La Buca di Enea(ラ・ブーカ・ディ・エネア)
Stuzzicheria(軽食屋、居酒屋)という看板を掲げているように、気軽に入れる気どらないお店です。
「エネアの洞窟」という店名は、ピオ2世の本名エネア・シルヴィオ・ピッコロミーニに由来しています。
オーナーのアントニオは日本が大好き。
京都の金閣寺の前で撮った写真が店内に飾ってあったので「日本に来たことあるの?」とたずねると、
「この写真は合成だよ。」と笑っていました。
アンティパストは2品。一皿めはサルーミです。味はまあトスカーナとしては平均的なレベルです。
もう一品はブルスケッタ。こちらは素朴な感じがいい味を出してます。
プリモはポルチーニのタリアテッレ。どこで食べてもはずれのないメニューです。
セコンドはイノシシのカチャトーラ(猟師風煮込み)。こちらもトスカーナの定番ですね。
トスカーナに来ると、むしょうに食べたくなる料理のひとつです。
最後はアントニオからのサービスで、リモンチェッロとミルト酒をいただきました。
ミルトはハーブの一種で、サルデーニャで食後酒としてよく飲まれているそうです。
料理の味はまあ普通ですが、飾らない、とてもフレンドリーなお店でした。
ピエンツァは本当に小さな町ですが、ユニークな名前の付いた小道がたくさんあります。
こちらは「幸運通り」。歩くといいことか待っていそうですね。
こちらはずばり「愛の通り」。どんないわれがあるのでしょうか。
「愛の通り」があるかと思えば、今度は「キス通り」です。
いかにもイタリアという感じですね。
こちらは「暗やみ通り」。ちょっと怖そうですが、別に少しも暗くはありません。
暗やみ通りで見かけたネコです。ネコはやっぱり暗がりが好きなのかな?
Latte di Luna (ラッテ・ディ・ルナ)
ロッセリーノ大通りの東のはずれ、シリオ門のすぐそばにあるトラットリアで、
ピエンツァでも人気の店のひとつです。
アンティパストは、トスカーナ風前菜盛り合わせ。ブルスケッタと生ハムです。
プリモは「黒トリュフのタリアテッレ」。この店の名物料理です。
セコンドは「ローストビーフのキノコソースがけ」。ポルチーニがたっぷり使われています。
ドルチェはお店のご主人がおすすめのティラミス。
ヴェネツィアあたりのそれとは少し違うものでしたが、味は納得です。
エスプレッソの前に、ヴィンサントとビスコッティをサービスしてくれました。
味ももちろんおいしいのですが、一品あたりの値段が安く、一皿10ユーロ以内のものがほとんどです。
観光客だけでなく、地元の人にも人気のお店なので、予約していくことをおすすめします。
ピエンツァの街は、東西わずか500mほど。はしからはしまで歩いても10分とかかりません。
そんな小さな町ですが、「トスカーナの真珠」と呼ばれるだけあって、街中が絵になる美しさです。
メインストリートのロッセリーノ通りには、食料品や雑貨を売る店が立ち並んでいます。
どの建物もきれいに手入れされ、花などで飾られています。
また、道幅の広さも、人が歩くのに心地よいサイズになっているんですね。
こちらは町の北西、コルシニャーノ時代の面影が少し残っているといわれる地区です。
メインストリートと同様に、家々が草花で飾られているのがよくわかります。
写真を何枚とってもまだとり足りない気持ちになる町、それがピエンツァです。
ピオ2世広場の西側にあるのが、ピオ2世を輩出したピッコローミニ家の宮殿です。
もちろんピオ2世がここで生まれたわけではなく、この宮殿もぴお2世の命を受けたロッセリーニの作品です。
典型的なルネサンス建築ですね。
現在は美術館として使われており、日本語のイヤホンガイドもあるので、内部はたっぷりとたんのうできます。
ただし、撮影ができるのは、中庭まで。室内は撮影禁止です。
2階のテラスからは、庭園とともにオルチャ渓谷の風景を望むことができます。
天気が良ければ、もっときれいな写真が撮れたのですが…。
庭園はどちらかといえば簡素ですが、幾何学的なデザインがピエンツァの街を象徴しているようです。
しかも、とてもよく手入れされていて、なんとなく背筋を伸ばしたくなる雰囲気です。