街の西のはずれ近く、メラーノへ向かうバスの通り沿いに、南チロル考古学博物館があります。
ここには、メラーノ近郊で発見された約5300年前のミイラ、エッツィ(通称アイスマン)が
展示されていることで有名です。
南チロル考古学博物館のホームページはこちら
アイスマンに関するナショナル・ジオグラフィックの記事
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2011年は、アイスマンが発見されてからちょうど20年ということで、
新たな復元予想模型が作成されたりして話題を呼んでいるようです。
考古学博物館の玄関の前の道を、市街の中心に向かって少し戻ると、エルベ広場と呼ばれる細長い広場に出ます。
ここでは、文字通り野菜や生鮮食品、香辛料やハーブなどの露店が並び、
晴れた日の昼過ぎくらいまでは活気にあふれています。
色とりどりの花も売られていました。
北でも南でも、イタリアの人は家のバルコニーなどに花を飾るのが大好きですよね。
ヴェローナからボルツァーノへは、ES★の新型車両“アヴェンティーノ”でおよそ1時間半です。
残念ながら天候はあいにくの雨模様。車窓からの眺めはあまり期待できそうにありません。
目にもあざやかな車体の赤がいかにもイタリア風です。
2等車を予約したので、車内はそれほど豪華ではありませんが、それでも日本の新幹線並みです。
いよいよヴェローナともお別れです。
ヴェローナを出発してしばらくたつと、右手にブレンタ・ドロミテの南端が見えてきます。
これらの山々の向こう側がガルダ湖です。
山が少しずつ険しさをましてきました。ドロミテの西の玄関口、ボルツァーノはまもなくです。
ボルツァーノ駅です。古代ローマの神殿風の重厚なつくりになっています。
駅にはドイツ語表示が併記されていて、「北まで来ちゃったなぁ」という気持ちにさせられます。
Airporthotel Verona(エアポートホテル・ヴェローナ)ヴェローナの空港近く(ヴィッラフランカ)にあるホテルです。
ただし、空港まで歩いて行くには少し距離があるので、
必ずしも利便性の高いホテルとはいえません。
それでも、ビジネスのために利用するのであれば、
機能性の高い快適なホテルであるといえるでしょう。
フロント・ロビーも現代的で、
ヴェローナ旧市街の中心にあるホテルなどとは全く対照的です。
会議場・ルーフガーデン・屋内プールなども併設されています。
私たちがこのホテルに泊まることにしたのは、ヴェローナ空港着が22:30という遅い時間だったためです。
とりあえずイタリアに着いたら早く眠りたかったので、あえてヴェローナ市内ではないここにしたというわけです。
部屋は清潔で広く、バスルームも設備が充実していて快適です。
なんだか都内のシティホテルみたいに思いませんか?もちろん広さはこっちのほうがずっと上ですが。
朝食用の部屋(Sala Colazzione)はどことなく大学の学食風です。
いわゆる観光客風の人はあまり見かけませんでした。
外国人の宿泊客が多いからでしょうか、
ビュッフェのラインナップは微妙にアメリカンスタイルを意識しているようです。
コルネットよりトースト、それにイタリアではあまり見かけないスクランブルエッグも。
ホテルのホームページはこちら
http://www.airporthotelverona.it/
イタリアの空港には、たいていその土地にゆかりの深い有名人の名前がついています。
ヴェローナの場合は「ヴァレリオ・カトゥッロ(Valerio Catullo)空港」。
誰それ?という人もいるかもしれませんが、古代ローマ時代の詩人で、
ガルダ湖に突き出たシルミオーネ半島の先端に、彼の大きな別荘の遺跡が残っています。
ヴェローナまでは、乗り継ぎさえうまくいけば、日本を出発したその日のうちに着くことができます。
ただし、夜遅い時間にはなりますが。
イタリアの他の地方空港と同様に、飛行機からターミナルまではバスで移動します。
夜11時近いのに、ご覧の通りの混雑ぶりです。
手荷物受け取りのフロアに置かれている彫刻です。
到着フロアです。バールをのぞくと、ほとんどの店舗がクローズしているのは、時間が遅いからですね。
バールはまだまだにぎやかです。この人たちはこれからどこへ行くのでしょうか?
ヴェローナ空港のホームページはこちら
http://www.aeroportoverona.it/index.asp
ローマの空港は、市内から約30分のフィウミチーノにあります。
空港の名前は「レオナルド・ダ・ヴィンチ」。
ローマとはあまりゆかりがありませんが、イタリアナンバー1の有名人を持ってきましたね。
フィレンツェやミラノは内心おもしろくないと思っているかもしれません。
リニューアルされて、空港のようすも変わったので、ちょっとのぞいてみましょう。
イタリア中の空港ならどこにでもあるフェラーリショップ。
ロゴが入っているというだけで、目が飛び出るほど高いものばかりです。
フレスコバルディのエノテカやワインバーがあちらにもこちらにも。
シェフ・エクスプレスも、そこらじゅうで見かけますが、この店では「sushi」を売っていました。
いわゆる「カリフォルニア・ロール」が4切れで10ユーロくらい。高い!
おまけにお客はどう見ても中国系の人ばかりで、日本人は見あたりませんでした。
ここは今イタリアで飛ぶ鳥を落とす勢いのチョコレート屋さんです。ジェラテリアも併設していました。
チョコとアイスそのものはとてもおいしかったのですが、日本では売れるでしょうか?店名がちょっと…。
「Venchi」のジェラートです。チョコレートの濃さが印象的でした。
ダブルの上下で別々の味なんですが、見た目には全くわかりませんね。
ローマ・フィウミチーノ空港のホームページはこちら
http://www.adr.it/static/en/portal/portal/adr/Fiumicino/Leonardo_da_vinci.html
Cumpa Cosimo(クンパ・コジモ)
ドゥオーモ広場からすぐ、ローマ通りという名の細道を少し入ったところにあるトラットリアです。
ずっと魚料理が続いていたので、肉料理のおいしそうなお店を探してここに決めました。
店内は、私たちが席に着いた直後から混雑しはじめ、 すぐに満席になりました。
みんなワイワイガヤガヤ、気どったところはありません。
まずは前菜盛り合わせ。野菜中心で、プーリアの田舎町を思い出させるラインナップです。
プリモはクレープ風ラザニア(ハムとチーズ巻き)です。
これまでいろいろなパスタを食べてきましたが、こういうのは初体験です。
セコンドは「ビステッカ・アラ・カーサ」。いわゆる「コンパ・クジモ風ステーキ」です。
ジューシーで肉のうまみが凝縮されている感じです。
最後にドルチェはプリンをサービスで。おまけにお店のマンマと記念撮影。
マンマひとりでの撮影にも快く応じてくれました。まさにイタリア版「お袋の味」でした。
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教会の前の
サン・ジョヴァンニ・
デル・トロ通りは、
ヴィッラを改装した
高級リゾートホテルが
立ち並ぶ閑静な通りです。
番地を示す表示も街の風景に溶け込んでいます。
この絵はヴィッラ・ルーフォロから見たアヌンツィアータ教会ですね。
この左手、アーチをくぐったところに「ピエモンテ王女の展望台」があります。
ここからの眺めもすばらしいのですが、残念ながら写真がありません。
SDカードのメモリーがなくなってしまったからです。
どんなにすばらしいパノラマなのかは、かわりにこの猫に聞いてください。
この石畳のゆるやかな階段が「ワーグナー通り」です。
皆さんのご想像通り、ヴィッラ・ルーフォロを訪れて曲作りの構想を練っていた
リヒャルト・ワーグナーにちなんで名づけられた名前です。
階段を下ると、そこはドゥオーモ広場です。
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ワーグナー:ベスト・オブ・ベスト |
ユニバーサル ミュージック クラシック |
再び街中にもどってみましょう。
ローマ帝国時代を起源に持つこの町では、ところどころに歴史を感じさせる遺跡が残っています。
(このアーチはローマ時代のものではなさそうですが…)
街の西側を歩くと、谷の向こうにスカーラの家並みが見えてきます。
街の西のはずれには、グラディッロのサンタマリア教会(Chiesa di Santa Maria a Gradillo)があります。
外観は典型的なアラブ・ノルマン様式ですが、中はバロック様式に改装されています。
鐘楼は創立当初のものが残っていますが、クーポラの部分は、実は後世に修復されたものだそうです。
でも、うっすらとアラブ・ノルマン様式独特のデザインが残っていますね。
さらに北の街はずれ近くまで歩くと、今度は右手の高台にサン・ジョヴァンニ・デル・トロ教会
(Chiesa di S.Giovanni del Toro)が見えてきます。漆喰の白が真っ青な空によく映えています。
教会脇の階段をのぼり、正面に出てみると、ドゥオーモ同様にシンプルなファサードです。
そろそろ少しおなかが空いてきました。街の中心に戻っていきましょう。
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