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ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

女の時代

2013年01月11日 | 通信-社会・生活

 大晦日から正月三日の夕方まで実家にいた。大晦日は小豆島から遊びに来ていた友人のOをあちこち案内し、夜は飲みに行って、飲み屋から帰るとすぐに寝た。明けて元旦は、Oが一人で首里城観光をしている間、私は実家の掃除。去年7月から義兄が一ヶ月余、その後は甥が一ヶ月余、その後9月の下旬からは友人のI氏が三ヶ月近く実家に寝泊まりした。いずれも「きれい好き」とは思えない男どもであった。ビシッとした掃除をしてくれてはいない。よって、翌二日、そして三日も掃除は続いた。
  沖縄では、正月に親戚回りをする。回る場所はトートーメー(位牌)のある家、回る人は位牌に書かれてある故人とごく近い親戚の人。私が回る個所は4家あり、私の実家に回ってくる親戚は6~7組ある。沖縄にお歳暮の伝統は無く、年始の際に仏壇へ供え物をする。生きている私にあげるのでは無く、ご先祖様への贈り物となる。
          

 年始客はほぼ午後にやってくる。午後はよって、その相手をするために仏間の傍にいなければならない。掃除はよって、午前中に少しずつ。で、三日もかかったわけ。
 午前中に掃除(男共が使った寝具などの洗濯もした)を済ませ、午後は概ねのんびり客を待ちつつ、音楽を聴きながらパソコン作業をしていた。一日だったか、二日だったか、三日だったかもう忘れてしまったが、そのいずれかの日の夕刻、音楽に飽きて、パソコン作業に疲れて、音楽を消し、パソコンを閉じ、久々にテレビを観た。
 画面には明石家さんまと木村拓哉が写っており、その対面には何人かの女性タレントがいた。私はその女性タレントの誰一人名前を知らないし、そのほとんどは見たこともなかった。テレビを観なくなって一年半、テレビの世界は流れが早いようだ。

 その番組は、女性タレントたちが「男に物申す」みたいな内容で、それぞれが「何で男は・・・なの?」と問い、さんまとキムタクがそれに対し意見を言ったり、茶々を入れたりしつつ、笑いを誘うもので、何ら結論を求めるものでは無い。
 「髪を切ったことに気付いてくれない」、「ファッションを褒めてくれない」などと女性たちは言う。「髪を切ったとか、ファッションがどうとか男は興味が無いんだからしょうがねぇじゃないか」と私は思う。どうも彼女たちの話を聞いていると「自分の望む通りに男はやってくれないから不満」のようであった。やるかやらないかは男の勝手だ。褒められることが好きなら女同士で褒め合ったらいいじゃないかとも思う。
 でもしかし、彼女たちの望むようにあれこれやってくれる男はたくさんいて、彼らはモテるのだろう。そうじゃない私のような男はモテないのであろう。

  なんて、ひがみつつ、諦めつつ、もう少し考えてみる。モテるためには女の感性に合わせなければならない。そんな男が増えて、世の中は女の感性で動いていく。男もまた女性化していき、テレビ番組も雑誌も、食べ物もファッションも女性の好みに合わせる。
 「そうか、今は女の時代なんだ」とさんまとキムタクの番組を観ていて私は感じた。しかしだ、私のように女の感性に合わせることを面倒臭がる男は世の中に多くいるはず。男には男の感性があるのにそれを押し殺して女に合わせることが「ホントに幸せか?」と考える男も多くいるはず。だからさ、結婚しない男はこれからも増えていくはず。
          

 記:2013.1.11 島乃ガジ丸


アマサギ

2013年01月11日 | 動物:鳥

 待つという辛抱

 昨年(2012年)春、粟国島を旅した。同伴者がいた。27歳の美女A。独身男と独身女の二人旅、何かあって当然の旅、だが、その方面では何も無かった。
 女友達の一人にK女がいる。古い付き合いだ。スポーツウーマンで年中色が黒く、体は筋肉質。化粧気の無いごつい顔をしている。だけど彼女は、女の中では私の最も好きな人である。女にあるまじき性格をお持ちで、さっぱりすっきりズバズバ物言う人。
 じつは、粟国島に同伴した美女Aは、K女の娘なのである。よって、私は二人っきりの夜を過ごしたとしても手が出せない。K女が怖いというわけでは無い。K女の娘であれば我が娘も同然という思い、近親相姦はできない。もっとも、何かしようものなら「オジサン、何するの!」と、Aに蹴っ飛ばされるのがオチだ。もう一つ、万が一何した場合は、少なくともその責任を取る。つまり、結婚を覚悟せねばならない。結婚は、怖い。
 私が美女と旅の宿でいちゃいちゃする日が来るのは、「結婚したい」という強気な気分に私がなることを待つ外は無いと思う。辛抱強くそれを待つことにしよう。

  さて、美女Aとの粟国旅、旅の時間はのんびりしたいであろう彼女を残して、一泊した翌日、私は朝早く起きて島を散歩した。その途中、粟国小中学校の運動場にたくさんのシラサギに似た鳥が群れているのを見つけた。私はそっと校庭に入って、カメラを構えた。シャッターを押そうかというまさにその時、車のエンジン音が聞こえて、校庭に入ってきた。中から人(オッサン)が出てきて、運動場の鳥に近付いて行った。彼もまたカメラを抱えている。「そんな急ぐな、待て!少し辛抱せぇ!」と私は怒鳴りたかったが、もう既に遅かった。鳥の群れは我々から離れて行った。

 
 アマサギ(あま鷺)
 コウノトリ目サギ科の旅鳥または冬鳥 方言名:サージャー(サギの総称)
 名前の由来、サギについては先週のチュウサギでも述べたように「サギはしばしば集団繁殖してやかましく騒ぎたてることによるのではないか、騒がしいことの古語がさやぎといい、それが略されたものではないかと『動物名の由来』にある。アマについては資料が無く不明。甘鷺、尼鷺、天鷺、海鷺、雨鷺、亜麻鷺など考えたが、いずれも理由がつかない。本種の特徴として「頭部から首、背にかけて橙黄色の飾り羽があり」ということからその色を名前にしそうなものだが、亜麻色は「灰色がかった薄茶色」とのこと。
 「頭部から首、背にかけて橙黄色の飾り羽があり」は夏羽で、冬羽は全身白色。ということで、ダイサギ、チュウサギ、コサギと共に本種もシラサギと呼ばれる。
 全長50センチとコサギよりもなお小さい。水田、湿地、牧場などに生息し、渡り時期には海岸や干潟にいるとのこと。水田、湿地、牧場などでハエ、カエル、バッタなどを食べる。鳴き声はグヮァァ、グヮァァ。
 「湿原や牧場で水牛や牛の周りに群れているのは、この種がほとんど」とのことだが、私は私の身近で見たことは無い。去年(2012年)4月末に粟国島で見た。見られる時期、本土では5月から9月に見られる夏鳥だが、沖縄は8月から5月の冬鳥。

 記:2013.1.8 ガジ丸 →沖縄の動物目次

 参考文献
 『ふる里の動物たち』(株)新報出版企画・編集、発行
 『沖縄大百科事典』沖縄大百科事典刊行事務局編集、沖縄タイムス社発行
 『沖縄の野鳥』沖縄野鳥研究会編、(株)新報出版発行
 『いちむし』アクアコーラル企画発行
 『検索入門 野鳥の図鑑』中村登流著、株式会社保育社発行