去った土曜日(1月28日)、高校一年のクラス会があった。3年前から、毎年1月に集まろうという話になっていて、その通りに集まっているので、1年ぶりということである。毎年、楽しい宴会となっている。
そのクラス会に限らず、同年代の集まりとなるとほとんど間違いなく、男子より女子の方が元気である。彼女たちはよく食べ、よくしゃべり、よく笑う。笑うのもけたたましく笑う。明日には良いことがいっぱいあって、今日もまた楽しくてしょうがないみたいな感じである。まあ、現実にはいろいろ悩みもあろうが、「そんなこと気にしていたら長生きできないさあー」なのであろう。仕事に疲れているのか、生活に疲れているのか知らないが、男子は概ね大人しい。「最近、胃の調子が・・・」なんて話になる。
コゴメマンネングサという植物がある。勝手に生えてくるので雑草扱いとなっているのだが、丈も低いし、そう蔓延らないし、全体に可愛らしい感じのする草。雑草でも花の目立つものは○○ハナと名が付くが、花の目立たないものは○○クサという名になったりする。コゴメマンネングサも花はごく小さくてあまり目立たない。で、クサが付いている。
コゴメマンネングサを屈め万年草と書くと、草臥れている中年男みたいである。仕事のプレッシャー、家族のプレッシャーに押されて、気分を屈めたまま、この先何年経っても花の咲かない草みたいなのである。それに比べてオバサンたちは元気。オバサンパワーは歳取るにつれて益々強まるばかり。彼女たちは万年、花なのである。
コゴメマンネングサ(小米万年草):野草
ベンケイソウ科の多年生草本 方言名:なし
マンネングサも同じくベンケイソウ科の多年生草本で、高さは20センチほど。本種はそのマンネングサと同属で、見た目もよく似ているが、高さは10センチ前後と小さい。コゴメは小米と書き、細かく砕けた米のことを言う。マンネングサよりも花が小さく、砕けた米粒ほどの、ということでコゴメマンネングサという名前になったと思われる。
コゴメ(小米)と名の付く植物は他にもあって、コゴメウツギ(小米空木)はバラ科の落葉低木、コゴメザクラ(小米桜)はユキヤナギ(バラ科の落葉低木)の別称となっており、どちらもその花を小米に喩えられての名前。
根際から多く分枝した枝の先に薄い黄色の小さな花をつける。小さな葉が全体にモコモコした感じで、遠目には絨毯のようにも見える。開花期は初夏。
記:島乃ガジ丸 2006.2.3 →沖縄の草木目次
参考文献
『新緑化樹木のしおり』(社)沖縄県造園建設業協会編著、同協会発行
『沖縄の都市緑化植物図鑑』(財)海洋博覧会記念公園管理財団編集、同財団発行
『沖縄園芸百科』株式会社新報出版企画・編集・発行
『沖縄植物野外活用図鑑』池原直樹著、新星図書出版発行
『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
『沖縄園芸植物大図鑑』白井祥平著、沖縄教育出版(株)発行
『親子で見る身近な植物図鑑』いじゅの会著、(株)沖縄出版発行
『野外ハンドブック樹木』富成忠夫著、株式会社山と渓谷社発行
『植物和名の語源』深津正著、(株)八坂書房発行