JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

鳥啼魚の季節かな

2007年05月19日 | a-c

今日は朝からどんよりとした曇り空、西の空にはさらに黒い雲がかかり、いかにも雨を「降らすぞう」と言わんばかりでした。
我が市内では、先週に引き続き今週も『運動会』を予定している学校が多いそうで、確かに遠くで花火の音が聞こえます。
こんな天気の日には、『運動会』を行うべきか否か、担当の方は多いに頭を悩まされるでありましょう。無理に決行して雨でも降れば「明日は晴れとの天気予報なんだから、何も無理して今日やらなくとも」と文句を言われ、早々と中止を決めても、たいした雨でなければ「料理の準備をしちゃったのに」とか「せっかく今日休みが取れたのに」とか・・・・・・
「どうせなら朝から雨がザァーザァー降ってくれりゃぁいいのに」てなこと思うんでしょうね。
結果、小雨は少々あったものの、昼過ぎには青空も見えてきましたので、担当者も胸をなで下ろしておられることでしょう。

私の方は、恒例の散歩をどうするか悩んでおりましたが、ちょっとした買い物を頼まれたこともあり、ついでとばかり小雨をもろともせずに近くの公園を歩いてまいりました。

 

山の中の公園にこれといった特徴はありません。魅力と言えば、まずは広いこと、それに起伏に富んだ遊歩道があること、そして季節の移ろいを肌で感じられるといったところでしょうか。
遊歩道を歩けば、この季節ならではの、う~ん青葉の香りというか、土の香りというか・・・
そうそう、夏、山にキャンプなんかに行って、朝とんでもなく早い時間に目覚めて、テントを出た瞬間に香ってくる、あれのもっと若い香りみたいな・・・・
説明になってませんね。ともかく、そこらで鳴く鳥の声と独特の香りを楽しみながら歩いてきました。



行春や鳥啼魚(とりなきうお)の目は涙

歩くといえば、かの松尾芭蕉が陸奥、北陸へ向かい、江戸深川の庵を出たのが、元禄二年弥生の末の七日ですから、旧暦の三月二十七日、新暦では今週の月曜か火曜、14、5日あたりでしょうか。
その日のうちに



草臥(くたびれ)て宿かる比(ころ)や藤の花

と草加に到着。
ビックリしちゃうのは



あらとうとう青葉若葉の日の光

三日目には日光に着いてしまったという健脚ぶり。
同じ季節に同じ歩くでも、私のそれとは歩きが違うわけで、それでも今も昔も青葉を愛でる心は変わらぬようであります。

おっと、ちなみに鳥啼魚(とりなきうお)というのは、魚の名前じゃござんせん。鳥が鳴き、魚が涙するという意味ですのでお間違いのないように。
つまり、
春も行ってしまうし、私も旅立つ、なんだか寂しい気持ちに、鳥も泣くし、魚も涙するようだなぁ
という句ですので、子供さんやお孫さんに訊ねられたとき、間違えないように教えて上げてくださいね。

さて、今日の一枚は、ジャズファンであらずとも一度は耳にしたことがある「TAKE FIVE」が収まった、このアルバムです。
「あらあら、いまさら」
とも言われそうですね。

今日の午後は天気も回復して、お昼寝にはピッタリ。
じつは小野リサなど聴きながら、うたた寝をしていたんですよ。それでね、小野リサの後に何を聴こうかと考え選んだのが、このアルバムだったのです。

四分の五拍子、八分の九拍子、四分の六拍子といった、私には言われてもピンとこない変拍子の曲が続くこのアルバムは、誰しもが知る名盤であります。
デイブ・ブルーベックのピアノはもちろんですが、なんと言ってもポール・デスモンドの美しいアルトが最大の魅力でしょうね。
私にとってこのアルバムは、朝起きてすぐに聴くモーニング・アルバムではないんです。
風が心地よいこの季節って、昼寝起きはボーッとしちゃうじゃありませんか。そんな時に聴くこのアルバムが私は好きなんです。

ちなみに、私がジャズと意識して聴いた初めての曲は、小学校4年生の時、ステレオ東芝ボストンが、何故か貧乏所帯の我が家に場違いのごとく置かれ、聴くレコードがな無いと父が仕入れてきたポピュラー全集、ジャズ編A面の一曲目に収められていた(話がナゲー!)「TAKE FIVE」それでありました。

TIME OUT ! / DAVE BRUBECK
1959年6月7,8日録音
DAVE BRUBECK(p) PAUL DESMOND(as) EUGENE WRIGHT(b) JOE MORELLO(ds)

1.BLUE RONDO A LA TURK
2.STRANGE MEADOW LARK
3.TAKE FIVE
4.THREE TO GET READY
5.KATHY'S WALTZ
6.EVERYBODY'S JUMPIN'
7.PICK UP STICKS