池畔の住人3
沖縄市泡瀬にある「トンボ公園」(仮称)では多くのトンボを見たが、もし、それが、このHPを始める2年前だったなら、私はきっと、それら多くいるトンボの種類を全てひっくるめて「トンボ」 としか認識しなかったであろう。ガジ丸HPを立ち上げて、昆虫にも興味を持ち、写真を撮り、いちいち調べて、HPで紹介してきたお陰で、池の周りを乱舞しているトンボたちの違いを認識できるようになった。既に紹介済みのウスバキトンボやハネビロトンボ、ショウジョウトンボなどはすぐに名前も出てきた。
この2年間、トンボの図鑑にも数回は目を通している。これまで実物を見ていないが、その特異な見た目から、図鑑で覚えてしまったトンボもいる。飛んでいるのを見、止まっているところを見て、その名前が出てきた。オキナワチョウトンボであった。
オキナワチョウトンボ(沖縄蝶蜻蛉):トンボ目の昆虫
トンボ科 奄美諸島以南、台湾、東南アジアに分布 方言名:アーケージェー
翅が広く、それをひらひらさせて蝶のように飛ぶのでチョウトンボという名前。その翅がベッコウ色をしているのでベッコウチョウトンボという別名もある。
翅には黒褐色の斑紋があるが、それが少ない淡色型と、多い濃色型の2タイプがあるとのこと。写真のものが淡色型なのか濃色型なのかは、比較対象がないので不明。
流れの緩やかな池沼などにヤゴは生息し、成熟雄はテリトリーを持つともあり、それはその通り、私は池で発見し、個体はほぼ同じ場所に止まっていた。
腹長25ミリ内外。成虫の出現は4月から11月。
横から
大東島産
記:ガジ丸 2006.11.11 →沖縄の動物目次
参考文献
『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
『沖縄昆虫野外観察図鑑』東清二編著、(有)沖縄出版発行
『沖縄身近な生き物たち』知念盛俊著、沖縄時事出版発行
『名前といわれ昆虫図鑑』偕成社発行