JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

♪の、の、の、のが三つ?

2009年11月07日 | m-o

今日は『立冬』、暦の上ではいよいよ冬の始まりですね。これからは『小雪』、『大雪』、『冬至』と冬本番に季節は巡るわけでありますが、どうにも今日の天気は『立冬』という雰囲気ではありません。今、我が趣味部屋は窓全開で、おもてに漏れる音を気にしながらレコードを聴いています。

毎回毎回「またその話題かい」と言われそうですが、今日の朝日新聞土曜版『be』の「song 歌の旅」は、この秋、神戸に現れた復興の巨大シンボル『鉄人28号』を題材に『震災のまちに「ガオー」』という、デュークエイセスの同アニメ主題歌を取り上げたものでした。

『鉄人28号』といえば、まさに我が幼少期のヒーローでありました。もちろん主題歌もほぼソラで歌えるほどでありますが、「『28』という数字がアメリカの爆撃機「B29」からイメージされたものであった」とか、「実際に番組の冒頭で使われた主題歌が、じつは二番の歌詞だった」とか、知りませんでした。
さらに面白かったのは、歌詞とともに鮮明に覚えている最後の「♪グリコ、グリコ、グ・リ・コ~~♪」というスポンサー名が、始めから歌詞に盛り込まれていたという事です。つまり、主題歌そのものがCMソングであったわけですねぇ・・・・私のように未だ記憶に残る人は数多くいるはずですので、仕掛け人の電通さんの思う壺にはまった方は、私だけではなかったということでしょう。

この曲を作ったのは三木鶏郎氏。この方の名は私も知っています。CMソングの草分け的存在ですよね。あの船橋ヘルスセンターのCMソングや「♪明るいナショナル 明るいナショナル・・・・♪」「♪キリン レモン キリン レモン・・・・♪」あれを作った方でしょ?
そういえば、昔、彼女と「歌のしりとり」をすることが、ちょっとしたマイブームになったことがありましてね。間を持て余すとよくやってました。
手をつないで街を歩きながら、大声ではありませんが歌を唄って、歌詞を途中で止めて「♪・・・・て♪、の『て』ね」なんてね。(笑)
そんでもって、いずれ歌に詰まると、
「♪・・・の♪ の『の』だよ」
「の・の・の・の・・・・・・・♪の の のぉ のが三つ、の の のぉ のが三つ♪」
「それは『わ』でしょ」
最後は必ずこれなんであります。
たしかその『ミツワ石鹸』のCMソングを作ったのも三木氏だったと思います。

そういえば、当時のテレビアニメは、スポンサーがバーンと頭に浮かんできますもんねぇ
「鉄人はグリコ、アトムは明治、エイトマンはのりたま」みたいな。(笑)
そんなところにも、現代とは大きな違いがあったんですね。

いずれにしても「神戸の復興のシンボル、住民を元気づけるモニュメント」として作られたと私も思っていた『巨大鉄人28号』も、じつは「観光客やテナントを呼び込む切り札として作られた」と知って、神戸の方々のたくましさと、最初にスポンサーありきの主題歌とに、みょうに共通点を感じてしまった私でした。
いやいや、これは良いことだと思います。この精神が復興を続ける神戸のバイタリティーなのでしょう。まさに見習うべき精神です。

さて、今日の一枚は、先ほどまで漏れる音を気にしながら聴いていたジュニア・マンスです。
彼を「オスカー・ピーターソン系」という方も多くおられますが、私はこの「○○系」というのがどうも好きくありません。電車マニアでもありませんしね。(笑)
前回のランディ・ウエストンはモンク系だとか、どうにも誰かに似せないと済ませないという人がいるんでありましょうかねぇ。
もっと素直に、ソウルフルなブルース弾きの演奏を楽しみゃあエエじゃありませんか。って何怒ってんだろ?(笑)

ともかく、「ジュニア・マンスのアルバムというと、ヴァーブの「JUNIOR」だけじゃないんだぞ」と言いたいのでありますよ、はい。

JUNIOR'S BLUES / JUNIOR MANCE
1963年2月14日録音
JUNIOR MANCE(p) BOB CRANSHAW(b) MICKEY ROKER(ds)

1.DOWN THE LINE
2.CREOLE LOVE CALL
3.RAINY MORNIN' BLUES
4.YANCEY SPECIAL
5.GRAVY WALTZ
6.CRACKLIN'
7.IN THE EVENING
8.BLUE MONK
9.THE JUMPIN' BLUES