福祉亭日記

日々の出来事を更新していきます.

長寿

2012-08-28 06:25:35 | 日記
時折みえるお一人暮らし86歳さん。
夕飯になるものを・・と。
もう、小鉢も残っていない時間帯。
メニューはカレー。
それでいいと、おっしゃる。
準備。
ごはんは、炊き直したので、なんとかある。
おやつに差し入れて頂いたスイカを添える。
ちょうど相席の40代さんが、お相手してくださる。
「カレーの味がしないわねえ」と86歳さん。
辛くもなければ・・と。
40代さんと顔を見合わせる。
むしろ、辛いカレー。
「お口が少し変わられましたかね。辛かったですよ~。」と応じる。
40代さんも「そう」と、うなずく。
「こんなカレーは、初めてだわ」と。
でも、そのまま、召し上がる。
ケーキが欲しいと。
生憎、なにも用意がない日。
差し入れのパウンドケーキがあった。
それを、小さくして差し上げる。
喜ばれる。
40代さんが、86歳さんがお帰りになると、「ケーキを喜ばれていました。甘味は感じられるみたいですね」と。

大家族の窮屈さを捨ててしまった日本。
捨てたのは、仕事のせいだったかもしれません。
年寄のことを顧みるゆとりもなかった日々のせいかもしれません。
仕事も終わり、若かった世代も、世界一の長寿を支える一員となられます。
長寿を寿ぐ気持ちに、なにも変わりはありませんが、「年寄と同居」を捨ててしまった日本という国です。
「若いもんに遠慮しながらはいや」これも、年寄側にありましたかね。
そこそこのお金と健康さえあれば、なんとか・・・と思っていましたよね。
さあて、どっこい。そうは、問屋が・・・でしたかね。
これから上がっていかなければいけない坂は、想像していた以上に、長く、傾斜はきついです。
みんなで、なんとか、登りつめていくより、しかたありません。
コメント
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