Ai Vecchietti(アイ ヴェッキエッティ)
行こうと思っていたトラットリアが定休日だったので、
ポリテアーマ広場周辺をうろうろして見つけたお店です。
見た目は団体さん御用達のような店構えだったのですが、
テラス席が気持ちよさそうだったので、ついつい座ってしまいました。
メニューは魚料理が中心のようで、
前菜のメニューの中には「シチリア風“スシ”」なんてものもありました。
結局、オーダーしたのは、こんな感じです。
メカジキのカルパッチョ。日本人の口に合いそうな味です。
カポナータと焼き物の盛り合わせ。
焼き物はずいぶん食べてしまってあるので、いったいなんだったのか、よくわからなくなっています。
プリモはアサリとムール貝のイカ墨タリアテッレです。
タリアテッレが黒いので、どこにパスタがあるのかわかりにくいですね。おいしかったですけど。
セコンドは牛肉のインボルティーニ。インボルティーニはシチリア名物ですからね。
セコンドはもう一品、魚介のフリットミストです。
いろいろなお店でついオーダーしてしまうメニューです。
飛び込みで入った店にしては、味は上々でした。場所も便利なので、困ったときには助かるお店です。
お店のホームページはこちら
http://www.aivecchiettidiminchiapititto.com/
ピッコロ・ナポリ(Trattoria Piccolo Napoli)
テレビや雑誌などでも紹介されて、日本でもあまりにも有名になってしまったこのお店ですが、
じつはこのお店、平日は昼間しかやっていません。
また、場所も旧市街からは少し離れた(私たちが拠点にしていたポリテアーマ広場からは近い)
Borgo Vecchioという下町地区にあります。
行ってみるとそれほどの混雑ではなく、私たちのほかにも日本人の年配の夫婦が1組。
やっぱり…と思いながらオーダーします。
前菜はパネッレ(ヒヨコ豆の粉を揚げたもの)を。
プリモは2品。パスタ・コン・サルデ(いわしのパスタ)と
うにのリングイネです。
セコンドは薦められたマグロのトマトソース煮にしました。
残念ながら写真を撮り忘れてしまったのですが、
プリモは文句なくおいしかったです。
ぜひとも皆さんも試してみてください。
ただセコンドは…。
マグロの調理に関しては、
日本より上手な国はないのかもしれないという結論に達したパレルモの昼でした。
ロ・スクディエーロ(Lo Scudiero)
ポリテアーマ劇場の
すぐ脇にある、
予約なしのお客お断りの、
ちょっと高級そうな
リストランテです。
私たちが
ここで食事をすることに
決めたのは、
まったくの偶然で、
ホテルから一番近い場所に
あったからです。
夜のパレルモが
まだちょっと怖かったんですね。
内部はロウソクの灯りで、落ち着いた雰囲気がただよいます。ちょっと場違いだったかなぁ、
と思いながらもオーダーをします。
その間にも、ぞくぞくとお客がやってきます。何かのお祝いの席らしい家族や裕福そうな年配のご夫婦。
また、予約なしでやってきたらしい男性が丁重にお断りされたりもしています。
オーダーしたのは、 アンティパストは魚の燻製の盛り合わせ。
プリモはボッタルガ(日本でいうからすみですね)のスパゲッティ。絶対おすすめです。
もうひとつ、コッツェ(小さなムール貝の仲間)のスパゲッティ。上品な味付けです。
セコンドはメカジキのインボルティーニです。
インボルティーニというのは、魚や肉を薄くのばしたものに、松の実などの具を詰めて巻き物にし、
パン粉をつけて焼いたり揚げたりしたものです。とてもおいしかったですよ。
デザートはワゴンで運ばれてくる中から選びます。
選んだのは小さなイチゴのケーキとナッツのタルト(カッサータ風)。
そしてエスプレッソでFINITOです。
やっぱり高級なお店はちがうなぁ、
と思わせる食事と雰囲気でした。
出かけるときには、
予約とそれなりの服装は忘れずに。
ジャカランダの花は、夏のはじめにパレルモでよく見られる花です。
マリーナ広場あたりに咲くようすも美しいのですが、
ポリテアーマ広場に咲くようすもなかなか見ごたえがあります。
ポリテアーマ広場は、パレルモ新市街の中心といってもよい場所にあり、
雑然とした雰囲気のパレルモ市街にあって、整然として、かつ伸びやかな印象を受ける場所です。
広場の正面には、円形の外観が目を引くポリテアーマ劇場が建ち、
広場の中央をマクエダ通りが南北に貫いています。
その広場に何本も植えられているジャカランダが満開になるころには、
広場はまるで紫色の桜が満開になったかのような華やかさです。
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クアットロ・カンティからヴィットリオ・エマヌエレ通りを西へ7~8分歩くと、
道の右手が大きく開け、広場になっているところに出ます。
ここにあるのがパレルモの大聖堂(カテドラーレ)です。
さまざまな文化の十字路になった歴史を持つパレルモの象徴らしく、
カテドラーレもさまざまな建築様式が組み合わさってできています。
イタリア半島にあるドゥオーモやカテドラーレとは明らかに異なっている様子が見られます。
内部は外観とは違ってシンプルで、
白い壁面と天井が全体的に明るい印象を与えています。
アラゴン家の代々の王の墓もあるらしいのですが、
不勉強だったので、よくわかりませんでした。
外に出ると、広場には何軒かの露店のおみやげ物屋がでています。
そのうちの一つの店のおじさんに写真撮影を頼むと、
快く引き受けてくれました。
(もちろん買い物もしたからでしょうが…)
また、このカテドラーレ界隈には、
ヴィットリオ・エマヌエレ通り沿いを中心に、
多くのみやげ物屋があります。
蜂蜜やモディカチョコなどを売る食料品の店、
プーピ(伝統的なシチリア人形劇の人形)を売る店、
マヨルカ焼の店など、さまざまです。
カテドラーレ見学のあとは、おみやげを買って、
いったんホテルに戻ってシエスタの一休み、というのもいいかもしれませんよ。
ヴィットリオ・エマヌエレ通りをどんどん東に向かうと、
やがて道は海沿いの大通りにつきあたります。
突き当たる部分には、フェリーチェ門、
別名マリーナ門と呼ばれる門があり、
昔はここがパレルモの正面玄関にあたる場所だったそうです。
門をくぐり、車が絶え間なく通る海沿いの大通りを恐る恐る渡ると、
海に向かってヤシ並木が続いています。
その並木を抜けると、目の前の視界が開け、
海がいっぱいに広がります。ティレニア海です。
海岸に沿って置かれたベンチにすわり、
私たちはしばらくの間大都会パレルモの喧騒を忘れたのでした。
しばらくすると、海沿いの大通りに一台の大型バスが止まり、
団体客らしい20人ほどの白い肌の人たちが
バスを降りて海岸にやってきます。
彼らは海岸までやってくると、
そこでめいめいパンなどを取り出して食べ始めました。
彼らがどういう人たちで、
なぜわざわざこんなところで昼食を取っているのかはわかりません。
でも、そこから見える景色を見ていると、
こういうツアーもなかなか楽しそうでいいかも、
と思った私たちでした。
パレルモの海岸から見るティレニア海
サン・フランチェスコ・ダッシジ教会は、マクエダ通りと海のちょうど真ん中あたり、
ヴィットリオ・エマヌエレ通りを南に折れて少し行ったところにあります。
教会内部は、観光客の多い他のパレルモ市内の教会とは違って、静けさがただよっています。
パレルモを訪れる機会があったら、皆さんにもぜひ訪れてみてほしい教会のひとつです。
静かな裏通りにあり、外観も地味なこの教会の見どころは、礼拝堂のスタッコ彫刻です。
実際に目にしたそれは、これぞバロック!!というべき見事さです。
一見の価値はありますから、パレルモを訪れた時は、ぜひ。
ちなみに目の前が「アンティカ・フォカッチェリア・サンフランチェスコ」ですから、
見学のあとには“パーネ・コン・ミルツァ”にチャレンジするのもいいかもしれませんよ。
パレルモの楽しみの一つが、さまざまなジャンクフードです。
さまざまな文化の入り混じったシチリアでは、
イタリアのほかの地域とは違ったさまざまな食べ物を口にすることができますが、
特に有名なのが“アランチーニ”と“パーネ・コン・ミルツァ”です。
Bar Lincoln (リンコルン)
パレルモ中央駅のすぐ前にあるバールです。
場所が場所だけに、いつも多くの人でにぎわっています。
カッサータ・アイスクリームもおいしそうだったのですが、
午前中に立ち寄ったので、アランチーニを食べてみました。
味はまあまあ、こんなものかなという感じでしたが、
シチリア気分はたっぷりと味わえました。
Bar Sandori(サンドリ)
インディペンデンツァ広場の、モンレアーレ行きのバス乗り場の向かいにあるバールです。
パレルモでアランチーニが一番おいしいバール、というふれこみだったので、
楽しみにしていきましたが、やっぱり味はまあまあといったところです。
ただ、便利な場所にあって品数も豊富なので、
バスの時間待ちなどのあいだに寄ってみるといいかもしれません。ジェラートもおいしそうでしたよ。
Antica Focacceria San Francesco
(アンティカ・フォカッチェリア・サンフランチェスコ)
パレルモで知らない人はいないだろうと思われるフォカッチェリアです。
ここでなんといっても有名なのが牛モツの煮込みをパンにはさんだ“パーネ・コン・ミルツァ”(写真右)です。
店内の真ん中に大きくドーンと煮込み鍋が置かれていて、その場でパンにはさんでくれます。
私にとってはおいしい味でしたが、油っぽく、強烈にクセのある味なので、好き嫌いが分かれるところでしょう。
左はスフィンチョーネです。トマトソースにアンチョビ、チーズ、パン粉がトッピングされているピザの一種です。
こちらは誰でも食べられる味ですよ。
クアットロ・カンティの少し南、小さくひらけた広場の前に、パレルモを代表する2つの教会があります。
それがサン・カタルド教会とマルトラーナ教会です。
サン・カタルド教会は、アラブ風の赤い3つのドームが印象的な教会です。
ほんの小さな教会なのですが、このユニークな外観のおかげで、パレルモのシンボルのひとつになっています。
一方のマルトラーナ教会は、ほぼ同時期に建てられた教会ですが、
16世紀にファサードの改修がされたそうで、外観はスペイン風と、まったく対照的です。
マルトラーナ教会はきらびやかな内装が特徴です。こちらもそれほど大きな教会ではありませんが、
壁面の上部から天井にかけてが金色のモザイクで覆われ、きらびやかな様子を見せています。
ノルマン風のモザイクにまじって、ところどころにフレスコ画の描かれているところがあります。
長いあいだパレルモの人たちの心のよりどころになってきたからこそ、
さまざまな時代の様式が組み合わさって、ひとつの教会を形作っているのですね。
全体的には派手派手しいこの装飾も、一つ一つのモザイクをよく見ると、素朴なものが多く、
なんだか少しホッとした気持ちになります。バロック様式の教会とはまたちがった良さがありますね。
パレルモの旧市街の中心、マクエダ通りとヴィットリオ・エマヌエレ通りが交わる交差点が
“パレルモのへそ”、クアットロ・カンティです。
交差点とはいっても、ただの交差点ではありません。交差点の角にあたる4つの建物にくぼみがあり、
その部分に4つとも同じようにバロック風の彫刻が飾られています。
まあ、それだけといえばそれだけなのですが、他の南イタリアの街と同じように、
バロックの時代にパレルモの街が発展していたことの証明として貴重な場所だといえるでしょう。
見るほうにとっては、交差点だけにゆっくり落ち着いて見物することもできませんし、
どうなの?って感じではあります。
ただ、バスに乗っていてココを通るときにはよい目印になりますね。
パレルモ旧市街の中心、クアットロ・カンティからマクエダ通りを少し駅寄りに進み、
バッラロの市場の方へ道を曲がると、イエズス会の教会、ジェズ教会があります。
クリーム色を主調としたシンプルな色合いの外観は、個性的な外観の教会が多いパレルモでは、
つい通り過ぎてしまいそうになりますが、内装は絢爛豪華に装飾されています。
まず目をひくのは、壁面の装飾です。
象嵌細工に一部スタッコ細工を組み合わせたもので、壁面一面がおおわれています。
基本的にはバロック風なのですが、グロテスク模様の装飾が柱全体を覆い、
ところどころにいかにもバロック的な天使の上半身像が飛び出しています。
一方、天井は一面フレスコ画で覆われています。特にクーポラは、思わずため息がでるような美しさです。
それにしても、イタリアにあるイエズス会の教会は、
どこも内部装飾が派手なような気がするのは気のせいでしょうか。
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パレルモの旧市街には、ヴッチリア、カポ、バッラロと3つの大きな市場があります。
いずれもいわゆる青空市場で、上野のアメ横あたりをさらにごちゃごちゃにしたような雰囲気の場所です。
売っているのはありとあらゆるもの。生肉、鮮魚、生野菜・果物から、生ハムやサルシッチャなどの加工品、
マグロの缶詰やケッパーの瓶詰、香辛料、そして日用品から子どものおもちゃまで。
何も買わずに眺めているだけでも楽しくなります。
特に目についたものは、まず大きな頭が上をむいて置かれ、
そのすぐそばにこれまた大きな輪切りの切り身がドーンと置かれているマグロ。
それにしても、けっこうな暑さの中、屋外にさらしたままでだいじょうぶなんでしょうか?
そしてカラフルな果物たち。小さなイチゴの一種?があちこちで目をひきます。
また、野菜類はどれもビッグサイズです。なす、ズッキーニ、そら豆、インゲンなど。
シチリアならでは?のものが、小さなルマーケ(カタツムリ)。
直径1センチくらいのものが、貝殻ごとポリバケツいっぱいになって売られています。
どうやらグラム単位で売っている様子。
以前ヴェローナでルマーケの煮込み(ポレンタ添え)を食べたことがありますが、
こちらではどうやって食べるのでしょうか。
「スリが多いので注意するように」と言われていましたが、実際の市場はそんなこともなく、
地元の生活を肌で感じることのできる貴重な場所でした。
パレルモ観光のスタートはマッシモ劇場からです。
「ゴッドファーザーⅢ」のクライマックスシーンは、この劇場の正面階段で撮影されているので、
見覚えがある、という方も多いでしょう。
劇場の前まで行くと、何やら人だかりができています。
近づいていくと、そこには赤2台、青1台、計3台のフェラーリが。
しかも、クラシックとまではいきませんがそれなりの年代ものです。
集まっている人たちは写真を撮ったり、内部をのぞき込んだりしています。
そうこうしているうちに、また一台、今度は黒のフェラーリです。
やってきた車の持ち主は、広場に集まっていた人たちと、親しげに談笑しています。
どうやら今日はフェラーリオーナーたちの集まりが開かれるのでしょう。
結局集まったのは、合計15台ほど。
集合したフェラーリたちは、このあと警察車両に先導されて、
ただでさえ渋滞するパレルモの旧市街をゆっくりとパレードしていったのでした。
1/12 ビッグスケールシリーズ No.47 エンツォ フェラーリ 12047 | |
タミヤ |
Politeama Palace Hotel (ポリテアーマ・パレス・ホテル)
名前の通り、ポリテアーマ劇場の目の前にあるホテルです。
ホテルの目の前が空港行きのプルマンの発着所、またトラーパニ行きのプルマンもすぐそばから発着し、
2階建ての市内観光バスもここから発着するという絶好のロケーションです。
ちょうどジャカランダの花(色が紫の、桜に少し似た感じの花です)が真っ盛りで、
私たちの目を楽しませてくれました。
部屋は思ったよりずっと広く(なぜかトリプルルームをあてがってもらえました)、
部屋の窓からはポリテアーマ劇場とポリテアーマ広場を見渡すことができます。
ベッドもこのクラス(三ツ星)のホテルにしては大きく、適度な硬さで毎晩熟睡できました。
水まわりもまったく問題なく、快適なホテルといえるでしょう。
朝食は1階のバールでとりますが、まあふつうのコンチネンタルです。
ヴァリエーションは期待しないほうがいいでしょう。
ジュース類は果汁を水で薄めただけの飲み物といった感じでした。
全体的に見れば、かなりポイントの高いホテルだと思います。
周辺には飲食店も多いので、グランドホテル・ヴィラ・イジェアあたりに泊まるケースを除けば、
クアットロ・カンティあたりの四つ星ホテルに泊まるよりよっぽど快適です。
ホテルのホームページはこちら
http://www.hotelpoliteama.it/index.htm