モンタルチーノの北のはずれにフランチェスコ会の修道院跡があります。
回廊が美しいというその場所まで、私たちは足をのばして見ることにしました。
間近で見るサン・フランチェスコ教会は、荒れ果てて、今は使われていないように見えました。
修道院だった建物の一部は、現在では病院として使われているようです。
それでも、回廊は見学することができます。
まるで天国のよう、とはいきませんでしたが、当時の面影をかいま見ることができました。
ドゥオーモの前のスパニ通りをまっすぐ進んでいくと、やがて道は未舗装の散歩道のようになります。
そして、同時に巨大な板のようなマドンナ・デル・ソッコルソ教会のファサードが見えてきます。
このファサード、18世紀末に改築されたものだそうです。
何様式といえばいいのでしょうか、新古典主義風ですよね。
内装は、これまたすっきりしていますが、主祭壇まわりだけは明らかにバロック様式です。
そして、柱廊にはコントラーダの旗が掲げられています。
これが主祭壇です。トスカーナではめったに出会えないバロック様式です。
祭壇中央の額の中には、年に一度しか公開されない「救済の聖母マリア」の板絵が飾られているそうです。
ちなみにモンタルチーノの守護聖人は聖母マリアだとのこと。
あの向こうには、どんな絵が飾られているのでしょうか。
モンタルチーノのメインストリートから、コスタ・スパニ(Costa Spagni)と呼ばれる坂道を上っていくと、
正面に教会が見えてきます。この教会が、モンタルチーノのドゥオーモです。
ファサードは、19世紀に新古典様式で改修されています。
どことなく、ローマのトラステヴェレ界隈の教会のファサードに似ていますね。
ファサードのすぐ前はスパニ通り(Via Spagni)という道になっていて、
その前に小さな広場があるという変わった作りになっています。
それに、普通ドゥオーモは街の中心にあったり、
町はずれにある場合でも、そののまわりには、司教館なり何かしらの建物があるものですが、
ここでは、まるでギリシア神殿のように街の一番高い場所にドゥオーモだけがぽつんと立っています。
残念ながら内部を見学することはできませんでしたが、
前の広場や、ドゥオーモの裏手からの眺めはなかなかでしたよ。
Pasticceria Mariuccia(パスティッチェリーア・マリウッチャ)
ぼんやり歩いていると見落としてしまいそうなこのお店、トスカーナの伝統菓子を売っている老舗です。
日本の雑誌でもよく取り上げられているので、名前だけはご存知の方も多いかもしれません。
有名なのが、この「パンフォルテ」。(写真はホームページからお借りしました)
アーモンドやオレンジピールが入った、ちょっと硬めの焼き菓子です。
ここのお店には、写真のNero(黒)の他に、Bianco(白)もあります。
お店には、パンフォルテの他にもクッキーなどが売られています。
中でもリッチャレッリは絶品。お土産用に買ったリッチャレッリを散策中に全部食べてしまい、
もう一度買いに行きなおすほどのおいしさでした。
お店のホームページはこちら。
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昼下がりのモンタルチーノ。人影もまばらです。
まるで、中世にタイムスリップしたかのような街並みを歩きます。
路地を曲がるたびに、建物のあいだからオルチャ渓谷を望むことができます。
レンガ造りの家が両脇に立ち並ぶ小道をのんびりと歩きます。
正面に見えているクーボラは、ドゥオーモの鐘楼です。
メインストリートをそれて、路地を少し下ると、今度は街並みを仰ぎ見ることになります。
サンタゴスティーノ教会の鐘楼が見えています。
ガリバルディ広場から少し北に歩くと、またもや細長い広場に出ます。
ここがかっての政治の中心、ポポロ広場です。
昼どきのためでしょうか、広場には人っ子ひとりいません。
ちなみに、テラス席が見えているのは、ビオンディ・サンティの経営する由緒あるカフェだそうです。
はじめからそうと知っていれば、立ち寄ったのに…。
広場の東側には、ひときわ目立つロッジアがあります。
建物の左右で様式がちがいます。増築されたのでしょうか、それとも左側だけ改修されたのでしょうか。
広場の南側に面して立つのが、モンタルチーノの市庁舎です。
ずいぶん細長い建物ですね。
壁面には1400年代のモンタルチーノの貴族たちの紋章のレリーフの上に、大きなメディチ家の紋章が。
モンタルチーノの人々は、どんな思いでこの紋章を眺めていたのでしょうか。
さらに市庁舎の前廊部分には、コジモ1世の彫像が置かれています。
でも、この彫像、お世辞にもできがいいとは言えない気が。
モンタルチーノの人々のメディチ家に対する気持ちが像のできばえに表れているかのようです。
Le Potazzine(レ・ポタッツィーネ)
ガリバルディ広場にある、あまりイタリアらしくない(?)上品な店構えのエノテカです。
オーダーしたのは2品。まず一皿めはナスのバルミジャーノ。赤ワインによく合います。
二皿目はサルシッチャのいんげん豆添え。
モンタルチーノの主役はやっぱりワインなので、ブルネッロに合うメニューにしてみました。
(ワインは予算の都合でグラスでしか頼めませんでしたが…)
食後のエスプレッソは、チョウがあしらわれたカップとソーサーです。
ガリバルディ広場に面して立つ聖エジディオ教会は、小さいながらも重要な教会です。
ここにシエナの8つのコントラーダの旗が納められているからです。
内部は単廊式で、フライングバットレス代わりのアーチで支えられています。
シンプルというべきか、簡素というべきか、フレスコ画などはほとんどありません。
ただ、ステンドグラスは見事で、一見の価値があります。
で、シエナのコントラーダの旗ですが…見つけることができませんでした。ちょっと残念。
モンタルチーノの旧市街は、なだらかな丘の上にあります。
だから、街中どこを歩いても坂道ばかり。
中心がどこなのか、わかりにくい街でもあります。ここがいちおう街の中心?ガリバルディ広場です。
大きな塔が見えているのは、市庁舎です。
ガリバルディ広場には、ルーパ・セネーゼ(シエナの狼)のオベリスクがありました。
シエナの人たちの誇りの象徴ですね。でも、心なしかずいぶんと新しいもののようにも見えます。
レプリカなのかな?
広場に面した聖エジディオ教会では、結婚式が行われていました。
モンタルチーノの城塞は、今ではエノテカとして利用されています。
ここには、ありとあらゆるブルネッロ・ディ・モンタルチーノが集められています。
ここが入口です。モンタルチーノで一番のエノテカとは思えない地味なつくりです。
薦められたのは、「ブルネッロ飲みくらべセット」。
5種類のブルネッロを一口ずつ飲むことができます。この量でも一人分が20ユーロします。
それぞれ、名だたるワイナリーの自信作ばかりです。
どれもおいしいことと、ひとつひとつが個性的なところまではわかりましたが、
表現する言葉が見つかりません。
ちなみにボトルは、ソムリエがそれぞれのワインを紹介するために持ってきたもので、
触ったりすることはできません。
陳列棚には、一本100ユーロを超えるようなワインがずらりと並んでいます。
ちなみに、クロネコヤマトの宅急便も使えますから、ワイン好きの人はぜひ行ってみてください。
モンタルチーノはシエナから逃れてきた人たちがフィレンツェに抵抗するために築いた町。
ですから、近隣のどの町よりも立派な城塞があります。
城壁の中はただのさら地になっています。かってはここに武器庫などがあったのかもしれませんね。
この建物は礼拝堂で、城塞を建設する前からここにあったものをそのまま残したのだそうです。
城壁の上には、かって兵士たちが行き来した通路があり、モンタルチーノの街全体を見渡すことができます。
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モンタルチーノは、オルチャ渓谷のはずれにある小さな町。
フィレンツェに占領されたシエナの人々が最後の砦を築いた町として、
また、高級ワイン「ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ」の産地として有名な街です。
町の入り口には、ブルネッロを生産しているワイナリーの場所を示す地図も大きく掲出されています。
ワイナリーだけでなく、エノテカもいたるところにあります。
それでは、ワインの町モンタルチーノを少しずつ紹介していきましょう。
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ブルネッロ ディ モンタルチーノ リゼルヴァ ファットーイ 2003 赤 750ml |
ファットーイ |