ガジ丸が想う沖縄

沖縄の動物、植物、あれこれを紹介します。

ウチナーンチュもシャキッ!

2008年10月24日 | 通信-社会・生活

 翌日に母の一周忌を控えた先週の金曜日、職場を早引きして、普通運転免許(中型自動二輪付き)の更新へ出かけた。5年ぶりのこと。・・・つまり、私は優良運転者であると言いたいのだが、その前も5年ぶりであった。
 免許を取得して30年余になるが、その間、違反は2回、駐車違反とスピード違反。事故は、どれも軽いものだが、4回、そのうち、自分に非があるのは3回、そのうち、警察を呼んだ事故(バンパーがへこんだくらいだが)は1回。若い頃、2年間ほど配達の仕事をしており、今の職場でも10年以上はダンプなどを運転しており、通勤にも車を使っており、運転の機会は多い。その割りには、違反事故の数は少ないと思う。

 5年の間にいろいろと新しい法律ができたようだが、それよりも先ず、免許更新の期間が2ヶ月になっていたことに驚く。驚いて喜ぶ。誕生日が過ぎても、なお1ヶ月の余裕がある。行き損じることは無い。心に余裕ができる。
 などと鼻毛を抜くような余裕をこいていたら、いつのまにか1ヶ月がやってきて、誕生日が過ぎて、母の命日が明日という日になってしまった。この日行かなければ、次の週は仕事があるので、残る金曜日は2回だけとなる。2回はちょっと危うい。というわけで、雨模様ではあったが、バスに乗り、傘を差して徒歩20分を歩いての免許更新。

  更新の手続きは簡単なもので、10分もかからない。後は30分の講習を受けるだけ。いつもならその講習、退屈なので、私はたいてい後ろの席で半分寝ているか、落書きしているかなのだが、今回は一番前の席に座った。「道路交通法がいろいろ変わった」とは聞いているが、何がどのように変わったかを具体的には知らなかったからだ。
 最も驚いたこと。飲酒運転の罰則が強化されて、酒酔い運転の罰金が100万円、酒気帯び運転の罰金が50万円になったこと。100万円なんて、私の場合、生活を相当切り詰めても支払うのに2年はかかる金額だ。あな恐ろしや、だ。
          

  じつは、白状すると、飲酒運転の経験は数多くある。若い頃の話だ。いや、十数年前まで、テニスの帰りにビールをジョッキに1、2杯飲んで、15分の距離を運転して帰ることがたびたびあった。テニスを止めてからは酒気帯び運転もほとんど無い。
 十年ほど前、車の前にいる子供に気付かず車を発進させたことがある。小さな子供で、私の視界からは帽子だけが見えていた。すぐにブレーキを踏んだので、車は子供に軽く当たっただけで、彼にはかすり傷一つ無く、事故にはならずに済んだ。しかし、
 「私の視界からは帽子だけが見えていた」は、正確には、何か丸いものは見えていた。それが帽子であり、帽子の下には子供がいるという判断が一瞬遅れた。それに私は愕然とした。そのことがあって以来、私は、こと運転に関してはシャキッとしている。

 鉄道の無い沖縄は車社会である。昔から飲酒、酒気帯び運転の検挙者は全国でもトップクラスだった。それが、罰則が強化されてからは、それが激減したとのこと。ウチナーチュも、さすがに100万円となってはシャキッ!とせざるを得ないみたいである。もちろん、「ちょっとくらい大丈夫さあ、まあ、ビールの1杯は飲んでいきなさい。」などと勧めるオジサンやオバサンがいなくなったせいも、きっとある。良いことだ。
          

 記:2008.10.24 島乃ガジ丸