お茶といえば1
昨年、沖縄にライブでやってきた若い女性ミュージシャンが、彼女のホームページの中で、「沖縄はジャスミンティーが主流で、ウーロン茶が無い。」といった内容のことを述べていた。それはまぁ、少し誇張して言ったのだろうが、そんなこたぁ無いのだ。自販機にもスーパーにもコンビニにもウーロン茶はある。ただ、言われてみれば確かに、ここ数年来、沖縄ではウーロン茶が減り、ジャスミンティーが目立つようにはなってきた。ペットボトルや缶入り飲料として、自販機やスーパーの棚にたくさん並んでいるのを見る。しかし、ジャスミンティーそのものは、最近急に流行りだしたという訳ではない。
今はジャスミンティーという名が、特に缶入り飲料では主流だが、ウチナーンチュにとってそれは、サンピンチャという名で、昔から親しまれていたもの。中国語で"香片茶"と書き、"シャンピンチャー"と発音されていたのが、物と名前共々、沖縄に伝えられた。スーパーのお茶のコーナーには、煎茶、番茶、ほうじ茶、玄米茶などともに数種類のサンピンチャが並んでいる。ずっと昔から、沖縄でお茶といえばサンピンチャ、といってもいいくらい庶民に愛されていた、そして今も愛されているお茶である。
記:ガジ丸 2004.9.11 →沖縄の飲食目次
参考文献
『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行