JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

太鼓腹のヒマン

2009年11月12日 | a-c

暖かさも昨日まで、雨が冷たい風を置きみやげに通り過ぎていきました。

やれ、豊島区では結婚詐欺師の女のまわりでの不審死、鳥取では元ホステスの女のまわりでの不審死、
「女、コエ~~」
なんて思っていたら、島根では女子大生のバラバラ事件。さらには、市橋容疑者逮捕。そうそう大御所、森繁久弥さんもお亡くなりになりましたねぇ
なんだか、あまり愉快とは言えないニュースが新聞紙面をにぎわしています。
それに加え、昨日から始まった『事業仕分け』、オバマ大統領の来日と、ニュースには事欠かない毎日がしばらく続きそうです。

そんな中、昨日の朝日新聞一面に『奈良に3世紀最大の建物跡』との記事が掲載されておりました。「邪馬台国論争 新たな火種」となる発掘・発見なのだそうでありますが、
私のような素人でも、中国の正史『三国志』の中の「魏書」、いわゆる『魏志倭人伝』に記された『邪馬台国』そして女王『卑弥呼』の名はあたりまえのように知っており、「その『邪馬台国』が日本の何処にあったのか?」との論争が、古くは江戸時代から繰り広げられていたことも知っています。
まっ、小学生の頃、「卑弥呼の末裔が天皇なんでしょ」なんて思っていた東北人の私は、そこまで熱くなる論争の本当の意味は理解していないんでしょうけどね。
でも、あの映画『レッドクリフ』の時代、日本では何処でどんな事が起きていたのか、興味がないわけじゃありません。

「倭人は帯方郡の東南の大海の中にある山の多い島に住んでいる。漢の時代には百余国に分かれ、朝貢する者もあったが、いまは三十個が朝貢する。・・・・・・」
帯方郡から狗邪韓国、対馬国、一支国、末廬国、伊都国、奴国、不弥国、投馬国と経て『邪馬台国』へと向かう道のりは、どうたどっても日本の陸地には着かないというところに、多くの学者が、やれ九州だ、やれ畿内だ、やれ四国だ、やれ琉球だ、と喧々囂々しているわけです。

そんな中、奈良県桜井市の纒向遺跡(昨年発掘された木製仮面は、ちょっと不気味な感じがしましたよね)で今回発掘された大型建造物跡は、畿内説に大いなる力を与える発見だというのですが、一方の九州説派に言わせれば「時代考察に問題がある」と反論をする。
そうそう、四国阿波説派によれば、同地には、奈良、京都において花開く古代国家のルーツとなる原始的国家が存在していたという痕跡が残されており、この由来を伝える歴史書『阿波風土記』なるものが、明治時代まで現存していたそうです。ところが何者かによってこれが持ち去られ抹消されたのだとか。この『阿波風土記』には、卑弥呼の邪馬台国と大和朝廷を結びつける何かが書かれており、これが天皇家にとって何らかの不都合があるために抹消された・・・・・・怖いですねぇ(笑)

いずれ、当時はまだ混沌とした日本、新たな発掘と発見が今後も進み、学者さんばかりでなく、我々一般ヒープルも太古のロマンを語り合うことに、歴史の面白味があるのではないでしょうか。
だとすれば、決定的証拠、例えば朱印のような物は発掘されない方が良いのかもしれませんよね。
えっ?あんたの場合は「太古のロマン」じゃなくて「太鼓腹のヒマン」だって?失礼な!
ともかく、中国には及ばずとも、日本にも永い歴史があるって事ですよ。興味深いなぁ。

さて、今日の一枚は、アルバート・アイラーです。
私がアイラーを紹介するというのは、じつに珍しいことでありまして、
ご存じの通り、私はフリージャズに対して、違和感どころか多いに支持している一人だと思っています。
では何故にアイラーは?
どうにもアイラーの演奏というより、音が好きになれなかったのかなぁ?
丸みが無くてストレートすぎる?いや違うなぁ・・・・ともかく音です音。
音に対する違和感というのは、例えば「黒板を爪で引っ掻く音」(考えただけでゾゾってしますけど。笑)みたいに、ほぼ万人が嫌う音もあれば、「何処がどうだじゃなくて、ともかく嫌いなの」って音もあるでしょ、私にとってアイラーのサックスは後者の音だったんだと思います。

その違和感も、歳のせいか最近やっと取れてきて、このアルバムもなんとなく聴けるようになってきました。

そういえば、彼の命日は今月の25日でしたね。(えっ何で覚えてるかって?そりぁあ~た三島由紀夫割腹自殺の日ですから。)アイラーの死は、自殺だ、事故だ、他殺だ、事件に巻き込まれただのじつにミステリアスでありましたね。

おっと、そんな話はさておき、やはりこのアルバムで注目される曲と言えば「SUMMERTIME」ということになるんでしょうか?
じつに素直に涙を流すがごとく吹いてますよね。これならフリーがダメなあなたでも大丈夫でしょう。私的には「やっぱ「C.T.」でしょ」てな、フリーを毛嫌いするあなたにはフラれそうな事を言ってしまいますけど。(笑)

そうそう
このアルバムで何が驚きって、私好みのベーシスト、ニール・ペデルセンでしょ。この時なんと15才?う~~ん、唸ってしまいます。

ともかく、最近やっと素直に聴くこどができるようになった、アイラーでした。

MY NAME IS ALBERT AYLER
1963年1月14日
ALBERT AYLER(ss,ts) NIELS BRONSTED(p) NIELS-HENNING φRSTED PEDERSEN(b) RONNIE GARDINER(ds)

1.INTRODUCTION BY ALBERT AYLER
2.BYE,BYE BLACKBIRD
3.BILLIE'S BOUNCE
4.SUMMERTIME
5.ON GREEN DOLPHIN STREET
6.C.T.