A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

ゆらゆら帝国さえ入っていれば~V.A.「アートロック宣言」

2008年07月22日 23時46分45秒 | 素晴らしき変態音楽
以前も書いたように私は80年代から90年代初頭にかけてバンド活動に燃えていた。キッスのコピーバンドに始まって、高校時代にパンク、大学ではニューウェイヴ、プログレ、フリージャズ、果ては達郎やユーミンまで節操なしにバンドに参加してきた。そして大学卒業後は一貫してサイケデリック・ロックを追求するFLOWER TRIPというバンドで活動した。80年代末から90年代前半にかけては同傾向のバンドを集めて"アートロック宣言"というタイトルのシリーズギグを下北の屋根裏や高円寺の20000Vを中心に主宰した。10回くらいやっただろうか。うろ覚えだが4人時代のゆらゆら帝国や、後のDIPのドラマーが在籍したMagic Mushroom Syndromeというバンドもいたような気がする。後期には我が"FLOWER TRIP"、テレヴィジョンとクイックシルヴァー・メッセンジャー・サーヴィスが合体したような"スペシャル・ヴュー"、ジャックスがパンクになったような"SOLID CALM SKY"、妖艶な女性Vo.を擁したブラック・サバス的オルタナバンド"Das Gemeine"の4バンドが一緒になって活動していた。その内Das Gemeineは自分たちでソノシートを作ったので、残りの3バンドで金を出し合い1993年に限定300枚プレスしたのが「アートロック宣言」というオムニバスCDだった。Disk Unionをはじめ都内のその手のレコード屋に置いてもらったのだが全く売れなかった。その内にバンドも活動休止や解散していった。FLOWER TRIPはVo.が医者になり忙しくなったり他のメンバーも子供が出来たりで自然消滅した。CDのほう、せめて当時のゆらゆら帝国にでも参加してもらえば価値が出たのになぁ。ヤフオクを見たら2点出品されていた。こいつはホントにレアですよ。
リリースから15年。当時自分たちが如何に情熱を持って活動していたのかが身に滲みる。ギターこんなに上手かったんだと自画自賛。続けていれば今頃はゆら帝の2番手くらいにはなっていたかもしれない(たぶん無理)。とにかく継続は力なり、である。

若き時代
バンドに賭けた
情熱よ

思わず今日は恥ずかしい過去を晒してしまった。失礼仕った。


コメント (2)
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ノイズ者による常識指南書~山本精一「ゆん」

2008年07月22日 00時01分52秒 | 書物について
ボアダムス、想い出波止場、羅針盤、ROVOなど様々なユニットでギタリスト、ヴォーカリストとして、また変態的に多作な画家としても活躍する山本精一氏のエッセイ集。大部分「ギターマガジン」に「ギタバリョー第二部精神群像篇」として連載されたもの。だからといってギターや音楽の事よりも何気ない日常を描いた文章が多い。読んで最初に思ったのは音楽性に比べ意外に常識人だな、ということ。しかし読み進むうちに極当たり前の風景がちょっとズレた感覚で氏の頭の中で解釈されて独特の行動として現れてくる仕組みが判るような気がしてくる。印象的なのは山本氏がいかに"いい人"かということである。
自ら経営する大阪のアンダーグラウンドロックの拠点ライヴハウス"難波ベアーズ"で10時間連続のサイケデリックライヴを行ないラリる以前に疲労困憊したこと、アルゼンチンのノイズミュージシャンのほほんとしたな生活態度、赤ん坊に大音量でノイズを聴かせると防衛本能が働いてすやすや眠ってしまうこと、40年来帽子を愛用していること、マイナー指向の知人が氏に諭されて1年間王道の音楽を聴き続けて"ついにクラプトンがわかった!"と嬉々として電話をかけてきたこと、屋久杉を見るために何時間も歩き酷い目にあったこと、など印象に残る話が色々ある。一話3ページなので飽きないで楽しく読むことが出来る。至って普通である。世の中の前衛を気取る者たちは是非この本を読んで反省して欲しい。
奥付けの作者紹介欄には"造音作家"とある。言い得て妙である。
山本精一 HP

ゆんで知る
この世の常識
無駄じゃない

実はこの本、職場のある港区の図書館に注文したら区内の図書館には蔵書がなく、大田区の図書館からわざわざ借りてくれたものなのだ。だから扱いは丁寧に、と注意された。電車の中で開く時もちょっぴり緊張してしまうのである。



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