クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

コメントはメーカー案内書より抜粋です。お問い合わせ:goodies2@pc.highway.ne.jp

09-02 No.4

2009年02月01日 15時22分41秒 | Weblog
<DOREMI>
DHR 7945 \2080
「リヒテル第16集 / プーランク&レーガー」
(1)プーランク:2台のピアノのための協奏曲ニ短調FP.61
(2)同:ピアノと18楽器のための協奏舞踏曲「オーバード」FP.51
(3)レーガー:ピアノ五重奏曲第2番ハ短調Op.64
スヴャトスラフ・リヒテル(P)
(1)エリザベト・レオンスカヤ(P)ペテル・マジ(指)ラトヴィア交響楽団
(2)ジャン=フランソワ・パイヤール室内管弦楽団
(3)ボロディン四重奏団
録音:(1)1993年6月26日(2)1965年7月3日以上フランス、トゥール(ライヴ) 
(3)1960年5月28日レニングラード(ライヴ)
リヒテル第16集はそれぞれ時期の異なるライヴ演奏で、プーランクとレーガー
というめずらしい演目を収めています。Live Classicsよりリリースされていた
レオンスカヤとの協奏曲は、この年の6月いっぱいマジと帯同して行ったフラン
ス・ツアーのときのもの。プーランクのほか、サン=サーンスの第2番と第5番、
ガーシュウィンのヘ調の協奏曲などを取り上げています。また、前月のオール
ドバラからハンガリー・ツアーに向かう途中でトゥールに立ち寄った際の「オ
ーバード」は、過去にいくつかのレーベルで出ていました。リヒテルのプーラ
ンクはともに、軽妙で洒脱なノリがプロコフィエフの演奏あたりにも通じるも
のがあり、痛快といっていいほどに曲想にマッチしています。
一転して、室内楽での共演の多かった名門ボロディン・カルテットとのレーガ
ーは、濃厚な音の溶け合いがみごと。レーガーがミュンヘンに居を構えてまも
なく書かれた充実期の作品で、その名手ぶりがピアノ・パートの卓越した筆致
にも顕れているため、リヒテル絶頂期の見せ場もふんだんです。




<medici arts ~EUROARTS>
20 56928(DVD+CD) \2900
[DVD]
字幕:英独仏西
“マックス・ローレンツ ワーグナーの名歌手、ヒトラーのジークフリート”
[CD]ワーグナー:「ジークフリート」抜粋 MONO
[DVD] 構成と監督:エリック・シュルツ、監督:クラウス・ウィシュマン
[CD]マックス・ローレンツ(T ジークフリート) 
エーリヒ・ヴィッテ(T ミーメ)ほか、
エーリヒ・クライバー(指)コロン歌劇場管弦楽団、録音:1938年(ライヴ)
マックス・ローレンツ(1901-1975)は、1930、40年代を代表するヘルデン・テ
ノールで、バイロイト音楽祭を中心に輝かしい活躍をしました。残された録音
を聞いても、彼がいかに偉大な歌手だったか良く分かります。そのローレンツ
の人物像を、陰の部分まで掘り起こしたのがこのドキュメンタリー映像です。
歌手として絶大な人気を誇ったローレンツでしたが、実は彼はナチスが厳しく
弾圧した同性愛者であり、また偽装的に結婚していた妻はユダヤ系でした。し
かしヒトラーはローレンツが大のお気に入りで彼を庇護し、ゲッベルスも文化
政策のため彼を重用。そうした部分も含め、ローレンツ研究の第一人者、エリ
ック・シュルツの綿密な取材が反映されています。インタビューにはディート
リヒ・フィッシャー=ディースカウ、ワルデマール・クメント、ルネ・コロ、
ヒルデ・ツァデクらが出演。単なる歌手のドキュメンタリー映像に留まらず、
激動の時代の一側面を切り開いたものとしても価値のある映像です。
CDには、1938年にアルゼンチンのコロン歌劇場で上演された「ジークフリー
ト」の抜粋。初出音源です。指揮者が大クライバーというのも嬉しいもの。



<PREISER>
●Lebendige Vergangenheitシリーズ
PRCD 89697 \2080
ジョン・マコーマック アリア集
モーツァルト:「ドン・ジョヴァンニ」
ドニゼッティ:「ルチア」、「ドン・パスクワーレ」,「連隊の娘」
ヴェルディ:「トラヴィアータ」,「リゴレット」
ボーイト:「メフィストーフェレ」
ワーグナー:「マイスタージンガー」
ビゼー:「真珠採り」,「カルメン」
ドリーブ:「ラクメ」
マスネ:「マノン」
プッチーニ:「ボエーム」
からのアリア、場面
ジョン・マコーマック(T)
録音:1910-17年
ジョン・マコーマック(1884-1945)は、1910年代を中心に絶大な人気を誇った
テノール。アイルランド出身で、イタリアに留学したマコーマックは、ちょう
ど一般に広まってきたレコードの分野で大成功を収めました。このCDは彼の全
盛期の録音。ルクレツィア・ボリとの共演も多数含みます。

PRCD 89700 \2080
ニーノ・ピッカルーガ アリア集
ヴェルディ:「トロヴァトーレ」,「仮面舞踏会」,「オテッロ」
マイヤベーア:「アフリカの女」
ビゼー:「カルメン」
マスネ:「ウェルテル」
ポンキエッリ:「ジョコンダ」
マスカーニ:「カヴァレリア・ルスティカーナ」
ジョルダーノ:「アンドレア・シェニエ」
プッチーニ:「マノン・レスコー」,「西部の娘」,「トスカ」,
「蝶々夫人」,「トゥーランドット」
レオンカヴァッロ:「道化師」
ヴォルフ=フェラーリ:「スライ」
からのアリア
ニーノ・ピッカルーガ(T)
録音:1928-29年
ニーノ・ピッカルーガ(1890-1974)は、非常に優れたイタリアのドラマティッ
クテノールでしたが、病気のため1935年で引退してしまった、幻のテノール
です。

PRCD 89701 \2080
エリーザベト・グリュンマー アリア集
モーツァルト:「フィガロの結婚」,「コジ・ファン・トゥッテ」,「魔笛」
グノー:「ファウスト」
トーマ:「ミニヨン」
グリーグ:「ペール・ギュント」
チャイコフスキー:「スペードの女王」
ベートーヴェン:「エグモント」
からのアリア、他
エリーザベト・グリュンマー(S)
ヴィルヘルム・シュヒター(指) 
アルトゥール・ローター(指)ベルリン放送交響楽団、他
録音:1949-55年
1950,60年代のドイツを代表するソプラノの一人、エリーザベト・グリュンマ
ーの、比較的初期の録音。彼女にしては珍しいレパートリーも含みます。いず
れもドイツ語の歌唱。

PRCD 89702 \2080
ジャン・ピアーズ アリア集 第3集
モーツァルト:「ドン・ジョヴァンニ」
ドニゼッティ:「ルチア」
ヴェルディ:「リゴレット」,「トロヴァトーレ」,「トラヴィアータ」,
「運命の力」
ビゼー:「カルメン」
サン=サーンス:「サムソンとデリラ」
マスカーニ:「カヴァレリア・ルスティカーナ」
チレーア:「アルルの女」
プッチーニ:「蝶々夫人」
からのアリア
ジャン・ピアーズ(T)
エーリヒ・ラインスドルフ(指)RCAヴィクター管弦楽団、
フリッツ・ライナー(指)RCAヴィクター管弦楽団
レオポルド・ストコフスキ(指)NBC交響楽団、他
録音:1950-55年
1940、50年代のメトのスター・テノール、ジャン・ピアーズのアリア集。
1950年代前半のRCA録音を集めています。ストコフスキの伴奏が珍しいもの。

PRCD 89703 \2080
ヘドヴィク・フォン・デビッカ アリア集
モーツァルト:「後宮からの逃走」
ベッリーニ:「清教徒」
ヴェルディ:「トラヴィアータ」,「リゴレット」
グノー:「ファウスト」
オッフェンバック:「ホフマン物語」
からのアリア
バッハ:カンタータ「忍びよれ、たわむれる波よ」 BWV.206から
モーツァルト:
「エクスルターテ・ユビラーテ」 K.165-ハレルヤ,ミサ曲 ハ短調 K.427から
グルック:ああ、私の甘い情熱が
ヘドヴィク・フォン・デビッカ(S)
ユリウス・プリュワー(指)管弦楽団
録音:1925-29年
ヘドヴィク・フォン・デビッカ(1988-1970)は、ワルシャワ生まれのソプラノ。
1914年から24年までウィーンで、1924から29年までベルリンで活躍しました。
このCDには全盛期の録音が集められています。

PRCD 89704 \2080
アントニーナ・ネジダーノヴァ アリア集
グリンカ:「ルスランとリュドミラ」,「イワン・スサーニン」
リムスキー=コルサコフ:「雪娘」,「皇帝の花嫁」
マイヤベーア:「ユグノー」
オーベール:「フラ・ディアヴォロ」
ゴルトマルク:「冬の物語」
モーツァルト:「魔笛」
ロッシーニ:「セビリアの理髪師」
ドニゼッティ:「ルチア」
ベッリーニ:「清教徒」
ヴェルディ:「シチリアの晩鐘」
プッチーニ:「ボエーム」
ドリーブ:「ラクメ」
トーマ:「ハムレット」
からのアリア
アレンスキー:魚の歌
アラビエフ:夜鶯
ドリーブ:カディスの娘
トスティ:セレナータ
ほか
アントニーナ・ネジダーノヴァ(S)
録音:1907-13年
アントニーナ・ネジダーノヴァ(1873-1950)は、ウクライナ出身のコロラトゥ
ーラ・ソプラノ。40年に渡ってボリショイ歌劇場で活躍し、またヨーロッパ各
地でも人気を博しました。ラフマニノフから「ヴォカリーズ」を捧げられたこ
とでも有名です。

PRCD 89705 \2080
マルコ・ロートミュラー アリアと歌曲集
モーツァルト:「コジ・ファン・トゥッテ」,「魔笛」
ワーグナー:「タンホイザー」
ヴェルディ:「リゴレット」
ジョルダーノ:「アンドレア・シェニエ」
プッチーニ:「トスカ」
からのアリア
シューベルト:
竪琴に寄す D.737,魔王 D.328,憩いのない愛 D.138,挨拶を送ろう D.741,
君はわが憩い D.776,「白鳥の歌」 D.957-都会,影法師,住み家
ムソルグスキー:子守歌,セレナード
マルコ・ロートミュラー(Br)
ジェイムズ・ロバートソン(指) アルベルト・エレーデ(指)
フィルハーモニア管弦楽団
録音:1943-50年
マルコ・ロートミュラー(1908-1993)は、クロアチア出身のバリトン。1932年
にハンブルクでデビュー。1935から47年にチューリヒ歌劇場に所属。ニューヨ
ーク・シティ・オペラやメトでも活躍し、その後米国に移住しまた。モーツァ
ルトのバリトン役や、シューベルトのリートを得意とする一方、当時の現代音
楽も得意とした知性派バリトンです。

PRCD 89706 \2080
ナン・メリマン アリアと場面集
グルック:「オルフェオとエウリディーチェ」
ロッシーニ:「オテッロ」
ドニゼッティ:「ファヴォリータ」
ヴェルディ:「ドン・カルロ」,「リゴレット」
ビゼー:「カルメン」
トーマ:「ミニョン」
ファリャ:「恋は魔術師」
からのアリア,場面
バーンスタイン:交響曲第1番「エレミア」から
ナン・メリマン(Ms)
フリーダー・ワイスマン(指)RCAヴィクター管弦楽団
ウォルター・サスカインド(指)ロンドン交響楽団
アルトゥーロ・トスカニーニ(指)NBC交響楽団
ピエール・モントゥ(指)サンフランシスコ交響楽団
レオポルド・ストコフスキ(指)ハリウッド・ボール交響楽団
レナード・バーンスタイン(指)セントルイス交響楽団
録音:1943-57年
NBC時代のトスカニーニが重用したことで知られる米国の名メッゾソプラノ、
ナン・メリマン(1920-)の比較的珍しい録音を集めています。トスカニーニ指
揮の「リゴレット」は、一般的に知られている1944年の録音ではなく、1943年
7月25日の放送録音。モントゥ指揮の「カルメン」からのアリア3曲は、1949年
1月9日のライヴ録音で、初出音源のようです。

PRCD 89707 \2080
エツィオ・ピンツァ 第5集 映画音楽集
アーレン:「ミスター・インペリウム」から
カーン:「ロバータ」から
ローム:「ファニー」から
ワイル:九月の歌
ララ:あなたは私の心のまま
ロジャーズ:歌で私の心に
シャーツィンガー:恋の一夜
シュワルツ:ダンシング・イン・ザ・ダーク
ジョーンズ:夢で会いましょう
レーン:私のものは全てあなたのもの
ポーター:ソー・イン・ラブ
カーン:今宵の君は
ほか全25曲
エツィオ・ピンツァ(Bs)
録音:1950-54年
メトロポリタン歌劇場で大活躍した名バス、エツィオ・ピンツァ(1892-1957)
は、晩年にミュージカルや映画に多く参加したことで知られています。有名曲
から珍しい曲まで、いずれもピンツァの美声が堪能できます。

PRCD 89708 \2080
ヴェラ・シュワルツ アリア集
モーツァルト:「コジ・ファン・トゥッテ」
アレヴィ:「ユダヤの女」
ヴェルディ:「エルナーニ」,「トロヴァトーレ」,「仮面舞踏会」,
「アイーダ」
ワーグナー:「ローエングリーン」
ゲッツ:「じゃじゃ馬ならし」
レオンカヴァッロ:「道化師」
プッチーニ:「ボエーム」,「トスカ」
ヴォルフ=フェラーリ:「スザンナの秘密」
ダルベール:「死んだ眼」
からのアリア
ヴェラ・シュワルツ(S)
録音:1920-22年
ヴェラ・シュワルツ(1888-1964)はオーストリアのソプラノ。オペレッタの歌
手からキャリアを初め、1920年代にはベルリンとウィーンで人気を博しました。
1929年、ベルリンでのレハール「微笑みの国」初演でリザ役を歌い、この作品
の大成功に貢献しています。大戦中は英国に逃れ、草創期のグラインドボーン
音楽祭でも活躍しました。

PRCD 89709 \2080
ティート・スキーパ 第5集 ポピュラー名曲集
ロドリゲス:ラ・クンパルシータ
タリアフェリ:愛が歌う
アマドーリ:告白
セラーノ:あなたの心はどこに
ヴァルダーロ:暗闇
スキーパ:美しくて嘘つきな眼,ナポリ,希望,月によせるセレナータ
カンニョ:恋する兵士
ピッツァローニ:暗い窓
ディ・カプア:マリア、マリ
ボエロ:ペドロのロマンツァ
デ・クルティス:ソレントに帰れ
ほか
ティート・スキーパ(T)
録音:1930-34年
ティート・スキーパの、ナポレターナやスペイン語の歌曲を集めています。
スキーパの甘美な声がたまりません。



<BISCOITO FINO>
BC 225 \2080
チャイコフスキー:
(1)交響曲第1番ト短調Op.13「冬の日の幻想」(43’41)
(2)幻想序曲「ロメオとジュリエット」(20’34)
ジョン・ネシリング(指)サン・パウロ交響楽団
録音:2006年

BC 229 \2080
ブラームス:
(1)交響曲第1番ハ短調Op.68(46’27)
(2)悲劇的序曲Op.81(13’26)
ジョン・ネシリング(指)サン・パウロ交響楽団

BC 219 \2080
ベートーヴェン:
(1)交響曲第5番ハ短調Op.67(34’45)
(2)交響曲第7番イ長調Op.92(40’46)
ジョン・ネシリング(指)サン・パウロ交響楽団
録音:2005年9月22、23&24日

BC 222 \2080
ベートーヴェン:
(1)序曲「献堂式」Op.124(11’20)
(2)交響曲第6番ヘ長調Op.68「田園」(43’03)
ジョン・ネシリング(指)サン・パウロ交響楽団

BC 211 \2080
ベートーヴェン:
(1)「エグモント」序曲Op.84(7’55)
(2)交響曲第2番ニ長調Op.36(34’20)
(3)交響曲第8番ヘ長調Op.93(28’21)
ジョン・ネシリング(指)サン・パウロ交響楽団
録音:(1)(3)2004年5月13&15日(2)2004年3月18&20日

BC 210 \2080
ベートーヴェン:
(1)序曲「コリオラン」Op.62(8’27)
(2)交響曲第1番ハ長調Op.21(27’15)
(3)交響曲第4番変ロ長調Op.60(34’36)
ジョン・ネシリング(指)サン・パウロ交響楽団
録音:2000年4月27&29日
BISの録音でもおなじみ、1947年サン・パウロ生まれのジョン・ネシリングと、
かれが1997年以来音楽監督を務めるサン・パウロ交響楽団。かれらが地元ブラ
ジルのレーベル、BISCOITO FINOに吹き込んだアルバムの数々がファンの熱い
眼差しを浴びています。
ここにまとめてご紹介するシンフォニーの王道レパートリーでは、ラテンのイ
メージに反して開放的な爆演というより、ダイナミックでありながらいたって
堅実な音楽作りに普遍的な魅力を感じさせます。たしかな構成力で全曲をまと
めあげたブラームスに、スケール大きくロマンティックに歌い上げるチャイコ
フスキー。オケの合奏精度の高さが光る第2、第7、第8や、充実した響きで満
たされた「運命」、あふれる生命力と美しさがまばゆい「田園」という具合に、
ベートーヴェンもまた聴きごたえする内容です。



<Grand Slam>
GS 2033 \2250
(1)ステレオ
(2)モノラル
リヒャルト・ワーグナー(1813-1883):
(1)楽劇「ワルキューレ」第1幕全曲
-ボーナス・トラック-
(2)「ワルキューレの騎行」*
ハンス・クナッパーツブッシュ(指)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ジークリンデ:キルステン・フラグスタート(Sp) 
ジークムント:セット・スヴァンホルム(Tn)
フンディング:アルノルト・ヴァン・ミル(Bs)
録音:
(1)1957年10月28-30日、ウィーン、ゾフィエンザール 
(2)1953年5月6、7日、ウィーン、ムジークフェラインザール
使用音源: Decca(U.K.)SXL 2074/5(「ワルキューレ」第1幕(ステレオ)
LW 5106(「ワルキューレの騎行」)(*これのみモノーラル)
制作:平林 直哉
*おことわり:LPからの復刻ですので、LP特有のノイズが混入します。また、
歌詞対訳は付いておりません。
■制作者より
初めて初期ステレオLPからの復刻を手がけることになりました。その第1弾は
1957年に英デッカによって録音されたクナッパーツブッシュ指揮、ウィーン・
フィル、ワーグナーの「ワルキューレ」第1幕全曲、その演奏、録音ともに今
なお最高と言われているものです。ステレオ録音の復刻となると、使用する盤
の状態はモノラル盤よりもいっそう神経質にならなければなりませんが、この
たび用意出来たLPは、まずこれ以上のものはあるまいと思われるほど極上のも
のです。そして、そこから作り出した音ですが、これは想像を絶するもので、
制作者が作業をしながら失神しそうになるほど見事なものです。その広がりと
奥行き、各パートの彫りの深さと艶やかさ、瑞々しい響きなど、初期LPの情報
量の多さには圧倒されます。制作者としてはフルトヴェングラーのバイロイト
盤(GS-2009)以上の、最高の出来ばえと自負しています。とは言っても特別な
手を加えているわけではなく、いつものように原音を限りなく忠実に再現した
ものです。
また、ボーナス・トラックにはモノラル録音の「ワルキューレの騎行」を加え
ました。当初は同じオペラとはいえ、ステレオ録音の第1幕全曲にモノラルの
音源を付けるのは蛇足ではないかと考えました。しかし、クナがこの曲をステ
レオ録音していないことと、仮マスターを聴いてその音の凄さに仰天したので、
あえて追加いたしました。
■解説書の内容
解説書にはウィーン・フィルの第2ヴァイオリン奏者、オットー・シュトラッ
サーが「レコード芸術」(1972年6月号)に寄稿した長文エッセイ「クナッパー
ツブッシュとの出会い、それから」をシュトラッサーの遺族、翻訳者、音楽之
友社のそれぞれ許諾を得て転載いたします。シュトラッサーは自著でもクナッ
パーツブッシュについて触れており、このエッセイにもそれらと部分的にだぶ
る個所もありますが、深い愛情と冷静な目によってクナッパーツブッシュを捉
えているばかりではなく、フルトヴェングラーの演奏を聴いた時の感想や、
晩年の病苦についてなど、身近にいた人でなければ体験出来ない逸話が数多く
紹介されています。これは、クナッパーツブッシュについて書かれた最も優れ
た文献のひとつと言えます。そのため、12ページの豪華ブックレットになりま
す。(以上、平林 直哉)

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09-02 No.3-1

2009年02月01日 15時22分20秒 | Weblog
<ABC Classics>
ABC 476 8051 2枚組 \3380
J・S・バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ集BWV.1001-1006
リチャード・トネッティ(ヴァイオリン)
オーストラリアの首都キャンベラで生を受け、シドニーとベルンでヴァイオリ
ンを学び一気に同国を代表するヴァイオリン奏者となったリチャード・トネッ
ティ。
1989年にオーストラリア室内管弦楽団の芸術監督兼リーダーに就任すると同オ
ーケストラを瞬く間に世界トップレベルにまで引き上げ、1999年5月のヨーロ
ーッパ・ツアーでは英タイムズ紙から「地球上で最高の室内オーケストラに違
いない」という最上級の評価を獲得している。
トネッティが単身ソリストとして母国オーストラリアの"ABC Classics"に録音
を行ったのは、大バッハの不朽の名作にしてヴァイオリン奏者にとっての永遠
の課題「無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ」の全曲。
バッハに挑むトネッティの愛器は、オーストラリア連邦銀行がファイン・アー
ツ・コレクションとして購入し、半永久的に貸与されている1759年製のグァダ
ニーニ。"トネッティ"、"グァダニーニ"、"ガット弦"、"バッハ"という4つの
要素が組み合わさることにより、他の誰のものでもないトネッティだけの"バ
ッハの無伴奏"が姿を現す――。2004年7月&12月の録音。

ABC 476 158-9 \2250
アンダーソン:タイプライター/ワルツィング・キャット/フィドル・ファド
ル/トランペット吹きの子守歌/馬と馬車/プリンク・プランク・プルンク/
舞踏会の美女/アイルランドの洗濯女/庭の千草/ファントム・レジメント/
ピラミッド・ダンス/ブルー・タンゴ/トランペット吹きの休日/そりすべり
/シンコペーテッド・クロック/チキン・リール/ピアノ協奏曲ハ長調
サイモン・テデスキ(ピアノ)、ポール・マン(指揮)、メルボルン交響楽団
20世紀のアメリカが生んだ偉大なるエンターテイナー、ルロイ・アンダーソン
の「管弦楽のための小品」と「ピアノ協奏曲」をオーストラリアの名門メルボ
ルン響が熱演!
「タイプライター」、「ワルツィング・キャット」、「ブルー・タンゴ」、
「そりすべり」、「トランペット吹きの休日」・・・メルボルン響の本格的な
シンフォニック・サウンドに盛りだくさんのユーモアを加えて披露されるアン
ダーソンのヒット・ナンバー。
なんとも楽しく幸せな気持ちが込み上げてきて、思わずリズムを刻みたくなっ
てしまうのだからアンダーソンの音楽が持つパワーはやっぱり凄い!
そしてアルバムの追尾を飾る「ピアノ協奏曲ハ長調」も忘れちゃいけない。優
れたオーケストレーションにアンダーソンのユーモアがたっぷりと凝縮された
「ピアノ協奏曲」を、オーストラリアの若き実力者サイモン・テデスキが作曲
当時の不評を覆す好演を展開。アンダーソンの存在感の大きさを改めて実感。
2003年2月17日-21日の録音。


ABC 472 045-2 \2250
フォーレ:
レクイエムOp.48(ネクトゥー&ドラージュ校訂版)
ラシーヌ賛歌Op.11(1865年版)/ヴィーナスの誕生Op.29
サラ・マクリヴァー(ソプラノ)、テディ・タフ・ローズ(バリトン)、
ジェニー・ダック=ツォン(メゾ・ソプラノ)、
ポール・マクマホン(テノール)、デイヴィッド・ドゥルリー(オルガン)、
アントニー・ウォーカー(指揮)、
シンフォニア・オーストラリス、カンティレイション
"ABC Classics"の古楽&バロックを中核アーティスト、アントニー・ウォーカ
ーとカンティレイションによるネクトゥー&ドラージュ校訂版を使用したフォ
ーレの「レクイエム」。
合唱の洗練された感動的なハーモニー、自然な流れを創り出す統率の取れたア
ンサンブルの演奏が話題となるなど同コンビの代表盤との呼び声が高い。また
1865年版を使用した「ラシーヌ賛歌」での表情豊かなハーモニーも「レクイエ
ム」に勝るとも劣らぬ絶品である。
アントニー・ウォーカーは、ウェールズ国立歌劇場の指揮者、ワシントン・コ
ンサート・オペラの芸術監督兼首席指揮者、ピンチガット・オペラの芸術監督
などを歴任し、2001年にはピリオド・オーケストラのアンティポディーズ管弦
楽団、プロの混声合唱団カンティレイション、室内オーケストラのシンフォニ
ア・オーストラリスを創設。2006年にはピッバーク・オペラの音楽監督に就任
するなど、その手腕はかなりものも。

ABC 476 6831 2枚組 \3380
ビーバー:ロザリオのソナタ
エリザベス・ウォルフィッシュ(指揮)、
ロザンヌ・ハント(チェロ)、リンダ・ケント(オルガン&チェンバロ)
パヴロ・ベズノシウクの録音(AV 0038)、コンサートが大きな話題を呼んだビ
ーバーの「ロザリオのソナタ」。この長大で深遠、そして神聖な作品を、長
きにわたりイギリスでピリオド・アプローチの旗手として活躍してきたベテラ
ン女流奏者エリザベス・ウォルフィッシュが解明する。
多くのピリオド・オーケストラでコンサート・ミストレスを務めてきたウォル
フィッシュ。ウォルフィッシュとヴァイオリンを通じて音楽そのものが語りか
けてくるかのようなベテランらしい説得力のある演奏で聖母マリアの生涯をた
どる。最後のパッサカリアの演奏から発せられる"美"はウォルフィッシュが積
み重ねてきた経験が成せる業だろう。2005年9月-12月の録音。

ABC 476 118-3 \2250
J・S・バッハ:ソプラノとアルトのためのアリア集と二重唱集 ――
カンタータ第186番《おお魂よ、憤ることなかれ》BWV.186より
カンタータ第4番《キリストは死の縄目につながれたり》BWV.4より
カンタータ第208番《楽しき狩こそわが悦び》BWV.208より
カンタータ第170番《満ち足りた安らぎ、うれしい心の喜び》BWV.170より
カンタータ第78番《イエスよ、わが魂を》BWV.78より
ミサ曲ロ短調BWV.232より
カンタータ第159番《見よ、われらはエルサレムに向かう》BWV.159より
カンタータ第68番《かくも神は世を愛し給えり》BWV.68
マタイ受難曲BWV.244より/クリスマス・オラトリオBWV.248より
カンタータ第93番《ただ神の摂理にまかす者》BWV.93より
結婚カンタータBWV.202より
カンタータ第30番《喜べ、救われし群よ》BWV.30より
カンタータ第98番《神のみわざはすべて善し》BWV.99より
カンタータ第37番《信じて洗礼を受けし者は》BWV.37より
カンタータ第124番《わがイエスよりわれは離れじ》BWV.124より
サラ・マクリヴァー(ソプラノ)、サリー=アン・ラッセル(メゾ・ソプラノ)、
アントニー・ウォーカー(指揮)、アンティポディーズ管弦楽団
南半球の広大な大地オーストラリアでバロック唱法のスペシャリストとして引
く手あまたの2人の歌い手、ソプラノのサラ・マクリヴァーとメゾ・ソプラノ
のサリー=アン・ラッセルが時にはソロで、時にはデュオで歌うJ・S・バッハ
のアリア集。
マクリヴァー、ラッセルともバロック作品のみにとどまらないレパートリーの
広さにも定評があり、オーストリアリア国内、ヨーロッパ、アメリカなど世界
各国で目覚しい活躍を展開中。ウォーカー率いるピリオド・オーケストラ、
アンティポディーズ管の伴奏が2人の歌声をさらに際立たせている。
2002年10月&12月の録音。

ABC 476 6790 \2250
ブラームス:後期ピアノ作品集 ――
幻想曲集Op.116/3つの間奏曲Op.117/6つの小品Op.118/4つの小品Op.119
アントニー・グレイ(ピアノ)
オーストラリアのビクトリア州で生まれロンドンを拠点に活動中のピアノ奏者
アントニー・グレイは、マルコム・ウィリアムソンのピアノ作品全曲録音やグ
ーセンスのピアノ作品集などユニークなレパートリーが代表作。
そんなグレイが弾いたブラームスの後期作品集の4作品からは、ブラームスの
クララへの想いや寂しさが調べとなって目の前に広がるかのよう。大切に弾か
れる一音一音が印象的。2004年9月27日-29日の録音。

ABC 476 118-4 \2250
ブレイク:イマジネーションとリフレクションによるピアノ作品集
《ライフサイクル》(世界初録音)
ウィリアム・チェン(ピアノ)
ハワード・ブレイクは1938年ロンドン出身の作曲家で、2003年半ばには作品番
号付きの作品が500曲に到達するなど多作家としても有名。「ライフサイクル」
はショパン、スクリャービン、ラフマニノフの"24の前奏曲"から影響を受けて
おり、長短24調全てが登場する。
上海生まれオーストラリア育ちのピアニスト、ウィリアム・チェンが弾く抒情
的な旋律がきらめく。2003年1月18日-20日の録音。




<Et'ecetera>
KTC 1900 \2300
シャンティー写本Vol.1 ――
ソラージュ:S'aincy estoit/作曲者不詳:Un crible/フィリポクトゥス・
デ・カゼルタ(?):Medee fu、Je ne puis avoir plaisir/ガリオ:Se vos
ne voles/マッテオ・ダ・ペルージャ(?):De quanqu'on peut/フランシス
クス・アンドリュ:De Narcissus/ジャコブ・ド・サンレーシュ:Je me
merveil
テトラクティス〔ジル・フェルドマン(ソプラノ)、カルロス・メナ(カウンタ
ーテナー)、マルタ・グラツィオリーノ(アルパ)、シルヴィア・テカルディ
(ヴィエール)、ケース・ブッケ(ヴィエール&リコーダー&ディレクター)〕
名ソプラノ歌手ジル・フェルドマンと天才リコーダー奏者ケース・ブッケ夫妻
のレーベル"オリーヴ・ミュージック(Olive Music"の流れをそのまま受け継ぐ
エトセトラ(Et'cetera)との共同製作シリーズがスタート。
フェルドマン&ブッケ夫妻のアンサンブル、テトラクティスが新たに発掘する
のは、フランスのコンデ美術館に所蔵されている中世14世紀の曲集"シャンティ
ー写本"からの音楽。
"シャンティー写本"にはソラージュなど、ほとんどがフランスの音楽家(と思
われる)による作品が収録されており、ジル・フェルドマンの宝石のように輝
く歌声、神秘的なメンの歌声がベールに包まれた中世のポリフォニーを伝えて
くれる。

KTC 1379 \2300
ハイドン:弦楽四重奏曲集 ――
弦楽四重奏曲第81番ト長調Op.77-1,Hob.III-81
同第82番ヘ長調Op.77-2,Hob.III-82
同第83番ニ短調Op.103,Hob.III-83
エディング弦楽四重奏団
ロプロコヴィツ伯爵に捧げられた3作品を弾くエディング弦楽四重奏団は、ベ
ルギー王立歌劇場管のヴィオラ奏者として活躍したパウル・デ・クラーク、
シャンゼリゼ管のソロ・チェロ奏者のアヘート・ツヴァイストラを中心にして
2007年に結成されたピリオド楽器使用によるベルギーの弦楽四重奏団。
ヘレヴェッヘのガイドとサポートを受け、ベルギーのマースメヘレン文化セン
ターのアンサンブル・イン・レジデンスでもあるエディング弦楽四重奏団のハ
イドンの響きは豊潤で優しい。

KTC 4027 \2300
テレマン:管弦楽組曲集 ――
組曲ト長調TWV.55:G2《風変り》/同ト短調TWV.55:g1《ミュゼット》
同変ホ長調TWV.55Es:3《リラ》
バロック・オーケストラ《バ・ロック》
ベルギーのフランドル地方、オースト=フランデレン州の州都ヘントを本拠地
として2005年に結成された新しいバロック・オーケストラによる溌剌としたテ
レマンの組曲集。
17世紀-18世紀の音楽を主なレパートリーとしており、既にリチャード・エガ
ー、スキップ・センペ、ゲイリー・クーパー、フィリップ・ジャルスキーなど
一流奏者たちと共演を次々とこなすなど知名度急上昇中!

KTC 4028 \2300
ルネサンス期ヴェネツィアの音楽 ――
ブレッシ:デディケイティオ/ヴィラールト:ダルチ・パドラム/テルツィ:
カンツォン/A・ガブリエリ:サッシ・パラエ/メールロ:グラティオサ、レ
オノーラ/パドヴァーノ:ベネデッタ・エル・グレガリア/他
ゼフィーロ・トルナ
モンテヴェルディが自らの世俗歌曲の歌詞にも用いた詩人ペトラルカの詩「ゼ
フィーロ・トルナ/春の西風がもどり」をアンサンブル名に冠するフランドル
地方の声楽と器楽による古楽アンサンブル。
「人魚伝説」を題材とした録音(EUFODA 1343)や「ピエ・カンツォーネス-中世
フィンランドの賛歌」(KTC 4023)など、素晴らしい構成力と音楽的内容を持っ
た録音を打ち出してきた若きアンサンブルの最新作は16世紀ヴェネツィアの音
楽の宝石。中世地中海の音楽がそよ風のごとく吹き込む。

KTC 1363 \2300
レパートリー・ニュー! ――
グネンク:黒海の踊り第1番/マイヤーリンク:スリップ・ビトウィーン・
マイ・リップス/スナヘール:ザパトラカ/ファン・ヘール:キロメーター
ズ/パソス:タンゴ・タングス、ラ・サラバンダ/カルマス:リフレクショ
ン・オン・ビューティ/ブロム:ラテン・4・エスター/ドバル:テクラド・
マーフィル/ヴァレ:モリノスI-IV/スナヘール:エル・ポステ
エステル・ステーンベルヘン(ギター)、
エリック・カルマス(エレキ・ベース)、
エンリケ・フィルピ(打楽器)、クラウス・トフト(打楽器)、
オーネ・ファン・ヘール(打楽器)、テオドール・ミルコフ(マリンバ)
"ギター版シューベルト"(KTC 1256)、"レパートリー"(KTC 1294)でのユニーク
な編成によるグッド・パフォーマンスがお見事だったオランダの女流ギター奏
者エステル・ステーンベルヘンのリリース第3弾。
前作"レパートリー"の続編となるこの"ニュー!"では、トルコ、オランダ、ア
ルゼンチン、ウルグアイ、キューバなど現在も活躍中のアーティストたちの新
曲が満載!アコースティック・ギターのみの曲から、エレキ・ギターや打楽器
が加わる曲までスタイルも様々。ギター関係者の新たなレパートリー選曲に一
役買いそうなアルバムだ。




<Solo Musica>
SM 134 \2300
ライヴ・イン・コンサート ――
J・シュトラウスII世:喜歌劇《ジプシー男爵》序曲/ブラームス:ハンガリ
ー舞曲第2番、同第17番、同第19番、同第21番/J・シュトラウスII世:喜歌
劇《こうもり》序曲/レハール:金と銀/J・シュトラウス:ワルツ《オース
トリアの村つばめ》/J・シュトラウスII世:ポルカ《浮気心》、シャンペン
・ポルカ/メンデルスゾーン:序曲《真夏の夜の夢》
リオール・シャンバダール(指揮)、ベルリン交響楽団
1966年に旧西ドイツで創設されたベルリン交響楽団(旧東ドイツのベルリン交
響楽団、現ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団とは別団体)のニュー・イ
ヤー・コンサート・プログラムのライヴ録音。
1997年から首席指揮者を務めているイスラエルのマエストロ、リオール・シャ
ンバダールとベルリン響は昨年2008年にも来日を果たし、日本全国で伝統のサ
ウンドを響かせている。
ベルリン響は2005年に突如としてベルリン市からの財政支援を打ち切られてし
まい一度は解散となったものの、ベルリン市民を中心とした多くの支援によっ
て約半年後に不死鳥の如く復活。この"ライヴ・イン・コンサート"からも音楽
を演奏できる喜びがサウンドに乗って伝わってくる。




<Centaur>
CRC 2888 \2080
ヴァーチャル・ラフマニノフ ――
コープ:ラフマニノフによる協奏曲/ラフマニノフによる組曲*
ジョン・マーク・ハリス(ピアノ)、
ジョン・マーシャル(指揮)、オーケストラ・ノヴァ、
マリア・エゼロワ(ピアノ)*、アナトール・ライキン(ピアノ)*
アメリカの名門カリフォルニア大学サンタクルーズの教授にして音楽学者、作
曲家でもあるデイヴィッド・コープが、1980年から2003年までの23年間という
時間を費やして完成させた自動楽曲生成システム"Experiments in Musical
Intelligence(EMI)"。
数ある自動楽曲生成システムの中でも高い評価を受けている"EMI"のデータベ
ースに入力、蓄積されたラフマニノフの旋律を再構築することによって生まれ
た音楽が、このディスクに収録された「ラフマニノフによる協奏曲」と「ラフ
マニノフによる組曲」の2作品。
作品全体からラフマニノフの旋律が溢れ出ているのにラフマニノフの作曲では
ないラフマニノフ。それは"ラフマニノフの旋律"と"現代の科学"の融合が導き
出した1つの結論なのである。

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09-02 No.3-2

2009年02月01日 15時21分50秒 | Weblog
<Audiomax>
903 1534-6(SACD-Hybrid) \2850
オランダのチェロ・ソナタ集Vol.1 ――
ペイペル:チェロ・ソナタ第1番/ポンセ:チェロ・ソナタ/ペイペル:チェ
ロ・ソナタ第2番/エッシャー:ソナタ・コンチェルタンテ
ドリス・ホッホシャイト(チェロ)、フランス・ファン・ルート(ピアノ)
20世紀オランダの3人の作曲家、ヴィレム・ペイペル(1894-1947)、ルクトール
・ポンセ(1914-1998)、ルドルフ・エッシャー(1912-1980)のチェロ・ソナタに
スポットライトをあてたチェロ・ソナタ集。
ペイペルは1919年頃から無調音楽を用いるようになっており、作風が変わる直
前に作曲された「第1番」と、完全に調性を捨てずに無調音楽との融合を目指
した「第2番」の両作品を聴ける。20世紀オランダのチェロ作品のみを紹介す
る興味深いシリーズである。




<Cobra Records>
COBRA 0025 \2300
ドヴォルザーク:
ピアノ三重奏曲第4番ホ短調Op.90《ドゥムキー》/同第3番ヘ短調Op.65
オシリス三重奏団〔エレン・コーヴァー(ピアノ)、ヴェスコ・エシュケナジ
ー(ヴァイオリン)、ラリッサ・グレーネフェルト(チェロ)〕
1988年の結成以来数多くのオランダの音楽賞に輝き、2005年からはアムステル
ダム・コンセルトヘボウ管弦楽団のコンサートマスター、ヴェスコ・エシュケ
ナジーをヴァイオリン奏者に向かえさらにグレードアップを遂げたオシリス三
重奏団。
ドヴォルザークの名作「ドゥムキー」では、エシュケナジーのヴァイオリンが
時に優しく、時に物悲しく表情を変えながら訴えかけてくる。コーヴァーのピ
アノが発するほどよい主張、グレーネフェルトの豊かな低音がエシュケナジー
の存在感とブレンドすることにより絶妙のアンサンブルが生まれている。




<Passacaille>
Passacaille 9513 \2300
ヘンデル:
《水上の音楽》組曲第1番ヘ長調HWV.348、
同組曲第3番ト長調HWV.350、同組曲第2番ニ長調HWV.349
テレマン:水上の音楽
パウル・ドンブレヒト(指揮)、イル・フォンダメント
1989年に結成されたイル・フォンダメントは、古楽系オーボエ奏者としても著
名なパウル・ドンブレヒトが率いるベルギーのピリオド・オーケストラ。
"水上の音楽"と題されたこの録音には、"ヘンデル"と"テレマン"の「水上の音
楽」をカップリング。瑞々しくストレートなサウンドと丁寧な演奏はさすがイ
ル・フォンダメント!1995年7月の録音。




<Globe>
GLO 6063 \1880
カッツ:朝の乙女たちと歌曲 ―― 愛の歌/朝の乙女たち/宗教歌曲
カメラータ・トラジェクティナ
詩人としてオランダの文学史に名前を残し、ホラント州の要職にも就いたとさ
れるヤコブ・カッツ(1577-1660)の歌曲集。
カメラータ・トラジェクティナは中世-17世紀オランダの音楽を取り上げ続けて
いるヴォーカルと古楽器によるアンサンブル。




<Musiques Suisses>
MGBCD 6263 2枚組 \4600
ズーターマイスター:歌劇《ロメオとジュリエット》
アドルフ・ダラポッツァ(テノール)、ウルスラ・コシュト(ソプラノ)、
ハインツ・ワルベルク(指揮)、
ミュンヘン放送管弦楽団、バイエルン放送合唱団、テルツ少年合唱団、他
ミュンヘンではカール・オルフに師事した20世紀スイスの作曲家ハイリヒ・ズ
ーターマイスター(1910-1995)。
ピアノ作品や協奏曲、オペラの作曲家として知られ新古典主義を掲げたズータ
ーマイスターの代表作が、カール・ベームの手で初演されたこの「ロメオと
ジュリエット」。
指揮者のワルベルクやミュンヘン放送管、バイエルン放送合唱団など演奏者陣
も大作に相応しく実力者が揃っている。

MGBCTS-M 115 2枚組 \4600
2007年に世界初演が行われたスイスの音楽 ――
ジャギ:トリーブ/スクリュプチャク:イニシャル/ジンマーリン:クエリス
/ゴーディベール:ワンダーランドの中で/グブラー:RIT/ゲーザー:ツァ
イト/ブランク:ダンス・ランスタン/ダイアー:D'un amour lance/フー
バー:ヴィダ
デイヴィッド・スターン(指揮)、
バーゼル室内管弦楽団、マルコ・アンギウス(指揮)、
ローザンヌ室内管弦楽団、サクソフォン四重奏団XASAX、他
現代スイスの大御所クラウス・フーバーを筆頭に10人の作曲家たちの新しい作
品を収録。現代のスイス楽壇の最先端とも言える音楽が並ぶ。




<Centaur>
CRC 2968 \2080
ドビュッシーへのオマージュ ――
牧神の午後への前奏曲(ハイミ編)/帆/アナカプリの丘/さえぎられたセレナ
ード/亜麻色の髪の乙女/沈める寺/ヴィーニョの門/ヒースの茂る荒れ地/
月の光がふりそそぐテラス/水の精/カノプスつぼ/花火/グラナダの夕暮れ
/金色の魚/水に映る影/喜びの島/美しい夕暮れ(ベルコヴィツ編)
エリック・ハイミ(ピアノ)
10歳でボルティモア響にソリストとして招かれ、15歳と19歳の時にはワシント
ン・ナショナル響とも共演を重ねてきたエリック・ハイミ。現代アメリカでも
有数のラヴェル弾きとして国際的な名声を得たハイミの"オマージュ・シリー
ズ"からドビュッシーが登場。
色彩感豊かで繊細な音楽をここでもハイミがじっくりと描ききっている。ちな
みに使用ピアノはシュタイングレーバー&サンズのモデルE272。あのカツァリ
スも数種の録音で使用したドイツのピアノである。

CRC 2895 \2080
グリーグ:ピアノ作品集第8巻 ――
3つのピアノ曲EG.105/ノルウェー民謡集Op.66/ノルウェー民俗舞曲Op.72
アントニオ・ポンパ=バルディ(ピアノ)
1998年の「クリーヴランド国際ピアノ・コンクール」最高位受賞、1998年の
"ロン・ティボー国際コンクール」第3位入賞、2001年の「ヴァン・クライバ
ーン国際ピアノ・コンクール」では銀メダル獲得など輝かしい実績を持つイタ
リアのピアニスト、アントニオ・ポンパ=バルディのグリーグも第8集。北欧
の音楽からどことなく地中海のエッセンスが漂う。

CRC 2909 \2080
ブラームス:ヴィオラとピアノのための歌曲とソナタ ――
まどろみはいよいよ浅くOp.105-2/セレナードOp.106-1/ヴィオラ・ソナタ
第1番ヘ短調Op.120-1/同第2番変ホ長調Op.120-2/ヴィオラ・ソナタOp.78
《雨の歌》
レニー・シュランツェ(ヴィオラ)、
ジョン・デイヴィッド・ピーターソン(ピアノ)
イーストマン音楽院、ニューイングランド音楽院で研鑽を積んだアメリカの
ヴィオラ奏者レニー・シュランツェのブラームス・アルバム。ヴィオラなら
ではの味わい深い響きで聴く「雨の歌」や「歌曲」の渋さがこれまた良い。

CRC 2942 \2080
オーボエとコントラバスのための作品集 ――
ゴップルルド:飾り模様/コンスタンティニデス:ディアローグ/モンズ:
2つ踊り/サンドスIII:ミニッツ・インプロヴィゼイション/クリアーフィ
ールド:3つの歌/ゴップルルド:ラムボイド/ナイジェル:バッドタイム・
ストーリー/ゴップルルド:イット・テイクス・ツー/マン:カンツォーネ
・ヴェッキオーネ
カリー・ヴェッキオーネ(オーボエ&イングリッシュ・ホルン)、ロルフ・エ
ルダール(コントラバス)
"オーボエ"と"コントラバス"のデュオ。なかなか普段はお目にかかれない編
成ために書かれた作品を集めこのレーベルらしい一風変わった室内楽作品集。
オーボエの瑞々しい音色とコントラバスの安定感のある低音が意外とマッチ。
管弦楽器のアンサンブルに新たなジャンルを打ち立てるかも!?

CRC 2957 \2080
ディーセンドラック:《バベルの塔》より 音楽理論、合意**/オン・ザット
・デイ#/弦楽四重奏曲第2番《バベルの夢》+/ハウ/フィール*
ドナルド・ベルマン(ピアノ)、スコット・クルックスダール(チェロ)**、
チャド・メリガン(ピアノ)**、ライオンズ・ゲート・トリオ#、
プロ・アルテ四重奏団+、ジル・ローズ(指揮)*、
ボストン・モダン・オーケストラ・プロジェクト*
ローマ賞、クーセヴィツキー財団賞、アイヴズ賞を授与されてきた作曲家タマ
ール・ディーセンドラックの作品集。ピアノ・ソロからオーケストラ作品ま
で、ディーセンドラックのアイディアが駆使されたモダンな5作品が収録。

CRC 2903 \2080
CDCMコンピューター・ミュージック・シリーズVol.36-サウンド・コラボレー
ションズ ―― No.7/メインの捨てられた湖/男と月/煙/雑音の縁/山の風
アラン・オッテ(ジリ)、アラン・バーン(アコーディオン)、
リック・バンメーター(サクソフォン)、電子音楽による演奏、他
コンピュター・ミュージック・シリーズの第36集では、アコースティック楽
器と電子音楽の融合がテーマ。




<Retrospective>(Retrospectiveはレーベル・オフィシャルのCD-R盤となります)
RTS 4116 2枚組 \2080
ポール・ロブスン-オールマン・リバー ――
オールマン・リバー/ロンサム・ロード/アイ・スティル・スーツ・ミー/
スティール・アウェイ/ジェリコの戦い/ウォーター・ボーイ/揺れるチャ
リオット/ディープ・リヴァー/まるでばらのように/故郷の人々/ケンタ
ッキーの我が家/ロッキン・チェア/行け、モーゼよ/レイジーボーンズ/他
ポール・ロブスン(バス・バリトン)、
ヴィクター・ヤング&ブランズウィック・コンサート・オーケストラ、他
ニンバスが供給する新シリーズ"レトロスペクティヴ(Retrospective)。20世紀
前半、1920年代-50年代にかけて当時のポピュラー・アーティストたちが収録
した貴重な音源の復刻がスタート!
1989年にアメリカのニュージャージー州で生まれ、人種差別と高いながら自由
と平和の歌声を発信し続けたバス・バリトン歌手ポール・ロブソン。その懐の
深い歌声で聴く「オールマン・リバー」や「ケンタッキーの我が家」からは安
心感や安らぎを覚える。1925年-1945年の録音。

RTS 4118 2枚組 \2080
トニー・マーティン-アイ・ゲット・アイディア ――
アイ・ゲット・アイディア/マナクーラの月/ディス・メイ・ビー・ザ・ライ
ト/9月の歌/国境の南/ヴィオレッタに捧げし歌/トゥナイト/フールズ・
ラッシュ・イン/ドンキー・セレナーデ/タブー/フラミンゴ/メイク・ビリ
ーヴ/テネメント・シンフォニー/ビギン・ザ・ビギン/ウォーク・ハンド・
イン・ハンド/他
トニー・マーティン(バリトン)、
アンリ・レネ&ヒズ・オーケストラ、
ヴィクター・ヤング&ヒズ・オーケストラ、他
アメリカのオークランドで生まれ、バリトン歌手、サクソフォン奏者、ヴォー
カリスト、俳優として活躍したトニー・マーティンの録音集。ウォーク・ハン
ド・イン・ハンド(Walk Hand In Hand)は当時の全米ヒット・チャートにラン
クインした名作。1936年-1956年の録音。




<Nimbus>(Nimbusはレーベル・オフィシャルのCD-R盤となります)
NI 7701 \1700
ショパン:
アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ変ホ長調Op.22、
ピアノ・ソナタ第3番ロ短調Op.58
リスト:ハンガリー狂詩曲第2番、ピアノ・ソナタ ロ短調S.178
シューラ・チェルカスキー(ピアノ)
1995年の没後も根強い人気を誇るウクライナ出身の名匠シューラ・チェルカス
キー。ヨーゼフ・ホフマンの流れを汲むチェルカスキーが弾くショパンとリス
トの"ロ短調ソナタ"。
"音の魔術師"、"ピアノの魔術師"と呼ばれたチェルカスキーが、異名の由来を
自身の演奏で説明してくれる。1985年6月&10月の録音。弊社初紹介。

NI 7704 \1700
メンデルスゾーン:
カプリッチョ イ短調Op.33-1/ロンド・カプリチオーソ ホ長調Op.14/前奏曲
とフーガ第1番ホ短調Op.35-1/練習曲第2番ヘ長調/前奏曲とフーガ第5番
ヘ短調Op.35-5/スケルツォ ホ短調Op.16-2/無言歌集より/厳格なる変奏曲
ニ短調Op.54/7つの性格的小品Op.7/ピアノのための小品第2番
マーティン・ジョーンズ(ピアノ)
コルンゴルトやグアスタビーノからブラームス、ドビュッシー、ラフマニノフ
など、凄まじい量のレパートリーを持つニンバスの看板ピアニスト、マーティ
ン・ジョーンズ。
メンデルゾーンのピアノ作品全集からのハイライトは、「無言歌」を中心とし
たプログラム。1972年-1979年の録音。

NI 7703 \1700
グレインジャー:ピアノ作品集 ――
ストランド街のヘンデル/婚礼のララバイ/カントリー・ガーデンズ/ダウラ
ンド-いまぞ別れの時か/J・S・バッハ-羊たちは安らかに草を食み/ガム・
サッカーズ・マーチ/わたしのロビンは緑の森へ/岸辺のモリー/スタンフォ
ード-マーチ・ジグ/ロンドンデリーの歌/チャイコフスキー-ピアノ協奏曲
第1番の冒頭部分/R・シュトラウス-歌劇《ばらの騎士》より ランブル・オン
・ラヴ/コロニアル・ソング/シェパーズ・ヘイ/ウッドストック・タウンの
近くで/モリスもどき/ザンジバルの舟歌/子供のマーチ/わたしのジョンよ、
もう一日/ダオメーにて
マーティン・ジョーンズ(ピアノ)
「リンカンシャーの花束」などの吹奏楽作品や、民族音楽を取り入れた傑作の
数々で人気の高いグレインジャーの作品をマーティン・ジョーンズが弾く。オ
リジナル作品だけでなく、グレンジャー編曲によるチャイコフスキーのピアノ
協奏曲第1番冒頭部分を加えるなど、プログラミングのセンスも高い。
1989年4月&5月の録音。

NI 7702 \1700
ドビュッシー:ピアノ作品集 ――
月の光/パスピエ/雨の庭/水に映る影/仮面/そして月は荒寺に落ちる/
グラドゥス・アド・パルナッスム博士/雪は踊る/ゴリウォーグのケークウォ
ーク/レントよりおそく/雪の上の歩み/西風の見たもの/亜麻色の髪の乙女
/沈める寺/ミンストレル/ラヴィーヌ将軍/カノプスつぼ/花火/アルペッ
ジョのために/和音のために
マーティン・ジョーンズ(ピアノ)
メンデルスゾーンと同じく、ドビュッシーのピアノ作品でも全集を完成させた
マーティン・ジョーンズ。全集からの抜粋となるドビュッシー・アルバムでも
「月の光」や「亜麻色の髪の乙女」、「沈める寺」など聴き応えは十分。
1988年4月-10月の録音。




<Cybele>
Cybele 960.209 \2300
DEGEM-CD9 ―― オルフェウス400-20のエレクトロアコースティック作品集
電子音楽による演奏
ドイツ電子音楽作曲家協会(DEGEM)に所属する作曲家たちの作品集"DEGEM"。
第9巻はシュテファン・フリッケのコンセプションによるもの。

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09-02 No.2

2009年02月01日 15時21分16秒 | Weblog
<BRIDGE>
BCD 9278 \1980
ショパン:
ピアノ協奏曲第2番 ヘ短調 Op.21
ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 Op.11
ヴァシリー・プリマコフ(ピアノ)
ポール・マン(指揮)
オーデンセ交響楽団
録音:2008年5月13-16日
ヴァシリー・プリマコフのBRIDGEレーベルへの2作目のアルバム。プリマコフ
は、1979年、モスクワに生まれたピアニスト。17歳でジュリアード音楽院に入
学、若くして多大な注目を浴びる存在となった。そんなプリマコフも今年で
30歳、音楽には風格が宿ってきた。このショパンの二つのピアノ協奏曲は、
濃厚なロマンティシズムの中に、はっとさせるような煌きが随所で弾け、しか
も実にデリケートだ。マンとオーデンセ交響楽団のピタリと合わせた伴奏も素
晴らしい。

BCD 9276 4枚組 \5940
「ショパン:夜想曲全集、マズルカ全集、ピアノ・ソナタ第3番」
(1)夜想曲全集【Op.9(3曲)/Op.15(3曲)/Op.27(2曲)/Op.32(2曲)/
Op.37(2曲)/Op.48(2曲)/Op.55(2曲)/Op.62(2曲)/Op.72-1/嬰ハ短調】
(2)舟歌 嬰ヘ長調 Op.60/
(3)子守歌 変ニ長調 Op.57/
(4)協奏曲のアレグロ イ長調Op.46/
(5)ピアノ・ソナタ第3番 ロ短調Op.58/
(6)マズルカ全集【Op.6(4曲)/Op.7(5曲)/Op.17(4曲)/Op.24(4曲)/Op.30
(4曲)/Op.33(4曲)/Op.41(4曲)/Op.50(3曲)/Op.56(3曲)/ Op.59(3曲)/
Op.63(3曲)/Op.67(4曲)/Op.68(4曲)/イ短調 「ノートル・タン」/イ短調
「エミール・ガイヤール」/変ロ長調/ニ長調/ハ長調/ト長調/ニ長調】
ナディア・ライゼンバーグ(ピアノ)
(1)-(4)(6)録音:1955-57年(原盤:ウェストミンスター)
(5)録音:1947年11月21日、カーネギー・ホール、ライヴ録音
MONO
テルミン演奏家として有名なクララ・ロックモアの姉でもあるピアニスト、ナ
ディア・ライゼンバーグ(1904-1983)は、リトアニアの首都ヴィリニュス出身。
ザンクト・ペテルブルグに移り、ここで音楽の勉強を始める。ロシア革命を避
けて米国に移住、1922年にピアニストとしてデビュー。1930年からカーティス
音楽院でヨゼフ・ホフマンに学んだ。その後は、ピアニストとして、またピア
ノ教師として大きな活躍をした。戦後、教職に重点を置いたため、残された録
音は決して多くない。これは1955年から1957年にかけてのスタジオ録音による
夜想曲とマズルカの全集に1947年ライヴ録音のピアノ・ソナタ第3番を収めた
セットである。彼女の明晰で、かつ詩情に溢れたショパンを味わえる。

BCD 9261 \1980
「ジョージ・クラム・エディション 第12集」
クラム:
11の秋のこだま(1965)/眠る者(1984)/
鯨の声(1971)/ピアノのための5つの小品(1962)/
夢の連続(1976)
インターナショナル・コンテンポラリー・アンサンブル
ジェイミー・ヴァン・エック(MS)
録音:1965,2006,2007年
コンプリート・クラム・エディション第12集。「11の秋のこだま」は1965年、
ヴァイオリン、フルート、クラリネット、ピアノのための作品。これのみ初演
の頃の録音。「眠るもの」は1984年、メッゾソプラノとピアノのための作品。
「鯨の声」は1971年、フルート、チェロ,ピアノのための作品。ピアノのため
の5つの小品は、1962年の作品。「夢の連続」は1976年、ヴァイオリン、チェ
ロ、ピアノ、打楽器のための作品。

BCD 9275 2枚組 \3960
「ジョージ・クラム・エディション 第13集」
歌曲集「時を越えた旅」(アメリカン・ソング・ブック第2巻),
歌曲集「運命の風」(アメリカン・ソング・ブック第4巻)
バーバラ・アン・マーティン(ソプラノ)
ジェイムズ・フリーマン(指揮)オーケストラ2001,他
録音:2006年10月17-19日,2005年11月25-27日
「時を越えた旅」と「運命の風」の二つの歌曲集は、クラムの「アメリカン・
ソング・ブック」という作品集の第2巻と第4巻にあたる。「時を越えた旅」は、
アフロアメリカの心情を綴った詩をもとにしている。どちらも、ピアノ伴奏に
加え、打楽器などが適宜加わっている。

BCD 9271 4枚組 \7920
「ローマのアメリカ人」-ローマ・アメリカン・アカデミーの仲間たち
ロバート・ビーザー:4つのディッキンソンの歌,ほか歌曲
ローマ・アメリカン・アカデミーの歌曲集(ランドール・トムソン,エズラ・
レイダーマン,ディレク・バーメル,ジャック・ビーソン,チャールズ・ナジ
ンスキ,レオ・サワビー,デイヴィッド・ラコウスキ,ヴィットーリオ・ジャ
ンニーニ,スコット・リンドロスの作品)
ロジャー・セッションズ:《モンテズマ》からの二場面とアリア
エリオット・カーター:ライラックの頃の鳥のさえずり,船旅
アーロン・ジェイ・カーニス:道すがらのモーツァルト
ポール・モラヴェック:パッサカリア
アーサー・レブリング:テッセラ
ジョン・アンソニー・レノン:サイレーン
アレクサンダー・ラング・スタイナート:ヴァイオリン・ソナタ
マーティン・ブレスニック:3つの間奏曲
スティーヴン・ハートキ:言葉の向こうに
ルーカス・フォス:幻想ロンド
カムラン・インス:友モーツァルト
ジョージ・ロクバーグ:バガテル第4番,第5番
ウォルター・ヒルファー:夜想曲
ハンター・ジョンソン:ピアノ・ソナタ
マーク・ワインゲイト:陰第1番,第2番,第3番
ビリー・ジム・レイトン:ピアノのための3つの練習曲
ローレン・ラッシュ:オー・スザンナ
イェフディ・ウィナー:コメディア
デイヴィッド・ラング:風
アンドルー・インブリー:タンポポ酒
リー・ハイラ:記憶喪失の前,ソージェルティーズの神話の鳥
バン=チン・ラム:ソロ,デュオ
ジェイムズ・モバリー:ビームズ!
ハワード・ハンソン:オーボエとピアノのための牧歌
ハロルド・シャピロ:木管五重奏曲から
演奏家多数 録音:1998-2007年
ローマ・アメリカン・アカデミーは、1913年に創設された研究施設。米国で
“ローマ賞”を受賞した様々な才能ある人物が留学する場所でもある。このア
カデミーに縁のある作曲家の作品を集めたもの。米国を代表する大家もいれ
ば、マニア好みの作曲家もおり、いずれも貴重な録音ばかりである。

BCD 9268 \1980
「カラー・オヴ・ザ・ワールド-歌曲集」
ヴォルフ:
夜の魔法,飽くことを知らぬ恋,憩え、憩え!,旅先にて,棄てられた娘,
あたしの恋人はおチビさん
カプレ:カラスと狐,蝉と蟻,狼と子羊
ムソルグスキー:
壁に囲まれて,木馬に乗って,悪党,子守歌,牡山羊,ゴパック
ドビュッシー:ビリティスの3つの歌(パンの笛,髪,ナイアードの墓)
パーセル:
薔薇色の住み家から,優しい運命の女神は微笑み,いとしい人の魅力を思う
と溜め息が出てしまう,ニンフと羊飼い
ジョージン・レシック(ソプラノ)
ウォーレン・ジョーンズ(ピアノ)
録音:2007年5月26-28日
オペラにコンサートに大活躍するベテラン・ソプラノ、ジョージン・レシック
の歌う近代歌曲集。レシックは米国ペンシルバニア州出身。バロックから現代
ものまで幅広いレパートリーを誇る名歌手である。このCDでは、フランスの作
曲家アンドレ・カプレ(1878-1925)の歌曲が貴重である。

BCD 9281 2枚組 \3960
バッハ:フランス組曲(全曲)
シェーンベルク:組曲 Op.25
アンドルー・ランジェル(ピアノ)
録音:2007年7月,ボストン
平均律クラヴィア曲集第1巻(BCD 9246)が大きな話題となったアンドルー・ラン
ジェルが、こんどはフランス組曲全曲の全曲に挑んだ。やはりここでも“ピア
ノによるバッハ”の可能性を探り、バロック音楽の枠を越えたバッハの深みを
追及している。 シェーンベルクの組曲も優秀。




<CZECH RADIOSERVIS>
CR 0416-2 \1980
グレート・アーティスツ・ライヴ・イン・プラハ
スヴャトスラフ・リヒテル Vol.1
ムソルグスキー(1839-1881):組曲「展覧会の絵」(1874)(*)
リスト(1811-1886):
超絶技巧練習曲集 S.139(1851)から(+)
前奏曲,練習曲,風景,鬼火,夕べの調べ
ポロネーズ第2番ホ長調 S.223(1850-1851)(+)
スヴャトスラフ・リヒテル(ピアノ)
録音:1956年10月6日(*)、6月10日(+)、
プラハ、ルドルフィヌム、ドヴォルジャーク・ホール、ライヴ、モノラル
アンチェル、オールソン、シェリングのライヴ録音が発売され好評を博したシ
リーズ、今回はリヒテル(1915-1997)が2枚同時に登場。こちらはリヒテルが未
だ「西側」では幻のピアニストだった頃の演奏。数年後に西側に知れ渡るきか
っけとなった曲でもある得意のムソルグスキーと、まさに超絶技巧のリスト。

CR 0421-2 \1980
グレート・アーティスツ・ライヴ・イン・プラハ
スヴャトスラフ・リヒテル Vol.2
ドヴォルジャーク(1841-1904):ピアノ協奏曲ト短調 Op.33 B.603(1876)(*)
ブラームス(1833-1897):ピアノ・ソナタ第1番ハ長調 Op.1(1852)(+)
スヴャトスラフ・リヒテル(ピアノ)
プラハ交響楽団(*)
ヴァーツラフ・スメターチェク(指揮(*))
録音:1966年6月2日(プラハの春音楽祭)(*)、1988年7月15日(+)、
プラハ市民会館スメタナ・ホール、ライヴ
こちらはチェコの名指揮者スメターチェクの共演との共演によるドヴォルジャ
ークと、円熟期のブラームス。

CR 0430-2 \1980
フルート、ヴァイオリン、チェロとピアノのための作品集
ヨハン・ゲオルク・アルブレヒツベルガー(1736-1809):四重奏曲(*)
ヨハン・ゲオルク・ラング(1722-1798):四重奏曲第2番 Op.3 No.2(*)
ハイドン(1732-1809):三重奏ディヴェルティメント変ロ長調 Hob.XV:38(+)
イジー・アントニーン・ベンダ(1722-1795):トリオ・ソナタ ホ長調(#)
ヨハン・ヨアヒム・クヴァンツ(1697-1773):トリオ・ソナタ ハ短調(**)
コン・フラウト四重奏団
ヴァーツラフ・シルヴァンスキー(フルート)
アダ・シルヴァンスカー(ヴァイオリン)
ヤナ・マチェイコヴァー(チェロ(+/#/**)) 
クリスティナ・ポラーコヴァー(チェロ(*))
モニカ・ペツィキェヴィチョヴァー(ピアノ)
録音:2001年5月7日(*)、11月13日(+)、12月21日(**)、2002年2月8日(#)、
プラハ、チェコ放送スタジオ1



<ARCO DIVA>
UP 0108-2 \2450
R・シュトラウス(1864-1949):交響詩「ドン・フアン」Op.20
エーリヒ・ヴォルフガング・コルンゴルト(1897-1957):
ヴァイオリン協奏曲ニ長調 Op.35(*)
マーラー(1860-1911):リュッケルトの詩による5つの歌曲(+)
フランチシェク・ノヴォトニー(ヴァイオリン(*))
カルラ・ビトナロヴァー(メゾソプラノ(+))
ブルノ・フィルハーモニー管弦楽団
マルチン・トゥルノフスキー(指揮)
録音:2007年9月14日、イフラヴァ(チェコ)、DKO、
マーラー・イフラヴァ音楽祭、ライヴ
マーラー生誕の町、チェコのイフラヴァで行われた音楽祭でのライヴ録音。

UP 0109-2 \2450
ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ協奏曲第5番変ホ長調「皇帝」Op.73(*)
ピアノ・ソナタ第24番嬰ヘ長調 Op.78(+)
ミハル・マシェク(ピアノ)
パルドゥビツェ・チェコ室内フィルハーモニー管弦楽団(*)
レオシュ・スヴァーロフスキー(指揮(*))
録音:2008年11月16日、テプリツェ(チェコ)、文化館(*)
1999年、プラハ、ルドルフィヌム、ドヴォルジャーク・ホール(+)
ミハル・マシェク(1980年生まれ)はプラハ音楽院および音楽アカデミーで学ん
だチェコのピアニスト。



<EMPIRE ART>
EA 2008-2 \2180
モーツァルト(1756-1791):レクィエム ニ短調 K.626
イヴァナ・シャコヴァー(ソプラノ)
シルヴィア・シュラームコヴァー(アルト)
ミロシュ・チェルニー(テノール)
ズデニェク・ハルヴァーネク(バス)
ムジチ・デ・プラハ(合唱&管弦楽)
ヤン・シュラーメク(指揮)
録音:1996年11月13日、プラハ国立歌劇場
ムジチ・デ・プラハは1966年、プラハ放送交響楽団のメンバーを主体に創設
された室内管弦楽団。ヤン・シュラーメクは1996年以来同楽団の首席指揮者を
務めているチェコの指揮者。




<MULTIKULTI PROJECT>
MPCD 024 \2450
コルトーナのラウダ集 13世紀イタリアの宗教歌
Laude novella / Stella nuova / Gloria 'n cielo / Cristo e nato
O divina virgo flore / De la crudel morte de Cristo
Iesu Cristo glorioso / Oime lasso / Ave donna santissima
Madonna santa Maria / Sia laudato san Francesco
Troppo per del tempo / Magdalena degna da laudare
スカンディクス古楽アンサンブル
アダタ・カヘル=フリス(歌、リク、ベンディル、ダラブカ)
アグニェシュカ・レシニャク、スルヴィア・ノヴィツカ(歌)
ティモテウシュ・ドルバ(歌、フィデル)
ピオトル・フリス(歌、ウド、ロマネスク・ハープ、リコーダー、ディレクター)
ヤクプ・カブス(歌、ベンディル)
録音:2008年、クラクフ(ポーランド)
ラウダとは中世・ルネサンス期のイタリアにおいて公式の典礼以外の場で歌わ
れた宗教歌曲で、いわば庶民の賛美歌。13世紀に成立したコルトーナの写本に
収められた47のラウダはこのジャンルの貴重な資料です。スカンディクス古楽
アンサンブルは1999年、中世音楽、特に声楽の演奏のために創設されたポーラ
ンドの団体。

MPCD 022 \2450
【旧譜・再案内】
ツィプリアン・バジリク(1535頃-1600頃):人の一生の危うさについて
主の優しさ/敬虔の歌/日曜日の祈り(主の祈り)/新しい歌
詩篇70「御身を、主よ、われ信頼す」
詩篇79「異国民らが御身よりの相続物に入り込み」」
詩篇127「主を畏れる者は皆幸いなり」
詩篇129「深き淵より、われ御身に向かい叫びぬ、主よ」
人の一生の危うさについての歌/新しいクリスチャンの歌
ボルヌス・コンソート
ロベルト・ラヴァティ(男声カントゥス) 
ロベルト・ポジャルスキ(男声アルト)
マルチン・ボルヌス=シュチチンスキ、ツェザリ・シフマン(テノール)
ミロスワフ・ボルチンスキ、スタニスワフ・シュチチンスキ(バス)
録音:2005年6月24日、ポーランド、ヴロツワフ、聖エルジビェタ教会図書室
ツィプリアン・バジリクの生涯についてはほとんど情報が残されていませんが、
ポーランドのシェラジで生まれ、主としてリトアニアの貴族ラジヴィウ家に仕
えたいたこと等がわかっており、その作品は「プワヴィ歌集」と「ザモシチ歌
集」に収められています。当録音では「ザモシチ歌集」から選ばれた曲が歌わ
れていますが、これらは教会用の音楽ではなく、家庭または宮廷で歌われてい
たと考えられています。ディジパック内側の写真では、ボルヌス・コンソート
が卓を囲んで座って歌っている演奏会の模様を見ることができます。演奏はボ
ルヌス・コンソートにしては穏健な部類に属し、上記のような曲の雰囲気をよ
く醸し出しています。




<VANGUARD>
※再プレスが入荷予定です。ご注文はお早めにお願いいたします。

ATMCD1191 2枚組 \1300
ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」、「コリオラン」序曲
ベートーヴェン:交響曲第5番、「レオノーレ」序曲第3番
サー・エードリアン・ボールト指揮
ロンドン・プロムナード管弦楽団(ロンドン・フィル)
1956年、1957年

ATMCD1192 2枚組 \1300
ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」、歌劇「フィデリオ」序曲
ベートーヴェン:交響曲第7番、「エグモント」序曲
サー・エードリアン・ボールト指揮
ロンドン・プロムナード管弦楽団(ロンドン・フィル)
1956年、1957年

ATMCD1218 2枚組 \1300
ベートーヴェン:チェロ・ソナタ全集(第1番-第5番)
アントニオ・ヤニグロ(VC)
イエルク・デムス(P)
1964年

ATMCD1228 2枚組 \1300
ブラームス:ピアノ四重奏曲第1番-第3番
ステファニー・ブラウン(P)
アレクサンダー・シュナイダー(Vn)
ワルター・トランプラー(Vla)
レスリー・パーナス(VC)
1977年

ATMCD1246 2枚組 \1300
バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータ全曲
ヨゼフ・シゲティ
1955年、1956年

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09-02 No.1-1

2009年02月01日 15時20分52秒 | Weblog
<NAXOS> 各1枚 \1000 ※ご予約締切日 2月7日
8.559601
コリリアーノ:サーカス・マキシマス 他
1-8.交響曲第3番「サーカス・マキシマス」(大編成の吹奏楽のために)(導入/
スクリーン/シレーン/チャンネル・サーフィン/ナイト・ミュージック I/ナイ
ト・ミュージック II/サーカス・マキシマス/祈る人/コーダ:真実)/9-12.ガ
ゼボ舞曲集(バンドのために)序曲/ワルツ/アダージョ/タランテラ
演奏:テキサス大学ウィンド・アンサンブル/ジェリー・ジャンキン(指揮)
世界最大のアリーナであった古代ローマの円形競技場では毎日さまざまな競技、
闘いが催され、30万人以上の観客が熱狂したのでした。その催しは日を追うご
とにエスカレートし、ある時は鍛え抜かれた戦士たちの戦いであったり、餓え
たライオンと人間の戦いであったりと、血で血を洗う残虐なものへと進化(?)
していったのです。そんな野蛮なショーを大規模なブラス・アンサンブルで再
現したのがこの作品です。ステージだけでなく会場の至るところに配置された
楽器群が一斉に音を吹き鳴らす様は圧巻の極みです。

8.572050
ストコフスキー:交響的編曲集 第2集
1-10.J.S.バッハ:トッカータとフーガ ニ短調 BWV565/アリオーソ BWV1056/
目覚めよと、呼ぶ声あり BWV645/主イエスキリスト、われ汝を呼ぶ BWV639/
トッカータ、アダージョとフーガ ハ長調 BWV564 より「アダージョ」/我が
イエス、いかばかりの魂の痛み BWV487/神はわが堅き砦 BWV80/主よ、人の
望みの喜びよ/平均律クラヴィア曲集第1集 第24番 前奏曲 ロ短調 BWV869/
シチリアーノBWV1017/11.パレストリーナ:キリストよ、われらは御身をあが
め/12.バード:パヴァーヌとジグ/13. クラーク:トランペット・ヴォランタ
リー/14.ボッケリーニ:弦楽五重奏曲より「メヌエット」/15.マッテゾン:ハ
ープシコード組曲 第5番 ハ短調より「エア」/16.ハイドン:弦楽四重奏曲
ヘ長調より「アンダンテ・カンタービレ」/17.J.S.バッハ:平均律クラヴィア
曲集第1 集より 第2番 フーガ ハ短調 BWV847
演奏:ボーンマス交響楽団/ホセ・セレブリエール(指揮)
ストコフスキーは、バッハの作品をおよそ40曲、現代の華麗な管弦楽作品へと
変身させました。第1集(8.557883)での多彩な響きで驚いた耳を更に驚愕させ
るこの第2集には、バッハ以外の作曲家の作品も収録、オーケストラの芳醇な
音色がどっしりと詰まっています。セレブリエールの繰り出す魔術のような棒
さばきはまさに、あの有名な幻想的映画を彷彿させますね。

8.570747
クララ・シューマン:歌曲全集
1-3.リュッケルトの詩による3つの歌曲(彼はやってきた Op.12-2/美しさゆえ
に愛するのならOp.12-4/なぜ他の人に尋ねるのか Op.12-11)/4.良き夜/
5-10.6 つの歌曲集 Op.13(私は暗い夢の中で立っていた/彼らは愛し合ってい
た(第2 稿)/愛の魔法/月は静かに昇った/私はあなたの瞳に/無言のはすの花)
/11-16. ユクンデによる6 つの歌 Op.23(花よどうして泣くの/ある明るい朝
に/ひそやかな語らい/みどりの丘の上で/それはある日のこと/おお、歓喜よ)
/17.宵の星/18.海辺にて/19.彼女の絵姿/20.民衆の歌/21. 彼らは愛し
合っていた(第1 稿)/22.ローレライ/23.別れのつらさよ/24.我が星/25.
別れのとき/26.すみれ/27.さすらい人/28.製材所のさすらい人/29.ワルツ
演奏:ドロテア・クラクストン(ソプラノ)/ヒダィエット・ジェディカー(ピア
ノ)クララ・シューマンのフォルテ・ピアノを使用
偉大なるピアニストで作曲家であり、またロベルト・シューマンの妻であり子
どもたちの母であったクララ・シューマン(1819-1896)。彼女の書いた多くの
作品は結婚前のものでした。なぜなら彼女は「夫の書いたものにはかなわない」
と自らの才能に対して懐疑的だったからです。もちろんロベルトは彼女に作曲
を勧め、書きあげた作品を交換しあったというから何ともステキな愛のやりと
りと言うほかありません。このアルバムは彼女が愛奏したピアノを用いて録音
しました。控え目でつつましい音色が魅力的です。

8.557507
ストラヴィンスキー:交響曲ハ調他
1-3.八重奏曲/4-6.協奏曲変ホ長調(ダンバートン・オークス )/7-10.交響曲
ハ調/ 11-13.3楽章の交響曲
MusicMasters(1-6)、Koch International(7-13)より移行盤
演奏: 20世紀古典アンサンブル… 1-3/セント・ルークス管弦楽団… 4-6/
フィルハーモニア管弦楽団…7-13/ロバート・クラフト(指揮)
ハイドン、モーツァルトから続く交響曲という形式を用いつつも、その音色も
リズムも全く独自に味付けをこらした「新古典主義」の名曲2曲を中心に収録。
戦乱のさなか1938-40年に書きあげられた「交響曲ハ調」の機能的な美しさと、
1942-45年に書かれた荒々しいリズムと協奏曲的な面を持つ「3楽章の交響曲」。
その曲想の対比と、計算されつくした構造には思わず舌を巻くほかありません。
輝かしい名演として知られる 2枚の録音からの再編集盤です。


8.570897
モーツァルト:フリーメイソンのための音楽全集
1-2.カンタータ「汝、宇宙の魂に」 K.429/3.アダージョヘ長調 K.410/4.ク
ラリネットとバセットホルンのためのアダージョ変ロ長調 K.411/5.結社員の
旅 K.468/6.今日こそ共に、愛する兄弟よ K.483/7.汝ら、われらの新しき
指導者よ K.484/8.フリーメイソンの喜び K.471/9.フリーメイソンのための
葬送音楽 K.477/10.カンタータ「無限なる宇宙の創り主を崇敬する汝らが」
K.619/11-12.アダージョとフーガハ短調 K.546/13.ヨハネ分団の儀式のた
めの讃歌 K.148/14-17.フリーメイソンのための小カンタータ「われらが喜び
を高らかに告げよ」
●奏:ユン=フーン・ヘオ(テノール)/カッセル・シュポア室内管弦楽団
ロベルト・パーテルノストロ(指揮)
☆フリーメイソンのためにモーツァルトが書いた作品を網羅したアルバムです。
「秘密結社のための音楽なんて」と、なんとなくぞくぞくした雰囲気が漂いま
すが、音楽は極めて美しく、怪しさを求める人は肩透かしを食らうこと間違い
ありません。自由、平等、博愛をモットーにした団体にふさわしい折り目正し
い曲ばかりです。

8.572059
フレイタス・ブランコ:管弦楽作品集第2集
1-4.交響曲第2番(1926-1955)/5.ゲーラ・ジュンケイロの読書の後に
6.人工楽園
演奏:アイルランド国立交響楽団/アルヴァロ・カッスート
2008年にリリースした第1集(8.570765)が大好評。ポルトガルの知られざる巨
匠、フレイタス・ブランコの管弦楽作品集第2集は、交響曲第2番を中心に収録
した1枚です。この曲はグレゴリオ聖歌、ブルックナーのスケルツォ、セザー
ル・フランク、ドビュッシーなど様々な音楽から影響を受けているようで、異
なった要素を絶妙に組み合わせた噛みごたえのある作品と言えるでしょう。
R.シュトラウスの交響詩を思わせる「ゲーラ-」、阿片愛好家の告白から喚起
された「人工楽園」、どれもがブランコの傑作と言えるでしょう。

8.570328
シューベルト:序曲全集第1集
1.序曲「ヒュドラウリスになった悪魔」 D.4/2.序曲「鏡の騎士」 D.11/3.
序曲ニ長調 D.12/4.序曲ニ長調 D.26/5.序曲「悪魔の別荘」D.84/6.序曲
「4年間の歩哨兵勤務」D.190/7.序曲「ヴィラ・ベッラのクラウディーネ」
D.239/8.序曲「サラマンカの友人たち」D.326/9.序曲変ロ長調 D.470
演奏:プラハ・シンフォニア/クリスティアン・ベンダ(指揮)
歌曲王として知られるシューベルト(1797-1828)ですが、彼がかなり多くのオ
ペラを書いていたことはあまり知られていません。なぜならば、その作品は大
抵初演で失敗し、以降誰にも注目されなかったからです。とは言え、このアル
バムに収録された作品のほとんどはシューベルト 10代の頃の意欲作であり、
まるでベートーヴェンやウェーバーを思わせる躍動的な旋律に満ちた一連の作
品は、そのままにしておくには何とも惜しいものばかりです。新たなシューベ
ルトの魅力に開眼の1枚です。

8.559352
ジャンニーニ:ピアノ協奏曲 &交響曲第4番
1-3.ピアノ協奏曲/4-6.交響曲第4番
演奏:ガブリエラ・イムラー(ピアノ)…1-3/ボーンマス交響楽団/
ダニエル・スポールディング(指揮)
名前からわかる通り、イタリア系のアメリカ人作曲家であるジャンニーニ(1903
-1966)は、まずヨーロッパでオペラ作曲家として名を挙げたのち、ニューヨー
クで作曲家、教師として活躍しました。彼はヨーロッパ音楽への永続的な愛を
失うことなく常に「美しいものを探究し、聴き手とその瞬間を共有したい」と
いう信念を持ち続けていました。ここで聴けるピアノ協奏曲(とりわけ第2楽章)
でのロマンテイックさは、その思いが反映されたものでしょう。かたや強烈な
響きを持つ交響曲は、彼のまた違った一面を垣間見せてくれるものです。

8.570481
ハイドン: 2台のリラ・オルガニザータのための協奏曲集(2つのリコーダー、
2つのフルート、フルートとオーボエに編曲 )
1-3.協奏曲ハ長調 Hob.VIIh:1(2つのリコーダー、弦楽合奏と 2台のホルン )
/4-6.協奏曲ト長調 Hob.VIIh:2(フルート、オーボエ、弦楽合奏と 2台のホル
ン )/7-9.協奏曲ト長調 Hob.VIIh:3(2つのフルート、弦楽合奏と 2台のホル
ン )/10-12.協奏曲ヘ長調 Hob.VIIh:4(フルート、オーボエ、弦楽合奏と2台
のホルン )/13-15.協奏曲ヘ長調 Hob.VIIh:5(2つのリコーダー、弦楽合奏と
2台のホルン)
演奏:ダニエル・ロテルト&フィリップ・シュペートリンク(リコーダー)/
ブノワ・フロマンジェ&インゴ・ネルケン(フルート)/クリスティアン・ホン
メル(オーボエ)/ケルン室内管弦楽団/
ヘルムート・ミュラー=ブリュール(指揮)
ハーディ・ガーディに似た小型のオルガンである(手で円盤を回してこすり、
鍵盤で音程を変える)リラ・オルガニザータのために書かれた5つの協奏曲は、
この楽器が忘れ去られてしまったため、現在ではソロ・パートを他の楽器に置
き換えて演奏することがほとんどです。このアルバムではフルートやリコーダ
ー、そしてオーボエによって演奏されていますが、原曲の味わいを損なうこと
は全くなく、むしろ新たな魅力を与えていると言っても過言ではないでしょう。

8.570528
シュポア:ヴァイオリン協奏曲第6・8・11番
1-3.ヴァイオリン協奏曲第6番ト短調 Op.28
4-6.ヴァイオリン協奏曲第8番イ短調 Op.47「劇唱の形式で」
7-9.ヴァイオリン協奏曲第11番ト長調 Op.70
演奏:シモーネ・ラムスマ(ヴァイオリン)/
シンフォニア・フィンランディア/パトリック・ガロワ(指揮)
モーツァルト、ヴィオッティからベートーヴェンへと続く古典派の様式を一段
と発展させ、ロマン派へと繋ぐ音楽を書いたシュポアの代表作ともいえるヴァ
イオリン協奏曲を3曲収録。ヴァイオリンを演奏するのは、2006年のインディ
アナポリス国際ヴァイオリン・コンクールで第2位を得た若きオランダのヴァ
イオリニスト、シモーネ・ラムスマです。彼女の奏でるヴァイオリンの音色は
とても美しくしなやかで、シュポアの曲の持つ明るさにぴったり合った気持ち
のよいものです。

8.570601
シェン:春の夢他
1-2.ヴァイオリンとオーケストラ、中国の楽器のための「春の夢」/3-5.3つ
の幻想曲(第1番夢の歌/第2番チベットの大気/第3番カザフスタンの愛の歌 )
/6-8.チベット人の踊り(1.前奏曲/2.歌/3.チベット人の踊り)
演奏:チョーリャン・リン(ヴァイオリン)…1-8/シンガポール・チャイニーズ
・オーケストラ… 1-2/葉聡(指揮)…1-2/アンドレ=ミシェル・シューブ(ピ
アノ)…3-5/エリン・スヴォボーダ(クラリネット)…6-8/ブライト・シェン
(ピアノ)…6-8
中国系アメリカ人作曲家、シェンの作品集です。中国やチベット、あるいはカ
ザフスタンの音楽を素材として用いた、まるで金の糸で織られたような光り輝
く音楽は、どこか儚げで夢の中のような響きを持っています。例えば「真夜中
のベル」での、絶妙に組み合わされた懐かしい音色の合間をよぎる不安気な音
の塊は、聴き手の背中をぞくぞくさせる何かにほかなりません。ともあれ、こ
の特徴的な音は、さまざまな文化が行き交うアメリカにおいて絶大なる人気を
誇っています。

8.572248
北国の風
1.アップルバウム(1918-2000):ハイ・スピリッツ-コンサート・バンドのため
の短い序曲/ 2.コルグラス(1932-):ドリーム・ダンサー/ 3-5.クチャルチク
(1953-):会議の要求/ 6-8.クレシャ(1954-):アンサンブル/9.フリードマン
(1922-2005):ローレンシア台地の雰囲気/
10.メシアン(1908-1992):異国の鳥たち
演奏:ウォレス・ハラディ(サクソフォン)…2
シモン・ドッキング(ピアノ)…10/トロント・ウィンド・オーケストラ
トニー・ゴメス(指揮)
20世紀の作曲家たちによる様々なスタイルの吹奏楽作品その他を集めたゴキゲ
ンな1枚です。トロント・ウィンド・オーケストラの目の覚めるような技にも
釘付けになりますが、ソロを担当している奏者たちにも注目です。この分野で
はおなじみの作曲家コルグラスの作品で素晴らしいサックスを受け持つのはカ
ナダの若き奏者ハラディです。メシアンで鮮烈なピアノを弾いているのはオー
ストラリアの現代曲を得意とする若手ドッキング。白熱した力がぶつかる時に
溢れ出るエネルギーの凄まじさを体験してください。

8.557718-19 2枚組
ポッパー:チェロ演奏の高等課程への練習曲 Op.73
CD1.練習曲第1番-20番/CD2.練習曲第21番-40番
演奏:ドミトリ・ヤブロンスキー(チェロ)
リスト、ブラームスと同世代の名チェリスト、ポッパー(1843-1913)をご存知
でしょうか?このアルバムを手にとって「なんだ、ただの練習曲か・・・」な
んて呟いてはいけません。チェロを習得する際に不可欠な(それも高度な技術)
40の曲のなんとも面白いこと。ピアノで言えばハノンの練習曲に近いものもあ
りますがとにかく聴いてみてください。例えば第2番。冒頭の一瞬は、まさに
「バッハのあの曲」です。学習者にはもちろんのこと、静かな夜にしみじみ聴
くのもオススメです。なかなかの逸品です。

8.570743
リース:ピアノ・ソナタとソナチネ集第2集
1-4.ソナタハ長調 Op.1-1/5-7.ソナタイ短調 Op.1-2/
8-10.ソナチネ変ロ長調 Op.5-1/11-13.ソナチネヘ長調 Op.5-2
演奏:スーザン・カガン(ピアノ)
ご存知、ベートーヴェンの弟子、友人であったフェルディナント・リースの作
品集第2集です。彼がソナタを作曲した当時は、このジャンル自体が大きな転
換期を迎えていた頃で、彼はハイドンやベートーヴェンの作品をお手本にしつ
つも独自の形式を開発し、その独創性は後のシューベルト、シューマン、そし
てショパンさえも予感させるものでした。第2集もスーザン・カガンの丁寧な
演奏によって、知られざる作品が蘇ります。

8.570766
ロッシーニ:ピアノ作品全集第2集
老いのいたずら第6巻「すばしこい子どもたちのためのアルバム」(抜粋)
1.私の朝の健康のための前奏曲/2.バロック風前奏曲/3.人よ、汝が塵なるこ
とを思い出せ/4.充分な記念品:踊りましょう/5.ペーザロ人/6.苦悶のワル
ツ/7.わが妻への甘え/8.舟歌/9.楽しい汽車の小旅行のおかしな描写/10.
ポルカ=マズルカのできそこない/11.謝肉祭の埋葬
演奏:アレッサンドロ・マランゴーニ(ピアノ)
第1集が好評だったロッシーニの秘曲集「老いのいたずら」の第2集です。オペ
ラの筆を折ったのち、日々書きためたロッシーニのいわば「音による随筆集」
はどこもかしこも上品で洒落た味わいに満ちています。まるでサティの作品の
ようなひねったタイトルにも注目。トラック6の「苦悶のワルツ」などは聴い
ているとなんだか落ち着かない気分になること間違いなし。この曲は何を言い
たいのだろう?と考えているだけで楽しい1枚です。

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09-02 No.1-2

2009年02月01日 15時19分55秒 | Weblog
8.570754
シューベルト:フルートとピアノのための音楽
1-3.アルペジョーネ・ソナタ D.821(フルート編曲 :U.グロット)/6つの歌曲
(フルート編曲:T.ベーム)(4.おやすみ D.911 / 15.菩提樹 D.911-5 / 6.漁夫
の娘 D.957-10 / 7.セレナーデ D.957-4 / 8.海辺で D.957-12 / 9.鳩の使い
D.957-14)/10-17.「しぼめる花」による序曲と変奏曲
演奏:ウーヴェ・グロット(フルート)/マッテオ・ナポリ(ピアノ)
シューベルトの名曲、アルペジョーネ・ソナタは今までにも色々な楽器のため
にと姿を変えてきました。もちろんフルートで奏されることもしばしばです。
「しぼめる花」による変奏曲はもともとフルートのために書かれた技巧的な作
品で、指揮者でもあり、フルーティストでもあるグロットは申し分ない音楽性
でこの作品を聴かせます。楽しいのは T.ベームの編曲による「 6つの歌曲」
です。ここでのフルートは、本来のメロディから自由に飛翔した「新たな歌」
を高らかに奏でます。感動的です。

8.572235
マルコプーロス:オルフェウスの典礼
1-19.オルフェウスの典礼 (オリュムポスのオルフェウス/感謝の歌-アポロへ
の頌歌/オルフェウスの手の中のリラ/ガイア、母なる地球/空への賛歌/海への
賛歌/ハイペリオン/黄泉の国のオルフェウス/エウリディーチェは待つ/愛は来
た/クーレーテス-コリバントス/バッカスのダンス/オルフェウスと復讐の女神
/ピエリアのミューズ/愛の方法に/おお、プュシス-自然への賛歌/運命/寺院の
オルフェウス/感謝の歌-エピローグ)
演奏:ホセ・ヴァン・ダム(B-Br)/エレナ・ケレッシーディ(S)/フィリップ・
シェフィールド(ナレーター)/アリエール・ヴァリボーズ(hp)/マルク・グロ
ーウェルス(fl)/フランダース歌劇場交響楽団・合唱団/
エドヴィヒ・アブラス(指揮)
自然環境の復活を求める預言者=音楽家を描くこのオラトリオは、合唱、ソリ
スト、ナレーター、大オーケストラの他にリュートやリラ、ハープ、ピアノを
用いた多彩でわかりやすい音楽が魅力です。このCDの冒頭2分間だけ聴いただ
けで、あまりにも陽気で特徴的な音楽に心がときめくはずです。名バリトン、
ホセ・ファン・ダムの歌唱も、否が応でもこの曲の興奮度を高めてくれます。
この曲が1992年に書かれたとは・・何とも不思議な思いに捉われてしまいます。

8.660231-32 2枚組
カイザー:歌劇「フレデグンダ」
演奏:フレデグンダ…ドラ・パヴリコーヴァ(S)/ガルズインデ…ビアンカ・
コシュ(S)/バジーナ…カーチャ・ストゥーバー(S)/キルペリヒ…トミ・ヴェ
ント(Br)/ジギベルト…ミヒャエル・クラネビッター(Br)/ヘルメネギルト…
松原友(T)/ランデリヒ…トビアス・ハーク(T)/ミュンヘン・ノイエ・ホーフ
カペレ/クリストフ・ハンマー(指揮)
大阪出身のバリトン(この公演時にはテノールに転向)、松原友が出演したこと
で一躍脚光を浴びた、オペラ「フレデグンダ」です。ヘンデル、テレマンと同
時代のカイザーは、100を超えるオペラを作曲しましたが、そのほとんどは現
在では耳にする機会がありません。しかし当時ではこの「フレデグンダ」は最
も知られていた作品でした。1715年に初演されたこの作品は、6世紀のフランク
族の王キルペリヒとその情婦フレデグンダの陰謀と策略の物語。熱愛する恋人
がいるにも関わらず、王と結婚することにより王妃の座を狙うフレデグンダ。
はたして彼女の運命は?

8.559375
ホイビー:ポケット・オブ・タイム- 21の歌曲とデュエット
1.ポケット・オブ・タイム… S/2.ピエロ…S/3.風の杖に…S/4.湾の貴婦人
…S/5.子羊…S/6.音楽が聴こえてくるところ…S/7.水の中の島へ…Br/8.
冬の傲慢…Br/9.おしゃべり…Br/10.愛の歌…S/11.夜…S/12-16.歌曲集
「私はそこにいた」…Br(私は研究を始める/私はそこにいた/澄み切った真夜
中/おお、私のキャプテン/喜べ、喜べ、乗員仲間)/17.秋…S/18.夕べ …S/
19.闇の中のツグミ… Br/20.ラスト・レター・ホーム…Br/21.さようなら、
さようなら、世界よ…S/22.ナイチンゲールとひばり…S&Br
演奏:ジュリア・フォークナー(ソプラノ)
アンドリュー・ガーランド(バリトン)
リー・ホイビー(ピアノ)
サミュエル・バーバーを尊敬するというホイビー(1926-)は、その作風もとて
もロマンティック。ヴェルディとガーシュウインに共通する感傷的な世界と、
シューベルトやソンドハイムに通じる上品さを持ち合わせています。この歌曲
集は、ルイス・キャロルやマルグリット・デュラス、エリザベス・ビショップ
などの著名な詩人のテキストを用いたもので、情緒的で、聴き手の感性の深淵
に浸み入る美しいものです。

8.111284-85 2枚組
ベッリーニ:夢遊病の女
ボーナス・トラック
ケルビーニ :歌劇「メデア」より「あなたの子どもの母親は」
スポンティーニ:歌劇「ヴェスタの巫女」より「無慈悲な女神よ」
スポンティーニ:歌劇「ヴェスタの巫女」より「ああ,不幸な人々を守護する
女神」
録音:1957年3月3-9日ミラノ、聖エウフェミア大聖堂
演奏:アミーナ…マリア・カラス(S)/テレサ…フィオレンツァ・コッソット
(Ms)/エルヴィーノ…ニコラ・モンティ(T)/ロドルフォ伯爵…ニコラ・ザッ
カーリ(B)/リーザ…ユージェニア・ラティ(S)/ミラノ・スカラ座管弦楽団
&合唱団/アントニノ・ヴォットー(指揮)/トゥリオ・セラフィン(指揮)
世紀の名ソプラノ、カラスの偉業については今更何も語ることはないでしょう。
このオペラはベッリーニ(1801-1835)30歳の作品で、あまり劇的なあらすじで
はありませんが、カラスが歌うと何故か、手に汗握るサスペンス(?)に変貌し
てしまうところがスゴイのです。ボーナス・トラックの 2つのオペラも、彼
こそがヒロインに生身の体を与えたと言えるでしょう。

8.111325
ゲディーニ:作品集
1-4.2台の協奏的チェロと管弦楽のための「オルメネータ」/5.聖母マリアの
ための晩課/6-19.J.S.バッハ:音楽の捧げ物(ゲディーニ編)より抜粋
録音:1952年3月28日ライヴナポリアレッサンドロ・スカルラッティ・ホール
演奏:ベネデット・マッツァクラティ(チェロ)…1-4/マリオ・グセッラ(チェ
ロ)…1-4/ナポリ・アレッサンドロ・スカルラッティ管弦楽団
ジョルジョ・フェデリコ・ゲディーニ(指揮)
20世紀の最も素晴らしいイタリアの作曲家の一人、ゲディーニ(1892-1965)の作
品集です。とはいえ、この人の名前を知っている人が現在どれほどいることで
しょう?このリリースは 50年ぶりに彼の自作自演を蘇らせた興味深いアルバム
です。作曲家でもあり、指揮者でもあり、教師でもあった(アバドやベリオを
指導)彼の作品は、古典的なフォルムと現代的な音色を用いた魅惑的なもので、
オリジナルの作品もバッハの編曲もかなり特異な魅力を放っています。

8.111332-33 2枚組
プッチーニ:歌劇「ラ・ボエーム」
ボーナス・トラック「ディ・ステファノとカルテッリ、愛の二重唱集」
ヴェルディ:歌劇「オテロ」より「暗い夜のとばりが下り」
マスカーニ :歌劇「イリス」より「おお、あなたの繊細さに」
ビゼー:歌劇「カルメン」より「話して、母の便りを」(イタリア語歌唱)
ビゼー:歌劇「真珠採り」より「レイラ、偉大な神よ、あの人がここに」
(イタリア語歌唱)
グノー:歌劇「ファウスト」より「もう遅いわ、さようなら」(イタリア語歌唱)
録音:1956年8月3,4日、9月12日ミラノ・スカラ座劇場
演奏:ロドルフォ…ジュセッペ・ディ・ステファノ(T)/ミミ…マリア・カラス
(S)/マルチェッロ…ローランド・パネライ(Br)/ムゼッタ…アンナ・モッフォ
(S)/コッリーネ…ニコラ・ザッカーリア(B)/シュナウド…マヌエル・スパタ
フォーラ(Br)/ミラノ・スカラ座管弦楽団&合唱団/アントニノ・ヴォット
(指揮)/ロザンナ・カルテッリ(S)/ジュセッペ・ディ・ステファノ (T)/ミラ
ノ交響楽団/アントニオ・トニーニ(指揮)
屋根裏部屋に住む、気合いだけはたっぷりの芸術家たちと、貧しいお針子ミミ、
コケティッシュなムゼッタの他愛ない日常物語。最後はお決まりの悲劇とは言
え、全体を貫く生き生きとした情熱を描く最高の歌手たち。もちろん主役はマ
リア・カラスです。

8.111334-35 2枚組
プッチーニ:歌劇「トゥーランドット」
録音:1957年 6月 9-13日,15日ミラノ、スカラ座劇場
演奏:トゥーランドット…マリア・カラス(S)/カラフ…エウジェニオ・フェル
ナンディ(T)/リュー…エリーザベト・シュヴァルツコップ(S)/ティムール…
ニコラ・ザッカーリア(B)/皇帝アルトゥム…ジュセッペ・ネッシ(T)/ミラノ
・スカラ座管弦楽団&合唱団/トゥリオ・セラフィン(指揮)
氷の心を持つ姫君、トゥーランドット。しかしカラスが歌うと一味違います。
冷酷さと迫力、そして愛を知った後の変貌。なんと人間的なヒロインなので
しょう。若きシュヴァルツコップの歌うリューの初々しさも絶品です。


<MARCO PORO>
8.225289 \1780
J.シュトラウス 1世作品集第13集
1.ツェツィーリエ・ワルツ Op.120/2.ワルツ「やしの木の枝」 Op.122/3.ワ
ルツ「キューピッドの矢」 Op.123/4.ワルツ「電気的な火花」ワルツ Op.125
/5.ヴェニスのカーニバルについての重要な記憶 Op.126/6.ワルツ「ドナウ
川の歌」 Op.127/7.アポロのワルツ Op.128/8.幻想曲「リストの思い出」
Opなし
演奏:スロヴァキア・シンフォニエッタ/クリスティアン・ポラック(指揮)
おなじみ、シュトラウス1世のワルツ集です。今回も楽しい作品目白押し。珍品
は何と言ってもトラック8の「リストの思い出」です。あの有名な「ハンガリ
ア狂詩曲第6番」がゆるくアレンジされています。もしリストがこれを聴いた
ら大笑いするに違いありません。とにかくなごみます。

6.220519 \1780
ランゴー:交響曲第15&16番他
1.ドラパ BVN 20(E.グリーグの死に)/2.スフィンクス BVN 37/3.ヴィズビェ
ア頌歌 BVN343/4.デンマーク放送 BVN351/5.常軌を逸したこと!?BVN354/
6-9.交響曲第15番「海の嵐」 BVN351/10-14.交響曲第16番「太陽の氾濫」
BVN417
演奏:デンマーク国立合唱団/デンマーク国立交響楽団
トマス・ダウスゴー(指揮)
デンマークの作曲家の中では、かなり特異な存在と目されているランゴー。彼
の作品は、大規模な管弦楽を駆使し、なおかつその時代を少しだけ先取りして
いました(これは、サロメやエレクトラを書いた頃の R.シュトラウスに共通するものがありま
す)。このアルバムには晩年の作品である「交響曲第15番&第16番」を中心に
収録しました。第15番の第1楽章、冒頭での激しい音の奔流が一転、第2主題の
穏やかなワルツに変わるところはまさに目が覚める思いがします。他には珍し
い管弦楽作品も。タイトルだけでも興味深い曲が並んでいます。トラック3の
「ヴィズヴェア頌歌」の輝かしさも一聴に値します。



<TOCCATA>
TOCC0039 \2450
ロバート・バーンズの詩によるロシアの作曲家たちの歌曲集
1-9.スヴィリドフ(1915-1998):バーンズの詩による 9つの歌曲/ 10-11.デニソ
フ(1929-96):バーンズの詩による2つの歌/ 12-14.ショスタコーヴィチ(1906-
75):「バスのための6つのロマンス」より3つの歌/ 15-19.レヴィーティン
(1912-93):バーンズの詩による歌曲集/20-22.ケレンニコフ(1913-2007):バー
ンズの詩による5つの歌より3つの歌
演奏:ヴァシリー・サヴェンコ(バス・バリトン)
アレクサンダー・ブロック(ピアノ)
スコットランド生まれのロバート・バーンズ(1759-1796)は多くの詩を書き、
また民謡を採取し改作した偉大なる詩人として今でも世界中で愛されています。
(あの「蛍の光」も「故郷の空」も実は彼が採譜したものです)もちろん彼の詩
はロシアでも大人気。多くの作曲家がロシア語に翻訳されたものに堂々たる曲
を付けています。ブックレットにはロシア語と英語の訳、そして原詩が載って
いるのでどのように言葉が移ろっていくのかを目の当たりにすることもできそ
うです。ロシア好きにもたまらない1枚です。

TOCC0090 \2450
ガレス・ワルター(1928-):歌曲集と室内楽曲
1-5.ソプラノと弦楽四重奏のための「心の歌」(1970)/6-9.フルートとハープ
のための小組曲(1960)/10-13.ヴァイオリン・ソナタ(1989-96)/14.ハープの
ための子守歌/ 15-17.メゾ・ソプラノと室内管弦楽団のための「夕べの詩」
演奏:キャロリン・フールクス(ソプラノ)…1-5/サリー・プライス(ハープ)…6
-9.14/アダム・サマーヘイズ(ヴァイオリン)…10-13/ニコラ・エイマー(ピ
アノ )…10-13/アダム・ウォーカー(フルート)…6-9/ウェンディ・ドーン・
トンプソン(メゾ・ソプラノ)…15-17/ロンドン・コンチェルタンテ・・・・
1-5.15-17/グレゴリー・ローズ(指揮)…15-17
ウェールズの作曲家、ガレス・ワルターは 1950年代の初め、パリでリヴィエ
ールとメシアンに学び、そのエレガントで洒脱な書法を身につけました。その
前にはブリテンの影響も受けていた彼の書いた作品は、どれも神秘的で少しば
かりの夜の雰囲気を身に纏っているようです。ウェールズの言葉で書かれた
「心の歌」にはその地の民謡も見え隠れします。フランス風の趣きを持つ「フ
ルートとハープのための小組曲」、名歌手マーガレット・プライスのために書
かれた「夕べの詩」など、どれもがじっくりと聴きたい優れた作品と言えるで
しょう。

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