マリーノの中心、ワインの出る噴水のすぐそば、プルマン乗り場の前に一軒のポルケッタ屋さんがあります。
もちろんポルケッタもおいしいのですが、このお店に多くの人が集まるのはもう1つわけがあります。
それがこの犬、ルーニョです。ポルケッタ屋さんの前に人が来ると、どこからともなく現れます。
この写真では、イマイチそのかわいさが伝わりませんが、
とにかくじっとしていないので、なかなか写真がとれなかったんです。
人なつっこい性格のようで、誰にでも愛想をふりまきます。
でも、あんまりカメラを近づけすぎると、甲高い声でほえられちゃいます。
もし、マリーノに行く機会があったら、ぜひルーニョにも会ってみてください。
ただし、遊ぶのに夢中になって、乗る予定のプルマンに乗り遅れたなんてことのないように…。
マリーノの街の中心からトリエステ通りを下っていくと、サン・バルナバ教会があります。
マリーノの守護聖人である聖バルナバをいただくこの教会は、バロック様式の端正なファサードを持っています。
教会は、第二次世界大戦で大きな被害を受けたため、建物のほとんどの部分が20世紀に再建されたものです。
クーポラもシンプルなつくりですが、美しいデザインです。
内装も全体的にシンプルで、主祭壇にはフレスコ画が飾られています。
交差ヴォールトの天井は、建てられた当時の姿を再現したものなのでしょうか。
表から見たときには、ファサードには四角い窓があるように見えましたが、中に入ってみると窓はありません。
小さな礼拝堂に飾られていた聖母子像です。
何百年も前に作られたものでないことは確かですが、なぜか心ひかれるものがありました。
教会の前は広場になっていて、中央には水のない噴水がありました。
馬の首を押さえている像はネプチューンでしょうか。
教会の前だし、まさかここからもワインが噴き出したりはしないよね、と思ったのですが、
実際はどうなんでしょうか。
マリーノは、カステルガンドルフォとグロッタフェッラータのあいだにある小さな町です。
これといって見どころがあるわけではありませんが、
時間がゆったり流れていて、落ち着いた気持ちになれる場所です。
街の中心にある噴水です。マリーノも白ワインで有名な土地で、
この噴水も、ワインの収穫の時期にはきれいに飾り付けられて、多くの人でにぎわうのだそうです。
大きな塔が残っている建物がありました。
カスッテリーニ・ロマーニの交通の要所にあるため、他の町とはちがった歴史を持っているのかもしれませんね。
この建物には壁面に紋章のレリーフのあとがたくさん残っています。
どことなく南イタリアの町に雰囲気が似ています。マルティナフランカやレッチェと同じにおいを感じませんか?
建物のあいだから、ロッカ・ディ・パーパの街並みが見えています。
この通りがマリーノのメインストリートです。坂を下って、教会に行ってみましょう。
Trattoria Pizzeria Piave
フラスカーティの路地裏にある、気取らないトラットリアです。
お客は観光客だったり、地元の人だったりといろいろですが、とにかくにぎわっています。
アンティパストは、ローマでありがちな適当にセレクトするタイプ。
野菜のメニューが中心です。セレクトはカメリエーレにおまかせしました。
で、出てきたのがこのお皿です。ズッキーニとフンギに目がいきます。
あと、どうでもいいことですが、写真の右上につまようじの白い袋が写っているのがわかるでしょうか。
「KIMONO」と書かれています。
ワインはやっぱりこれ、フラスカーティ・スーペリオーレです。
このボトルの形が「いかにも」な雰囲気です。
プリモは「ブカティーニ・アラ・コーダ」。オックステールのトマト煮こみソースです。
初めて食べたのに、なんとなくなつかしい感じの味です。
セコンドは「鶏の丸焼き悪魔風(Pollo alla Diavola)」です。
ここのチキンはただ香辛料を効かせて焼いてあるだけでなく、ぶどうやハーブなどの詰め物がしてありました。
辛いというより、甘い香りが印象に残りました。
エスプレッソはガラスのコップで出てきました。砂糖袋のイラストがちょっといい感じです。
カメリエーレも気さくでとても感じのよいお店でした。
お店のホームページではありませんが、場所などの情報はコチラ
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フォンタナ カンディダ フラスカーティ セッコ 2013 白 750ml |
クリエーター情報なし | |
フォンタナ カンディダ |
フラスカーティの街は半日ほど散策するのにちょうどいいサイズです。
これはサン・ピエトロ広場にある噴水です。
秋に行なわれるワイン祭りでは、この噴水からワインを湧き出させるそうですよ。
こちらはジェズ教会です。イエズス会の教会ですね。ピエトロ・ダ・コルトーナが設計したそうです。
ファサードはローマにある総本山のジェズ教会の影響を受けています。
左右の壁がんには、
イグナチウス・ロヨラとフランチェスコ・ポルジア(ザビエルじゃないです)の彫像が置かれています。
こんなルネサンス風の邸宅もあります。
歩きつかれたら、マルコーニ広場の角にあるカフェでひと休み。
フラスカーティといえば避暑地のイメージが強いのですが、
意外にもこの手のちょっとおしゃれなカフェはあまりありません。
オーダーしたのはカフェ・コン・パンナ。ご覧の通り、生クリームたっぷりです。
カフェでひと休みしているのは人間だけじゃありません。犬もいっしょにひと休みです。
ここに来る人たちは、みんな時間を気にせずのんびりとしています。
犬にもそんな雰囲気が伝わっているのかも。
フラスカーティの街の中心にあるのが、サン・ピエトロ・アポストロ教会です。
ぴったり1700年にファサードが完成したこの教会は、白い壁面に茶色の大理石のオーダーの組み合わせが印象的です。
左右の鐘楼は作られた年代が違うのか、なぜかレンガ造りです。
ファサードを設計したのは、ジローラモ・フォンターナという人だそうです。
正面には教皇クレメンテ11世の名前が大きく書かれていました。
ファサード下部の壁がんの聖人たちは
左からサン・セバスティアーノ、サン・ジャコモ、サン・フィリポ、サン・ロッコです。
教会の前はがらんとした広場になっています。
サン・ピエトロ広場といって、催し物などが開かれることも多いそうです。
内部の装飾はシンプルですっきりとしています。
第二次世界大戦で損傷して、修復されて現在の姿になったとのことです。
主祭壇に飾られているのはサン・ピエトロがイエスから天国への鍵を授けられる場面を題材にしたレリーフです。
礼拝堂も他では見られない装飾がされています。この礼拝堂はステンドグラスとだまし絵が特徴的です。
教会が現在の姿になる前、ここには聖母マリアのための教会がありました。
おそらくその当時の祭壇画をこの礼拝堂においているのでしょう。
絵のまわりの装飾はいかにもバロックです。なんだかこの教会のたどってきた歴史を感じますね。
フラスカーティはカスッテリーニ・ロマーニの中でもっとも大きな町で、白ワインで有名な避暑地です。
私たちはグロッタフェッラータからプルマンに乗ってこの町を訪れました。
プルマンは街の中心マルコーニ広場に到着します。
広場のすぐ目の前にはアルドブランディーニ荘(Villa Aldobrandini)が
広く美しい庭園の向こうにその堂々としたたたずまいを見せています。
残念ながら中を見学することはできませんが、
その外観からは、当時この町がワインなどの交易で大きな富を得ていたことがうかがえます。
広場の北側からは、遠くローマの街を望むことができます。
この眺めに惹かれて、昔から多くの人がここに別荘を持っていたのですね。
この町はなだらかな斜面の上にあるため、街じゅう階段だらけです。
旧市街のいたるところでこのような邸宅を見ることができます。
もちろん今はアパルトメントも多く建てられていますが。
色鮮やかな野菜たちは、イタリアのどこへ行っても見ることができます。もちろんこの町でもこの通り。
プルマンな゛やってくる時刻まで、私たちはグロッタフェッラータの町をぶらぶらすることにしました。
(といっても、時刻表などあてにならないので、いつ来るのかはわかったものではありませんが…)
カスッテリーニ・ロマーニならどこでも見かけるのがポルケッタ(ブタの丸焼き)です。
でも、こういう屋台風のお店は、カステルガンドルフォでは見かけませんでした。
イタリアの広場は、どこの町に行ってものんびりした空気が流れています。
犬を2匹連れたおばあさんを見かけました。2匹とも「Che Carini!」。思わず写真を撮ってしまいました。
グロッタフェッラータでは、バラをよく見かけました。鮮やかなフェラーリレッドですね。
と、思っているところへ赤ではなく黄色の、それも年代もののフェラーリが…。
この町、意外とお金持ちが多いのかも。
修道院の中央にはサンタ・マリア教会(Chiesa di S.Maria)が建てられています。
ファサードは、ローマのトラステヴェレの教会と共通する印象を受けますが、大きなバラ窓が特徴的です。
また、教会手前にある小さな噴水には、天蓋がつけられています。これもちょっとおもしろいですね。
それと、写真を見て気づきましたか?石畳には、ギリシア文字が描かれています。
正面扉の上には、鮮やかな色彩のモザイク画があります。個人的にはケルビムがちょっと気になるところです。
ここでもミサが行なわれていました。あちらこちらにイコンがありますが、内部は意外にもバロック風です。
こんな豪華な礼拝堂もあります。
色大理石の柱、スタッコ装飾と、思い描いていたギリシア正教の教会とはかなりギャップがあります。
床には紋章風のデザインが描かれていました。これ、紋章じゃないですよね。ちょっと奇抜すぎる・・・。
再び外に出ると、側廊の窓にこんなデザインが。いかめしく見えても、この細やかさ。
やっぱり聖母マリアの教会なんですね。
カステルガンドルフォの町からプルマンで20~30分のところに、グロッタフェッラータという町があります。
バスを降りると、特別なんということもない田舎町(ごめんなさい)ですが…。
この角を曲がった先に、大きな修道院があるのです。
この門が修道院の入り口です。門のすぐそばには、城塞のように大きな塔が建っています。
門をくぐって見えた修道院の外観は、やはりいかめしく、
見る人にここがどのような意味をもつ場所だったのかを想像させます。
と思いきや、このような外観になったのは15世紀になってからだそうです。
そのあたりのいきさつはさておき、やっぱりここは修道院。壁面にタベルナコロを見つけました。
ここはイタリアでは珍しいギリシア正教の修道院で、壁画もどこかビザンチン風です。
修道院の母屋のまわりには、新しく建てられた施設が点在しています。
建物のあいだには、いくつかの銅像が建てられています。
その中でもひときわ目を引くのが、サン・ニーロの銅像です。
この修道院の創設者で、南イタリアの出身だそうです。
こんなヴァチカンのおひざ元に、ギリシア正教の修道院をつくるのは勇気がいっただろうと思いましたが、
よく考えたら、当時はまだローマカトリックとギリシア正教は分かれていなかったんですね。
コンスタンティノープルに司教座が置かれるのは、もう少しあとになってからです。
でもこうやって見ると、やっぱりお城です。ここで生活していたのは「闘う修道士」だったのでしょうか。