ポンペイに残っている住居跡のうち、最も大きなものの1つです。
ぺリスティリウムと呼ばれる大きな中庭が見どころです。
ここがそのぺリスティリウムです。久しぶりに復元予想図(カレンダーを撮影)を見てみましょう。
中央のくぼみには水が張られていたんですね。
ところで、この住居の名前の「ファウヌス」ですが、ここに住んでいた人の名前ではなく、
中央にある像のモチーフになっている牧神の名前なんです。
ちなみにこの像は「踊るファウヌスの像」と呼ばれているそうです。
また、このペリスティリウムの奥の部分には、
アレクサンダー大王の戦いの様子を描いた見事なモザイクがあります。
(といっても現地にあるのはレプリカで、本物はナポリの国立考古学博物館にあります。
ちなみに「踊るファウヌスの像もやっぱりレプリカで本物は同じくナポリにあります)
また、ペリスティリウムの手前にある応接間にも、床に見事な幾何学模様のモザイクがあります。
一見何の変哲もないデザインですが、古代ローマの神殿などによく使われたデザインだそうで、
この邸宅の設計者がそれなりに名のある人物だったことがうかがえます。
敷地内には、使用人たちが住むためのインスラなども建てられていたようです。
いったい家の持ち主はどんな人だったのでしょうね。