Ristorante IL FARO (イル ファロ)
サンタ・マルゲリータ・リーグレの中心から少し離れたところにある、年老いた夫婦が経営しているリストランテです。
店内は30席ほどでしょうか。気取らない雰囲気です。
中央には、大きな中国製の花瓶の中にシャクヤクが飾られていました。
最初に出てきたのは「お通し」野菜のフリットです。
その日初めてのお客だったからでしょうか、サービスでシャンパンが出てきました。
アンティパストは「コッツェ・グラティナータ」。ムール貝を小さなグラタン風に仕立ててあります。
プリモは「ポルトフィーノ風ラザニア」ジェノヴェーゼソースがアクセントになっています。
セコンドは「イカのフリットと手長エビのグリル」です。
海のそばだとやっぱりこういうものをオーダーしてしまいます。
ドルチェは「自家製ケーキとプリン」。
どの料理も見た目の派手さはありませんが、まさに“イタリアのマンマの味”でした。大満足の夕食です。
お店のホームページはこちら
http://www.ristoranteilfaro.info/
サンタ・マルゲリータ・リーグレの街歩きは、マルティーニ広場からスタートです。
街並みは、中世の面影をわずかに残していますが、比較的新しい印象を受けます。
町の中心には、バロック様式のサンタ・マルゲリータ教会(basilica di santa margherita d'antiochia)があります。
残念ながら内部の記憶が(記録も)ありません…。
建物の壁面にはだまし絵が。ジェノヴァを思い出します。
考えてみたらジェノヴァから約20km、影響を受けないわけがないですよね。
他にもだまし絵で装飾された建物があちこちに見られます。
ただ、修復されているのでしょうか、歴史を感じさせるものはそれほど多くありません。
と、思っていたらこんなところに旧市街の名残がありました。
フライング・バットレスの役割を持たせたアーチの上に、小さなマリア像が立っています。
道幅と建物の高さのプロポーションも中世的です。
通りを抜けて、海側に出てみると、古いだまし絵が建物の壁面に残っています。
右手の新しい建物とのコントラストが、サンタ・マルゲリータ・リーグレという町の姿を象徴しているかのようです。
地中海に面したリヴィエラ海岸の町では、ヤシや棕櫚の木をよく見かけますが、
ここサンタ・マルゲリータ・リーグレも例外ではありません。
海沿いの大通りには、立派なヤシ並木?があります。
車の走る道とヤシ並木を隔てた海側には、石畳の遊歩道がぐるっと港を取り囲むように続いています。
船着場近くから駅のほうをふりかえってみると、小高い丘の上にホテルや別荘が点在しているのがわかります。
船着場の向かいにあるマルティーニ広場は、色とりどりの花々で飾られています。
さらに南へ進むと、中世の城塞跡があります。ここまでがいわゆる「旧市街」です。
といっても、迷路のようないわゆる旧市街はこの町にはありません。
おなじリグーリアでも、山中の町や村とはかなり違ったおもむきです。
城塞跡のすぐ近くに、クリーム色とグレーのストライプのファサードが印象的なカプチーニ教会もあります。
ここを過ぎると、私たちのホテルはもうすぐです。
Grand Hotel Miramare (グランドホテル ミラマーレ)
サンタ・マルゲリータ・リーグレのホテルは、海を一望できる場所に立つ高級ホテルです。
駅からは歩くと約20分と少し離れていますが、海沿いのプロムナードは歩いていて飽きることがなく、
不便さは少しも感じません。
また、フロントの対応も大きなホテルにありがちな事務的な感じではなく、ホスピタリティにあふれています。
部屋はシンプルですが快適で、ウェルカムドリンクや果物が用意されていました。
部屋のバルコニーからは、サンタ・マルゲリータ湾が一望できます。
こちらは夜明け前のようす。
朝食は、海の見えるテラスで。一か月でも滞在したくなるホテルです。
ホテルのホームページはこちら
http://www.grandhotelmiramare.it/
東リヴィエラのリゾート地、サンタ・マルゲリータ・リーグレへは、ジェノヴァからFSで約20~40分ほど。
私たちは、サンタマルゲリータ・リーグレに宿泊して、東リヴィエラをめぐる予定を立てました。
サンタ・マルゲリータ・リーグレへと向かう列車はインテルシティ。全席予約制です。
私たちが自分の指定席に行くと、そこには先客が。
こちらがチケットを見せると、向こうもチケットを見せてきます。
どうやら、一つ席を間違えている様子。
しかも、イタリア語が通じません。
身振り手振りとつたない英語で事情を説明すると、こころよく席を空けてくれました。
話を聞くと、アメリカのジョージア州から夫婦と娘さんの3人で旅行に来ているとのこと。
モンテロッソに宿をとって、チンクエ・テッレを見てまわるそうです。
私たちもチンクエ・テッレを訪れる予定だったので、列車がサンタ・マルゲリータ・リーグレに着くと
「またお会いしましょう」と言って別れました。(その時は、単なるあいさつのつもりだったのですが…)
サンタ・マルゲリータ・ポルトフィーノ駅のホームは、隣駅のカモーリやラパッロととてもよく似ています。
(これが後日、私たちの大失敗につながるのですが…)
さあ、なにはともあれ、ホテルに向かいましょう。
イタリア語で「甘い水」という名のこの町は、ネルヴィア川の清流に沿って開けた町です。
ヴェンティミリアやボルディゲーラから近いこともあって、多くの観光客でにぎわっていました。
ドルチェアックアのシンボルは2つ。
ひとつは町で一番の高台に立つドーリア城、そしてもうひとつはネルヴィア川にかかるヴェッキオ橋です。
ロマンティコ橋とも呼ばれるこの橋は、15世紀の半ばごろの姿を今もとどめています。
また、この橋とドーリア城は、モネが絵画の題材にもしています。観光客が多いのは、そのためかもしれません。
実際に橋を渡ってみると、意外と傾斜が急です。この橋の向こうがいわゆる旧市街、テッラ地区です。
橋を渡り終えた先には、こんなアーチのトンネルがありました。この上に家が建っているわけです。
アーチを抜けると、小道が続いています。平坦な道はほとんどなく、どこへ行っても坂道です。
ドーリア城には入場することができなかったので、再び川に沿って散策です。
上の写真は川沿いに立つサンタンドレア教会です。
ファサードの豪華さを見ると、この町がこの一帯の町や村の中でも、
比較的裕福な(あるいは規模の大きな)町であることがわかります。
だいぶ日も西に傾いてきました。もっともっと歩いてまわりたい魅力的な街並みですが、そろそろお別れです。
リグーリア州といえば、東西のリヴィエラ海岸ばかりがクローズアップされがちですが、
内陸にもこんなに美しい町や村がたくさんあるんですね。
結局イゾラボーナからドルチェアックァまで歩くことにした私たち。
今度は距離も長く、県道沿いを歩くということもあって、ただ黙々と歩くことになってしまいました。
そんな中、ハプニングは起こりました。
道沿いの一角、マスの養殖場の入り口で飼われていたロバ。
まるで映画「ピノッキオ」に出てくるロバそっくりです。
私たちが写真を撮ろうと思ってそばに近づいていくと・・・。
突然「ぶおーん、ぶおーん」と大きな声でロバが鳴き出しました。
柵がなかったら今にも襲いかかってきそうな勢いです。
結局、上のような写真は撮れたわけですが、
ロバにしてみたら「マス泥棒がやってきた」とでも思ったのでしょうか。
でも、ひとつだけ確かにわかったことがあります。
怒ったときのロバは怖い・・・。
Bar Piombo (ピオンボ)
イゾラボーナの県道64号線沿いにあるバール兼リストランテです。
行き当たりばったりでアプリカーレから歩いてきた私たちは、
一休みしつつドルチェアックァまでの交通手段を考えるためにこのバールに立ち寄りました。
パッと見は、どこにでもあるバールです。
まずはバリスタにバスの時刻を尋ねたところ「一時間以上は来ないね」との返事。
そこで私たちはテーブル席に座って休憩することにしました。
で、オーダーしたのがこれ、“Caffe Freddo”です。
ふだんイタリアでは冷たいコーヒーなんて飲まないのですが、これは大ヒット。
日本のアイスコーヒーとは全くの別物です。
リキュールがアクセントになっていてとてもおいしかった・・・。