日本語では「秘儀荘」と訳されることの多いこのヴィッラは、ポンペイでもはずせない見どころの1つでしょう。
私たちがここを訪れたときにも、何組もの日本人ツアーがガイドに連れられてやって来ていました。
建物はゆるやかな斜面を平らに削って造られており、入場口(住居の入り口とは別)は、
地面を掘り下げて作った回廊のとなりにあります。
ヴィッラにはいくつかのアトリウムがあり、自然光を上手に取り入れています。
ここもアトリウムです。そして、これらとは別にぺリストリウムがあります。
台所とおぼしき場所のそばには、半分埋もれたままの壺が…。
たぶん客間です。写真ではよくわかりませんが、床のモザイクも見事です。
そしてここが有名な「ディオニュソスの秘儀」のフレスコ画の部屋です。
本来はダイニングルームだったとされていますが、フレスコ画の題材から見ても
、特別な祭事の時に利用されていたと考えられています。
「ポンペイの赤」の象徴的な壁画です。
こちらは一転して、黒を基調にして装飾された部屋です。応接間だと考えられています。
ヴィッラの裏手から外に出たところです。まわりをブドウ畑に囲まれているため、
緑の少ないポンペイでは数少ない一息つける場所でもあります。
ポンペイを訪れたときには、ぜひ足を伸ばしてみてください。
古代ポンペイの日常生活 (講談社学術文庫) |