社会の荒廃 研究室(蜻蛉の眼鏡)

国連の女子差別撤廃条約に基づく男女共同参画を強行する女性独裁権力(フェミニズム)の社会病理に言及、コメント欄も充実。

自殺者を批判する論調の真意は? ~中2女子生徒の自殺2~

2006-11-01 09:31:28 | いじめ、DV
 学校での虐めや未履修に関する問題が更に波紋を広げている。岐阜県瑞浪市の中2女子が自殺した問題では、虐めの存在を巡り学校側の回答が二転三転、全校集会では生徒に緘口令を引くなど隠蔽に終始、虐めた側の女生徒4名の両親が自殺生徒宅を訪れ謝罪し、学校側もようやく虐めの存在を認める形となった。

 また、鹿児島県では32歳の女性中学教諭が上司に虐められたと遺書を残して自殺、更に福岡県では小中学時代に虐められた恨みから、母校に爆弾を仕掛けたとの脅迫電話をしたとして37歳の男が逮捕された。

 一方、茨城県では未履修問題を抱えた高校の校長が自殺、更に埼玉県のある高校では豪州への修学旅行を世界史の単位として与えようとしていたことが発覚した。

 虐めや未履修の問題を教育問題として一括りにすることは出来ないが、原因の一つとして教育問題を考えるのは差し支えないだろう。そもそも教育というのは学校だけではなく、家庭や地域社会も教育の場なのだ。子供は生れたらすぐに託児所へ、そして保育園、学校と全て外部に任せて、女性は働くことに喜びを感じましょうなどといった安易なフェミニズムの政策に歯止めをかけるためにも、今回の問題に関して安倍政権は真剣に取り組んで頂きたい。

 しかしながら、未履修の問題はさておき、今回の一連の問題で気になるのは、自殺を巡る問題の扱い方だ。例えばマスコミの報道で、全校集会で命の大切さを生徒に説いたなどという報道を見かけるが、だとすれば自殺した人は命を粗末にしたということなのか、いかにも死者に鞭打つような説明で違和感を感じる。

 ネット世論にもそれに近い論調がある。例えば2chのニュース速報+板でも、この程度の虐めで自殺するなとか、自殺は他人の迷惑を考えてないなど、虐めた側の問題を棚に上げて自殺者を批判する論調が少なからず見受けられる。

 これは今回の虐め自殺だけではなく、JR福知山線脱線事故で婚約者を失った女性が自殺した件でも、同様に自殺者を批判する論調が目立った。(*1)

 自殺者を批判したところで何が教訓として得られるというのだろうか。特に今回の場合は直接的な虐めが原因なのだ。自殺者を批判する者達の核心がどこにあるのか、何らかの権力が働いているのだろうか、引き続き様子を見ていきたい。

(*1)《関連記事》
・弱い者虐めで憂さ晴らしをするネット世論 ~福知山線事故の後追い自殺2~(本ブログ2006-10-18)

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