ジャイアンツの木村拓哉コーチが亡くなり、くも膜下出血の恐ろしさをあらためて認識しましたが、私も十数年前に前日楽しく飲んでいた方が翌日突然くも膜下出血で亡くなるという経験をしたことがあります。
その方も当時40代の働き盛りで、いっしょに私が勤めていたとある施設のPRキャンペーンで常磐線の主要駅と東北本線の主要駅を二泊で回るというかなりの強行軍をこなしたその最終日の出来事でした。
「体調がイマイチだなぁ、二日酔いかなぁ」
なんて朝はおっしゃっていたのですが、後で考えてみればこれがくも膜下出血の前兆だったのでしょう。でも、ご本人はもちろんまわりもそれが死につながる前ぶれなんて事は思いもしないわけで、その日のキャンペーンを終えてご自宅に帰宅された直後に、倒れられたのでありました。
深酒、喫煙、寝不足に疲れ、ストレス、運動不足・・・・・
どれをとっても悪いことばかりやっている私にも、いつそんな病魔が襲ってくるかわかりません。
「大丈夫じゃねぇバブの場合は、だって最大の原因、ストレスがあんたには皆無でしょ、それにほら憎まれっ子世に何とかだから」
いずれにしても、まさに突然襲いかかる病魔でありますから、我々働き盛り(自分がそう思っているだけかもしれませんけど。笑)は、じゅうぶんに注意せねばいけませんね。
とか言いながら、昨晩は『邪鬼払い』と称して、S君としたたかに飲んできてしまいました。
「邪鬼よ、立ち去れぃ!カンパ~~イ」
って、いったいどんな邪鬼が二人に迫っていたかといえば・・・・・・
あれ?何だっけ???????
「あはは、酔っぱらってなんだか忘れちゃったぁ」
たしかに、私はストレスとは無縁かもしれませんね。
おっと、忘れるところだった。
最後に一人で立ち寄ったいつものバーのママ、またまた酔っぱらいがご迷惑をおかけしました。この場を借りまして深くお詫び申し上げます。ペコリ
増長天に踏まれた邪鬼が、
なんとなく私に似ているように思うのは
気のせいでしょうか?
ほんと、存在そのものが迷惑のような私には、邪鬼は襲ってきても(っていうか、私が邪鬼じゃなく邪気を発散してるのかな?)、命まで奪う病魔はなかなか襲ってきません。どうしてよさげな人ばかり彼らは襲うんでしょうかねぇ?
木村拓哉コーチのご冥福をお祈りいたしましょう。
さて、今日の一枚は、ジャッキ・バイアードです。
べつに『邪鬼払い』に引っかけたわけじゃありませんけどね。(笑)
先日『大器晩成』のお話しをしましたが、この方もかなりの『大器晩成』タイプですよね。
なにしろ注目を浴びたのはこの後のアルバム「HI-FLY」からですから、その時40才、かなりの遅咲きです。
今日のアルバムはそのバイアートのブレスティッジ・デビューアルバムです。
共演しているロン・カーターに、「彼がもし、ミンガスのところではなく、マイルスのところにいたなら、ジャズのメインストリームに変化があったかも知れない。」と言わしめたバイアード。
もしマイルスのところにいたらという仮説は、まったく成り立たないと私は思っています。
だって、アーマッド・ジャマルとバイアードじゃ比較する対象が違うし、ミンガスであればこそ、エリック・ドルフィーの個性のごとく活きる時もある、そう思うからです。
とりあえず、このアルバムでは充分な鬼才ぶりを発揮しているとまではいかぬものの、「右手と左手が何を考えてバラバラに動いてんだろ」てな不思議なハーモニーをときおり聴かせたり、なんとも美しい「ポーギー&ベス」のメドレーを聴かせたりと、彼らしさが随所に感じられる一枚であると思います。
この手のピアノは、やっぱり好き嫌いがハッキリしますよね。どう考えてもマイルスのグループには誘われないでしょう・・・ってまだ言ってます。(笑)
余談ですが、このジャケ写真、なんとなく邪鬼に見えません?
HERE'S JAKI / JAKI BYARD
1961年3月14日録音
JAKI BYARD(p) RON CARTER(b) ROY HAYNES(ds)
1.CINCO Y QUATRO
2.MELLOW SEPTET
3.GARNERIN' A BIT
4.GIANT STEPS
5.BESS YOU IS MY WOMAN ~ IT AIN'T NECESSARILY SO
6.TO MY WIFE
7.D.D.L.J.