私がナポリの王宮で最も心ひかれた(というと大げさですが…)もの、それは部屋の扉です。
それぞれ個性的で、ラファエッロ風のものもあれば、どことなく東洋の香りがただようものもあり、
見ていて飽きることがありません。
とりあえずそのうちのいくつかを紹介しましょう。
これは扉中央にクジャクを思わせる
鳥の絵が描かれています。
また下段の女性も、衣服の描かれ方が
どこか東洋風(天女?)だと思いませんか?
こちらもモチーフは似かよっていますが、
動物の描き方や天使の羽など、
どちらかといえば“コスメ・トゥーラ風”かな、
と感じるのは私だけでしょうか?
こちらは白い扉です。
寓意性はあまり感じられず、
幾何学的なデザインが強調されていて、
なんとなくグロッタ風の印象を受けます。
それにしても、
色やレイアウトが変わるだけで、
ずいぶんと印象が変わるものですね。
最後は礼拝堂の扉です。こちらはぐっとシンプルなデザインです。
が、よく見ると細部にまで非常に緻密な装飾がされています。
下段のエンブレム風のデザインもおしゃれで、私の選んだ「王宮の扉のベストワン」です。