ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

素人の蒙昧脱線

2019年10月16日 | 通信-科学・空想

 台風19号、消費税アップなど世の中は大きな出来事があれこれあったのに、私はまったく私の世界の中で生きていた。9月10日に入院して以降、入院が続いて、我が身の不幸を嘆いてばかりいる。それはしかし、素人の無知蒙昧から来る自業自得だ。
 8月8日~9日、琉大附属病院へ入院した。9日のお昼過ぎに退院して、その夜から夜間頻尿が始まった。「何じゃこりゃ、眠れねぇじゃないか!」というほどの頻尿。それまでも私は頻尿気味ではあった。1晩に1~2回は小便で起きていた。ところが、退院した日からの頻尿は1晩(概ね夜10時から朝6時までの8時間)に4~5回となった。
 ここ40年、歯の掃除などで歯科に通ったのは何度もあるが、歯科以外の病院へは指に大怪我をした時と、膝に水が溜まった時の2度しか行っていない。なので、この40年、私は注射した回数はごく少ない、X線撮影の経験もごく少ない。
 それが、2泊の入院でたっぷりの注射を受け、放射線もたっぷり浴びた。点滴なるものも生まれて初めて経験した。薬嫌いの私が薬もたっぷり飲まされた。これまでに経験の無い科学の力の襲来に、私の体のリズムが崩れたのかもしれない。
 
 大腸癌を患い、その摘出手術をした後、肝臓に癌の転移が見られ、その摘出手術をしてから1年余経った友人のK、その後どこにも転移がなく、今は元気に動き回っている。そのKが先日、私の家に来て、あれこれ語って、私を励ましてくれた。
 彼は最後の手術の後は病院へ行っていないとのこと。癌治療には摘出手術の他、抗癌剤投与もやったとのこと。抗癌剤は彼にほとんど影響を与えなかったとのこと。抗癌剤にはたくさんの種類があって、種類によってその人に合う合わないがあるようだとのこと。そんなこんながあって、彼の今の元気はどこからくるのかと不思議に思う。
 「特別なことは特にやっていない。気を付けていることは、正しい食い物を正しく食べること、ストレスをなるべく軽減することをやっている。それらは何かというと、体の免疫力を上げるということに繋がる。免疫力が強ければ癌に勝てると思って」とのこと。
 癌を患って以降、彼はたくさんの癌と健康に関わる本を読んだとのこと。たくさんの知識を得て、「免疫力が強ければ癌に勝てる」という結論に達したようだ。
     

 元々、自然大好きの私は風邪引いても薬飲まない、腹壊しても薬飲まない、滅多なことでは病院へ行かないという生活をしてきたが、上記の友人Kのこともあって、なおさら、なるべくなら病院へは行かないようにしようという気持ちが強くなっていた。とこらが、それは私の勝手な思い込みであったようだ。Kは病院に世話になっている。
 5年ほど前に咽頭癌の末期を患い、入院して手術した東京の友人Iさんは、今では完治して、職場に戻って、元気に生きている。私が舌癌末期ということを聞いて先日、彼からメールがあった。メールはさすが学者という内容だった。
 「今のところ、西洋医学の三大療法を無視しては癌を治すことはできませんが、身体に内在している免疫力を高めるのは東洋の知恵に思えてなりません。西洋医学は良くも悪くも暴力的ですが、治す前提となる基礎的な身体の恒常性維持機能(ホメオスタシス)を西洋医学はなかなか認めません。」 冷静である。ものをちゃんと観て、考察し、それぞれの良い点悪い点を判断する。私にもこのような冷静さがあればと、今更ながら後悔。
     

 記:2019.10.16 島乃ガジ丸

 参考文献
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行