ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

シークヮーサー

2019年05月27日 | 飲食:果物・菓子

 役立つ果物

 植物としてのシークヮーサーはこのブログの初期も初期、2004年8月に既に紹介済みだが、シークヮーサーは庭木、公園木など樹木としての利用よりも食い物としての利用価値が高い、と私は(たぶん、シークヮーサーを知っている多くのウチナーンチュも)思っている。まだ青い内(未熟)の果汁は酸味の調味料として刺身、焼き魚にかけたり、醤油と混ぜてポン酢風にしサラダにかけたりする。さらに、泡盛の水割りに少々垂らして良い香りと軽い酸味のあるカクテルにする。さらには、果汁を水や炭酸水で薄めてハチミツなどで甘みを加え清涼飲料水にもなる。など、果実は頻繁に利用されている。
 なので、果物としても紹介済みだろうと思っていたが、していなかったことについ最近気づいた。最近、薬草の勉強もしていて、シークヮーサーも当然薬になるはずと思い、シークヮーサーの生の果実を泡盛に漬けて、シークヮーサー酒を作り、「そろそろ飲んでみるか」と思い、改めてシークヮーサーの薬効を調べている時に私のホームページの飲食リストに「シークヮーサー」の名が無いと言う事に気づく。いや、正確に言うと飲食リストの「果物の欄」にはなかった。が、酒好きの私、「飲み物の欄」にはあった。「シークヮーシャー酒」という題で2005年7月にアップしている。これも初期だ。植物としてのシークヮーサーから約1年後のことだ。しかし、その中でも「シークヮーサーが調味料として優れている」などといったようなことはあまり書いていない。
     
 ということで、ここでは果物としてのシークヮーサーを紹介する。

 果実の収穫は夏~冬、8月~10月の青い内から食用となる。青い内は酸味が強いので料理やカクテルに利用する。10月~12月の黄色く熟したものは甘みが出るので果物としても利用できる。大先輩農夫N爺様は熟したものを大量に出荷していた。
 ビタミンCを多く含み、カリウムなどのミネラルを豊富なので、生で食して風邪予防・抗酸化作用の薬効があり、果実の皮には精油が含まれ、煎じて服用すれば消化不良・下痢・健胃・咳止めになり、果皮を入浴剤にすれば肩凝り・腰痛・神経痛・リウマチに効果があるとのこと。風邪にに効くとは知っていたが、その他の薬効は最近知った。
     
 シークヮーサー(酸喰者):果樹
 ミカン科の常緑中木 国内では奄美以南に分布する 方言名:シークヮーシャー
 収穫期は主に8月から1月。8月から10月の青い頃は酸味が強いので多くは調味料として、10月から12月はジュース用として、12月から1月の黄色く色付いたものは生食用として利用されている。花は白色で芳香がある。開花期は3月から4月。
 なお、シークヮーサーと発音してもシークヮーシャーと発音してもどちらも正しい。
     
 →植物としてのシークヮーサー →シークヮーサー酒

 記:2019.5.25 ガジ丸 →沖縄の飲食目次

 参考文献
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行 
 『沖縄食材図鑑』田崎聡著、有限会社楽園計画発行