JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

かっ込むぞう!!

2008年11月29日 | g-i

昨日は重苦しい雲に覆われていた空も今日は真っ青に晴れ渡っています。趣味部屋は窓越しの陽光でポッカポカ、ついつい眠気が・・・・あはは、原因は陽光だけではありませんでした、昨夜のアルコールが効いているんですね。

昨日、車中でラジオを聴いていると、浅草の『酉の市』が話題となっていました。そういえばそんな季節なんだなぁと思いつつ聞いていると「今年は三の酉まであって、明日がその三の酉です。」今日は『三の酉』ですか、『三の酉』まである年は火災が多いと言いますから、年末に向けて「火の用心しゃっしゃりませ~~!」でありますね。

酉の日に息子持病が又おこり

今じゃ『酉の市』で最もにぎわうのは浅草ですが、江戸時代は、元祖花又村(足立区花畑町)の大鷲神社を『本の酉』、千住にある勝専寺(赤門寺)を『中の酉』、長國寺が別当をつとめていた、浅草の鷲大明神を『新の酉』と称し、この3ヵ所の『酉の市』が有名だったんだそうで、それがなんで『新の酉』が最もにぎわうようになったかといえば、後ろに色町吉原がデ~ンと控えていたからなんですねぇ。
そこで、『酉の市』を口実に息子が又も悪い病気、つまり吉原通いが始まっちゃったという川柳も詠まれちゃうという、いやはやなんとも。
いえいえ、息子ばかりじゃありませんよ。

叱られる側にしなびたとうの芋

なんて川柳もありました。運を「かっ込む」、福を「はき込む」の熊手同様、食べて人の頭になるようにと縁起物として酉の日に食したのが『とう(頭)の芋』、その芋が怒られているだんなの側でしなびてる、つまりこのだんな、『酉の市』に吉原へ出掛けそのまま朝帰り、奥さんにきつく怒られたという、そんな川柳なのであります。

熊手を持って吉原じゃ運も福も吸い取られるんじゃないかと思いますが、男なんてぇもんは今も昔もしょもない生き物なんでございますよ。(笑)

なにはともあれ『酉の市』が終わればいよいよ師走、今年もあと一ヶ月です。そこらの景気を聞いても案の定冷え込む話ばかりですから、無事に新年を迎えられるように皆さん必至ですよね。
しなびたとうの芋の側で怒られている旦那衆がそこかしこにいる、そんな時代はもう来ないのでしょうかねぇ・・・おっと、別に吉原通いを肯定しているわけじゃありませんよ、あくまでそれだけ余裕ある年末をということで・・・・・・
ともかく、吉原通いとはいかなくとも、皆さんが、そして私が、何事もなく新年を迎えられるよう祈るばかりです。

「運でも福でもお金でも、かっ込むぞう!!!」

さて、今日の一枚は、ジョー・ヘンダーソンです。
ブルーノートに残る彼のアルバムを順に聴いていくと(ホレス・シルバーのクインテットも含め)、彼の変化に一種の驚きを感じると思います。
だって、あの「PAGE ONE」の「BLUE BOSSA」から、「IN'N OUT」や今日のアルバムの彼を予測しえるでしょうか?

それじゃ「IN'N OUT」と今日の一枚を聴き比べるとどうか?
リズムセッションがマッコイ、エルビンとなればコルトレーンを意識せずにはいられませんし、たしかにヘンダーソン自身も意識していたことを2枚のアルバムどちらからも感じ取れるように思います。
ただ「IN'N OUT」では、ケニー・ドーハムという存在がひとつのキーマンとなっている感があります。そのドーハムの抑制を良しとするか、それともさらに解放されたヘンダーソンを良しとするかで2枚の評価は変わってくるのではないでしょうか。

どちらにしても、コルトレーンの影響を強く感じつつも、そこにヘンダーソン独自のパワーを感じ取ることがこの2枚を聴く魅力であると思います。

INNER URGE / JOE HENDERSON
1964年11月30日
JOE HENDERSON(ts) McCOY TYNER(p) BOB CRANSHAW(b) ELVIN JONES(ds)

1.INNER URGE
2.ISOTOPE
3.EL BARRIO
4.YOU KNOW I CARE
5.NIGHT AND DAY