとつは、ヴェネト通りの入り口付近にひっそりとある「蜂の噴水(Fontana delle api)」です。
貝殻の上にウルビーノ8世の名前が書かれていますね。
3匹のハチはバルベリーニ家の紋章のモチーフで、まさにバルベリーニ家のための噴水です。
でもこっちは「泉」かな?

写真素材のピクスタ

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天国の扉

2012年06月10日 | ローマ

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アヴェンティーノの丘を登りきると、そこは行き止まりで、小さな広場になっています。
この広場は、マルタ騎士団広場(Piazza dei Cavalieri di Malta)と呼ばれています。

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この広場に面して、マルタ騎士団の隊長の館があります。
マルタ騎士団は、カラバッジョも一時在籍したことで知られていますね。
騎士の多くは有力貴族の次男や三男だったそうです。

でも、この館、内部を見学することはできません。それなのに、ひっきりなしに観光客らしき人がやってきます。

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その理由は、門の扉についているこの小さな鍵穴にあります。
この鍵穴からあるものが見えるので、この扉は「天国の扉」と呼ばれています。
ここを訪れる人は、みんなそれを一目見ようとやってくるわけです。
というわけで、わたしたちものぞいてみました…。

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写真ではよくわかりませんが、緑のアーチの向こうに見えるのは、サン・ピエトロ大聖堂のクーポラです。
まるで額縁の中の絵のように、クーポラが浮かび上がっています。だから天国の門なんですね。

051907_2光のあたり方にもよりますが、肉眼ではこんな感じに見えます。
ローマに行く機会があって、もし時間に余裕があるときには、
ちょっとのぞきに行ってみてください。








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サンタ・サビーナ聖堂(Basilica di Santa Sabina)

2012年06月07日 | ローマ

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チルコ・マッシモの西側は「アヴェンティーノの丘」と呼ばれる古代ローマ時代からの歴史地区です。
その丘の上、テベレ川を見下ろす高台に立っているのがサンタ・サビーナ聖堂です。
5世紀に建てられ、当時の姿をほぼそのまま残している貴重な教会です。

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この教会は、ファサードにあたる部分は今では使われておらず、身廊脇が入り口になっています。

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内部はシンプルなバシリカ様式で、ラヴェンナのサンタッポリナーレ・イン・クラッセ教会を思い起こさせます。
実は一度バロック様式に改修されたものが、再度元の姿に復元されて今に至っているそうです。

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後陣は何度も改修されたのでしょう。今残っているのは、モザイクではなくフレスコ画です。

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化粧を落としたような灰色の壁面の下に、色大理石のアーチ部分の装飾、そして柱頭部分の装飾。
ぼんやり見ていると気づきませんが、じっくり見ているとなんだかミスマッチな気もしてきます…。

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側廊に2つだけある礼拝堂のひとつには、バロック様式に改修されたときの内装が残っていました。

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礼拝堂には、夕日を受けて輝く色大理石の奥に聖母子の祭壇画がありました。聖母マリアの衣服の青が印象的です。

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教会のすぐ脇は、サヴェッロ公園。遠くにサン・ピエトロのクーポラがぼんやりと見えています。

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チルコ・マッシモ(Circo Massimo)

2012年06月04日 | ローマ

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イタリアでは、古代ローマを起源とする都市には必ずといっていいほど円形闘技場の遺跡があります。
ここローマではコロッセオがそうですよね。
ところが戦車競争などの「競技場」の遺跡はなかなか残っていません。
チルコ・マッシモは数少ない「円形競技場」跡なのです。

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ローマでは、ナヴォーナ広場がもともとは競技場だったことはよく知られています。
また、サン・ピエトロ大聖堂のある場所も、
サン・ピエトロがはりつけになったころには円形競技場だったそうです。
もうずいぶん前の映画ですが「ベン・ハー」を見て古代ローマの戦車競争の様子をイメージする人もいるでしょう。

チルコ・マッシモのメインスタンドにあたる位置には、パラティーノの丘があります。
まさに皇帝や有力貴族たちが、自分の館のバルコニーから戦車競争を観覧したのでしょう。
今はただの野原のようになってしまっているチルコ・マッシモですが、
それがかえって当時の様子を思い起こさせてくれます。

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夜のローマ(2)~ヴェネツィア広場

2012年06月01日 | ローマ

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“ウエディングケーキ”ヴィットリオ・エマヌエレ2世記念堂の屋上から、
ローマのすばらしい夜景を見ることができると聞いて、わたしたちは夜のヴェネツィア広場へと向かいました。

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予想通り?ビットリアーノはライトアップされていい感じです。
ところが、入り口が開いているようすがありません。
(そもそも、入り口がどこかもよく知らなかったのですが…。)

どうやら、この日は休館日のようです。アンラッキー…。

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ふりかえって広場を見まわすと、もうすぐ日付も変わろうという時間なのに、
ごらんのようにまぶしいばかりのライトアップと、激しい交通量です。

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ヴェネツィア宮殿はといえば、特にライトアップされるわけでもなく、控えめにたたずんでいます。
広場の名前にもなっているくらいですから、本当は主役のはずなんですが…。

VELTRA

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